輪渡颯介のレビュー一覧
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『掘割で笑う女』に続くシリーズ2作目です。
タイトルからも想像できますが、
前作より更に怪談話がいっぱいです。
随所に出てくる怪談は想像すると結構怖いですが、
何しろ主要な登場人物がみんな面白いし、
主人公の左門は頭が良くて腕も立つ滅法頼りになる探偵役で、
必ず最後に丸く収まる時代劇のように安心して読めます。
ただしミステリーとしては別です。
怪しげな人物は最初から何人かいるんですが、
過去の話やら怪談話やら間に沢山入ってきて、
この話はいったいどこへもっていかれるんだろう・・・と、
疑問符を飛ばしながら読みました。
最後にいろいろな伏線が一気に収束して気持ちが良いくらいでした。 -
Posted by ブクログ
すごいです。
ミステリーと一口にいっても、
本格物だけでなく、
別の要素が盛り込まれた作品がいろいろあって、
きりがないくらいですが、
ミステリーに怪談の要素を持ち込んで、
ここまで違和感無く融合できているものは少ないんじゃないでしょうか。
まず最初に脈絡の無さそうな怪談話が続けざまに出てきて、
何だろうと思いながら読み進めると・・・。
最初は仕掛ける側だった人間がいつの間にか仕掛けられる側に。
コロコロ変わる、視点だったり場面だったり、
合間合間に出てくる怪談話の数々と相まって、
読者はいいように翻弄されます。
そして最後に謎が解かれるのですが、
無理なく読者が納得できる説明が成されます。 -
Posted by ブクログ
左門シリーズの3作目です。
今回も怪談話でてきます。
でも私は現実(?)にあった一家惨殺事件の方が怖かった。
盗賊に押し入られたとき、
たまたまかくれんぼをしていて梁の上にいた男の子が、
家族が殺されていくのを息をひそめて見ていなくちゃならないなんて。
自分に置き換えて想像したらぞっとします。
結局生きている人間が一番恐ろしいということでしょうか。
左門にしても今回の幽霊話は本物だとサッサと退散するし、
なんだか前2作とちょっと毛色が違う感じです。
じゃあ誰が謎を解くのか・・・それは読んでみてください。
怖がりの甚十郎は今回ちょっとだけ勇気を出してみるし、
兄弟子の辻村も甚十郎のために動きます -
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古道具屋皆塵堂シリーズ、12作目。
前作のあとがきで、太一郎視点のストーリー作りが難しい点を作者が憂いておられましたが、今作はそれを踏まえて何とかストーリーを捻り出してくれた模様ww 太一郎のもはや万能ともいえる幽霊透視能力をもってしても、時空の捻れを越えることが出来ず、太一郎ひとりでの解決が難しそう。ということで、今作は、皆塵堂メンバーが揃い踏みで行方知れずの松助を探しだすこととなり、そのワチャワチャ具合が楽しかった。
しかしながら、突然知らぬところに飛ばされる念次郎や、先々代への恨みを勝手に引き継がされることになった松助がどうにも理不尽で気の毒だった。まぁ、人の恨みや呪いなんて大半はそん -
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〈古道具屋皆塵堂〉シリーズ第12作。
安定の面白さでテンポよく読めた。
今回は、筆職人の念次郎が得意先の若旦那・松助と飲みに行った途中で奇妙な料理屋に迷い込んだところから始まる。
まるで迷い家のように誰もおらず、時間も季節もめちゃくちゃなその料理屋で松助が姿を消す。途端に火事が起きたのか煙に巻かれ気を失う念次郎。
その後道端で寝ていた念次郎は円九郎に起こされ、清左衛門に連れられ皆塵堂へ。
例によって皆塵堂に住み込むことになるのだが、これまでの話のようにここで怖い目に遭うということはない。
何しろ念次郎は松助探しに忙しいのだ。
しかも松助の実家・松葉屋に事の次第を知らせに行くと訳ありの様子で -
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おなじみの皆塵堂シリーズ。前作から新たに加わった新キャラお縫ちゃんが・・・と思ったら、でないのかよ。いかにもこれからでますよ感が満載だったから・・いやまあいいんだけど。
今回は筆職人の念次郎と若旦那が奇妙な料亭に迷い込む。どうにか脱出できた念次郎だったが若旦那はその料亭にとらわれてしまった。おなじみの皆塵堂の面々で謎を解き、若旦那救出に挑む。
いつも通り面白かったです。例によって例のごとくな感じですが。しいて言えば語り手が念次郎ということでコメディ要素が控えめ。その辺は円九郎関連でほとんどが賄われている印象。これはこれでいいんだけど円九郎のダメっぷりが若干しつこい。茂蔵も似たような立ち位置で -
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怪談飯屋古狸シリーズ、3部作のうちの2作目。
最近読んだ皆塵堂シリーズの新作の怖さが物足りなかったせいか、こちらは程良い怖さで面白く読めた。虎太に限らず、どのシリーズもキャラはほんわかとしていてとても良い分、怪異の怖さの匙加減が難しいところ。
で、このシリーズはやっぱり虎太のキャラが良き。阿呆というか、のん気というか、絶妙に聡いところもあって、キャラの好き度が増していってます。皆塵堂シリーズの魚屋との邂逅場面が「怨返し」だけでなくこちらでも読めたのもサプライズ。更に、あのお爺さんも。「怨返し」を結構最近読んでいたので、記憶に残っている人物だったのだけれど、分かる人には分かる、くらいのゲストキ