輪渡颯介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
左門シリーズ4作目です。
ひょうひょうとした左門と生真面目な甚十郎が、
相変わらず楽しいやり取りをしてます。
ただここまで来ると流石に幽霊話の裏が読めてしまいますね。
このシリーズは毎回幽霊話が随所に挿入されて、
事件や一見不思議に思われる出来事の重要な伏線になっています。
読む方もそれが分かっているので、
幽霊話を聞きつけては裏に隠された事情を探り、
それをお金に換える左門と同じ立場から事件を見てしまいます。
かたや甚十郎は極度の怖がりという設定なので、
幽霊だ狐憑きだといちいち大騒ぎですが、
なにもそこまで幽霊だと決めつけなくても・・・。
これだけ左門と行動を共にしているんだからちょっとは -
Posted by ブクログ
〈古道具屋皆塵堂〉シリーズ第15作。
見たら死ぬと言われる、霧の中から現れる女の幽霊。
その幽霊の謎を解き明かし、出来るなら成仏してもらえるように説得したいという奇特な男・文作が皆塵堂にその手助けをして欲しいと相談にやって来る。
清左衛門は勿論、そんな危険なことは止めておきなさいと窘め、峰吉は商売にならない相手には興味なし、伊平次は誰にどんな役目をやらせれば面白くなるかを考え…といういつもの感じで始まる。
いざとなれば太一郎がいるから安心…と思っていたら、何故か太一郎は非協力的。仕方なく他の準レギュラーたちが入れ代わり手助けに来るのだが、そこは茂蔵やら連助やら円九郎やらで、頼りになるのか -
Posted by ブクログ
皆塵堂シリーズの最新作。霧の中の女の幽霊に出会うと命を落とすという噂の真相を探るわけなんですが。
いい意味でも悪い意味でもいつも通り。おもしろいんですけどね。相変わらずののんびりとしたホラーコメディ。いやホラー要素はわずか。ここ最近はのんびり要素が強すぎて、まあそれも魅力のシリーズなんですけど、ちょっと緊張感がなくなってきてるような。最初期は語り手くらいはもうちょっと真剣に怖がっていたので読み手側でも「どうなるんだろう?!」というはらはらした部分もあったんですが。
あと、登場人物がでるたびにバックボーンをいちいち説明が入るのがちょっとうっとうしい。今回はシリーズキャラクターの登場がちょい多めだ