塩田武士さんの作品を初めて読んだ。464ページと長めだったが、真ん中あたりから続きが気になり止まらなくなる圧巻の作品だった。
未解決の2児同時誘拐事件、事件に関わった警察、新聞記者が時効を迎えてもこだわり続け、真相を追求していく。
誘拐された側の家族、事件を知りながら男の子に愛情を注ぐ夫婦。
さまざ
...続きを読むまな視点から明らかにされていく。
真実を知り「実在」と「生きている重み」「生きてきた凄み」を書きたいと願う記者。画家の才能を確信し、全力で支えながら作品を公表せずに保管している画廊オーナー。「存在」にとことん向き合い写実絵画を描く画家。
芸術と愛が溢れている切ない作品。