塩田武士のレビュー一覧

  • 崩壊

    Posted by ブクログ

    市議会議長の殺害。ベテラン警察官、本宮はパートナーの若手女性警官、優子と事件を追う。警察官を主人公とするよくある殺人捜査ミステリーかと思いきや、ストーリーの軸となるのは推理ミステリーではなく、登場人物たちの人間ドラマ。

    捜査の進展とともに明らかになる本宮、優子、容疑者、被害者の家庭環境。そんな4人の過去が微妙に絡み合い、最後にピタッとはまり合う。彼らの人生には経済力や男女関係、家族の死など「崩壊」のターニングポイントがあった。それを乗り越えた者と乗り越えられなかった者の差が殺人につながった。

    0
    2017年11月30日
  • 雪の香り

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2017/8/28 ジュンク堂神戸住吉店にて購入。
    2018/9/6〜9/11

    「罪の声」で名前を知った塩田さんの初読み。舞台である京都北山、宝ヶ池あたりは自分も学生時代によく行ったところ。その懐かしさだけでなく、スリリングな展開に引き込まれる。上手い作家さんだ。また1人、Must Read作家が増えた。

    0
    2018年09月11日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    現代社会のSNS文化の闇に警鐘を鳴らすような作品だった。

    誰でも匿名で自由に発信が出来る時代となったが、その行動に責任を持てる人はどのくらいいるのだろう。不用意な発信が、誰かを傷つける可能性があることを利用者は理解する必要がある。

    匿名であるのをいいことに、言葉の凶器を振りかざし一方的に主張、断罪、誹謗中傷をする様はまさに本作にも出てきた表現『安全圏のスナイパー』だなと思う。

    0
    2026年02月08日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ


    まず序章の「宣戦布告」でグッと惹きつけられる。そして始めの方は軽い気持ちでいられるんだけど、朝子の生い立ち辺りは本当に読んでいて苦しくなる。弁護士久代奏を通して明らかになっていく瀬尾の想いと覚悟。

    「私たちはまだsnsを使いこなせるほど利口ではない」
    「安全圏のスナイパー」
    といった表現にsnsの在り方を考えさせられる。

    私も見てました真珠夫人のたわしコロッケ。あと関係ないけど真珠と薔薇の財布ステーキ・・

    何度も心がギュッとなるけれど、ラストシーンがとても良くて、それゆえに読後感も良い。


    0
    2026年02月08日
  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    序盤は実録風の事件もの。
    やたらと多い登場人物に苦労しながらも、緊張感あふれる展開を楽しんでいたのだが、、、

    単なる誘拐事件ものと思って読み始めたら、だんだんと他の要素が増してきます。
    僕はもともとミステリー好きではないので、却って読みやすく、面白かったです。

    途中、美術界ゴシップものかと思うくらい美術界という因習村がフィーチャーされます。
    師匠と弟子、百貨店と画廊との関係、絵画の価格付け(作家ごとの号単価×号数)の問題等が
    作品の中で取り上げられ、事件の閉塞感と相まって、息が詰まりそうな雰囲気を醸し出します。

    終盤はヒューマンドラマ。
    先が気になってついつい読み急いでしまいました。47

    0
    2026年02月06日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    宣戦布告で引き込まれ、他の方のレビューにもあったが、私的にもここはほぼ同意。

    涙もろい年頃だからか、後半落涙。

    0
    2026年02月04日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    序章に驚かされた。
    SNSの功罪について
    核心を突いてくる。
    強い意志ではないが
    私は同感に近い方だ。

    本編は筆致の強弱が
    読者を惹きつける。

    終章に向かって
    序章のイメージとは変わってくる。
    最後まで読み切ったところで
    快い感情が溢れた。

    0
    2026年02月03日
  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前半の取材パートでは登場人物が多いしなかなか繋がらないしで、これから面白くなるのか不安になりながらも頑張って読み進めた。
    そして7章、ついにこの方の視点がきたか!!となり、そこからは一気読み。
    願い事で涙涙。あー切なくてしんどい。
    もう少し先も知りたい終わり方だったけど、この作品を読めてよかった。
    読み終えて、寝ている息子の頭を撫でた。ママって当たり前に呼ばれることってこんなにかけがえのない、愛おしいことなんだ。一緒に過ごせる時間を大切にしようと思った。

    0
    2026年02月02日
  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごく良かった。めずらしく母に勧められた1冊だけど、私も人に勧めたくらい、心が震えるっていう感覚になった。後半から様々なことが明らかになってきて、繋がって、涙が止まらなかった。分厚いから読み直すのに時間かかるけど、それでもまた読みたい1冊。

    0
    2026年02月02日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    こういった小説が出てしまうのが悲しくなった。
    現在のSNS社会に警鐘を鳴らす貴重な作品だと思います。
    この作品ももしかしたら「焼け石に水」なのかもしれない。
    でもこれを読んだことで、今の自分のSNSの使い方や、そこで使っている言葉を意識する人もいたらいいな、なんて期待も持ってしまう。
    壮大で痛烈で、でも暖かさも持った、魔法にかけられたような小説でした。

    0
    2026年02月02日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本を震撼させた未解決の脅迫事件に、主人公の親族が関わっているかもしれないーその疑念から物語は始まる。時効が成立した事件を追う記者の視点と、加害者の親族という立場にある主人公の視点が交錯しながら、事件の真相が少しずつ明らかになっていく展開に強く引き込まれた。

    特に印象に残ったのは、大人の都合によって事件に巻き込まれてしまった子供たちの存在である。彼らには何の責任もないにもかかわらず、事件に利用され、その後の人生までも大きく狂わされてしまう描写は非常にリアルで重く感じられた。一度背負わされた「過去」は簡単には消えず、大人になっても背負い続けなければならない。私自身は体験していないが、その残酷さ

    0
    2026年02月01日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めは私刑によって胸糞の悪い人間たちが断罪されて、すかっとする話なのかなと思っていたが、さすがにそこは塩田武士。そんな単純な話ではなかった。社会派でありながら、人情派という感じ。芸能界の闇にも触れている。

    それぞれの人間模様が絡まり合ながら、弁護士の奏が瀬尾の動機を解き明かしていく。その過程で見えてくる、圧倒的才能に惚れた一人の男の姿。美月と瀬尾、奏とショージ。心が通じ合い、それでも依存し合うことがない緊張感のある関係。高潔な愛、なのだろうか。そんな相手は私にはいないから分からない。
    自分が大切に大切に心を砕いてきた存在を、無責任な他人に奪われる苦しみ、怒り。想像を絶するが、近しいことが現実

    0
    2026年01月31日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    「奇のくに風土記」と「家守綺譚」を続けて読んだ直後だったので、急に現代の荒んだ社会に引き戻されて、最初は読みにくかったが、途中から引き込まれた。
    まさに普段、不安になったり、うすら怖くなったり、怒りを覚えていることを、ピシャリと小気味よく問題提起し、批判してくれた感じ。
    また、結局はリアルな人と人との関係が残っていくのだと、少しホッとするような気持ちにもなった。

    それにしても…普段は通称を使用しても、アカウントを作る際は身元の確認を必須にするようなことはできないのだろうか?匿名でないと言えないようなこととは、つまり、言わないで胸に留めたほうがよいことだと私は思う。
    私自身は、スマホが発売され

    0
    2026年01月31日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    華々しい舞台から引きずり落とされる2人のスター。

    ルサンチマンから彼らを匿名のスナイパーとして攻撃する数多の人々。

    その事実に怒り、具体的な攻撃を与える、2人を愛した1人の男。

    その人生を紐解いていく弁護士。

    自分も、どの登場人物にもなりうる危険性を感じ、
    正義が自分のもとにあるとき、
    行動する前に絶対に一度立ち止まって考えなければならない。
    と身が引き締まった。

    音楽業界や芸能界の内情、具体的な音楽に関するテクニックを描いている箇所が少し薄っぺらく感じた。

    個人的な好みだが、
    専門性の高い分野に関しては詳しく記述すればするほど、
    著者とその分野の溝が浮き彫りになる気がするので、

    0
    2026年01月29日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    ラストの瀬尾さんの回想がちょっと長いかな。
    でも、現代のSNSの問題点について、瀬尾さんの想いに同意する部分はかなり多かったです。
    瀬尾さんと天童さん、美月さんの関係には、恋愛感情の愛ではなく、人間としての愛、無償の愛を感じました。

    0
    2026年01月29日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    今の社会にとって大切なことが書いてあると感じ、私も心に刻みつけた。
    「誰かの正義は誰かの傷」 忘れずにいよう。

    0
    2026年01月28日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    最初は暗いが、弁護士パートから明るくなる。
    今問題のネットによる誹謗中傷、個人情報の扱いの難しさを感じる。

    0
    2026年01月28日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    怖い。相手の見えない悪意は本当に怖い。自分の声は誰にもどこにも届かずに闇の中に吸収されて、相手の悪意は鋭いナイフになって刺さる。
    自分がその当事者になるのも、自分の大切な人がなるのも、本当に怖いはずなのに、無意識に誰かを批判したり、攻撃してないかな。いいね。をつけることで傷つく人はいないかな。
    とか、考えるとなんも発信できなくなるけど、それでいいかな。とおもう。
    何かや、誰かにこんなふうに思うとか、こんなの嫌だとかそう言うことは別に不特定多数の誰かに言わなくても、身近な家族や友達に直接話せばいいと思う。そしたら共感も、違う考えもなんらかの反応はあるし、それでまた考える。
    なんか、相手がこっちに

    0
    2026年01月25日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    出だしの宣戦布告とその後の瀬尾さんのギャップに戸惑ったが、読めば読むほど現代の闇を感じずにはいられなかった。天童や美月は物語の中の登場人物ではないんだろうなぁと思った。SNSの扱い方を考えさせられる作品だった。
    小川和江の鬼っぷりも酷かった…。

    0
    2026年01月24日
  • 踊りつかれて

    mii

    ネタバレ 購入済み

    今だからこそ読んでほしい作品

    これは本当に多くの人に読んでほしい作品。
    プロローグの言葉が強すぎて序盤で挫折しかけましたが、そこを乗り越えたらあとはぐんぐん読まされました。

    SNSがテーマの作品なので、きっと多くの方に刺さるはず。
    実際私も、SNS黎明期の頃にSNSがどういうものかをきちんと理解できておらず、人を傷つける使い方をしてしまったことがあります。ものすごく反省したし、事が起こってはじめてSNSの危うさを学び、もう2度と同じことはするまいと誓いました。
    ですが、記憶というのはどうしても風化するものです。劇中で主人公の久代さんが懸念しているように、喉元過ぎれば痛みは薄れ、また同じことを繰り返してしまうということは、

    #ダーク #ドロドロ #深い

    0
    2026年01月24日