塩田武士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本を震撼させた未解決の脅迫事件に、主人公の親族が関わっているかもしれないーその疑念から物語は始まる。時効が成立した事件を追う記者の視点と、加害者の親族という立場にある主人公の視点が交錯しながら、事件の真相が少しずつ明らかになっていく展開に強く引き込まれた。
特に印象に残ったのは、大人の都合によって事件に巻き込まれてしまった子供たちの存在である。彼らには何の責任もないにもかかわらず、事件に利用され、その後の人生までも大きく狂わされてしまう描写は非常にリアルで重く感じられた。一度背負わされた「過去」は簡単には消えず、大人になっても背負い続けなければならない。私自身は体験していないが、その残酷さ -
ネタバレ 購入済み
今だからこそ読んでほしい作品
これは本当に多くの人に読んでほしい作品。
プロローグの言葉が強すぎて序盤で挫折しかけましたが、そこを乗り越えたらあとはぐんぐん読まされました。
SNSがテーマの作品なので、きっと多くの方に刺さるはず。
実際私も、SNS黎明期の頃にSNSがどういうものかをきちんと理解できておらず、人を傷つける使い方をしてしまったことがあります。ものすごく反省したし、事が起こってはじめてSNSの危うさを学び、もう2度と同じことはするまいと誓いました。
ですが、記憶というのはどうしても風化するものです。劇中で主人公の久代さんが懸念しているように、喉元過ぎれば痛みは薄れ、また同じことを繰り返してしまうということは、 -
Posted by ブクログ
轢き逃げ事件の犯行車両が被害者宅に……というスクープを取った新聞記者の物語が第一話。
まるで誤報と虚報をテーマにした5話の短編集、連続短編のように描かれていたが、数多の点が絶妙に繋がっては途切れ、途切れては繋がるような感覚を覚えて、全てを一つの物語と勘違いしたまま読み終えてしまった!
それほどに、たった150ページの中に多くの人物、誤報事件、虚報事案が発生する。
人や媒体を信頼することと、情報を信頼することの違い、そして人も自分も情報をどのように得て受けられるのか。
「歪んだ波紋」は、決して作中の苦悶する記者たちだけではなく、自分のような他業種、一般的人間の判断力が問われる罠のようなも -
Posted by ブクログ
ネタバレ素晴らしかったです。
最初は現代のネット社会に対する風刺的な、もっと現代的な話しかと思っていた。でもネットの話はかなり序盤に方が付いて、物語は過去へ過去へと向かっていき、恋心を伴わない深い男女の関係を描いた芸能小説になっていって驚いた。
もっと現代への風刺というか批判というか、説教的な話がメインで締めるような話しかと思っていたけど全然違う。なんというか、ちゃんと物語の形をしていた。
長いこと視点主をつとめた女弁護士は語り手にすぎず、主人公は美月と瀬尾の二人だとラストでわかった。
特に終盤の瀬尾視点の詰めが素晴らしくて、恋愛を介さない男女の関係が結局恋愛に負けたような気がしてすごいやるせない気 -
Posted by ブクログ
読み応えのある本でした。ちょっと難しそうかなと思って読みはじめましたが、展開が面白くドラマのようにさくさく読めました。
特にp.160-161の所が印象に残りました。安くて手軽で時間潰しばかりに時間を使ってしまっていると、自分の生活を反省しました。昔は一日中本を読んでいられたのに、今は読んでいてもついついスマホに手が伸び、分からない単語を調べようと思っただけでも、そこからSNSを開いてしまったり…
これからはスマホ依存から脱することが豊かな人生に繋がるのかと考えたり、何も考えずに生活してしまっていたなと、この本を通して色々と考えさせられました。
最後の解説で大泉洋さんを元に小説が作られた -
Posted by ブクログ
トランスジェンダーの物語
以下、公式のあらすじ
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「ずっと、好きでした」
泣いて、隠して、あきらめて。それでも女の子になりたかった――。
『罪の声』の著者がたどりついた「本当に人を愛する」ということ。感動の傑作長編。
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「えっ、真壁君、ほんまにするの?」
「目つむれ」
「へっ? あかん、あかん」
後ずさった翔太郎の肩を真壁君が両手でがっしりとつかんだ。
「深呼吸しろ」
言われるがままに大きく息を吸って、長く吐いた。その間、お互い顔を見られなかった。(本文p111-112より)
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小学四年の春、同じクラスになった真壁君の顔を