塩田武士のレビュー一覧

  • 踊りつかれて

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    ネタバレ

    今はSNSで個人が発信できる時代。匿名性の影に隠れることで、被っているものが他人から見えなくなった時、人はとことん残虐になれる。
    その誹謗中傷で1人の芸人が死んだ。
    安全なスナイパーにこれでもかと銃弾を撃ち込まれて。

    では、昔は良かったかというとそうでもない。おおらかな時代、週刊誌は部数を稼ぐためなんでもやった。捏造した記事で、1人の歌手が表舞台から姿を消した。

    人間なんて、いつの時代も人の噂話や悪口が大好き。
    ただ、指一本で直接本人に攻撃できてしまう現代の無法地帯が怖い。

    そんな現代の闇を暴くとともに、1人の人間を立体的に組み立てていくのが面白かった。

    そうなんだよ、人間は切り取られ

    0
    2026年07月07日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    559ページ

    広瀬すずと西島秀俊で2027年2月に映画化。
    未解決誘拐事件に秘められた愛情溢れる日常。
    ずっと一緒にいたいって七夕に願ったの。 泣けました。
    最後、お父さん(貴彦)はどうなったんだろ?お母さん(優美)とはどう再会したんだろ?

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    2026年07月07日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    泣いた。
    序盤は登場人物の多さと情景の細かい表現で読み進めるのに苦戦したが、中盤から一気に引き込まれた。
    「会えなくても絵でつながる」切ない。

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    2026年07月06日
  • 起点

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    塩田さんに書く物語は、人生の難しさと、ダークな側面、そして希望だ。女性を知らない中学生の男子たちがとるクレイジーな行動、その時期特有の高揚感と期待感。こういうところが塩田さんらしい。それでいて、カツアゲされた男生徒の悩みもまた、親には言えないダークなものを含んでいる。起点になるのは、先生の甲子園に連れて行って試合を見ている途中に、無造作に見える所作で取られてしまった金額をちょっと越す金額の商品券を渡すシーン。その子は泣いた。
    ただの見晴らしのいい道路で子供が轢き逃げされた裁判、取材する主人公が違和感を覚える。ほぼ無罪を勝ち取った幸せを壊す男、そして壊された男。その間には、1人の共通の女性がいた

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    2026年07月04日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    いったいなにが正解だったのか分からないが亮を返した後の貴彦と優美の人生と高校卒業後の亮の生き様を考えたら胸が痛くなる。亮を返す場面では涙がやまなかった

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    2026年07月01日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ


    前半、時系列や、誰視点なのかがこんがらがってかなり集中を要したけど、野本パートになってからはあっという間。伏線がどんどん回収されていく、答え合わせのような感覚。
    子供いる人は絶対に涙する。
    人生で読んだ中で上位に入る作品になった。

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    2026年07月01日
  • 踊りつかれて

    購入済み

    幾重もの真実が明かされるたび、くちびるを強く結ばなきゃならなかった。

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    2026年06月29日
  • 起点

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    この間読んだ赤川次郎さんの550円文庫シリーズ。
    4つの短編がそれぞれ個性的で面白かった。
    人間が「ちっちゃ!」な上司。
    交通事故の謎を解こうとする新聞記者。
    高校の同級生の遅い結婚とその訳。
    多分未来(作者が祖父として登場)に孫の大学の課題に付き合う?

    なんとなく話は始まるのですが、その先はとても面白いです。

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    2026年06月26日
  • 踊りつかれて

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    話のテンポが良く、最初から最後まで引き込まれながら読むことができた。なかでも印象に残ったのは、個人情報を公開された被害者よりも、事件を起こした加害者の心情だった。

    なぜそこまで一人の人に尽くせるのか。その理由や背景が気になり、真相を知りたくて読む手が止まらなかった。物語が進むにつれて、それまでバラバラだった出来事が少しずつつながり、点と線が結びついていく展開も面白かった。

    また、本作ではSNSの手軽さと、その一方で持つ凶暴さも描かれている。さらに、芸能界という特殊な世界で生きることの大変さや苦しさも伝わってきた。

    あとこれは今でもそうだが、写真はあくまで一瞬を切り取ったものであり、その前

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    2026年06月23日
  • 存在のすべてを

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    塩田武士『存在のすべてを』。
    『本屋大賞第3位』。
    ひさしぶりの塩田武士。

    30年前に起きた2児同時誘拐事件。
    未解決のまま時は流れ、3年後、ひとり、祖父母の元に現れた被害男子・内藤亮。

    そして30年後、当時、若手新聞記者として事件に関わっていた門田は、旧知の当時の担当刑事・中澤の死をきっかけに、内藤亮の現在を知ることに。
    未解決となり、意外な結末となった2児同時誘拐事件の真相を追い続けた中澤の執念を知った門田は、事件の真相を知るために再び取材を始める…

    3年間の空白はなんだったのか…
    誰が⁇
    だんだんとつながり始める…
    真相が見えてくる。
    そうだったのか…

    貴彦はどこに…
    再会して欲

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    2026年06月23日
  • 罪の声

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    私はグリコ森永事件のことはよく知らなかったけど、未解決事件と聞くとわくわくしてしまう。実は…なんて話もあると、都市伝説的な面白さで、つい読み進めてしまう。にやついている。読後、自分の浅はかさに気付いて、嫌になった。

    加害者と被害者、それぞれに家族がいて、みんなが未解決事件だと面白がっている間にも現実を生きている人がいる。罪を犯した訳ではなくともどんな未来も描けなくなっている人もいる。

    俊哉パートの方にぐいっと引き込まれるのに対して、阿久津パートは関係なさそうなところが多かったり、後半ものすごいスピードで事件の内容が分かったり犯人が独白するもんだから、なんだかご都合主義的になってきたなと思っ

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    2026年06月20日
  • 踊りつかれて

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    ネタバレ

    SNSの炎上で人生を喰らわされた人の復讐をする主人公。その狂わされた2人との過去、関係性が明らかになるにつれ感情移入が強くなった。現代の問題匿名性の正義、そこからの結末が驚く結果だった。一気読みでした。

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    2026年06月18日
  • 踊りつかれて

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    本屋で『踊りつかれて』という題名に惹かれて購入。

    言葉のチョイスや文章の卓越性が非常に優れていて、何度も何度も繰り返し読み込むことで自身の語彙を幅を広げたい。
    また、美月という歌手の描き方が非常に洗練されていて読者を心を惹きつける。

    塩谷武士さんは、新聞社で働いていたようで社会学的な視点で物事を見ているなと思った。自身の社会学という興味と重なる部分があり、大変読んでいて面白かった。人の闇に触れることは、自他の境界が曖昧になりやや危うい領域というのも小説の中にあり、なるほどと勉強になった。
    この本を何十回も読み込むことで、今の時代の見方が大きく変わりそうだなと思った。自身の考えへと落とし込み

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    2026年06月16日
  • 騙し絵の牙

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    出版業界を舞台にした編集者の闘い。
    仕事とプライベートの葛藤、社内の争い。
    ハラハラする展開からエピローグでは一転、落ち着きつつも全てがつながる感覚。
    痛快かと思ったら混沌、でも少し優しくなれるような小説でした。

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    2026年06月12日
  • 氷の仮面

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    時間も忘れて物語へ没入。紆余曲折ある人生をたった400ページで、読者を巻き込みながら駆け抜けていく。
    テレビで見かけるユーモアたっぷりのドラッグクイーン様たちも、人知れずどれだけ泣いてきたんだろう、涙を笑いに変えていくまでの歴史は壮絶だったんだろうなと胸が締め付けられた。
    舞台が大阪なので、街並みが移り変わっていく描写も面白かった。関西人や関西好きにもおすすめ。

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    2026年06月11日
  • 起点

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    ネタバレ

    レビューとして問題があると思うで、ネタばれにしています。
    その問題は、自分の感性の問題なのか、はじめて合わない作家に触れたのかが、まだ検討がつきません。
    まず、四作のうち、「仮縫い」以外は読みました
    小さい上司は、読み出した時には、カネ使っちゃったよ、という後悔を少し抱きながら、読み終えるとキレイなカタルシスがあり、カネ払わなきゃ読み切れなかったから、買って良かったなぁと思えました、面白かったんですよ
    鈍い火も面白かったです ちょっと生理的に苦手な感じのする主人公のおかげで、作品へ意識を注げて、ああ面白い短編だったなぁと有料の水準の小説を読んだ快感がありました
    その次に、「仮縫い」を読もうとし

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    2026年06月10日
  • 女神のタクト

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    神戸を舞台にした作品が読みたいな〜って思って辿り着いた一冊。
    失職、失恋した明菜が舞子の海岸で白石と音楽で意気投合してから怒涛の勢いで楽団を蘇らせるために話が進んでいく。
    登場人物一人一人の超個性的な人柄と一つのゴールに向けて困難をクリアしていくノリと勢いが読んでてとっても面白い。
    最後の最後にタイトルの伏線回収がされて、ちょっぴり涙ぐむ素晴らしいお話でした。

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    2026年06月09日
  • 起点

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    さえない中年のオッさんについての短編集。第2話の「鈍い火」が好き。永久保存版として売られないことが決まった。これは割と栄誉な一冊である。

    第1話 啓太は広報課の新人だった。小山田という小狡いおっさんが係長。ピントは外れているわ、ケチだわ、妙な嘘つくわと困った人だが、病気の家族の面倒を見る優しい一面もあると知る。

    第2話 育郎は育ちすぎてデブである。ベスパで移動している。今日は業務上過失致死の判決を聞いて記事を書く。執行猶予がつくかどうかが焦点だ。ただ裁判の場で知ったのは、引かれた子供が育郎の知合いの子供だったということだ。

    第3話 若かりし僕たちのマドンナ、高木由美子とリンネンが結婚した

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    2026年06月06日
  • 起点

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    文庫550円シリーズ。
    薄い本だけど、550円以上に楽しめました。
    短編なので合間にも読みやすい。

    一番、塩田さんらしい作品だなと思ったのは『鈍い火』かな。だんだん嫌な展開に進んでいくけど、後を引かない終わりかたなので、イヤミスみたいにならなくて良かった。

    『仮縫い』は冴えなかったはずの旧友の結婚話から主人公も再生していく物語。

    『小さい上司』は何か笑えるダメ上司。"小山田"ってネーミングもいい。

    ↑ここまでは40歳代の冴えない登場人物が活躍している物語。作者自身も40代なので、自身の経験と照らし合わせているのかな~と思った。

    『起点』だけは未来設定。
    罪の声(2

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    2026年06月03日
  • 朱色の化身

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    塩田さんの作品はとても好きです。過激な描写がなく真摯で品の良さを感じます。
    所々で、マスメディアへの不信や警告みたいなものを感じるのですが、最後の書評を読んで凄く納得しました。
    小説は正義と不正義の狭間にあるものをすくいあげ寄り添う事の出来る数少ない媒体であり、作者は、危うくて弱いけれど個人の尊厳を手放そうとしない個人の姿を書いていくだろうとありました。
    長い序章の先にある、ラストの風景はとても美しくすぐにでも雪の舞い降りる朱色の橋に立ってみたいと思いました。
    しかし、車から降り立った咲子さんの発する言葉を聞きたかったと思った私は、次の章があるのを期待していました。
    珠緒さんの穏やかな行先が描

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    2026年05月31日