藤田紘一郎のレビュー一覧
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毒性は強いが生命力は弱いO-157は、雑菌の多いところでは生きてゆけず、無菌状態で育てたカイワレに繁殖したという説明は説得力がある。手をかけて育てられた第1子にアレルギーが多いというのも、清潔すぎる生活を送っていることを証明できているように思える。人類は細菌と共生してきたとか、細菌が他の細菌の増殖を防止しているという主張はわかる。抗菌グッズや石鹸の使い過ぎがよくないというのも、皮膚を守る物質を出してくれる常在菌を減らしてしまうという理屈で理解できる。
・善玉菌の餌であるオリゴ糖は、大豆、ゴボウ、タマネギなどに多く含まれる。
・トリプトファンは、幸福感を与えてくれるセロトニンのもとになる。トリ -
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「体にいい寄生虫」3
著者 藤田紘一郎
出版 講談社
p69より引用
“しかし、脂肪は敬遠したが、結果的に食べ過ぎが起こった。低
カロリーのものなら安心という錯覚も、肥満増加の一因だという。
”
寄生虫博士である著者による、人間と寄生虫の関係について書
かれた一冊。
生しらすを食べた話から寄生虫の有効性についてまで、楽しい
文章が写真とともに記されています。
上記の引用は、アメリカでの肥満について書かれた項での一文。
食べるにしても食べないにしても、何事も程々というのがいいよ
うに思います。
白黒ではありますが、寄生虫やそれに感染された患者さんの患
部の写真が多数ありますので、 -
Posted by ブクログ
寄生虫で名高い藤田紘一郎さんの本。著者の名前と、毒になる、薬になる、のタイトルでかなりウキウキしながら読み始めましたが、期待のほとんどは打ち砕かれました。生食は文化だ、とか、リスクを自分で背負って、なんて、僕も思ったりしていましたが、病原性大腸菌、特にO104のくだりなどは、怖いとしか言い様がありません。
また、寄生虫の話も、藤田さんの言葉だけに、やけにリアルです。サナダムシの受け入れも、その人の状態によって毒にも薬にもなる、というのは面白かったし、O157は、雑菌が多いところよりも、無菌に近いところで出る、だから小汚い飲み屋なんかは安心、というあたりで、ちょっと溜飲を下げるのですが、ちょっ