輪渡颯介のレビュー一覧
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購入済み
宝箱
7人の作家の小品集で、江戸人情小話が、いっぱい。どれも、ちょっぴり切なく、ホロリとさせられる。次々と色々な話が、ポンポン出てくる宝箱のようだった。
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Posted by ブクログ
やった、皆塵堂再開!
今回の主人公は、なぜか小さな不運に見舞われ続ける麻四郎。
いい奴なのにねぇ。何かとお気の毒。
でも、皆塵堂周辺のみんなは相変わらずで、再会が嬉しい。
幽霊を全く信じなくて、とんでもな呪いを受けちゃってる連助もあいかわらずw
冒頭、麻四郎と千右衛門が会ったあの経緯は案の定だったわー。ま、かなりバレバレだったから。
麻四郎の身の振り方にも決着がついて、皆塵堂は、きっと引き続き曰く付きのあれこれが集まる、と。
どんなものが集まるか楽しみ。
峰吉はメンタル強すぎて人間離れしたあの主従は、何があってもぶれないから。
さて、お次はどんなことが起こるかな。 -
Posted by ブクログ
『掘割で笑う女』に続くシリーズ2作目です。
タイトルからも想像できますが、
前作より更に怪談話がいっぱいです。
随所に出てくる怪談は想像すると結構怖いですが、
何しろ主要な登場人物がみんな面白いし、
主人公の左門は頭が良くて腕も立つ滅法頼りになる探偵役で、
必ず最後に丸く収まる時代劇のように安心して読めます。
ただしミステリーとしては別です。
怪しげな人物は最初から何人かいるんですが、
過去の話やら怪談話やら間に沢山入ってきて、
この話はいったいどこへもっていかれるんだろう・・・と、
疑問符を飛ばしながら読みました。
最後にいろいろな伏線が一気に収束して気持ちが良いくらいでした。 -
Posted by ブクログ
すごいです。
ミステリーと一口にいっても、
本格物だけでなく、
別の要素が盛り込まれた作品がいろいろあって、
きりがないくらいですが、
ミステリーに怪談の要素を持ち込んで、
ここまで違和感無く融合できているものは少ないんじゃないでしょうか。
まず最初に脈絡の無さそうな怪談話が続けざまに出てきて、
何だろうと思いながら読み進めると・・・。
最初は仕掛ける側だった人間がいつの間にか仕掛けられる側に。
コロコロ変わる、視点だったり場面だったり、
合間合間に出てくる怪談話の数々と相まって、
読者はいいように翻弄されます。
そして最後に謎が解かれるのですが、
無理なく読者が納得できる説明が成されます。