塩田武士のレビュー一覧
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購入済み
エピローグは自室で読んで
昭和の未解決事件を追う新聞記者と肉親が犯罪者ではないかと不安を抱える男性、二つの動線が一つに繋がってからラストまでは一気読み
筆力に圧倒されました
エピローグはティッシュ必需品 あーこれ入力している間にも涙がこみ上げてくる 感動しました -
Posted by ブクログ
サイン本に釣られて購入しただけなのに。ツボでした。
芸人の話もボクシングの話も今やあちこちに転がっていて、ちっとも珍しくはありません。冒頭では『火花』や『笑う招き猫』を思い出し、二人組の便利屋が登場すると『まほろ駅前多田便利軒』、そしてその後は当然『ボックス!』を思い出す。下町の雰囲気に『泣いたらアカンで通天閣』が頭をよぎり、ところどころ『戸村飯店 青春100連発』まで連想する。それなのに、寄せ集め感はゼロ。ちょっとそこいらにはおらんぐらい素直な少年の夢に大人が乗っかりまくって、みんなが再び夢を追いかける。読み終えたときには彼らと一緒に3年間を過ごした気持ちに。
読み手を置いてけぼりにしない熱さがありました。どストライク。あくまで私にとっては、ですけれど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ30年前に起きた2児同時誘拐事件
誘拐された子供とその家族、追いかける警察と記者、その他の関係者たち、登場人物も多くて時系列も行ったり来たりするので、集中力がないときついかも笑
空白の3年間で温かみに触れていなければ、亮もチンピラになっていたかもしれない。子供は親を選ぶことができない。
「これから世の中がもっと便利になって、楽ちんになる。そうすると、わざわざ行ったり触ったりしなくても、何でも自分の思い通りになると勘違いする人が増えると思うんだ。だからこそ「存在』が大事なんだ。」
これは画家じゃなくても現代に生きる私達に刺さる言葉。映画が楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ未解決のまま30年が過ぎ、時効となっている2児誘拐事件。
定年した後も密かにその事件を追っていた刑事の後を引き継ぐように、その事件の取材を再開した記者。
地道な捜査による細い細い道筋をたどっていくと、事件は思わぬ方向へと繋がっていった。
誘拐された内藤亮の空白の3年間。
その時に彼に何があったのか…
最初に抱いたイメージが途中ガラリと色を変えるところに引き込まれて一気読み。
ラスト、再会のところやエピローグをもう少しゆっくりと味わいたかった。
捜査がとても丁寧に描かれていたからこそ、ラストの展開が呆気なく感じてしまって寂しい。 -
Posted by ブクログ
泣くなんて予想していなかったが、まさかのところで涙が出た。丁寧に丁寧に言葉を紡ぎ、浮き上がってきたそれぞれの人生に思いを馳せ、いつの間にか感情が揺さぶられていた。
出会えてよかったと久々に思った本。
美術については無知だけど、それでも読めるし、描写がとにかく美しい言葉で散りばめられていて、一語一句読み落としくないと思いながら読んだ。
登場人物が多くややこしいが、整理しながら読んでいくと伏線が軽やかに回収されていく。
読後感はすっきりするものではないが、だからこそ余韻が残り、あれこれと思索する時間も愛おしいと思える作品。
私はきっとまたどこかでこの小説を読むと思う。 -
Posted by ブクログ
大泉洋さんを当て書きした、出版業界を舞台にした社会派ミステリ。人たらしで有能な主人公・速水は、もう大泉洋さんそのもの笑。
社内の派閥争いや家庭不和を抱えながら、斜陽の出版業界でもがく速水の姿が描かれている。
ミステリ的などんでん返しがあるわけではないけれど、速水の狂気ともいえる仕事への情熱、そのきっかけとなった出来事が明らかになった時には、「ああ、なるほど」と腑に落ちた。
会話がテンポよく面白いうえ、登場する企業も「あの会社かな?」と想像できて、楽しみながら読み進められた。
出版業界が抱える苦労や、紙の本から少しずつ離れていく今の時代についても興味深く読めた。本好きの私としては考えさせられる部分も多く、特に古本を中心に読書を楽しんでいる身としては、ちょっと耳の痛い話もあった。