塩田武士のレビュー一覧

  • 騙し絵の牙
    大泉洋さんはもちろんのこと、せっかくなので登場人物全員を勝手に芸能人だったらこの人だなぁとリアルに想像しながら読みました。
    しかし 面白かった。
    思わず声を出して笑ったり、うっかりほろっと涙してみたり、ムカムカしたり、ハラハラしたり。素直に作品の中に没頭出来ました。
    これは是非多くの人に読んで...続きを読む
  • 崩壊
    市議会議長の殺害。ベテラン警察官、本宮はパートナーの若手女性警官、優子と事件を追う。警察官を主人公とするよくある殺人捜査ミステリーかと思いきや、ストーリーの軸となるのは推理ミステリーではなく、登場人物たちの人間ドラマ。

    捜査の進展とともに明らかになる本宮、優子、容疑者、被害者の家庭環境。そんな4人...続きを読む
  • 雪の香り
    2017/8/28 ジュンク堂神戸住吉店にて購入。
    2018/9/6〜9/11

    「罪の声」で名前を知った塩田さんの初読み。舞台である京都北山、宝ヶ池あたりは自分も学生時代によく行ったところ。その懐かしさだけでなく、スリリングな展開に引き込まれる。上手い作家さんだ。また1人、Must Read作家が...続きを読む
  • 罪の声

    面白かった

    想像力の可能性を感じました。
    その他の著書も読んでみたいです。
  • 罪の声

    涙がとまりませんでした

    一気読みしてしまいました。正直、何を語ればいいか分からない位、内容が濃いです。グリコ森永事件の時、私は家庭も子供も持ってなかったのであまり危機感を感じなかったのですが今にして思えば子供の犠牲者を出してもおかしくないほどの卑劣な犯罪だったんですね。
    今回は加害者の子供にスポットを当てて入念に書き込ん...続きを読む
  • 存在のすべてを
    平成初期に起きた二児同時誘拐事件。それから30年後、当時事件を担当していた新聞記者の門田は、被害に遭った男児・亮のその後を知る。3年間行方不明になっていた亮の身に何が起きたのか。未解決のまま時効を迎えた事件の手がかりを追ううち、門田は姿を消した謎の写実画家の存在にたどりつく…。
    かなり長いが、緻密な...続きを読む
  • 存在のすべてを
    前半がやや長くて退屈だけど、最後にきちんと回収されるので安心して読み進めてほしい
    なんとなく読める展開ではあるけれど、それでもぐっとくるものがあった

    個人的には流浪の月を彷彿とさせる内容だった
    愛や暴力の形は人それぞれで、人の幸せと悲しみは本人の口から語られるまで絶対に決めつけてはいけないのよ

    ...続きを読む
  • 存在のすべてを
    Google mapsで場所を追いながら、 最後はlonging/loveのピアノを聴きながら読み終えた。
  • 罪の声
    グリコ森永事件をモデルにした、真相のフィクション

    以下、公式のあらすじ
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    逃げ続けることが、人生だった。
    家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。

    「これは、自分の声だ」
    京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある...続きを読む
  • 存在のすべてを
    丁寧なのに無駄のない描写がとても好きです。
    様々な風景や人々の様子・表情がリアルに頭の中に浮かんできて、最後まで飽きることなく楽しめました。
    1つの誘拐事件の謎を解きながら、人生のままならない部分、それでも失ってはいけない大切なもの。考えさせられる作品でした。
  • 存在のすべてを
    刑事もののようでロードムービーのようで読み応えのある1冊だった
    繋がっていくのがテーマなのかな
    情景描写の細やかさが素敵な1冊だった
    景色も絵画も写実がテーマだとこんなに繊細に言葉で表現出来るのかとサラサラ読みながらも感激した。
  • 存在のすべてを
    2つの誘拐事件から物語が始まりますが、まさかこのような展開だったとは……驚きました。
    それぞれの登場人物の想いがとても繊細に描かれていて、とても引き込まれました。
    今回の本屋大賞ノミネート作品の中では少し異色の内容かもしれませんが、個人的には本作が大賞でも不思議はないなと思いました。
  • 存在のすべてを
    2024年本屋大賞3位。これでノミネート作品全部読んだけど、私も上位にランクできる作品だった。ただ、2児同時誘拐の詳細が私にはよく分からなかったのは、私の読解力のせいかな。でも、いい作品だった
  • 存在のすべてを
    誘拐事件と刑事、マスコミがメインだと思ってたら、芸術や愛にまつわる話だとは。

    二児同時誘拐が発端となる序盤からなかなかに登場人物が増えてゆき、時系列と物語の場面がよく変わる。
    その加減でしっかり読みこむことになって、ページ数はそこまでではないものの濃厚で読みごたえがすごかった。

    中盤以降、徐々に...続きを読む
  • 存在のすべてを
    絵画のことはよく分からないから
    途中までなかなか読むペース進まなかったけど
    後半はあっという間に一気読み。

    誘拐で繋がった偽装の家族でも
    「産みの親より育ての親」
    この親子は確かに愛情があった。

    もっと違う形で出会ええたら良かったのに…

    読み終わったあとの切なさと温かさが凄い。
  • 存在のすべてを
     第九章以降のために、第一〜八章までがあり、第九章以降は涙無くしては読めない。
     布団乾燥機や乳歯ケース、七夕のエピソードは思い出すたびに、胸が切なくなり、読後も反芻して泣ける。
     謎を読み手が解いて行くミステリーというより、人の重なり合った人生を眺めているような物語。
     時代も行きつ戻りつしながら...続きを読む
  • 存在のすべてを
    まさしく「『虚実』の迷宮」。「ほんとう」とは何なのか。それを知りたくて、触れたくて、綴る、生きるものたちがいる。幾重にも張り巡らされた伏線が回収されていくのが気持ちいい。彼にとっての「お父さん」「お母さん」、それはまごうこと無く真実。
    よい本を読んだ、という実感は、おおむね「このフレーズに出会えてよ...続きを読む
  • 存在のすべてを
    導入部はなんか、、だらだらとした感じで話の方向性が見えなくて苦戦した。中盤以降は凄く楽しく読めた。滋賀県民の俺としては成瀬は天下をとりに行くの次に読んだこの本がまた滋賀県が出てくるとは、、、、八ツ淵の滝に一度行ってみようと思う。

    しかし、、、あと1人は、、、、どうなったんでしょうか?モヤモヤする。...続きを読む
  • 存在のすべてを
    久しぶりに面白い小説に出会えた。
    誘拐は必ず悪いことだと思っていたが、亮にとっては誘拐された方が幸せだったと思う。
    (誘拐というか、野本の犯罪者の兄が、預かって欲しいと野本夫婦を騙したわけだが…)
    育児放棄する産みの母に育てられるよりは。
    野本夫婦は愛情を持って育てたことが伝わってきた。最後に、クズ...続きを読む
  • 罪の声
    私だって「存在のすべてを」を読みたい
    読んで待ちます塩田さん、3作目
    第7回山田風太郎賞受賞作

    昭和の未解決事件「グリコ・森永事件」をモチーフとしたフィクション。
    数多くの資料・報道については、極力史実通りに再現されたとのこと。
    「子供を巻き込んだ事件」であるということに着目して事件の状況と謎の隙...続きを読む