輪渡颯介のレビュー一覧
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溝猫長屋シリーズ、5作目最終巻。
とうとうこのシリーズも最終巻。正直、最初は皆塵堂シリーズの方が好きだったなぁと思っていたんだけど、今はもう子供たちが愛しくて寂しくなっちゃう。前巻で、お多恵ちゃんの事件が解決し、今作では早々に4人の子供たちがそれぞれ奉公などで長屋を卒業したうえ、猫も野良太郎も先生までもが居なくなって、寂しさ満開だったのに、やっぱり最後はね、そうこなくっちゃ。途中すっかり先生の存在を失念してて、何て美味しい登場の仕方なんだとついニンマリ。ここにきて登場した新キャラもまだまだ活躍出来そうな気配があるし、これで完結と言わず、ぜひ文庫書き下ろしで続けていただきたいものです。 -
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溝猫長屋の三作目。
なぜか飛ばしてしまったらしい。
もう無いと思っていたクッキー缶をあけたら、
チョコクッキーが残っていたような気分。
シリーズが終わってしまったと思っていたせいか、
面白く感じた。
幽霊の臭いを嗅いで、聞いて、見るという恐ろしい能力を
お使いの銭を落とした言い訳に使おうとするとは、
随分幽霊になじんできた長屋の男の子たち。
その力の源、お多恵ちゃんの悪口を言って、
いつも順番が狂って来るというややこしい事態に。
そこへ箱から出てしまう箱入り娘のお紺が、
男の子たちを幽霊の出そうなところへ連れ出す。
幽霊がでるので、当然人の生き死にの話になるのだが、
そこにあまり「情」がからんでこない、からっとしたところが、
このシリーズの良いところだったのだと、いまさらながら思う。
あと、極悪非道呼ばわりされているお紺ちゃんが良かった。 -
Posted by ブクログ
<溝猫長屋>シリーズ第二作。
新作が出たのかと思ったら、過去作品の文庫化だった。
面白いから再読してしまったが。
通り魔に殺されてしまった『お多恵ちゃん』の祠をお参りするようになって、霊感を持ってしまった溝猫長屋の少年四人組。
今回は幽霊が次に殺される人物の名前を告げる「優しい幽霊」。しかし何故か下手人の名前は告げない。そこに「優しい幽霊」ならではの理由があった。
しかしこれは手習い所の師匠・小宮蓮十郎が言うように優しさではない。結果的にたくさんの人が殺されているのだから。
なんて書くとシリアスな怪談話かと思われがちだが、輪渡さんの作品なので軽快。
パターンとしては少年四人組のうちの三人が幽霊を感じ、そこをきっかけに下っ引きの弥之助らが事件の謎解きをし、その手がかりを機に自称箱入り娘のお紺が引っ掻き回し、四人組の最後の一人銀太が一緒に巻き込まれ、小宮蓮十郎が下手人を痛ぶり回し、最後に長屋の大家・吉兵衛に四人組や弥之助が説教を食らうというもの。
この第二作も事件そのものは連続殺人で、しかもお紺と友達の年頃女性の縁談相手が次々被害に遭うというシリアスな話の筈なのに、少年四人組が呑気で、お紺は全くの他人事なのに首を突っ込みたがり、小宮は悪者を容赦なくいたぶることが出来ると狂喜し、弥之助は尻拭いに奔走し、吉兵衛は事件の真相などより子どもたちを教育し説教することに執心するという状況なので深刻さはない。
むしろ子どもたちとお紺との漫才のようなやり取りや、型に嵌った展開なども面白く、オチが分かっているのについつい最後まで読んで笑ってしまうという落語のような話で楽しめる。
しかし再読してみるとそもそもの始まりは祠に祀られた「お多恵ちゃん」の霊。彼女こそが彼らをうまく誘導し事件を解決に導く黒幕であるのが面白い。
幼いころの弥之助を通り魔から命がけで守った「お多恵ちゃん」ならではの、始末の付け方なのだろう。 -
Posted by ブクログ
こういうのって一期一会だよなあと、本屋さんでみかけて気になったものは購入するようにしています。読むのが何年もあとになることもありますけれど(だからダブリ買いをちょこちょこしてしまう)
これは多分、夏くらいに購入してずっと枕元に積んであったもの。ついに読んだよ! 読んだよー。
最初の話はぎこちなくて、なんとなく固くって、このまま最後までいくと辛いかも、なんて若干の心配がありましたが、2話からはそうでもなくって、するすると読むことができました。結構おもしろいじゃんあっさりしてるけど! とか。
もし、不満をあげるなら
なんで最初のキャラクター紹介に鮪助がいないんだ、ここ大事でしょうぉぉぉ(いえ、出せないのはわかるんですよわかるんですけども)!