塩田武士のレビュー一覧

  • 罪の声

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    ネタバレ

    日本を震撼させた未解決の脅迫事件に、主人公の親族が関わっているかもしれないーその疑念から物語は始まる。時効が成立した事件を追う記者の視点と、加害者の親族という立場にある主人公の視点が交錯しながら、事件の真相が少しずつ明らかになっていく展開に強く引き込まれた。

    特に印象に残ったのは、大人の都合によって事件に巻き込まれてしまった子供たちの存在である。彼らには何の責任もないにもかかわらず、事件に利用され、その後の人生までも大きく狂わされてしまう描写は非常にリアルで重く感じられた。一度背負わされた「過去」は簡単には消えず、大人になっても背負い続けなければならない。私自身は体験していないが、その残酷さ

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    2026年02月01日
  • 踊りつかれて

    mii

    ネタバレ 購入済み

    今だからこそ読んでほしい作品

    これは本当に多くの人に読んでほしい作品。
    プロローグの言葉が強すぎて序盤で挫折しかけましたが、そこを乗り越えたらあとはぐんぐん読まされました。

    SNSがテーマの作品なので、きっと多くの方に刺さるはず。
    実際私も、SNS黎明期の頃にSNSがどういうものかをきちんと理解できておらず、人を傷つける使い方をしてしまったことがあります。ものすごく反省したし、事が起こってはじめてSNSの危うさを学び、もう2度と同じことはするまいと誓いました。
    ですが、記憶というのはどうしても風化するものです。劇中で主人公の久代さんが懸念しているように、喉元過ぎれば痛みは薄れ、また同じことを繰り返してしまうということは、

    #深い #ダーク #ドロドロ

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    2026年01月24日
  • 罪の声

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    ネタバレ

    途中までは登場人物の関係性を整理しきれず、やや混乱しながら読み進めていたが、新聞記者が「し乃」の板前にたどり着いたあたりから、一気に物語に引き込まれた。

    ただ、その板前の語りはあまりにも饒舌で、思わず「喋りすぎでは……」と感じてしまうほど。
    テーラーの俊也の事を考え、その場面では鼓動が早くなった。

    後半、次々と謎が明らかになっていく展開は圧巻で、ページをめくる手が止まらなかった。
    重く苦しい物語ではあるが、最後に親子が再会できたことで、わずかながら救いを感じることができた。

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    2026年01月23日
  • 氷の仮面

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    トランスジェンダー、性同一性障害という言葉がなかった時代に生きづらさに悩む主人公の気持ちを丁寧に描いた作品。最後にちょっと驚きの要素もあり。派手ではないけど、優しい気持ちになれる作品でした。

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    2026年01月08日
  • 崩壊

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    序章
    発生/捜査/浮上/疑惑/肉薄/動機
    終章

    市議会議長が殺された事件
    所轄のベテラン男性刑事本宮と
    県警の若手女性刑事平原が
    組になって捜査にあたる

    少しずつ明らかになる
    事実、人間関係、語られた言葉……

    不明な動機にこだわり調査を続ける本宮
    最後に手に入れたのは……

    なんだか せつないなあ


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    2025年12月05日
  • 崩壊

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    刑事本宮、市議会議員嶋田殺害事件を追う
    そこには過去の公務員の汚職が関係しているのでは?

    そして被疑者は何故嶋田議員を殺したのか?

    本宮自身刑事としてではなく仕事に逃げていた過去や捜査に関わる人達の人間関係から、
    犯人は何故?嶋田を?
    「ふれあいの里」そこには!
    犯人の心理を勝手慮ってしまった

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    2025年12月04日
  • 歪んだ波紋

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    轢き逃げ事件の犯行車両が被害者宅に……というスクープを取った新聞記者の物語が第一話。

    まるで誤報と虚報をテーマにした5話の短編集、連続短編のように描かれていたが、数多の点が絶妙に繋がっては途切れ、途切れては繋がるような感覚を覚えて、全てを一つの物語と勘違いしたまま読み終えてしまった!

    それほどに、たった150ページの中に多くの人物、誤報事件、虚報事案が発生する。

    人や媒体を信頼することと、情報を信頼することの違い、そして人も自分も情報をどのように得て受けられるのか。

    「歪んだ波紋」は、決して作中の苦悶する記者たちだけではなく、自分のような他業種、一般的人間の判断力が問われる罠のようなも

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    2025年10月31日
  • 踊りつかれて

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    ネタバレ

    素晴らしかったです。
    最初は現代のネット社会に対する風刺的な、もっと現代的な話しかと思っていた。でもネットの話はかなり序盤に方が付いて、物語は過去へ過去へと向かっていき、恋心を伴わない深い男女の関係を描いた芸能小説になっていって驚いた。
    もっと現代への風刺というか批判というか、説教的な話がメインで締めるような話しかと思っていたけど全然違う。なんというか、ちゃんと物語の形をしていた。

    長いこと視点主をつとめた女弁護士は語り手にすぎず、主人公は美月と瀬尾の二人だとラストでわかった。
    特に終盤の瀬尾視点の詰めが素晴らしくて、恋愛を介さない男女の関係が結局恋愛に負けたような気がしてすごいやるせない気

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    2026年06月14日
  • 崩壊

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    ネタバレ

    多くの人物が登場して複雑に絡んでいくが、繋がりが見えてくると一気に展開が変わる。犯人は割と序盤で浮き出てくるが、犯人の考えや軸にあるもの、犯行の動機は最後まで読まないと全く分からなかった。また、誰かの過ちによって(主に金に振り回されて)崩壊していく家庭、それに苦しめられる罪のない者たちはどう生きていけばいいのか、考えさせられた。何より、事件を共に追う本宮と優子はそれぞれ魅力的な人物で、とても良いペアだ。非常に面白かった。

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    2025年10月14日
  • 氷の仮面

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    今でこそ性同一性障害と名がついた一人の人生を丁寧に追っていく。読みやすいテンポ書かれていて一気読みした。
    小学校からの積年の想いや家族との関係の拗れ、人との出会いなど、綺麗に収まらない部分に現実味があり良かった。

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    2025年10月10日
  • 騙し絵の牙

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    読み応えのある本でした。ちょっと難しそうかなと思って読みはじめましたが、展開が面白くドラマのようにさくさく読めました。

    特にp.160-161の所が印象に残りました。安くて手軽で時間潰しばかりに時間を使ってしまっていると、自分の生活を反省しました。昔は一日中本を読んでいられたのに、今は読んでいてもついついスマホに手が伸び、分からない単語を調べようと思っただけでも、そこからSNSを開いてしまったり…

    これからはスマホ依存から脱することが豊かな人生に繋がるのかと考えたり、何も考えずに生活してしまっていたなと、この本を通して色々と考えさせられました。

    最後の解説で大泉洋さんを元に小説が作られた

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    2025年09月27日
  • 騙し絵の牙

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    大泉洋さんのキャラに合ってる人たらしで、場の中心にいつもいるよーな編集者。ネット社会で本が売れない時代の編集社の存続をかけた戦い。私は電子ではなく紙で読むことが多いけど、古本ばかり…。作家さんは大変だなぁーと。最後に人のよい主人公の裏の顔が…騙してるとは思わないけど、誰しも裏の顔はありますよ。

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    2025年09月24日
  • 朱色の化身

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    これも一気に読んでしまった。インタビュー形式が大部分で、登場人物も多いため、もう一度読み返さねば。
    珠緒さんと年齢が近いので(こんなに辛くはなかったけど)就職後の描写は懐かしささえ感じた。珠緒さんは一切登場していないのに、インタビューで彼女の性格が肉付けされていくのが、見事でした。
    でも珠緒さんもお母さんもお祖母さんも壮絶な人生すぎて可哀想でした。

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    2025年09月17日
  • 盤上のアルファ

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    初読みの作家さん
    面白かった
    将棋の世界ってプロになるまでが
    大変なのね
    将棋を知ってればもっと楽しめたかな
    真剣な中にちょっとクスッと笑えるとこもあり
    登場人物が皆んな個性的で素敵
    私的にはアナゴのおっさんを
    もうちょい見たかったなぁ

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    2025年09月07日
  • 騙し絵の牙

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    日曜劇場でやっていそうな、勧善懲悪のストーリーかと思いきや…
    エピローグがなくても十分面白かったですが
    エピローグを読むと物語の印象が全く違ってくる。
    まさに、「騙し絵」のようでした。

    大泉洋さんのイメージにもぴったりです。

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    2025年09月03日
  • ともにがんばりましょう

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    労使交渉自体は面白かったけど、ほぼそれで占められていてキャラへの感情移入がいまいちだった。物語の構成上仕方ないかもだけど。

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    2025年06月22日
  • 騙し絵の牙

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    出版の世界、大泉洋のあてがき、リアルな筆致。
    様々なベクトルで翻弄される様に充てられる。
    本や出版が好きな人には魅了される世界観だと思う。

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    2025年06月16日
  • 騙し絵の牙

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    1ヶ月ぶりに本を読みきれた。

    大泉洋のあてがき、本の中でもあるような出版の新しい企画としてのこの小説を見た時、やはり面白い、斬新だと思った。

    ひょうひょうとしながらも、社内政争、廃刊の危機、妻子との関係、部内の不和など、どんどん追い詰められていく姿。そこにだんだん感情移入し辛くなってきたところにバツんと最後に持っていかれる。一種の気持ちよさと、そこで現れる二面性の気味悪さ。なんとも言えない読後感だった。

    読み終えたその日に映画も見たが、驚くほど別の話だった。さらに騙されたのだった。でもかなり面白かった。

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    2025年04月26日
  • 騙し絵の牙

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    大泉洋さん大好きで、表紙をみて即購入。
    映画化されるとのことで先に原作読みました。
    本当に巧妙などんでん返し。主人公の性格、セリフも相まって読後感最高で、すっきりした。
    もちろん映画もとてもかっこよかったです。

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    2025年10月16日
  • 氷の仮面

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    トランスジェンダーの物語

    以下、公式のあらすじ
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    「ずっと、好きでした」
    泣いて、隠して、あきらめて。それでも女の子になりたかった――。
    『罪の声』の著者がたどりついた「本当に人を愛する」ということ。感動の傑作長編。
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    「えっ、真壁君、ほんまにするの?」
    「目つむれ」
    「へっ? あかん、あかん」
    後ずさった翔太郎の肩を真壁君が両手でがっしりとつかんだ。
    「深呼吸しろ」
    言われるがままに大きく息を吸って、長く吐いた。その間、お互い顔を見られなかった。(本文p111-112より)
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    小学四年の春、同じクラスになった真壁君の顔を

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    2025年03月17日