塩田武士のレビュー一覧
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昼呑みしたい
ってな事で、塩田武士の『デルタの羊』
塩田武士さんならではのアニメ社会の実情を時に真面目に、時にクスッと、時にグッと熱く描く内容は流石じゃね
日本のアニメは世界一っ!って言われとるが、もうそんな悠長なことは言ってられない現状。
一昨日の新聞で中国アニメがグングン勢いを付けてきている。
資金、人材、環境が圧倒的に強い。
そのうち中国アニメが世界を席巻する事になるかもね
で、内容は小説『アルカディアの翼』を読んだ渡瀬が感銘を受けアニメ化にしたい夢を叶える為に奔走する。
その夢に賛同したアニメーター達との仕事っぷりや人間関係が面白い
アニオタの人はニタニタしながら読める -
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みどるもんすたぁ、二十歳のお祝いしたよ
ってな事で、塩田武士の『氷の仮面』
最近、この手のジェンダー系の本を読むのが多くなった様な…。
塩田武士さんの本好きで何冊か読んだけど、これは今まで読んだ雰囲気が塩田さんらしくないと言うか、そんな感じを受けた。
性同一性障害の人達の生き辛さ、心と身体のバランスって当たり前って思って生きてきた人と、違和感を持ちながら生き続ける苦悩が中々周りに共有されない恐怖。
分かるよ、共有したいよその気持ち。
もっと理解されないといけない、ある種のハンディキャップ(こう言ったら当人は不愉快かな)じゃないんかなっと。 -
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新聞社近畿新報の記者である沢村は、上司の桐野から渡された特ダネのため、ひき逃げ事件の被害者の元へ向かった。そこで悲劇の被害者と思われる女性にカマをかけたところ、予想と異なる反応に動揺する。社に戻ると桐野やその上司の中島の動きがおかしい…。
5人の新聞記者、元新聞記者達が、誤報もしくはもみ消された事件の真相を負うミステリ。短いアンソロジーのようで、その裏にある組織の存在が見え隠れする。
元新聞記者である作者の面目躍如という作品で、テレビ局や組合をネタにした話に比べるとやはり活き活きした筆致で読んでいて爽快。嫌な気分になりそうな話もそんなに気にならない勢いがこの本の醍醐味。
一方で、その勢い -
購入済み
映画の「騙し絵の牙」を見た後で、原作は少しストーリーが少し違っているらしいと知り読んでみた。
いや少しどころじゃなくて全然違ってる。というか主役級の数人を除いて登場人物も違うし展開する話も力点も結末もなにもかも違う。どちらもそこそこ面白かったのでこれでもいいけれど、映画の改変の大胆さとそれにもかかわらずに原作のテイストを残している点に驚く。 -
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表紙の写真、タイトル、それに著者が塩田武士さんと来たら、当然バリバリ硬派のボクシング小説に違いない! と思ったら、なんということでしょう。漫才の掛け合いのような会話の軽妙さ、文章のリズムの軽快さがあるではありませんか!
(劇的ビフォーアフターかよ!)
今回の〝匠〟である塩田さん、『罪の声』と同一作者とは思えません。塩田さんの経験の為せる技なのか、「罪の声」が新聞記者の目だとすると、本作は「芸人」の目ですかね。
小さく古びたボクシングジムを舞台に繰り広げられる物語です。元芸人で便利屋の省吾、ジム会長・貞次郎と息子で期待の星・勇気、周囲を固める他の人物もとても個性的です。
シリアスと笑 -
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純愛ミステリーとは書いてあるけど、純愛要素の方が強そう。
相変わらずの関西弁の!
しかも、上賀茂神社とか、北大路とか知ってるとこ多いし、親近感が半端ない!
その近所の大学行ってたから、懐かしい〜
こんな男まさりな女の人結構好きですよ〜強がりの…
色んな経緯あるんやけど、犯罪は感心しないのは確か。
でも、お父ちゃんが、あんな事したら、罪悪感が凄いから、言われるがままになってしまいそう…
この辺ではありそうな男女の会話がええ感じやけど、なんだかんだ言っても、主人公が一番純愛やな。
こんなに、ずっと待てるかな…
私なら、あちこちで(^◇^;) -
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うん!この雰囲気好き!
(関西弁&ボケ&ツッコミ 笑)
塩田さんの作品は、これだけで癒される。多分、癒される人の絶対数少なそうやけど(^◇^;)
傾きかけたオーケストラを何とか立ち直らす話やけど、主人公以外、ほぼ関西弁やからかキャラが濃い!
でも、共通してんのは、音楽が好き!パンチパーマのおっさんも、オタクも、訳分からん外人も!
一番は、あのおじいちゃんか…
願いは叶うとも言うけど、こんな運命のボケ&ツッコミの出会い…
そこから、徐々にやけど、歯車が上手く噛み合っていく。というか、無理矢理噛み合わしていってるんかな。
でも、前を向いてないとあかんって事やな。
こんなポジティブに生きていけば -
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はじめてやわ!
労働組合と会社の交渉の小説なんか!
更に、交渉ごとを関西弁でやるんで、激しいし、面白い!
塩田さんの描く小説は、関西弁が生きているけど、関西出身だけやなくて、高校の時、漫才もしてたんや!
激しく納得!
深夜手当なんか、法律通りにしかくれてへんし、羨ましい感じするけど、毎日、そんなんしてたら、しんどいか…
前の会社は、組合あっても御用組合、今は、ないし…まぁ、自身がそう労働組合とかに興味ないし、あんまりなら、辞めるぐらいの帰属意識しかないんで、今まで何してるんか知らんかったけど、頑張ってはる!
特に、一般企業やなく、新聞社が舞台やから、更にこの辺の交渉は激しくなるんやな。
でも -
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下町の貧乏ジムというと「明日のジョー」を思い浮かべるけど、ここは大阪やねんな。
元芸人が、貧乏ジムで、将来あるボクサーをサポートする。
自身の夢と重ねながら…
というセンチな部分は根底にあるけど、ボクシングのパンチと同じく、鋭いボケとツッコミが炸裂するのに親近感。
塩田さんの作品は、関西弁が生きてて凄い。
ボクシングにしても、芸人にしても、何にしても、夢は簡単に捨てたらあかんねんな…
激しい拳闘シーンもあるけど、この言葉で中和されてええ感じ。
日本チャンピオンになってな!
M-1優勝してな!
解説にもあるように、会話が面白い!
「あんた誰やねん?」
「ビル・ゲイツの遠縁のもんです」
「え -
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下町の貧乏ボクシングジムの息子がチャンピオンを目指し、主人公が自分のこれまでの生き方を青年に投影しながらサポートする。騙し絵の牙の作者であることから手に取った。ベタな展開ながらベタであるが故に最後まで物語に引き込まれた。特に最後の試合の場面は一気読み必至です。作者による上手いキャラ作りが本作でも発揮されています。お笑い芸人とボクサーという一見接点がなさそうな二人が励まし合い前に進む展開が熱いです。前半で張った伏線、ミステリー要素もを後半できれいに回収してくれます。
笑わせてくれるキャラを揃えた割には作者ならではのギャグが控えめなのは大いに不満。ピルゲイツにクスリとした程度。終盤にシリアスにフェ -
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何か今のネットで、安易に情報を広げるのにも似通った感じ。
新聞とかの媒体で、誤報は致命症にもなりねない…発信側の致命症は、自身の問題でもあるから仕方ないにしても、発信されて、致命症になる人は別問題!
ネットは匿名性というので無責任になるのは理解できなくはない(調べりゃ分かるんで、ホンマは匿名性ないんやけど。一部の本格的なハッカーとかは、別にして)
しかし、誤報が意図的だとかまでいくと、キツい。フェイクニュースだらけでは、私らは、何を信じたら良いの?…自身で見極めるなんて、キツい…
メディア側も安易な方向に走らすに、地に足つけて、真実を語るように意識改革して〜
現在の最大の武器は、ミサイルとか戦 -
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うん!相変わらずの関西のボケ、ツッコミの会話!
ほぼ最後の真剣師 林鋭生を探して何千里っていう彼に会うまでの捜索がメイン。
亡くなったお母さんの手紙あった名前から探す女性、怖いおっちゃんに脅され探す元ヤンキー。
至る所で、2人のボケ、ツッコミ。その他も個性ある関西の人ら。
一応、続編やけど、別にそれほど、気にせずに読める。私は前のも読んだけど。
「夢果つる街」(夢枕獏作)の時代みたいに生々とはしてないな…
もう昭和が終わると厳しそう…
真剣師も博奕やから、今の世の中厳しそう…
更に三段リーグ編入試験というのができて、奨励会以外のアマチュアがプロになる道もある。
こんな時代の真剣師は、ツライな -
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バブルは、経験してるんやけど、恩恵に預かる事もなければ、その逆の悲惨な経験もない。
何か仕事忙しくて、な〜んもしてなかったって感じ。何か景気ええ事言うてるわ的な。
相変わらずのええ感じの関西弁は心地よいけど、タイトルの如く、バブルで大変な人らとか、崩壊してる家庭がチラホラ。犯人側にも、追う方にも。
警察小説になるんかな?
はじめに登場人物が記載されているように、少し関係がややこい。
犯人は、途中で明らかになっていくんやけど、動機がイマイチ…
後半は、それを追っていく感じになる。最後に分かるけど、何かしんどいな…
正義感があるのはええ事なんやけど、その正義感のせいで…
決して、それが悪いとは思