塩田武士のレビュー一覧

  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    重要な登場人物が多いことに加え、視点も何度か変わるので途中でリタイアしそうになった。が、この本を読み終えるために3連休を費やそうという意思があったので、なんとか読み終えた。(日が経つと前後の流れを忘れてしまうので、まとまった時間が取れる時に読んで欲しい…)


    タイトルの「存在のすべてを」の意味を象徴するのが野本(弟)と亮を魅了した写実画だと感じた。
    景色を捉えるのは写真と同じだが、写実画はユニークな画家のレンズを透す。そして捉えたものを描き起こす際に加えられた画家の信念や感情が受け手の心を動かす。


    目に見えるものや、情報として世に出回っているものが正しさや真実ではない。裏には沢山の想いと

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    2026年02月22日
  • 存在のすべてを

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    私は学生だった時、塩田武士の小説が苦手というか、上手に読むことができませんでした。
    なぜならば、地の文が多いと感じたからです。
    描写や独白が長くて、読むのが疲れてしまうからです。(個人の感想ですよ?)
    社会人になった今、この作者の本当の良さというか、地の文のありがたみを理解するに至りました。
    また、塩田武士は神戸新聞社で取材の仕事をしてたそう。なるほど、、!
    取材して追求していく感じが、伝わってきて、本読んでるだけなのに一緒に疲れてました。
    登場人物の心理描写がとにかく良くて、特に、「8章逃亡」から先の答え合わせは感動を通り越して、なんかもうここに書くのもどうやったらいいかのか。
    カフェの二階

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    2026年02月22日
  • 踊りつかれて

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    すごい面白かった。
    生々しくて、心に響いた。

    物語とは別で、こういう訴えは、本当に社会に浸透して言って欲しいと思う。

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    2026年02月21日
  • 踊りつかれて

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    冒頭の「宣戦布告」で、殴られたような衝撃を受けた。
    83人の話しが、この本に全部書かれるのかと、ある種の恐怖を感じた。

    「他人の不幸は蜜の味」
    というように、ひとは自分より不幸な人を見ると、自分はまだ幸せだという安心感に浸ると思う。
    自分自身が思うように生きてない人ほど、嫉妬と羨望で、知らず知らずに成功した人の粗探しをするだろう。
    それが自分の身近な人であれば、なおさら強く思うかもしれない。

    アイドル全盛期の時代は、週刊誌やメディアが、売り上げや視聴率の為になんでもありだった気がする。
    でも現在は、一人の人間の一言で、ネットを介して一気に広がる。
    ネットは便利だが、使い方で、凶器になる。

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    2026年02月20日
  • 存在のすべてを

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    圧巻。このひと言に尽きる壮大で重厚な物語だった。

    誘拐、恋愛、絵画。それぞれが追いかける物語の先にある愛情のかたちとは。
    確かに犯罪は犯罪であるし、どんな事情があったとしても美化されるべきではないと思う。けれど理解されるされないなど関係なく、それぞれがそれぞれの事情を抱えて「存在」していることに気づかされる。

    そこに存在するかのように感じられる登場人物たちと、読みながら次々と頭に浮かんでくる景色は、これがフィクションであることを忘れさせるほど。

    登場人物が多く、視点や時間軸が行ったり来たりする構成で決して簡単に読める作品ではなかったけど、最後まで読んで良かったと心から思う。
    前半何度リタ

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    2026年02月20日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    面白かった!
    ミステリーではなく、過去に起きた事件を調べていく形式というのが新鮮に感じられた。
    「存在のすべてを」に繋がる言葉は何なのかなと思いながら読んでいたけど、「存在のすべてを描く」ということを野本が亮に教えていたんだなと。
    そして、きっと野本や亮の写実画は何層にも筆が重ねられているのだろうけど、「存在のすべてを」というこの作品自体が、ある出来事を内包した様々な層をひとつづつ捲って明らかにして書かれたものであることと重なって、それがまたこの作品の厚みになっていると感じた。
    読後に重厚感が残る作品ってなかなかない。
    素晴らしい作者だと思った。

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    2026年02月18日
  • 踊りつかれて

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    塩田武士は令和時代の松本清張。アンドレ·ギャニオン聴きながら読みました。
    幻冬舎の編集者、箕輪厚介は自身のスキャンダルを報じた光文社に対して、まさに「みなし公人」や「公益性·公共性」について疑問を呈し、プライバシーの侵害として訴えています。
    出版社として、編集者としての好き嫌いは別にして、この小説の読者として裁判の行方を見守りたいと思っています。

    0
    2026年02月18日
  • 存在のすべてを

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    苦手な分野の本で、
    前半の取材記録は、なかなか読み進まなかったけど
    後半、手が止まらないくらいページめくった!
    最後泣けた。チャレンジして良かった本だった。

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    2026年02月17日
  • 存在のすべてを

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    「虚実は皮膜の間にあり」という言葉がこだまする。3人は紛れもなく家族だった。たった3年間の薄氷の上の幸せ。しかしそれは確かに「実在」したのだ。
    幼い亮が自ら求めた安息の日々。自分の才能を見出し育ててくれる「両親」。ただ純粋に絵を描き、芸術家でありたいだけなのに、心から己の絵を理解してくれるものと出会いたいだけなのに、それが叶わず忸怩たる思いを過ごしていた貴彦のもとにやってきた亮。写実絵画を介して心通わせていく2人の日々が、意図せずして訪れた影と不安の中で紡がれていくからこそせつなく尊い。そして2人を温かく包み込む優美。
    終わりを告げた後の30年間を思うと心が痛い。しかし、
    ジョージウィンストン

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    2026年02月16日
  • 踊りつかれて

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    でた!
    2020年代最高の冒頭、宣戦布告!
    一気に引きずりこまれるやん!

    SNS時代の匿名性による恐ろしさ、誹謗中傷については考えさせられる。

    悲しい事や、辛いことが多いんだけど、これは愛の物語です。
    最終章は涙が止まりません。

    映画化希望(笑)

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    2026年02月11日
  • 存在のすべてを

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    圧巻…

    この言葉以上にこの作品に見合う言葉が見つからない。

    素晴らしかった。

    30年前に起きた2児同時誘拐の真実を新聞記者・門田が追う中、その関係者の目線からも物語進んでいく。

    すでに時効が成立している事件の糸口は『絵』である。

    事件被害者の少年が写実画家として話題になったことから、事件は小さいながら進展していく。

    そしてその先に、とある写実画家の存在が浮かび上がる。


    あぁ、何を語ってもネタバレになってしまいそうで怖い。でもこれらを語ったところで、事件の真実の予想など全ては出来るまい。

    それほど深く重厚なストーリーなのである。

    それに何度涙を流したことか。

    犯罪の果てに得

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    2026年02月11日
  • 存在のすべてを

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    ミステリー小説だと思って読み始めると、どうしても登場人物の名前を覚えなきゃという気になってしまいますが、本書は不要でした。序盤から登場人物が多くて萎えそうでしたが、刑事の名前は重要じゃありません。事件の流れがわかれば大丈夫な構成になっています。
    塩田さんの作品は、描写が細かく情景が思い浮かべやすいのですが、自分が疎い分野の美術にまつわる話ということもあって、知らない世界を知れ、より厚みを感じました。圧巻!と書かれている方がいらっしゃいましたが、そのとおり。見事でした。
    いつもは通勤読書ですが、読書時間をとって読めたのが幸いでした。出てくる土地や美術館にも行ってみたいです。

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    2026年02月14日
  • 存在のすべてを

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    また最高の作品に出会ってしまった。この小説を書いた作者の熱量に何度も唸った。入念な取材と下調べに捧げた時間は途方もないものだったはず。
    こんなに知識欲を満たしながら愛や倫理観も考えられるところが贅沢だった。

    この小説は主人公が複数人いる。そしてほとんどが魅力的だ。特に私は門田と貴彦が好きで、不器用だけど仕事に真面目なところに惹かれる。
    ネットの普及で実態が不明確なものが取り上げられる時代に、事実を追い求める門田と写実を作品にしようとする貴彦。最終的にたどり着いた両者の落とし所が綺麗だった。

    序盤は神奈川県の地名や警察の専門用語が頻繁に使われて難解に感じる部分もあったが、絶対に最後まで読んで

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    2026年02月11日
  • 踊りつかれて

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    インターネット上に突如落とされた爆弾。ブログに書き込まれた衝撃的な『宣戦布告』。そこでは、SNSで誹謗中傷を繰り返す人々のあらゆる個人情報が晒された。
    言葉が暴力となる時代に流され、潰された昭和の歌姫と令和の芸人。
    彼らを追い詰めたものは何だったのか…

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    2026年02月08日
  • 存在のすべてを

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    濃い!圧巻!読み応えあった。新聞記者と写実画家が、それぞれ『実』に対して本気で向き合ってる物語がとてもドラマティックで壮大。画壇って全く馴染みないから新鮮やった。最初から没入できたし、分厚いけど展開も多く次がどんどん気になって読み進めやすかった。芸術系やけど風景描写とか全然くどくなくて綺麗な表現多く、慣れてへん言葉も気付けば積極的に調べながら読んでた。終わり方の余韻も素敵やった。答えが全て解明する感じやなかったからどうしても気になること多く残ったけど、これがええんでしょうな!

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    2026年02月08日
  • 踊りつかれて

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    オーディブル
    仲間にすすめた。
    存在のすべてもそうだったけど、
    じっくり語りかけられてくるかんじが
    すごくよい

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    2026年02月07日
  • 存在のすべてを

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    前半のハラハラ展開、そして記者である門田を通じて点がつながっていく中盤、そして空白の3年間について語られる後半、分厚い本ではあったが中だるみにならない圧倒的な話、特に後半は涙なしにはいられなかった。
    タイトルの「存在のすべてを」
    読む前はかっこいいなぁくらいでしたが、読み進めてるうちに、タイトルの意味が分かり震えました。

    面白い小説は他にもありますが、トータルの凄さでは人生マイベストの小説になりました。出会えて本当に良かった。

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    2026年02月05日
  • 存在のすべてを

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    ただの誘拐事件の話かと思いきや、誘拐された子供の半生を丁寧になぞっていくお話。以前から気になっていたホキ美術館も出てきたり、美術界の裏話も知ることができて、新しい発見がある作品でした。
    最後は胸がポッと熱くなる、明るい未来が見える終わり方でとても素敵でした。
    塩田さんの作品にハズレなし!

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    2026年02月02日
  • 存在のすべてを

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    最初から最後まで没入しっぱなしで読む手が止まらなかった。本格ミステリーかと思いきや、とてつもない愛の物語だった。

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    2026年02月02日
  • 踊りつかれて

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    自分の言葉には責任を持ちたい。
    それが、見えない相手に対してでも、自分が誰かを明かさなくても。
    口に出すだけじゃない。
    それは、ネットでもSNSでも同じ。
    活字にして公にしたら、伝わってしまうもの。

    後から取り返しのつかない思いはしたくない。
    後悔しても時すでに遅し。

    犯罪になりうるかもしれない。

    そんな悲劇を小説にしたこの作品。
    ネット社会の問題だけでなく、人生の厳しさ、人とのつながりも深く描いている。

    読み応えのある話で、いろいろ考えさせられる内容だった。

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    2026年02月01日