輪渡颯介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ今作の中心人物は行き倒れて拾われて居候になったとかでなく,普通の商家の息子,連助。連助は幽霊とか呪いとか祟りとかを一切信じないばかりか,信じている人間をばかにするような男。それが皆塵堂の噂を聞いて,真実を明らかにすべく従業員として乗り込んできたという設定。しかしそれには訳があった。とは言え実際に皆塵堂には出てしまうわけで,伊平次や清左衛門は理由がわかるまでは連助になんとか見せないで済ませようと骨を折る。
「質屋蔵」
伊平次と清左衛門と連助は蔵に幽霊が出るという質屋,多丸屋を訪れる。そして幽霊を確認するために泊まり込む。夜中に蔵の方からの物音を聞いた連助は蔵に行ってみるも。何もいないし,蔵前の玉 -
Posted by ブクログ
ネタバレ橘屋という大店の手代だった益次郎は,主人にも可愛がられゆくゆくは娘の婿にして家を継がせ用途考えられていたが,ある時見に覚えのない,店の金を盗んだという濡れ衣を着せられ追い出されてしまった。店を恨み,強盗に入るか,火付けでもしてやろうかと考えていたところ,名を知られた盗賊・甚左に声をかけられ,押し込みの手引をしてくれたら代わりに橘屋に復讐してやると誘われ乗ってしまう。甚左は畜生働きはしない盗賊として有名だったので,人死にが出ないならと思ったのであった。しかし手引のために潜入する店は大店でもなんでもなく薄汚い古道具屋・皆塵堂であった。店の奥の立派な蔵の中になにか金目のものが入っていそうなのでそれを
-
Posted by ブクログ
シリーズ第九弾(一旦完結→再開を経て)。
酔った勢いで祠の戸を開けて、封印されていた箱を開けてしまった茂蔵。
中には女の髪が詰められていて、なんとその長い髪が茂蔵を襲ってきて・・・。
基本ユルいのですが、怪異描写は何気に怖いこのシリーズ。
襲う髪の毛は、不幸な目に遭って自害したお此さんというおかみさんの怨念との事で、茂蔵と皆塵堂メンバーがその怨念を残す魂を救うべく行動します。
今回は、太一郎が割と前面で活躍してくれて嬉しかったです。
なるほど、やけに件の箱を取り戻すのがノロノロしているなと思ったら、“敢えて襲わせて”いたのですな・・。
太一郎ってば、こういうドライな面もあれば、猫が苦手なの -
Posted by ブクログ
“祝・皆塵堂再開”ということで、しれっとシリーズ第八弾です。
今回、皆塵堂で働くことになったのは、人が良くて真面目な元料理人の麻四郎。
彼に立て続けに起こる“地味な不運”は果たして“呪い”によるものなのでしょうか・・・。
まずは、久々に皆塵堂メンバーに再会できて嬉しいですね。良くも悪くも相変わらず・・と言いたいところですが、峰吉の“客察知センサー”と巳之助の“猫馬鹿データ”がさらにパワーアップしている気がします。
そして『祟り婿』に登場した連助と『影憑き』に登場した円九郎も再登場。
頑なに幽霊を信じなくて太一郎を敵視する連助に、またもやイラっとさせられましたが、峰吉の言う“正しい連助の楽しみ -
Posted by ブクログ
何故か『曰く付き』の品と不運な男が引き寄せられる〈古道具屋皆塵堂〉。前作「夢の猫」のあとがきで『完結編』と書いてあったことはなかったことになっている…つまりシリーズは続くということらしい。好きなシリーズなので嬉しいことではある。
今回〈皆塵堂〉で働くことになったのは麻四郎。料理人として長年勤めていた料理屋からリストラされ退職金もなく、当てにしていた親類の居酒屋で働くことも出来なくなり振り売りの仕事でしのいでいて…という典型的な転落振り。そんな折に知り合いの料理屋の主から紹介されて〈皆塵堂〉で働くことに。
早速働かない店主・伊平次や相手によって見事に態度を使い分ける小僧・峰吉、『曰く付き』の品 -
Posted by ブクログ
面白くてちょっぴり怖い(?)、ユーモア悪霊時代小説です。
薬種屋の息子・伊勢次と貧乏御家人の七男・文七郎は、共に死んだ祖父の幽霊に悩まされています。
ある日、伊勢次は祖父・左五平の幽霊に、聞き込んだ幽霊騒動を調査するように頼まれ、渋々、件のお店に足を運ぶことに。
一方、左五平に張り合う文七郎の祖父・十右衛門の幽霊も、孫に幽霊騒動を解決するように命令する始末。
怖がりで、自分のじいちゃんの幽霊にも毎回ビビりまくる伊勢次と、悪霊除けの御札を張った刀で自分の祖父の幽霊を成敗しようとする、怖いものしらずの文七郎のコンビが、絶妙なバランスで良い味出ています。
この二人のメインキャラが理不尽に苦労する羽目 -
Posted by ブクログ
輪渡さんらしいコミカルなホラーエンタメ。
生前の世話焼きが死んで幽霊となっても変わらず、自分の代わりに孫の伊勢次にむりやり押し付ける祖父の左五平。
伊勢次は跡取り息子として店の仕事を覚えなければならないのに、左五平の霊のせいで奔走させられる上に両親や店の者たちからは放蕩息子と思われてすっかり見限られている始末。
さらに怖いものが大の苦手の伊勢次に左五平は知り合いの店の幽霊騒動の解決を命じて…。
怖いものが大の苦手なのに幽霊だの化け物だのに無理やり付き合わされてしまうという輪渡さんお得意の展開。
そしてもう一つ、輪渡さんの作品ではそういう怖がりキャラと対照的に幽霊や化け物の類が全く怖くない