塩田武士のレビュー一覧

  • 存在のすべてを

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    写実という絵画表現があることを初めて知った。
    貴彦と亮の描く『存在』に多くの人が心打たれる様を見て、実際の写実画に接してみたいと強く思った。
    大長編だが、細密なストーリーと人間描写にページを捲る手が止まらなかった。

    (ネタバレ)
    が、最後に貴彦が蒸発したのが解せない。
    深い絆で結ばれていた優美をひとり置いて姿を消すようなことをするだろうか。
    ラストシーンを描く上で必要な演出だったのかもしれないが、それまでの長きに渡り綴られてきた貴彦の人柄を鑑みると、どうしても腑に落ちない。

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    2026年06月18日
  • 存在のすべてを

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    初めて小説で泣いた。人間の愛が詰まった作品。決してハッピーエンドではないところがまたリアルで好感。罪の声は映画を見たが、同じ塩田さんの作品であるということで、共通点をたくさん感じた。事件を通した人の愛、悲しみに触れる。そんな本を今後も探していきたい。

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    2026年06月18日
  • 存在のすべてを

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    30年前の二児同時誘拐事件のシーンから始まり、現代のある記者が当時の刑事から情報を得ながらその誘拐事件の真相を明らかにしていく話。

    誘拐事件の真相が少しずつ分かってくるに連れて、その裏にあった"救いようのない悪"と"無償の愛"の対比が凄かったし感動した。
    そしてこの話の核には写実画があり、絵を通して昔と今、人と人が繋がっていくのが面白かった。
    写実画展に行ってみたくなりました。

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    2026年06月17日
  • 存在のすべてを

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    前半は、私の頭が悪いのか、理解力不足なのか、
    なかなか読み進めることができませんでした。
    後半からはどんどん内容が入って来て、「家族とは」とか「血のつながりとは」とか、
    美術的なこととか、色々考えさせられ切なくなりました。

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    2026年06月15日
  • 氷の仮面

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    男でも女でも、好きになったらならそれでええやないか、って思てまう。
    「許されない恋」とか聞くと、誰の許しが必要なんだ、って思てまう。
    真壁くん、かなりええオトコである。

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    2026年06月14日
  • 存在のすべてを

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    塩田さんの本は初めて読んだのだけれど、文章がすごく自分に合っていて読みやすかった。平野啓一郎さんの文章を読んでいる時と似たような心地よさがあった。

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    2026年06月09日
  • 踊りつかれて

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    ネットで誹謗中傷を繰り返してきた人間を特定し、逆にその愚行を晒していくというお話。
    デジタルタトゥーという言葉を改めて意識させられる。

    一度ネットに出たものは簡単には消えない。
    軽い気持ちで書いた言葉が、誰かを傷つけ、自分自身にも返ってくる。その痕跡は長く残り続ける。

    長いので、スカッとしたい自分がいるが、なかなかさせてくれない。もどかしかった。

    仕返しは正義なのか。
    それとも同じ土俵に立つことなのか。

    誹謗中傷の恐ろしさだけでなく、
    人が誰かを裁きたくなる気持ちや、その快感までも描いていたように思う。
    だから読後に残ったのは爽快感だけじゃなかった。

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    2026年06月08日
  • 存在のすべてを

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    一つひとつが「存在」することへの意識や実感が薄れていることに対するアンチテーゼではなく、「存在」そのものに向き合うと何が見えてくるのかを考えることに対する訴えを感じた。

    そこに写実絵画というアートの真髄を感じられたし、何より背景描写が細かく丁寧で、この小説自体に作られたもの以上の「存在」を感じられた。

    たまたま旅行のお供ついでに買った小説だったけど、絵を描くこと、に漠然と関心がある自分にとっては自然と心惹かれる内容で涙した。

    映画ではなく、小説で読めてとても良かった:)

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    2026年06月08日
  • 存在のすべてを

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    おもしろかった

    最後のおちとしての家族間の想いは当然くるものがあったが、
    それを支えている画家や写実派などの芸術に関する描写の説得力にとにかく圧巻

    「存在を描写する、という父親の教え」
    「真実や社会の実存を伝える記者」
    をきれいにまとめているタイトルも好き

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    2026年06月07日
  • 起点

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    初めての作家さん。初めましてには丁度よい。講談社さんの550円シリーズ.良い企画で助かります。4話からなる短編集。どんな話かと思ったら、リアルサラリーマンあるある話や中年男のホロっとくる昔話、少年の事故が絡んだミステリー、そして著者の作品の50年後を描いたSFと飽きない内容になってました。まさに名刺代わりの本ですかね。

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    2026年06月07日
  • 存在のすべてを

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    最初は読み慣れるまでに時間ががかかりました。
    専門用語、単語が多くて。。

    後半はどんどん紐解かれていき、泣きました。
    しょうもない兄貴に腹が立ちました。
    愛とは。芸術でしか伝えられない貴彦や
    人それぞれの愛の形が。グッときました

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    2026年06月06日
  • 起点

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    今や社会派作家として地位を築いた塩田さんの初期の短編を収録したものです。文庫なのでお買い得ですね。
    まずは周囲を固めながら物語を構築し、最後に真相にたどり着く書き方は、読書体験として心地よい。
    最後にある、今回書下ろしの超短編、近未来のAIなしでは生きられない社会は、作家としての著者の憂いがものすごい伝わります。

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    2026年06月04日
  • 起点

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    不穏な空気だけではなく温かさを感じるからこそ、塩田さんの作品が好きなのだと感じる。「仮縫い」が特に好き。

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    2026年06月03日
  • 踊りつかれて

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    冒頭が強烈。昭和芸能界の雰囲気味わえたのは確かだけれど、思ってた方向に進まなかった印象。冒頭の強烈さで突き進んで欲しかったかな。今は流石にここまではいかないけれど、勝手な憶測で吐き出すネット民はいないわけではないから、そんなことする前にこの部分を読んで欲しいですね。美月の家族の描写がきつすぎ。誉田哲也氏作品でもこんな感じ読んだかも。

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    2026年06月02日
  • 踊りつかれて

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    塩田さんの本は、終盤のたたみかけが凄まじくて、
    「そう繋がるのか!」と毎回ドキドキする。
    『踊りつかれて』はSNS社会に一石を投じるテーマになっていて、
    読み応えもあった……。
    これが週刊文春で連載されていたの、信じられないな。

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    2026年05月31日
  • 盤上のアルファ

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    関西弁のやり取りが面白く、テンポよく読めました。将棋に詳しければもっと楽しめたんでしょうけどわからなくても楽しめます!

    どの登場人物もキャラが立ってて魅力的です。
    実写化も出来そうですし続編もやれそうですけど、ないのかなぁー。

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    2026年05月31日
  • 踊りつかれて

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    スター美月、売れっ子芸人天童、p瀬尾ちゃん、
    久代弁護士、彼等の生き様が映像で観ているように展開して引き込まれていきます。
    SNSによる匿名性ありきの誹謗中傷による天童の自殺からすべてははじまります。
    瀬尾の怒りにも共感するし、正義とは?
    途中読むのが辛くなるところもあるけど、みんなに読んで欲しい小説です。

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    2026年05月31日
  • 朱色の化身

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    ある女性の姿を第三者に語らせ、取材という手法で浮き彫りにしていく意欲的な作品。「悪女について」を思い出した。そこに主人公の家族も絡んできて、少しずつ解き明かされていくその女性の人生には魅了されるし、深まっていくドラマに引き込まれて、香港に出張してる間に一気に読んだ。

    って書くと面白そうだし、確かに面白かったんだけど、なんかこれはテーマを詰め込みすぎじゃないか?作者頑張りすぎじゃないか?知ってること全部詰めたのか?という気もした。簡単に取り上げられているテーマだけでも、女性が差別された時代、男に縋らないと生きていけない女性達、ゲーム業界、ゲームやアルコール依存、不倫、芦原大火などなどあり過ぎで

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    2026年05月30日
  • 起点

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    550円シリーズ!買いやすく読みやすく私はとても好きです。これからも販売が楽しみ。塩田さんの短編は関西弁が軽快で読みやすかった。「鈍い火」が1番好きです。

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    2026年05月29日
  • 踊りつかれて

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    宣戦布告から一気に物語に引き込まれた
    主人公の弁護士の聞き込みによって少しずつ明らかになっていく過去
    天童と美月と瀬尾のつながりがわかってほっとした
    藤島や和枝などの悪役が光と影のコントラストを生み出していて、この長さでも飽きずに読み進めることができた

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    2026年05月28日