塩田武士のレビュー一覧

  • 崩壊

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    『女神の〜』に続き、塩田作品三作目。バブル時代を題材にした刑事モノ。素直に面白かった!優子の本宮に対する態度の変化が個人的には良かった。初めはブスーっとしてたのに、後半なんて仲良くお酒を呑む仲までなって—— 。輝の犯行動機については最後に手紙が提示されたが、個人的には「?」でしたね。何故この時に殺したのかはよく分からないな、と。次作は『氷の仮面』か『雪の香り』あたりを読みたい^^

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    2018年07月28日
  • ともにがんばりましょう

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    ネタバレ

    筆者の作品は初めてであったが、人物描写が的確で、関西弁もナチュラル、文章全体のテンポもよく、他の作品も読みたいと思った。株式会社における労働組合と経営側の交渉模様を描いた作品で、実際に労使交渉に関わる仕事をしていた私にとっては、緊張感やスピード感などが非常にリアルでとてもおもしろかった。ただ、労働組合の動きの中で比較的ポピュラーな春闘やストライキではなく、その前段にあたる「交渉」というコアな部分に焦点をあてているので、なじみのない人からすると「???」という部分もあると思う。おそらくそういう人のことを思って描かれたのであろう若干の恋愛模様が、私には余計なものに思えたので★-1とした。

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    2018年03月30日
  • 女神のタクト

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    『盤上のアルファ』に続き、塩田作品二作目。割りと早い段階から引き込まれたから良かった!退屈な時間は短ければ短いほどいい。主人公・矢吹明菜のキャラがとても良い。すぐ手を出し、足を出す暴力女w と、内股の世界的マエストロ・一宮拓斗、ブロッコリー別府、ニュージーランド人キオラなど個性豊かな楽団の職員、演奏者たち。特に主人公と別府の掛け合いは爆笑必須!笑いあり、涙ありで楽しかったなぁ^^ 解説者も書いておりますが、自分が知らない世界を知れるというのはホント楽しいですね。今回は楽団運営のイロハ?を知れたのは良かった。一度クラシックコンサートに行きたい!そう思えた作品でした♪

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    2017年10月07日
  • ともにがんばりましょう

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    前半が軽くて笑っちゃう場面多いのに後半は重くなる(よい意味で)本でした。初めてのパターンだったな。これは。面白くてかつ心に響く本であった!!

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    2017年10月02日
  • 雪の香り

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    京都の事物を背景に、ポンポンといきかう関西コトバにあふれる、若さの軽み。こんなカノジョがいたらどうヨ、という妄想にも寄り添う。テーマ全体は「青い」という印象。

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    2018年10月14日
  • ともにがんばりましょう

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    会社員だった頃は組合のある企業に勤めたことがなく縁がなかったが、派遣社員として働き始めた会社は組合活動がそこそこ活発で、ある日ストが行われた。
    朝から会議室に閉じこもる社員を尻目に、残った部長と派遣社員2人で一日中電話対応の嵐。電話の向こうの取引先に怒鳴られながら、部外者の私はどんどん心が冷え切っていった。新聞社ではないが同業界の会社だったのだが、あの裏側にはこんなにドラマチックでないにせよそれぞれの人間ドラマがあったのかな、と読み終えて少しだけ共感できる自分がいた。
    関西人ノリのちょこちょこ差し込まれるツッコミが小気味よくニヤリとさせられ、最後は組合活動という未知の世界ながら登場人物の”志し

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    2017年04月01日
  • ともにがんばりましょう

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    デフォルメ、カリカチュアライズは一部にあるが、全体的にはリアルで生真面目な「お仕事小説」。ただ、題材はふつーの仕事ではなく(いや、仕事というわけでもなく)組合役員としての組織活動、団交などを取り上げている。塩田の神戸新聞勤務での経験に取材とのこと。

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    2018年10月14日
  • 存在のすべてを

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    とある誘拐事件を起点として、様々な人と人の絆を描いた長編小説です。存在とは、そして生きる事とは何かを考えさせられました。前半は時間と視点が頻繁に変わるので、話について行くのが大変でしたが、中盤以降は楽しく読み進められました。

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    2026年08月30日
  • 踊りつかれて

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    ネタバレ

    ネットの「踊りつかれて」というブログに、宣戦布告として告発文が載せられた。

    ネット掲示板やSNSでの匿名性のたかいところでの、批判、中傷、罵詈雑言・・などなどに対して。

    天童ショージという芸人が自殺した。
    彼は才能ある芸人だった。マイク一つで人を笑わせた。
    あるとき不倫をしてしまい、それが糾弾された。ネットではものすごい攻撃があり、週刊誌は毎日家をはり、奥さんと子供にまで危険が及んだ末、自殺してしまった

    奥田美月という歌手がいた。
    16歳からアイドルとして活動していた。幼い頃バレエで培った体はダンスにも生かされていたし、アイドルらしからぬ歌声は神から与えられた才能だった。
    だが、彼女も不

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    2026年08月28日
  • 罪の声

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    面白かったです。元々映画を見たことがあって、面白かったので原作も読もうと思って買いました。読むまでに随分時間がかかってしまったのですが、そのおかげでうろ覚えの部分が多くて逆に先入観なしで読むことができました!笑
    内容も文体も割と硬めな印象でしたが、意外にもするする読めてしまいました。当時を生きていない私でも知ってる事件が元になっているからでしょうか、緊迫感や興奮が直に伝わってくる感覚が面白かったです。私はあまり元の事件の概要を知らなかったのですが、「キツネ目の男」の似顔絵くらいは見たことがあります。彼の存在が都市伝説のようなものではなく生身の人間だということを実感できる描写に、少し恐くもなりま

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    2026年08月24日
  • 起点

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    『罪の声』『存在のすべてを』など、無骨で濃厚な人間模様を描いてきた塩田武士の珍しい短編集。短くても人を描く巧さはさすが。でもやっぱり、この作家は長編でどっぷり浸かりたい。

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    2026年08月16日
  • 起点

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    事件を解決するようなドキドキ感はないけれど「人」とはどういうものなのか、くすっと笑いながら、ほろっと感動しながら考えた。
    いろんな面から一人の人間を知り、心の動きと行動がどのように結びつくのか意識をしっかり持ちながらニュースや身の回りの出来事を見つめていきたいなと思った。

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    2026年08月16日
  • 起点

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    塩田武士さんの短編集は珍しい!と思って手にとった一冊。以下、収録4作品と簡単なレビュー

    「小さい上司」
    社会に出ればこんな人おるよなぁ。
    けど誰しも会社での姿が、プライベートと一致するとは限らない。知らない一面にも配慮するのが、大人のたしなみなのかもしれない。

    「鈍い火」
    4つの中でミステリー色が高めの作品。
    拗らせた男の執念というのか、事件の真相にゾクリとさせられた。

    「仮縫い」
    文句なしに面白くてラストは心温まる。高一男子の頭の中を覗いているようで初々しくて可愛らしい。
    そしてタイトルセンスが抜群!

    「起点」
    斬新な視点にビックリ!こんな時代がくるのか?
    内容よりも塩田さんの未来予

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    2026年08月16日
  • 踊りつかれて

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    SNSで誹謗中傷した人を訴える
    っていうのが最近増えてきて
    何でも言っていいわけないとなってきてはいるけど
    それはさらされるから?
    訴えられて処罰されるから?
    そうなって初めて気づくの?

    かつて一世を風靡した人気歌手美月や
    苦しかった下積み時代を経て
    売れたお笑い芸人天童のように

    一人一人のその背景にはこんなに
    ちゃんと人生が積み重ねられているんだ
    愛されたり努力したり巻き込まれたり酷い目に遭わされたり
    どんな人生であれ
    その人の人生があるということを忘れてはいけない

    そして
    批評批判と誹謗中傷は違うもの
    面と向かって言えないことは
    書いてもダメなんだよね

    最後の天童の手記が追い詰めら

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    2026年08月15日
  • 存在のすべてを

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    ネタバレ

    誘拐された男の子が数年後祖父の家に帰ってきた、しっかり躾けられているようだが空白の期間に何があったのか───

    あらすじが面白そうだったので読んでみたけど、思っていたのと違った。
    サスペンスじゃなくて芸術家の話し。

    亮くんと野本夫妻の話は美談だけど私はどうも心が動かず。
    長くて途中で飽きてしまいました。

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    2026年08月14日
  • 踊りつかれて

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    現在進行形の社会問題を扱うからには物語に著者の信念が、あるいは葛藤が滲んでいるだろうと思いながら読み進めたけどそうでもなかった……
    あと、「雪の香り」を読んだときにこの人の書く男女関係は苦手だな、と感じたのだけど本作においても同様だった。性愛を含まなくても。というか、だから、男女関係というか女性の解釈が合わないんだな。
    「存在のすべてを」も気になってたけどこの先購入はないかも。

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    2026年08月12日
  • 踊りつかれて

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    3.5

    必要な週刊誌に追われ芸能界を追われた昭和の歌姫、不倫をきっかけに地に落とされた人気芸人。 芸人はSNS叩かれ追い込まれ自死を選ぶ。

    2人と懇意にしていた瀬尾は憤り、SNSで特に酷い投稿していた人物80数名のあらゆる個人情報をさらした。

    さらされた人物が今度は逆に追い込まれていく。

    SNSの功罪がメインの話かと思ったが、その半分は人との繋がりの物語でもあった。

    途中の美月が怪物のような女に虐げられる描写が長々と、これは必要だったか?

    最後タオルの伏線回収はよかった。

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    2026年08月10日
  • 起点

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    時々読む手が止まってしまう。作風が好みと合わなかったかなと思います。長編で有名な作品があるので、それは読んでみたいなと思っています。

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    2026年08月10日
  • 起点

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    スナック愛凛巣に行ってみたい
    そしてボトルを入れる
    もちろん銘柄ほ啓太と同じ富乃宝山だっ!

    みんなのマドンナ、テーラー青木の看板娘こと青木由美子はなかなかの苦労人
    リンネンと再婚して確かな幸せをつかんでほしい

    なんかシジミシジミするなぁ
    しみじみやっ!

    人生で一番大事なんは「続ける」ことや
    野々宮先生の甲子園球場での言葉が、数十年の時をこえて甦ったっ!
    そして、心の襞にもぐりこんでいく…

    そこにペーパードリップのコーヒーがあるから…そう、そのポットのお湯でコーヒー淹れて
    十年以上の空白をものともせず、祖父は孫にコーヒーを淹れさせる
    しかも、元気だったか?の一言もない
    なんて、きままな爺

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    2026年08月09日
  • 起点

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    「小さい上司」(2013)
    「鈍い火」(2011)
    「仮縫い」(2013)
    「起点」(2026)
    4話収録の短編集。

    すべて単行本に未収録の文庫オリジナル作品。

    冒頭の「小さい上司」は、タイトル通りケチでセコい“小さい上司”が主人公。
    時代が変わっても、こういう人はいるよね……と苦笑しつつ読んだ。

    「鈍い火」は一転して、男の怨念がじわじわと迫ってくる。
    読んでいて思わず身を引くような、静かな恐ろしさが残る。

    「仮縫い」は雰囲気ががらりと変わり、ほのぼのとした温度感。
    多感な5人の高一男子の青春と未来の姿に思わず笑みがこぼれる。

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    2026年08月09日