塩田武士のレビュー一覧

  • 氷の仮面

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    性同一性障害というテーマに対して真摯に取り組んでいる。その部分には感心するが、ヘテロ男性の自分としては男の主人公が自身の男性性を否定することがとても辛く、読んでいて気分が悪くなった。(玉取ったシーンとか)
    共感しようとするからこそ認知不協和が起こり、気分が悪くなるというのは自分の心の動きとして面白いと思う。そういう意味では価値ある作品かもしれない。
    アニメや漫画、バラエティ番組やゲームなどのカルチャーを散りばめることで時代感を出す手法はちょっとわざとらしいがそれなりに上手くいってると思う。

    微妙だったのは終盤の怒涛の伏線回収シーン。正直白けたし、一気に物語が嘘っぽくなったので無理にカタルシス

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    2025年03月13日
  • 雪の香り

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    ジャンルとしたら『恋愛ミステリー』というところ。
    主人公は新聞記者。むかし京都の大学に通ってるときに、ふとしたことから同じ歳の女性と知り合い、意気投合し同棲を始める。しかし、彼女は突然いなくなってしまった。
    その後、新聞記者となった自分が追っている事件の容疑者にその彼女の名前を見つける…自分と会っていなかった時間、彼女は何処で何をしていたのか?(塩田武士さんは元新聞記者で警察回りの担当をし、このような経験をしたのが、小説のヒントになったらしい)

    この2人の若い頃のデートシーンなどのセリフが関西弁のやり取りで非常に微笑ましく、面白い。屈託の無い冗談ばかり。だからこそ、現在の状況が切ない。

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    2025年02月27日
  • 歪んだ波紋

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    4.3

    新聞を中心としたニュースの真偽についてを物語を通して考えさせられる小説。

    短編集かと思ったらニュースの真偽を通して全てが繋がっていくのがとても良かった。

    何となく思っていた『このニュースが正しいのかなー』と思っていた事が物語となって現実感を帯びているのでとても楽しめたと共に情報の真偽について考えさせられた。

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    2025年02月10日
  • 氷の仮面

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    ネタバレ

    性同一性障害の人の悩みや苦しみが、今の時代は少なくなってるといいなと思った
    真壁くんを想う描写のところは普通の恋愛小説としてきゅんとしたし、私も真壁くんのこと好きになった

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    2025年02月03日
  • 騙し絵の牙

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    映画のあてがきはたまにあるけど小説のあてがきは初めて。ザ・大泉洋的キャラクターではないけど、確かにこの主人公は大泉洋っぽいなと思わせる絶妙なバランス。10年前くらいの出版業界が舞台。今だと状況が微妙に変わりそう。登場人物がとにかく多いが、それぞれ個性が出ていて物語のまとめ方も良い。

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    2025年01月26日
  • 騙し絵の牙

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    大泉洋さんのあてがきということで
    速水のイメージを読む前から想像していたが、その想像のうえをいく素晴らしい表現っぷりだった。電子から紙に戻ってきた自分からすると、本ってそんなに売れなくなってるんだと思ったが、編集者の仕事はどうにかなくならないでほしいなぁと思います。

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    2025年01月23日
  • 騙し絵の牙

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    雑誌の編集長である速水がトリニティの出版を継続させようと奮闘する物語であり、業界の裏側を描いた物語であり、速水という人物を巡るミステリでもある。
    「忍の本懐」のアニメは配信限定なんだろうけど見てみたいなぁ。

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    2025年01月10日
  • 騙し絵の牙

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    スマホで無料で短時間のコンテンツが楽しめる今、良質な本と向き合うことの大切さを改めて教えてもらった気がする

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    2024年12月27日
  • 歪んだ波紋

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    久しぶりに一気読みした!
    「報道」をする側の色んな人の色んな事件。まあ、そこから先に
    ちょっと有りがちな話の作りだけど「そんな絡んでいく?」という短編連作。だけど、私にはとても面白かった。
    結論。「人から聞いた話なんですが」的なものを信じてはならない(笑)。

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    2024年11月18日
  • 騙し絵の牙

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    小説家や編集者が描かれてる本だけど、この本に限らず、読書は色んな仕事に出会えるからお得だし面白いなって思いました。本を読む人って優しい、って速水さんの言葉があったけど、どうなんだろう。あと、速水さんのお父さん含め、小説家の人って本を書き上げるのに沢山の取材をするけど、この取材力ってどんな仕事でも生きると思うし、情熱かけるとそれが文章とかその仕事に現れるよなーって思ったりします。

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    2024年11月15日
  • 朱色の化身

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    ★-1としたのは登場人物が多すぎて頭の整理が追いつかなかったからでストーリーの完成度の高さは満点であることを先に弁明します。
    塩田さんの作品はどれも罪≠悪を描いていて物事を一側面で捉えてはいけないという教訓じみた想いを抱かせてくれるのですが、本作はその点がとても色濃く描かれています。
    罪のベースにある理不尽さ。その理不尽さが社会構造に起因するのだという作者からの問題定義と受け取りました。

    現代社会がジェンダーフリーだマイノリティの尊重だと体裁だけ整えるような対応に終止しているように思えてならない私には、
    現代でも、いや現代は過去よりさらに、この作品の被害者(?)を生み出しやすくしているのでは

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    2024年09月13日
  • 朱色の化身

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    ネタバレ

    いかんせん登場人物が多くて読むのが大変だったけど、面白かった。あわら温泉にそんな歴史があったとは知らなかった。

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    2024年09月12日
  • デルタの羊

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    アニメーターの特殊な世界を描いた作品。情熱的な人々が熱意を持って作る作品は、見るものを感動させる。
    アルカディアの翼から始まり、渡瀬たちのストーリーとなり、文月の話になる。この複雑さにも騙された。
    面白い作品でした。実際の作品が見たい。

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    2024年08月30日
  • 氷の仮面

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    取材力と言うか、協力した方の本心なんでしょうね。内面の描写に苦しくなりました。昭和からの話で、今は行きやすい世の中なんでしょうか。
    最後は少しできすぎで、なくてもよかったかな。

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    2024年08月24日
  • 盤上に散る

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    苦悩する男の表紙に惹かれ手に取る。この男の正体が最後の対局の後で明かされるのだが、そのままの表現に泣かされる。
    題名にしてもいかにも将棋の世界に生きる男の話を連想させるが、それだけでなく駒師のそのダンディズムというか考え方が総じてかっこ良く、こちらも最後に意味が分かる。
    前作の盤上のアルファを読んでから時間が経っていたので人物を大分忘れていたが、話の邪魔にならない程度で登場しポイントを押さえてくれていた。
    大阪の濃いキャラ連中や、背景となる人物達に少しこんがりがりそうになったが、昭和の時代をバックにした物語が重厚で読み応えがあった。

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    2024年08月22日
  • 盤上のアルファ

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    今年度、暫定No.1!

    帰省時のバスで、なんか読も、と思って手にした一冊。新刊に読みたい本が書店に色々並んでいたが高いのでグッと我慢して、「前に読んだことのある作家だなぁ」くらいの認識でこの文庫をチョイス。
    Debut作だったんですね。将棋にはあまり思い入れのない私なので、少し読み進めてから失敗したかなぁと思ったけれど、私以上に主人公が将棋に思い入れがなかったので、安心して読み始めました。気がつくと一気読み。最後はちょうど目的地についたところで、読後感サイコーでした。アルファ、というモチーフはあまり響いて来なかったかな。
    解説も気持ちよく読めましたが、続編をぜひ読みたい、という気持ちより、こ

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    2024年08月13日
  • 盤上に散る

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    ネタバレ

    面白かった!
    個人的には前作より好き。順番に読んだ方が被る登場人物がいるので楽しめると思われる。

    棋士というと堅苦しい品行方正なイメージがある。ひふみんが人気が出たのはそんなイメージからズレたお茶目さといい加減さがウケたのではないか。私も好きだ笑
    この小説も棋士のイメージとかけ離れた、しかも、ひふみん路線ではなくアウトロー路線のきな臭い世界だった。

    キャラクターがなんとも言えず良かった。出てくる人、みんな味がある。人間臭いところが良い。
    関西弁のやりとりも最高だ。テンポ良くツッコミ合う感じが面白い。
    謎多き伝説の真剣士を探す旅に出るのはアラフォー女(多分結構美人)とリーゼントのチンピラアサ

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    2024年07月03日
  • デルタの羊

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    ネタバレ

    ありそうであまり多くは見ない、アニメ作成に関連したストーリーです。[ハケンアニメ]ほどはキラキラしていません。セリフとかについてはここまで完成したアニメ好きが周囲にいないので新鮮でした。
    内容はかなり読みごたえがあり、筆者の本はとても好きなのですが、業界の中をのぞいたような気持ちを味わえます。数冊筆者の本を読んで、いぶし銀のような、地味な仕事ながら着実に歩みを進めるキャラが個人的に好きなのも、筆者の作品に惹かれる要因なのかなと思ったりもしました。

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    2024年07月01日
  • 盤上のアルファ

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    『罪の声』『存在のすべてを』を読んだ流れでの著者読み。
    プロ棋士編入試験を目指す男と 文化部への異動にくさる新聞記者のおっさん二人を中心としたお話。
    新聞記者の経歴が このデビュー作に生かされていることを実感する。
    タイトルのアルファが意味するものは分かるが、生への執着の迫力としては 真剣師の「いてもたれ!」の方がピンと来るものがあった。
    24-11

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    2024年06月14日
  • 朱色の化身

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    序章 湯の街炎上/第一部 事実/第二部 真実/
    終章 朱色の化身

    父に頼まれ行方が分からなくなった女の事を調べ始めた亨。
    多くの取材を重ねてわかってきたことは………

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    2024年05月29日