塩田武士のレビュー一覧

  • 騙し絵の牙

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    スマホで無料で短時間のコンテンツが楽しめる今、良質な本と向き合うことの大切さを改めて教えてもらった気がする

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    2024年12月27日
  • 歪んだ波紋

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    久しぶりに一気読みした!
    「報道」をする側の色んな人の色んな事件。まあ、そこから先に
    ちょっと有りがちな話の作りだけど「そんな絡んでいく?」という短編連作。だけど、私にはとても面白かった。
    結論。「人から聞いた話なんですが」的なものを信じてはならない(笑)。

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    2024年11月18日
  • 騙し絵の牙

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    小説家や編集者が描かれてる本だけど、この本に限らず、読書は色んな仕事に出会えるからお得だし面白いなって思いました。本を読む人って優しい、って速水さんの言葉があったけど、どうなんだろう。あと、速水さんのお父さん含め、小説家の人って本を書き上げるのに沢山の取材をするけど、この取材力ってどんな仕事でも生きると思うし、情熱かけるとそれが文章とかその仕事に現れるよなーって思ったりします。

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    2024年11月15日
  • 朱色の化身

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    ★-1としたのは登場人物が多すぎて頭の整理が追いつかなかったからでストーリーの完成度の高さは満点であることを先に弁明します。
    塩田さんの作品はどれも罪≠悪を描いていて物事を一側面で捉えてはいけないという教訓じみた想いを抱かせてくれるのですが、本作はその点がとても色濃く描かれています。
    罪のベースにある理不尽さ。その理不尽さが社会構造に起因するのだという作者からの問題定義と受け取りました。

    現代社会がジェンダーフリーだマイノリティの尊重だと体裁だけ整えるような対応に終止しているように思えてならない私には、
    現代でも、いや現代は過去よりさらに、この作品の被害者(?)を生み出しやすくしているのでは

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    2024年09月13日
  • 朱色の化身

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    ネタバレ

    いかんせん登場人物が多くて読むのが大変だったけど、面白かった。あわら温泉にそんな歴史があったとは知らなかった。

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    2024年09月12日
  • デルタの羊

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    アニメーターの特殊な世界を描いた作品。情熱的な人々が熱意を持って作る作品は、見るものを感動させる。
    アルカディアの翼から始まり、渡瀬たちのストーリーとなり、文月の話になる。この複雑さにも騙された。
    面白い作品でした。実際の作品が見たい。

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    2024年08月30日
  • 氷の仮面

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    取材力と言うか、協力した方の本心なんでしょうね。内面の描写に苦しくなりました。昭和からの話で、今は行きやすい世の中なんでしょうか。
    最後は少しできすぎで、なくてもよかったかな。

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    2024年08月24日
  • 盤上に散る

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    苦悩する男の表紙に惹かれ手に取る。この男の正体が最後の対局の後で明かされるのだが、そのままの表現に泣かされる。
    題名にしてもいかにも将棋の世界に生きる男の話を連想させるが、それだけでなく駒師のそのダンディズムというか考え方が総じてかっこ良く、こちらも最後に意味が分かる。
    前作の盤上のアルファを読んでから時間が経っていたので人物を大分忘れていたが、話の邪魔にならない程度で登場しポイントを押さえてくれていた。
    大阪の濃いキャラ連中や、背景となる人物達に少しこんがりがりそうになったが、昭和の時代をバックにした物語が重厚で読み応えがあった。

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    2024年08月22日
  • 盤上のアルファ

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    今年度、暫定No.1!

    帰省時のバスで、なんか読も、と思って手にした一冊。新刊に読みたい本が書店に色々並んでいたが高いのでグッと我慢して、「前に読んだことのある作家だなぁ」くらいの認識でこの文庫をチョイス。
    Debut作だったんですね。将棋にはあまり思い入れのない私なので、少し読み進めてから失敗したかなぁと思ったけれど、私以上に主人公が将棋に思い入れがなかったので、安心して読み始めました。気がつくと一気読み。最後はちょうど目的地についたところで、読後感サイコーでした。アルファ、というモチーフはあまり響いて来なかったかな。
    解説も気持ちよく読めましたが、続編をぜひ読みたい、という気持ちより、こ

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    2024年08月13日
  • 騙し絵の牙

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    大仰なタイトル  主人公はアテガキ  否が応でも疑り深く読み進めさせられる  
    静かな書き出しからいきなり華やかな場面 どれもこれも伏線に思えて・・・ なんて言うのは あっという間に吹き飛んですっかり物語の中へ うまいよね~~

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    2024年07月22日
  • 盤上に散る

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    ネタバレ

    面白かった!
    個人的には前作より好き。順番に読んだ方が被る登場人物がいるので楽しめると思われる。

    棋士というと堅苦しい品行方正なイメージがある。ひふみんが人気が出たのはそんなイメージからズレたお茶目さといい加減さがウケたのではないか。私も好きだ笑
    この小説も棋士のイメージとかけ離れた、しかも、ひふみん路線ではなくアウトロー路線のきな臭い世界だった。

    キャラクターがなんとも言えず良かった。出てくる人、みんな味がある。人間臭いところが良い。
    関西弁のやりとりも最高だ。テンポ良くツッコミ合う感じが面白い。
    謎多き伝説の真剣士を探す旅に出るのはアラフォー女(多分結構美人)とリーゼントのチンピラアサ

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    2024年07月03日
  • デルタの羊

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    ネタバレ

    ありそうであまり多くは見ない、アニメ作成に関連したストーリーです。[ハケンアニメ]ほどはキラキラしていません。セリフとかについてはここまで完成したアニメ好きが周囲にいないので新鮮でした。
    内容はかなり読みごたえがあり、筆者の本はとても好きなのですが、業界の中をのぞいたような気持ちを味わえます。数冊筆者の本を読んで、いぶし銀のような、地味な仕事ながら着実に歩みを進めるキャラが個人的に好きなのも、筆者の作品に惹かれる要因なのかなと思ったりもしました。

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    2024年07月01日
  • 騙し絵の牙

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    大泉洋のキャラクターで最後まで引っ張ってもらったという印象。あの絶妙軽さがないと話重すぎるし、暗すぎる。

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    2024年06月30日
  • 盤上のアルファ

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    『罪の声』『存在のすべてを』を読んだ流れでの著者読み。
    プロ棋士編入試験を目指す男と 文化部への異動にくさる新聞記者のおっさん二人を中心としたお話。
    新聞記者の経歴が このデビュー作に生かされていることを実感する。
    タイトルのアルファが意味するものは分かるが、生への執着の迫力としては 真剣師の「いてもたれ!」の方がピンと来るものがあった。
    24-11

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    2024年06月14日
  • 騙し絵の牙

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    「大泉洋に当て書きしているらしい、面白そう」というだけで手にとってみた一冊。
    本離れについては、自分の体感として電車の中や店の中でも薄々感じてはいたが、出版業界の厳しさがこれほどまでとは思っていなかった。そんな出版業界に身を置く人々の、権力や廃刊危機に立ち向かう物語。最後にくるくると解き明かされ、今までのあの行動が、あの時間がこう繋がるなんて…とまさしくタイトル通りだった。
    今度、映画も観てみようと思う。

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    2024年06月01日
  • 朱色の化身

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    序章 湯の街炎上/第一部 事実/第二部 真実/
    終章 朱色の化身

    父に頼まれ行方が分からなくなった女の事を調べ始めた亨。
    多くの取材を重ねてわかってきたことは………

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    2024年05月29日
  • 朱色の化身

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    久々の塩田さん〜

    な〜んか切ないな…
    やりきれん感満載。
    大火事を契機に、揺れる女性の人生というか生き様…
    それが、三代も…
    今でも、男女平等といわれながらも、まだまだやのに、こんな前の時代の女性なんか、振り回されて生きて行くのかな。それも男によって。
     不倫、
     離婚、
     アルコール依存症、
     etc
    生きていく上で、色々あって、
     人を殺め…
    罪の意識に苛まれながら、やっと…

    行方不明の女性を探して、元新聞記者のライターが、取材しながら、明らかになる真実。
    もうええやん!と言いたくなる。


    何が正しくて何が正しくないのか、という問題が重要なわけではない。むしろ、どうすれば正しさと正し

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    2024年05月22日
  • 盤上のアルファ

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    前半はすこしゆったりめに進む。
    初めの方、作中の表現にもあるが主人公が性格が悪く、あまり共感できるキャラクターでもなかったが

    後半にかけて、人間味やその人の持つ優しさや弱さに触れてだんだんと魅力に思える人だなと感じた。

    たぶん30代そこそこの男はそんなもんだと思う。
    そして30代そこそこの男女の三角関係なんて見てられないと思ったけど、読み終えた時この3人の物語の続きが知りたくなった。

    ぜひ読んで欲しい!嫉妬にまみれた30代におすすめ!

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    2024年05月20日
  • 朱色の化身

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    さすがは元新聞記者と思わせるほどの緻密な取材力、圧倒的なリアリティが文章から伝わってきました。時代に翻弄された一人の女性を軸に様々な
    物語が始まる。福井県の芦原温泉、雄島を舞台に
    ある家族の壮絶なる一代記が繰り広げらる。

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    2024年03月19日
  • 女神のタクト

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    不倫の挙句何となく勤めた会社を辞めた人生捨て鉢女がひょんなことからポンコツマエストロと崖っぷちオーケストラを蘇生させるため奮闘する物語。

    最初はコメディ色強めな描写に戸惑いつつも読み進めるとそれが味わい深く、だんだんと物語の内容と調和していく様子がラストのラフマニノフの描写と相まって面白い読書体験だった。

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    2024年03月15日