無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
塩田さん初作品。
怖!ジャーナリズムの世界怖!情報社会怖!!となる作品でした。
登場人物が皆ジャーナリズムの世界に関係している人達の連作短編集。
作中では虚報について深く掘り下げられていて、締切やプレッシャーにより真実でない記事を出したり、誰かを貶めるために意図的にフェイクニュースを流したりする恐ろしい展開があります。
フェイクニュースが作られていく過程•何故フェイクニュースが作られてしまうのかが、事細かく説明されていて、末恐ろしい情報社会になってしまったと実感しました。
普段何気なく目にしているネットニュースやtvのワイドショーについても、無意識に信じ込んでしまわないように、自分の中で軸を持っておこうと思いました。
熟練の新聞記者ですら同業者に騙されているので、この人とこの人は繋がってるの?!もう何を信じたらいいの?!と混乱しまくりでした笑
新潟出張で読んだ思い出の作品!
Posted by ブクログ
非常に耳が痛い。でも思っていることを代弁してくれたような清々しさもある。
「いや、小説内の出来事で、ヴァーチャル・エステイトなどという団体は現実には起こり得ないよ」などと言いそうな人たちに、言いたい。起こり得なくとも、実際に自分たちが立っている場所は、小説の中の種々の会社と同じだぞ、と。
「自由と無料をベースにした難敵を相手にしているという自覚がない」。まさにその通りで、刺さった。
「記者は現場やで」という言葉はまさにその通りで、でもだからこそ、ホンモノの記者がちゃんと存在意義を果たして活躍できる場が必要。誰もが発信できる玉石混交の情報時代だからこそ、過去の栄光に縋らず、おごらず、変わっていかないといけない。
とても胸に刺さりましたーーー。
風刺的でありながら、レガシーメディアのケツを叩くような気概も感じました。
Posted by ブクログ
久しぶりの塩田作品。
新聞記者("元"を含む)を主人公にした短編集ですが、それぞれの登場人物が巧みにリンクしています。
誤報、黙殺、虚報-。
正確さの求められる新聞記事による誤りによって人生が変わっていく人達。
自らが発信した情報の重さに気付く記者達。
彼らが複雑に絡まりあった後に見えてくる恐ろしい存在とは。
世に溢れる様々な情報をどう受け止め、どう考えるべきかというテーマに大変興味があるので、この作品もとても面白かったです。
マスメディアの在りかた、私たちがニュースに求めるもの、発信された情報の扱い方。
現代社会の課題の1つをテーマに、レベルの高い短編集に仕上げていると思います。
レビューを書くのがとても難しいのは私なりの誉め言葉。
とにかく一読の価値あり。
目にした情報を真に受けることなかれ。
今一度、調べて考えなくてはいけないのだと痛感します。
2020年25冊目。
Posted by ブクログ
轢き逃げ事件の犯行車両が被害者宅に……というスクープを取った新聞記者の物語が第一話。
まるで誤報と虚報をテーマにした5話の短編集、連続短編のように描かれていたが、数多の点が絶妙に繋がっては途切れ、途切れては繋がるような感覚を覚えて、全てを一つの物語と勘違いしたまま読み終えてしまった!
それほどに、たった150ページの中に多くの人物、誤報事件、虚報事案が発生する。
人や媒体を信頼することと、情報を信頼することの違い、そして人も自分も情報をどのように得て受けられるのか。
「歪んだ波紋」は、決して作中の苦悶する記者たちだけではなく、自分のような他業種、一般的人間の判断力が問われる罠のようなものなのかもしれない。
Posted by ブクログ
新聞社近畿新報の記者である沢村は、上司の桐野から渡された特ダネのため、ひき逃げ事件の被害者の元へ向かった。そこで悲劇の被害者と思われる女性にカマをかけたところ、予想と異なる反応に動揺する。社に戻ると桐野やその上司の中島の動きがおかしい…。
5人の新聞記者、元新聞記者達が、誤報もしくはもみ消された事件の真相を負うミステリ。短いアンソロジーのようで、その裏にある組織の存在が見え隠れする。
元新聞記者である作者の面目躍如という作品で、テレビ局や組合をネタにした話に比べるとやはり活き活きした筆致で読んでいて爽快。嫌な気分になりそうな話もそんなに気にならない勢いがこの本の醍醐味。
一方で、その勢いが良すぎるのが災いして、近畿新報、大日新聞など、足場が変わっているがその関係が素人読者にはわかりにくいという欠点が有る。
それぞれの話自体は新聞社のシステムが分かっていなくても読める、わかりやすい事件物というところで、やはり書きたかったのは2本目の自殺した元同僚の話なのだろう。
ところで、表題作となる最後の作品で、忘れていたような話が蒸し返されるのだが、フェイクニュースグループは、必要だったんだろうか?まあそれがないと最後の作品は成り立たない…かなあ?個人の恨みなんかでも話はできていたように感じるので、無理にねじ込まなくても良かったかなとは思える。
それでも、塩田武士の作品の中でもおすすめ。最後の終わり方も良かった。良かっただけに、フェイクニュースグループ必要だったかね…。結局そこが引っかかる。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。