塩田武士のレビュー一覧

  • 朱色の化身

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    読むのがつらくて悲しくて、それでも手が止まらない。たまにこういうのを読むと小説の中で自分にない体験を追体験しますね。

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    2026年03月13日
  • 氷の仮面

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    「女性になりたい」という強い思いを胸に、自分の人生を切り開いていく主人公の壮絶な歩みが描かれた物語。苦しくもどこか美しさを感じる作品だった。

    「ひとりだけ違う世界に住んでいる。ミラーハウスという名の反転な世界に。」という一文が心に残る。周囲と同じ場所にいながら、どこか違う世界にいるような孤独が伝わってきた。

    辛い過去や心ない人との出会いもあったが、周囲の人に恵まれていたことに救われる思いがした。そして真壁くんが初恋の人だったことも、温かく感じられる。

    プロローグとエピローグが見事にリンクし、読み終えたあと、思わずプロローグを読み返したくなるような胸に残るラスト。波瀾万丈の人生だったが、これからの彼女の人生をそっと応援したい気持ちで本を閉じた。

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    2026年03月08日
  • 騙し絵の牙

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    ネタバレ

    登場人物が多くて最初は少し混乱しましたけど、読み進めるうちに自然と整理が出来ていくのは、きっとキャラの書き分けが秀逸だからでしょう。
    逆に言えば、それだけ個性的なキャラが乱立しているのですけど、そこにわざとらしさがなく、大袈裟にも感じないのは、出版業界という特殊な舞台による先入観から、実際には知らなくてもそうなんだろうなぁと受け入れてしまうからでしょう。

    終始、臨場感とか不条理とか、やるせなさ、熱量、策略、打算…といった、あらゆる「現場」ならではの息遣いやライブ感が伝わってくる物語です。
    出版業界のリアルな苦境や、混沌とした展望なども垣間見ることが出来、こうして本を手にすることのありがたさと共に、その裏で起きている複雑なシステムについつい思いを馳せてしまいました。

    エピローグがなくても、なかなか味わい深いオープンエンドとも受け取れる結末でした。
    しかし、長めのエピローグで物語の風味は一変します。

    ここからややネタバレになりますが、エピローグの前半では胸スカの勧善懲悪の展開があり、後半では速水の過去にフォーカスされ、タイトルの深い意味が回収されます。
    やはり、このエピローグがあることにより、この作品の素晴らしさが際立つと思います。

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    2026年03月08日
  • 崩壊

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    いやー、面白かった!!!
    警察小説好きなのでこういうの大好物

    犯人は割と序盤に判明していて
    大きな何かがやってくるわけではないのですが...
    複雑に絡まった糸を少しずつ解いていく
    感じがとても良かった。ラストにわかる動機も。

    タイトルの「崩壊」。
    何かが崩れる時って本当に一瞬で...
    すごく小さな綻びも後に大きなものに
    影響を与えることってよくあることだよね。
    お金、人間関係、信頼、、
    一瞬で崩壊してしまう恐ろしさにぞっとします。

    あとは本宮と優子のペアも良かったな..!
    唯一作中で癒されるペアだったかもしれない。

    王道って感じの警察小説はやっぱり良い
    すき!!!!!!

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    2026年03月02日
  • 氷の仮面

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    自分の性に違和感があり、お祝いごとできる姉の洋服がうらやましかった幼少期。初恋の人とのファーストキスの思いでを忘れず、女の子として生きることを決意。2度の性転換手術の先にあった世界は…父親の深い愛情に最後涙してしまった( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)性別を変えたあとの無力感、人としての幸せを考え始める姿に、これからの人生のことを考えよーと思った1冊。

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    2026年02月22日
  • 踊りつかれて

    mii

    ネタバレ 購入済み

    今だからこそ読んでほしい作品

    これは本当に多くの人に読んでほしい作品。
    プロローグの言葉が強すぎて序盤で挫折しかけましたが、そこを乗り越えたらあとはぐんぐん読まされました。

    SNSがテーマの作品なので、きっと多くの方に刺さるはず。
    実際私も、SNS黎明期の頃にSNSがどういうものかをきちんと理解できておらず、人を傷つける使い方をしてしまったことがあります。ものすごく反省したし、事が起こってはじめてSNSの危うさを学び、もう2度と同じことはするまいと誓いました。
    ですが、記憶というのはどうしても風化するものです。劇中で主人公の久代さんが懸念しているように、喉元過ぎれば痛みは薄れ、また同じことを繰り返してしまうということは、実際あると思います。私も何度か同じ轍を踏みかけました。

    気軽に発言ができてしまいますが、そこが世界という大舞台であり何億人という人々の視線が自身に向いているんだという事を常に心に留め置かねばいけません。誰だって人前で立つのは緊張するものです。そういう緊張感を持ってSNSに向かい合うべきだと改めて深く心に刻みました。

    気づきと教訓を与えてくれる点では素晴らしい作品ですが、裁判以降の美月のエピソードがちょっと冗長だった印象。壮絶な過去でしたが、前半のSNSへの教訓でめちゃくちゃ釘が刺さったので、そこで切り上げても良かったかなぁと。でも瀬尾と美月と天童の関係性が紐解かれる様はドラマティックでよかったです。ヒューマンドラマとしてすごく密度が高く、読み応えがありました。

    #深い #ダーク #ドロドロ

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    2026年01月24日
  • 氷の仮面

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    トランスジェンダー、性同一性障害という言葉がなかった時代に生きづらさに悩む主人公の気持ちを丁寧に描いた作品。最後にちょっと驚きの要素もあり。派手ではないけど、優しい気持ちになれる作品でした。

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    2026年01月08日
  • 崩壊

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    序章
    発生/捜査/浮上/疑惑/肉薄/動機
    終章

    市議会議長が殺された事件
    所轄のベテラン男性刑事本宮と
    県警の若手女性刑事平原が
    組になって捜査にあたる

    少しずつ明らかになる
    事実、人間関係、語られた言葉……

    不明な動機にこだわり調査を続ける本宮
    最後に手に入れたのは……

    なんだか せつないなあ


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    2025年12月05日
  • 崩壊

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    刑事本宮、市議会議員嶋田殺害事件を追う
    そこには過去の公務員の汚職が関係しているのでは?

    そして被疑者は何故嶋田議員を殺したのか?

    本宮自身刑事としてではなく仕事に逃げていた過去や捜査に関わる人達の人間関係から、
    犯人は何故?嶋田を?
    「ふれあいの里」そこには!
    犯人の心理を勝手慮ってしまった

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    2025年12月04日
  • 歪んだ波紋

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    轢き逃げ事件の犯行車両が被害者宅に……というスクープを取った新聞記者の物語が第一話。

    まるで誤報と虚報をテーマにした5話の短編集、連続短編のように描かれていたが、数多の点が絶妙に繋がっては途切れ、途切れては繋がるような感覚を覚えて、全てを一つの物語と勘違いしたまま読み終えてしまった!

    それほどに、たった150ページの中に多くの人物、誤報事件、虚報事案が発生する。

    人や媒体を信頼することと、情報を信頼することの違い、そして人も自分も情報をどのように得て受けられるのか。

    「歪んだ波紋」は、決して作中の苦悶する記者たちだけではなく、自分のような他業種、一般的人間の判断力が問われる罠のようなものなのかもしれない。

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    2025年10月31日
  • 崩壊

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    ネタバレ

    多くの人物が登場して複雑に絡んでいくが、繋がりが見えてくると一気に展開が変わる。犯人は割と序盤で浮き出てくるが、犯人の考えや軸にあるもの、犯行の動機は最後まで読まないと全く分からなかった。また、誰かの過ちによって(主に金に振り回されて)崩壊していく家庭、それに苦しめられる罪のない者たちはどう生きていけばいいのか、考えさせられた。何より、事件を共に追う本宮と優子はそれぞれ魅力的な人物で、とても良いペアだ。非常に面白かった。

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    2025年10月14日
  • 氷の仮面

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    今でこそ性同一性障害と名がついた一人の人生を丁寧に追っていく。読みやすいテンポ書かれていて一気読みした。
    小学校からの積年の想いや家族との関係の拗れ、人との出会いなど、綺麗に収まらない部分に現実味があり良かった。

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    2025年10月10日
  • 罪の声

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    2016年第7回山田風太郎賞受賞、同年「週刊文春」ミステリーベスト10 国内部門第1位、2017年本屋大賞3位、2020年には小栗旬×星野源で映画化される。現在NetflixとU-NEXTで配信中、昨夜は1章とエピローグを残してU-NEXTで映画鑑賞。そのあと残りの91ページを読み終えてレビューをする。

    罪の声とは35年前、企業事件の揺動に関わった子供たちの声のこと、テープの存在を偶然知った当時の加害者でもあり、被害者の曽根俊也が過去の事件を追う記者とその全貌をあばくお話。事件に関わった3人の子供のそれぞれの人生はやり直せないが、ラストには前向きに生きる希望を与えてくれる。イヤミスではない読後感。

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    2026年09月09日
  • 騙し絵の牙

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    読み応えのある本でした。ちょっと難しそうかなと思って読みはじめましたが、展開が面白くドラマのようにさくさく読めました。

    特にp.160-161の所が印象に残りました。安くて手軽で時間潰しばかりに時間を使ってしまっていると、自分の生活を反省しました。昔は一日中本を読んでいられたのに、今は読んでいてもついついスマホに手が伸び、分からない単語を調べようと思っただけでも、そこからSNSを開いてしまったり…

    これからはスマホ依存から脱することが豊かな人生に繋がるのかと考えたり、何も考えずに生活してしまっていたなと、この本を通して色々と考えさせられました。

    最後の解説で大泉洋さんを元に小説が作られたと知り、びっくりしました。読み終わった後に知ると、速水さんと大泉洋さんはどうしても重ならなかったです(笑)
    実写化されたと思っていたので、どうして章毎に大泉洋さんが出てくるの?と疑問に思っていたので、それも最後に回収できてよかったです。

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    2025年09月27日
  • 騙し絵の牙

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    大泉洋さんのキャラに合ってる人たらしで、場の中心にいつもいるよーな編集者。ネット社会で本が売れない時代の編集社の存続をかけた戦い。私は電子ではなく紙で読むことが多いけど、古本ばかり…。作家さんは大変だなぁーと。最後に人のよい主人公の裏の顔が…騙してるとは思わないけど、誰しも裏の顔はありますよ。

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    2025年09月24日
  • 朱色の化身

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    これも一気に読んでしまった。インタビュー形式が大部分で、登場人物も多いため、もう一度読み返さねば。
    珠緒さんと年齢が近いので(こんなに辛くはなかったけど)就職後の描写は懐かしささえ感じた。珠緒さんは一切登場していないのに、インタビューで彼女の性格が肉付けされていくのが、見事でした。
    でも珠緒さんもお母さんもお祖母さんも壮絶な人生すぎて可哀想でした。

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    2025年09月17日
  • 盤上のアルファ

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    初読みの作家さん
    面白かった
    将棋の世界ってプロになるまでが
    大変なのね
    将棋を知ってればもっと楽しめたかな
    真剣な中にちょっとクスッと笑えるとこもあり
    登場人物が皆んな個性的で素敵
    私的にはアナゴのおっさんを
    もうちょい見たかったなぁ

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    2025年09月07日
  • 騙し絵の牙

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    日曜劇場でやっていそうな、勧善懲悪のストーリーかと思いきや…
    エピローグがなくても十分面白かったですが
    エピローグを読むと物語の印象が全く違ってくる。
    まさに、「騙し絵」のようでした。

    大泉洋さんのイメージにもぴったりです。

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    2025年09月03日
  • ともにがんばりましょう

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    労使交渉自体は面白かったけど、ほぼそれで占められていてキャラへの感情移入がいまいちだった。物語の構成上仕方ないかもだけど。

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    2025年06月22日
  • 騙し絵の牙

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    出版の世界、大泉洋のあてがき、リアルな筆致。
    様々なベクトルで翻弄される様に充てられる。
    本や出版が好きな人には魅了される世界観だと思う。

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    2025年06月16日