藤田紘一郎のレビュー一覧
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地球の自転は、地球誕生時の46億年前は5時間、霊長類が生まれた350年前は23.5時間、現在は24時間11分だそうだ。人間の体内時計(サーカディアンリズム)は、1日の長さとずれがある。腸のリズムも体内時計に従っている。健康を維持するためには、体内時計を毎日リセットする必要がある。それが朝の光。筆者は朝5時~6時に起床して朝日を浴びて深呼吸を3分行うことを薦める。▼体内時計は脳幹の視床下部にあって、ここがアンチエイジングの源になる。睡眠ホルモンで若返りホルモンといわれているメラトニンは、視床下部の松果体から分泌される。朝日を浴びるとメラトニンの分泌がとまって体が活動状態に入る。(セラトニンの分泌
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本のタイトルにあるように、本書は生物学のおさらいのための本である。最近の高校生物ではこんな事まで教えているのかとビックリする。私などは高校の時に生物学を習った記憶がない。習ったのかも知れないが全く覚えがない。どうやら本書前書きに従うなら、私たちの学生時代は物理偏重であったらしい。
この本はおさらい生物学という名前通り生物学について生命の誕生から細胞の成り立ち、最近の遺伝子工学の話まで一通りさらえているので、反対にある程度生物学について勉強していないと個々のトピックスが少々理解しにくいのかも知れない。しかしながら一通りのトピックスを流す事で生物学にて知っておくべき事がハッキリするのかも知れない。 -
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いわゆる現代病で急増している「うつ病」などの精神疾患が脳や精神の問題だけでなく、体の問題、特に腸内細菌の減少が起因しているという話で非常に内容的に興味深い本でした。
腸というのは第二の脳と言われており、腸の働きが脳に影響を及ぼすというのは驚きでしたね。
精神病の特効薬は抗うつ剤の摂取ではなく、食物繊維や乳酸菌などの摂取による腸内細菌の増加を含めた規則正しい食生活の改善が大きいと説いており、トランス脂肪酸の摂取は危険であること、免疫力を高めるNK細胞の働きなど、なるほどな!と感心しっぱなしでした。
コレステロールというのは別に悪い要素ではないという話も驚きでした。
但し、精神疾患は食生活の改善が -
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花粉症を克服したい!という思いから手にとった本。
この本によると、花粉症はここ数十年で出てきたアレルギーだそうな。今まで春になると「今日は花粉がすごい。嫌だな〜花粉。」と、花粉をいやなものとして考えてきた。だけど、本当は悪いのは花粉じゃなくて、花粉を異物だと認識して異常に反応してしまう、自分の身体の免疫機能にあるのだ。その身体をつくってしまった要因は、清潔主義が徹底した「キレイ社会」に毒された腸にあるのだそう。腸内細菌を健康的に増やす方法も書かれていて、すぐに実践できる実用的なものばかり。
最終章に書かれている筆者の言葉には、なんだかハッとされられ、感動すら覚えた。最後にその一部を抜粋。
…… -
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人生をよりよく生きるには、自分自身の
うんこを変えなさい。
一日一回、デカい一本がお尻の穴からスコーンと
出てくる毎日はあなたのビジネスライフを変え、
自分を輝かせてくれるという、
潔く清々しいタイトルです。
本書を読むと排泄というものが、非常に大切で
あるということ。そして、汚いもの・行為という
イメージを変えてくれます。私も変わりました。
以下、覚えておいて損はないこと一覧に。
水に浮かぶのは、食物繊維が多い証だからよいうんこ。
うんこの色は、胆汁の色。胆汁は肝臓で作られる
消化液のこと。古くなった赤血球がはがれる
色素でできている。黄褐色がやはり理想色。
ウォシュレットをすると -
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長寿遺伝子 サーチュイン遺伝子、
寿命の回数券テロメア、
ミトコンドリアエンジンと解糖エンジン
血清アルブミンが3.5g以下=タンパク質エネルギー栄養障害
エビゲノム=後天的遺伝情報=食生活を中止ににした生活習慣によって体質が変わる。
長寿ホルモン=アディポネクチン、DHEA(デヒドロエビアンドロステロン)イワシ、納豆
褐色脂肪細胞 カプサイシン、カプシエイト
抗酸化力 活性酸素 ビタミンC、E、ポリフェノール
抗糖化力 AGE 腸は糖分が嫌いだが脳が大好き。そこでAGEがたまる。メイラード反応。
ミトコンドリア、ミトコンドリアイブ=アフリカの1人の女性に行き着く。
ミトコンドリア病。
若返り -
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ネタバレローソンで、雑誌コーナーの前に小さいカゴをつけていて、その中に入っていた。2012年の本だけど、「糖質制限ダイエット」がブームで、売れるということで置かれたのだろうか。
体はエネルギーをつくりださなければいけないが、50歳までは、普通に炭水化物をとってもかまわない。それを「解糖エンジン」と言っている。
しかし、50歳をすぎると糖分を燃やす必要がなく、細胞のミトコンドリアによる「ミトコンドリアエンジン」切り替える必要があるという説。「ミトコンドリアエンジン」は、「解糖エンジン」が邪魔しなければ、キチンと酸素があれば働く。
そうすると寿命の回数券、テロメアにも影響する。
筆者は昼に玄米を少し -
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炭水化物ダイエットで減量ができた、一方で、炭水化物をしっかり食べないと糖分が減って頭脳労働に悪影響を及ぼす、体が成長しない等の意見があり、ダイエット本を何冊も読んでいた私は混乱していました。
そんな私(今年の誕生日で50になります)に明確な指針を与えてくれたのが、この本でした。50歳までは(若いうちは)糖質を食べて細胞を大きくする、活性化するのが大事だが、50歳からは逆に、その糖質が細胞の老化を、活性酸素がでることで加速させるそうです。
今年の正月(2014)に34年以上振りに中学の同期と飲み会をやりました、かつて野球部や陸上部でスポーツマンだった彼等の体型をみてビックリ、最近手術を行った -
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この先生のことを知ったのは、「イヌからネコから伝染るんです」という本でした。
犬を飼ってた私は、この表題を見て手に取らずにはいられませんでした。
上記の本は、愛犬、愛猫のことを家族同然に、あるいは恋人のように思って暮らしていても、犬と猫と人は違う。動物を通じて感染する病気があるのだから、そのあたりの知識を身につけ、節度ある距離感を持って暮らしましょうという主旨の内容でした。
この本は、普段人から「ばっちい」と毛嫌いされているものたちに焦点を当て、汚いと嫌われているけど、実はこんな良い働きをしているんですよ。この嫌われ者がいなくなったら、こんな風に困るんですよ。と、切々と主張する内容となって -
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ネタバレ「私は猫になりたかった(西江雅之著)」以来、学者の書いたもので面白いものに出会ってなかったが、これは面白かった。
最初の話が「カイチュウの卵とじ」。タイトルで度肝を抜かれる。
「寄生虫がアレルギー反応を抑える」という話は、医学界に一石を投じるものだと思うし、「セックスの氾濫が男性を衰えさせる」というのは現代の日本に対して警鐘を鳴らすものだろう。
「住民をいたずらに不安に陥れてもいけないが、恐ろしい病気にかかるという不安も伝えなければならない」と、寄生虫による病気について語った部分は原発事故の自治体の対応を連想させる。
「最近の医学の進歩で、多くの薬を使うようになったことが、人の免疫能を低下せて -
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イタズラに恐怖心をあおるつもりはないですが、
あなたは寄生虫に寄生されてはいませんか。(笑
ひじょーに面白い。
ここで、作者の危惧していることが、
あぁ日本だなと思うことなので抜粋したい。
日本では寄生虫学が衰退していってるそうだ。
なぜか?
それは日本にはほとんど寄生虫による症状がなくなってきているからだ、
存在しない病気の勉強なんていらないんじゃないって単純な理由。
こんなことでいいのか?
確かに日本ではないかもしれないが、
世界で、これほど感染している症状もないのに。
ってね。
「世界に目を向けると半数の25億人がなんらかの寄生虫を保有し、三分の一が寄生虫病になやまされて -
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「踊る腹のムシ」4
著者 藤田紘一郎
出版 講談社
p251より引用
“しかし「魚食日本」が知った「生の魚の味」をそのまま、獣肉
にあてはめて生で食べるのは危険きわまりないことだと、僕は思
うのだ。”
寄生虫学者である著者による、人の食生活と寄生虫に関する話
をまとめた一冊。
サナダムシをお腹に飼う話からグルメな生食の危険性について
まで、ダジャレを交えた楽しい文章で大切なことが書かれていま
す。
上記の引用は、生肉の危険性について書かれた章の一文。
最近話題になった生肉の話といえば、牛生レバーの事ではないで
しょうか。法律で禁止される事になったのですが、そこに至るま
でに何人も