中野京子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
[追記]
こないだ頂いたポストカードがドガだった。
今までだったら、単なる「ドガのバレエの絵」だったが、
この本をよんだおかげで、この絵の背景や登場人物が何を表現しているかが、わかって絵の見方がかわった。
知識というのが、見方をかえる。ということがよくわかった。
---------------------------以上 追記------------------------------------
「怖い絵」シリーズの印象派の解説版。
今回は印象派と呼ばれるドガやモネ、マネ、ゴッホ等を中心に、
印象派とは何かがかかれている。
フランス革命がおわり、ナポレオン3世の時代に今までの
宗教画や人物画ではなく、感じたままに、
思った通りに書くという絵画の革命がおこった。
なるほど、印象派の絵画は内容がわからなくても
なんとなく良いとか、直感的、感情的にみることができる。
絵画が貴族たちの教養のひけらかしから
一般市民が見ることになってきたという時代背景もあるようだ。
歴史を重んじるヨーロッパよりも、新しい歴史を作りたいアメリカによって買われ、結構な数の絵画がアメリカの美術館にあるのはそのためらしい。
最後のし目の言葉がぐっときた。「にも関わらず美しい」作り手がどんな人間だろうが、芸術は美しいものはうつくしい。それこそが芸術の毒とのことだった。
美術館にますます行きたくなった。こういう本を読むと楽しみが深くなる。 -
Posted by ブクログ
ヨーロッパ王朝の興亡史を12の名画で紐解くシリーズ
今回はロシアのロマノフ家です
そして表紙は19世紀のロシア人画家フラヴィツキーが描いたエリザヴェータ女帝の娘『皇女タラカーノヴァ』を名乗る女性を描いたもの
注目すべきはやはりおっぱ( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
いやなんかそれにしてもなんか偽物騒ぎ多いのよなロマノフ家
だいたい家系図の中に出自の怪しいのが2人くらいおって、ちゃんと血が繋がってるのかそもそも疑わしい
まぁ滅亡しちゃってるので、今さらですが
そして今回は筆者の研究者中野京子さんがロマノフ家というかロシア人に対してめちゃくちゃ辛辣でそこが面白い
中野さんロシア人と何かありました?w
そしてロマノフ家と言えばもちろん最後にちゃんと登場しました怪僧ラスプーチン!
エルミタージュ美術館に所蔵されているクロカーチェヴァ・エレーナ・ニカンドロヴナのスケッチ『ラスプーチンの肖像』の怪僧感がエグい
それにしてもみんな絵うまいな〜(当たり前すぎる感想言うな!) -
Posted by ブクログ
新書でページ数が限られているのがもったいない、ブルボン王朝の王とそれに関わる人物たちの物語。ルイ14世のソフトパワーは凄まじく、未だにフランスの文化や芸術は世界中の人を魅了する。そしてルイ14世たちが飲んでいたよりも遥かに美味しいワインを現代の庶民は堪能している。
強烈なビジュアルで印象を与える名画により、西洋史が視覚的にイメージされて親近感を与える。王の名前だけ見てもただのカタカナの羅列でしかないが、そこに凄腕の画家が描いた顔があると血の通った人間の営みが見えてくる。時代の趨勢を読めない王たちを残念に思う資格は我々にはきっと無いのだろう。後の時代からすると、現代人の思想も滑稽なものに映るに違いない。 -
Posted by ブクログ
2009.3月ころ読んだ。江村洋著「ハプスブルク家」を読んだので、書棚の奥からだしてみた。
マリー・アントワネット出自のハプスブルグ家の歴史を、その王様・王女様たちの肖像画を通して概観するユニークな切り口の書。おもしろくて一気に読んで、観てしまいました。
○○家の歴史、といった歴史書ではたまに挿絵があるくらいで、誰と誰が結婚したとか系図はあるもののどうもややこしくて頭に入ってきません。が、本書では13世紀から始まり、途中オーストリアとスペインに別れつつも20世紀初頭まで約650年の長きにわたるハプスブルグ家を12の代表的な絵画で時代順に説明します。その他ほとんどカラーで関連画が豊富にあります。
デューラー、エル・グレコ、ベラスケス、アンチボルド、マネ、知らずに観ていた名画が実はハプスブルグ家のものだったのでした。
・ハプスブルグ家二大美女は?
・
・
マリー・アントワネットとエリザベート皇后だそうです。
ヨーロッパの王朝は国を超えた結婚が多い(と思いましたが)、特にハプスブルグ家は血族結婚が多く、そのかぎ鼻と受け口が特徴だそうです。それを知って肖像画をみると、確かにそうだわー と画家は王様が気に入るように修正を施し美男に描いたようですが、きちんと?その特徴は描きこんでありました。
*スペイン・マルガリータ王女~密かに西洋の麗子像だ・・と思ってたのですが。。 ベラスケス最高の傑作だそうです。題は「ラス・メニーナス」
2009.3記
2008.8.15初版第1刷 購入 -
Posted by ブクログ
26年8月、関西でフェルメール展が開催されると話題になっていたため、(まさに開催中)書店でフェルメールの関連の書籍がたくさん並べられ、ちょっと気になっていたので、読んでみようと思った。
学生のころ、絵画、特にルネサンス時代や印象派の絵画が好きで、はじめは絵がきれいだなぁ、華やかだなぁと鑑賞して、その後、描かれた絵画の持つ意味を知ることによって、再びその絵をみるとまた違った一面が見えてくる、その感覚が好きだったなぁと思いだしてしまった。
謎解きのような感じ?
また、作者が、中野京子さん、彼女の怖い絵シリーズも好きだったなぁと思いながら。
「真珠の耳飾りの少女」があまりにも有名で、フェルメールの名前は知っていたが、残念ながらそれぐらいしか知らなかった。
このエッセイは、フェルメールを中心にというより、オランダ建国までの流れ、そして黄金期時代に至るまでその時代を生きていた画家たちが、当時の日常の一コマを描いた絵画から、どういう時代だったかを紹介するような形だった。
そこに、国を代表するフェルメールや、レンブラントなどの絵も紹介されていた。
学生時代は、派手で華やかで、時には残酷でもあったスペインや、フランス、イギリスなどそちらの歴史ばかり関心があったけれど、改めてオランダの建国までの道のり、黄金期がどのようなものであったか知るきっかけにもなり、最後まで面白く読むことができた。
中野京子さんの絵画にまつわる他の書籍も、久しぶりに読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
ミケランジェロ・ブオナローティ「システィーナ礼拝堂天井画」
見上げていると首が痛くなる天井に描かれた聖書の逸話。「アダムの創造」が有名だが、ノアの箱舟の物語もある。遠方に方舟、前方には、舟に乗りたくて争う人々。人間の悪意に嫌気がさして大洪水を決めた神だが、洪水が起ころうと何があろうと、悪心を消すことは無理なのでは。
ニコライ・アルボ『オーディンのワイルドハント』
中央付近で槍と弓を持っている女性は、ワーグナーのオペラで有名なワルキューレ。中央にいるのは、ハンマーを持っていることから、マイティ・ソーことオーディンの息子、ソールだ。
ジャック=ルイ・ダヴィッド『テルモピュライのレオニダス』
中野さんの著書で頻繁に取り上げられる絵画。映画『300』で知られる、寡兵でペルシャの大軍に向かった王レオニダス。覚悟を決めたかのように、正面を見つめる彼の周囲には、死を前に感情が高ぶったボーイズカップルが。
ジョン・マーティン『ソドムとゴモラ』T
退廃の町、ソドムで、善き人だったため逃がしてもらえたロトだが、妻がふと後ろを振り返ると、そのまま塩の柱に。死海西岸の岩塩の山には、「ロトの妻」と名付けられたそれらしい塩の柱も立っている。
ギュスターヴ・モロー『ソドムの天使』
同じ題材を扱っていても、こちらは宙に浮かぶ天使がメイン。右手に剣を持っている。
ポール・ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』
ヘンリー八世の妹の孫だったジェーンは、王位継承順位が低いにもかかわらず、実父や舅の画策により、女王の座に据えられた。だが間髪いれずヘンリー八世の娘メアリもまた女王宣言。戦いは後者の勝利に終わり、「九日間の女王」ことジェーンは16歳で処刑。ごたごたしていた時代のイギリスを象徴する女性。
史実については歴史的背景も説明してあるので、わかりやすい。