輪渡颯介のレビュー一覧
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シリーズ第十四弾。
古道具屋〈皆塵堂〉の向かいの油屋の小僧・参太は、曰く付きの古道具に囲まれながらも平然としている峰吉に、幽霊を見せて震え上がる姿を見てみたいと思います。
そこで幽霊話を仕入れては、峰吉に幽霊を見せようと奮闘しますが・・。
ということで、今回は「峰吉に幽霊を見せて怖がらせよう!」プロジェクト(?)の回でございます。
参太をはじめ、巳之助(の、猫好き仲間・徳右衛門さん)、茂蔵、円九郎と次々と幽霊譚を持ってくるものの、語る話が図らずも全部夢ネタになってしまうという、お約束のおまぬけ展開です。
で、勿論ターゲットの峰吉が怖がるわけもなく、赴いた幽霊スポット(?)で、ちゃっかり古 -
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集まる古道具も、店の者も、そこに集うものもみんな癖が強い〈古道具屋皆塵堂〉。
あとがきによると、シリーズ第14作とのこと。
シリーズ初期に比べるとホラー色は薄れてきたが、相変わらず面白い。
今回は小僧・峰吉を怖がらせたい作戦の巻。
霊が集まる皆塵堂で長いこと寝起きしながらも、全く幽霊を見たことがないし、その手の話を全く怖がらない峰吉を何とか震え上がらせたいと、向かいの油屋の小僧・参太は様々な幽霊話を集めては、現場に峰吉を連れて行くが、思った通り上手くは行かず…という予想通りの話。
何れの話も夢が出てきて、夢の中で暗示があったり怖い場面があったりして、それが実際の現場や人とリンクしていく。
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おなじみ古道具屋皆塵堂シリーズ。前作のあとがきにもあったように今回は峰吉回です。いわくつきの古道具にかこまれていても一向に怖がることのない峰吉をどうにか怖がらせようと向かいの油屋の小僧参太が幽霊譚を仕入れてみるが・・・
前作もたいがいホラー色がなくなってきてはいましたが今作は輪をかけて・・・まああとがきにもあったように峰吉回だしなあ。相手が悪い。ホラーにしようがない。別に怖いものを求めてこのシリーズを読んでる人ももはやそうはいないと思うのでまあいいんですけども。あと短期集中の新聞連載的なものを含んでいるせいかいつもとなんかテイストが違う。最初の一話が分割されて・・・という話ですが、どちらかと -
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古道具屋皆塵堂シリーズ、13作目。
皆塵堂版「わらしべ長者」。物々交換のスタートは呪いの藁人形(!)から。作者曰く、巳之助回ということで、何時になくコメディ要素の強い回となりました。もうちょっとホラー味が濃くても良かったかな、と思わないでもないですが、長期シリーズの中にこういう回もたまにはあってもいいかも。
果たして、藁人形から想い人のお志乃さんに送る贈り物に辿り着けるのか。結末はまぁ、巳之助らしい、かな。何より猫ファーストで、強引かつ迷惑な言動をしがちな巳之助だけど、根は結構良い男なんだよね。そういうところを神様はちゃーんと見てらっしゃるということですね。 -
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シリーズ第十三弾。
怪力&コワモテ&自称"江戸一番の猫好き”の棒手振り魚屋・巳之助が、札差の大店〈大和屋〉の美人女中・お志乃に惚れてしまいます。
憧れのお志乃さんへの贈り物の為に、巳之助は〈皆塵堂〉の主・伊平次の提案(てか、思いつき)で“呪いの藁人形”から始まる“わらしべ長者”に挑戦させられる羽目に・・。
さて、巳之助はお志乃さんの贈り物に見合うモノまで交換することができるのでしょうか・・。
今年は巳年ですね!ということで(?)今回は巳之助メインのストーリーでございます。
高嶺の花であるお志乃さんへのプレゼントの為に“恋のわらしべ長者”に挑まされるわけですが、スタートが“呪いの -
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〈古道具屋皆塵堂〉シリーズ第13作。
今回は作家さん曰く『巳之助回』。
体が大きく顔が怖くて、女衒だろうが借金取りだろうがお構いなしにやっつける、敵に回すと怖いけれど味方になってくれたら心強い。
女にはモテないが、簿手振りの営業先の主婦たちからはからかわれる。
友人の太一郎のように猫が寄ってくることはないが、江戸一番の猫好きで、江戸で知らぬ猫はいないほど。
そんな巳之助が一目惚れしているお志乃さんに、皆塵堂が買い付けた美しい小箱を渡すため、わらしべ長者のように藁人形から様々なものに交換してもらって最終的に小箱に見合ったものに交換できるかを試されることになった。
思いついたのは伊平次だが、判 -
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シリーズ第十二弾。
筆職人の念次郎は取引先〈松葉屋〉の若旦那・松助と飲み歩いているうちに、いつの間にか奇妙な料理屋に迷い込んでしまいます。
二人がその不思議な料理屋をウロチョロしていると、まるで火事が起きたかのような煙に巻き込まれて、気を失ってしまう念次郎。
目が覚めたら、念次郎は元の現実に戻っていたのですが、松助が行方不明になってしまい・・・。
今回は“消えた若旦那・松助を探せ!”ということで、目覚めるたびに知らない場所にワープしてしまう(汗)念次郎と、縁あって彼をサポートすることになった、お馴染み〈皆塵堂〉メンバーが東奔西走する展開でございます。
やっぱり太一郎が“ちゃんと活躍”して -
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古道具屋皆塵堂シリーズ、11作目。
久しぶりの太一郎視点。とは言え、今回は幽霊を見たい札差大和屋の養女・お縫いの補佐に回る。お縫いは実は○○の妹なのだが、これまたあの兄にしてこの妹といった感じで愛らしいユニークなキャラ。太一郎のような幽霊を見る能力は皆無であるにもかかわらず、幽霊沙汰を意外にも上手に捌いていくので安心して読める。まぁ、女の子相手なので、いつもと違って全然怖くない幽霊さんばっかりでしたけど。怖いのは正直苦手だけど、このシリーズではもうちょっと怖くされてもいいかな、なんて。
今作、久々の太一郎視点で、、、やっぱり太一郎が主人公がいいなぁ、と思いながら読んでいたんですが、著者のあと