塩田武士のレビュー一覧
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涙なくして読むことはできませんでした。後半は、堰を切ったように涙が溢れてきました。
警察、報道、家族、芸術とさまざまな視点から物語が展開され、人間関係も複雑に絡み合うため、序盤は読み進めるのがやや難しく感じました。しかし、後半には一転して、あたたかな愛に満ちた物語へと収束していきます。
社会派ミステリーというジャンルの中で、「存在の全てを」というタイトルが持つ意味にも、深く納得させられました。
AIの発展によって生活は便利になり、私たちはより豊かな時間を手に入れつつあります。しかしその一方で、自分自身の在り方を問い続けることの大切さにも気づかされます。この時代だからこそ、自分に何が残せる -
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文庫化を待ち望んでいた。発売日の前日には店頭に並んでいたので早速購入した。帯によって映画化を知り人物イメージが多少固定化された。
キャストを先に知ってしまうというパターンはあまり好みではない。固定化されるとイメージが膨らませにくくなるから。
著者のセルフオマージュと言ったら、聞こえが悪くなるだろうか?内容に関しては、『罪の声』を意識せずにはいられない。重大事件、マスコミ、追跡、時効、家族、親子、兄弟……エトセトラ、エトセトラ。散りばめられた要素は結構似通っているところが多い。そのひとつひとつの読み応えが上がっていて、満足感はむしろ高い。何よりも『罪の声』が好きだから。
『罪の声』の阿久津 -
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『罪の声』の作者で、2024年本屋大賞第3位受賞という実績から、手に取った作品
芳醇なワインを飲んだような読後感で、最初の誘拐事件のシーンは、正直少し退屈で中々ページが進まなかったけれども、誘拐事件の真相を探る展開からは、ガラッと読み易く566ページという厚さも余り気になることなく読むことができました❗️
誘拐事件なので、共感できる人を探すのは難しいですが、唯一共感できるとしたら、野本 優美さんでしょうか⁉️
ストーリーは中々やる瀬ない気持ちになる作品ですが、所々で描かれるガンダムネタが、ちょっと心を解してくれる社会派ミステリーです❗️ -
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宣戦布告から物語が始まる。
冒頭からぐっと引き込まれる。
不倫をきっかけにSNSで袋叩きにあい自ら命を絶った天童ショージ。
天性の歌声と美貌を武器に一時代を気づいた奥田美月、彼女は週刊誌の記事をきっかけに歌うことを辞めた。
彼らふたりのファンを名乗る男が復讐なのか、彼らを貶めた83名の人々の個人情報をネットにあげるところから物語が始まる。
彼らがどうやって生きてきたのか。匿名を武器に好き勝手言う数多の人にどのように潰されていったのか。
ネットにあげた犯人とその弁護士を通じて本当にこんな世の中が正しいのかを問いかける。
正しいって何なんだろう。
正義面して、他人を蹴落とすことができるネット社会 -
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ネタバレ
元の事件のことは知らずに読み終えたので、最後の作者コメントを見て驚き。自分が産まれるかなり前の事件なので全然知りませんでした。
とても読み応えがあって、1日あくと細かい日付や登場人物がすぐに分からなくなる。戻りながら読んだので時間がかかったけど、本当に読んでよかった!
事件との関与が明らかになっていく中、真実が気になって、どんどん読み進められた。
2人の姉弟と1人の子供、同じようにあの事件の被害者であり関係者なのに、生きてきた道があまりにも違いすぎて切なかった。
報道の正義には正直あまり共感できなかったけど、
結果あの親子が再会できたのはよかったのかな。
犯行の動機がくだらなくて、なの -
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ネタバレここまで重厚でな小説は初めて読みました。登場人物の多さに時々混乱しましたが、それが却ってリアリティーを醸し出しています。物語が進むにつれての登場人物達の心境の変化は考えさせられるものが多くありました。
俊也は母親から頼まれた探し物を世紀の未解決事件のテープレコーダーが自分の父親の遺品から出てくる。その関係性を探っていく過程では真相を知りたいと思う気持ちと血縁者が犯罪に関わっていて欲しくないという気持ちが一緒にあるように思えた。
新聞記者の阿久津は当初「事件の犯人」を見つけるために文字通り靴底をすり減らし取材に明け暮れる。しかし、いざ犯人に辿り着き動機を聞くと中身が空っぽな空虚な理由だった。
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塩田さん初作品。
怖!ジャーナリズムの世界怖!情報社会怖!!となる作品でした。
登場人物が皆ジャーナリズムの世界に関係している人達の連作短編集。
作中では虚報について深く掘り下げられていて、締切やプレッシャーにより真実でない記事を出したり、誰かを貶めるために意図的にフェイクニュースを流したりする恐ろしい展開があります。
フェイクニュースが作られていく過程•何故フェイクニュースが作られてしまうのかが、事細かく説明されていて、末恐ろしい情報社会になってしまったと実感しました。
普段何気なく目にしているネットニュースやtvのワイドショーについても、無意識に信じ込んでしまわないように、自分の中で軸を持