塩田武士のレビュー一覧

  • ともにがんばりましょう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    筆者の作品は初めてであったが、人物描写が的確で、関西弁もナチュラル、文章全体のテンポもよく、他の作品も読みたいと思った。株式会社における労働組合と経営側の交渉模様を描いた作品で、実際に労使交渉に関わる仕事をしていた私にとっては、緊張感やスピード感などが非常にリアルでとてもおもしろかった。ただ、労働組合の動きの中で比較的ポピュラーな春闘やストライキではなく、その前段にあたる「交渉」というコアな部分に焦点をあてているので、なじみのない人からすると「???」という部分もあると思う。おそらくそういう人のことを思って描かれたのであろう若干の恋愛模様が、私には余計なものに思えたので★-1とした。

    0
    2018年03月30日
  • 女神のタクト

    Posted by ブクログ

    『盤上のアルファ』に続き、塩田作品二作目。割りと早い段階から引き込まれたから良かった!退屈な時間は短ければ短いほどいい。主人公・矢吹明菜のキャラがとても良い。すぐ手を出し、足を出す暴力女w と、内股の世界的マエストロ・一宮拓斗、ブロッコリー別府、ニュージーランド人キオラなど個性豊かな楽団の職員、演奏者たち。特に主人公と別府の掛け合いは爆笑必須!笑いあり、涙ありで楽しかったなぁ^^ 解説者も書いておりますが、自分が知らない世界を知れるというのはホント楽しいですね。今回は楽団運営のイロハ?を知れたのは良かった。一度クラシックコンサートに行きたい!そう思えた作品でした♪

    0
    2017年10月07日
  • ともにがんばりましょう

    Posted by ブクログ

    前半が軽くて笑っちゃう場面多いのに後半は重くなる(よい意味で)本でした。初めてのパターンだったな。これは。面白くてかつ心に響く本であった!!

    0
    2017年10月02日
  • 雪の香り

    Posted by ブクログ

    京都の事物を背景に、ポンポンといきかう関西コトバにあふれる、若さの軽み。こんなカノジョがいたらどうヨ、という妄想にも寄り添う。テーマ全体は「青い」という印象。

    0
    2018年10月14日
  • ともにがんばりましょう

    Posted by ブクログ

    会社員だった頃は組合のある企業に勤めたことがなく縁がなかったが、派遣社員として働き始めた会社は組合活動がそこそこ活発で、ある日ストが行われた。
    朝から会議室に閉じこもる社員を尻目に、残った部長と派遣社員2人で一日中電話対応の嵐。電話の向こうの取引先に怒鳴られながら、部外者の私はどんどん心が冷え切っていった。新聞社ではないが同業界の会社だったのだが、あの裏側にはこんなにドラマチックでないにせよそれぞれの人間ドラマがあったのかな、と読み終えて少しだけ共感できる自分がいた。
    関西人ノリのちょこちょこ差し込まれるツッコミが小気味よくニヤリとさせられ、最後は組合活動という未知の世界ながら登場人物の”志し

    0
    2017年04月01日
  • ともにがんばりましょう

    Posted by ブクログ

    デフォルメ、カリカチュアライズは一部にあるが、全体的にはリアルで生真面目な「お仕事小説」。ただ、題材はふつーの仕事ではなく(いや、仕事というわけでもなく)組合役員としての組織活動、団交などを取り上げている。塩田の神戸新聞勤務での経験に取材とのこと。

    0
    2018年10月14日
  • 起点

    Posted by ブクログ

    スナック愛凛巣に行ってみたい
    そしてボトルを入れる
    もちろん銘柄ほ啓太と同じ富乃宝山だっ!

    みんなのマドンナ、テーラー青木の看板娘こと青木由美子はなかなかの苦労人
    リンネンと再婚して確かな幸せをつかんでほしい

    なんかシジミシジミするなぁ
    しみじみやっ!

    人生で一番大事なんは「続ける」ことや
    野々宮先生の甲子園球場での言葉が、数十年の時をこえて甦ったっ!
    そして、心の襞にもぐりこんでいく…

    そこにペーパードリップのコーヒーがあるから…そう、そのポットのお湯でコーヒー淹れて
    十年以上の空白をものともせず、祖父は孫にコーヒーを淹れさせる
    しかも、元気だったか?の一言もない
    なんて、きままな爺

    0
    2026年08月09日
  • 起点

    Posted by ブクログ

    「小さい上司」(2013)
    「鈍い火」(2011)
    「仮縫い」(2013)
    「起点」(2026)
    4話収録の短編集。

    すべて単行本に未収録の文庫オリジナル作品。

    冒頭の「小さい上司」は、タイトル通りケチでセコい“小さい上司”が主人公。
    時代が変わっても、こういう人はいるよね……と苦笑しつつ読んだ。

    「鈍い火」は一転して、男の怨念がじわじわと迫ってくる。
    読んでいて思わず身を引くような、静かな恐ろしさが残る。

    「仮縫い」は雰囲気ががらりと変わり、ほのぼのとした温度感。
    多感な5人の高一男子の青春と未来の姿に思わず笑みがこぼれる。

    0
    2026年08月09日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    無責任な有象無象の匿名な人々(安全圏のスパイナー)が、簡単に参加できる誹謗中傷ゲームみたいなSNSの世界の禍々しさを生々しく描いている。踊らされているのは誰?

    0
    2026年08月07日
  • 朱色の化身

    Posted by ブクログ

    とにかく沢山の人が出てくるので、名前が覚えられず大変でした(笑)
    1人の人間を色々な人から見た時に、どう映るかというのが好きなので、この本は私の好みでした。

    それにしても男運がなさすぎて読むのが辛かったです。

    0
    2026年08月06日
  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    少し前に読み終わったので、解像度がぼやけてしまっている。。

    絵が繋いだ絆。
    血のつながりはないけれど、そこには確かな愛情があったと思う。

    ただ、誘拐犯の人物像が、そこまで巧妙に計画を企て実行できる人たちだとは思えなくて違和感があった。(チンピラっぽい人たちだと思われるので。)





    0
    2026年08月05日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    snsでの誹謗中傷が原因で自殺した芸人と、表舞台から引きずり下ろされた伝説の歌姫。
    その2人を誹謗中傷した人々がsnsで晒される。

    snsの恐ろしさを感じられる話。【安全圏のスナイパー】で気が大きくなって強い言葉は確かに沢山目にする。
    我が子にはやっぱり面と向かって言えないことは、snsでも言わないという事を伝えたいなと思った。
    弁護士用語が多い辺りは集中力が途切れたりもしたけれど、美月の過去辺りからまた一気に引き込まれた。
    天童君と久代さん、こうなる前に連絡を取れていたら結果は変わっていたのかな。

    0
    2026年08月04日
  • 氷の仮面

    Posted by ブクログ

    性別違和があることで、こんなにも人生が囚われていくのがなんだかとても辛かった。踊ったり歌ったりすることが好きで、それを仕事にできたといえど、それは夜の店で宝塚にはなれない。大抵の人がなれないんだけど、可能性が最初から0であることの辛さ。結婚や出産、同僚と温泉に行くこと、誰かと付き合うこと。性が一致していればできることができない。
    真壁くんがめちゃくちゃかっこいい。それを超える人は難しいかもしれないけど、蘭も幸せになって欲しいな。

    0
    2026年08月03日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    グリコ森永は追ってるので読んどいた。ひとつの解。
    40年前の事件なんで犯人たちは4死んでるか高齢なんだが、カセットテープの子供たちはまだ40~50代で生きているんだわな。

    0
    2026年07月30日
  • 起点

    Posted by ブクログ

    短編でも魅せる人間ドラマ。
    ​『罪の声』や『騙し絵の牙』で知られる塩田武士さんが、多彩な切り口で人間の業や心理を描き出す短編集。

    ​『小さい上司』: 絶妙な小物感が漂う上司の哀愁と日常を描いた一編。
    ​『鈍い火』: ある交通事故の裏に隠された意外な真相に迫るミステリ。
    ​『仮縫い』: 結婚を控えた新郎新婦の、一筋縄ではいかない馴れ初め。
    ​『起点』: 未来のいつか、塩田さん自身が取材を受けるというユニークな設定。

    ​それぞれの世界観にぐっと引き込ませる筆力は「さすが塩田武士」の一言。特に『小さい上司』に描かれる上司の、なんとも言えないリアルな「小物感」は最高です!!

    0
    2026年07月27日
  • 起点

    Posted by ブクログ

     出世作「罪の聲」以前に書かれた三篇の中短編を所収。作者の現在の活躍を予見することは、なかなか難しい作品群ではある。

    0
    2026年07月25日
  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    社会派ミステリーとして前評判も高く、楽しみに読み始めた作品でしたが…

    30年前に起こった2児同時誘拐事件、1人は無事に保護され、もう1人は事件から3年を経て祖父母宅へ帰ってくる。
    4歳だった少年は7歳へ成長し、言葉や態度などからよく躾けられて愛情をもって育てられたことがわかる、だが空白の3年について少年は一切語らない。
    事件は未解決のまま、時効を迎える。
    事件に関わり、諦めきれず事件を追い続けた刑事達の想い、その中で懇意にしていた刑事が亡くなり、真相を知るべく新聞記者が改めて事件を追っていくお話です。

    とても丁寧な描写なんですが、冗長にも感じました。
    また多くの方が感動されていて申し訳ない

    0
    2026年07月25日
  • 起点

    Posted by ブクログ

    面白かったです。塩田さんは長編しか読んでおらず、短編はどんな感じになるのかと思いましたが読みやすく、もっと短編作品が読みたかった程です。

    0
    2026年07月26日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    言葉が異次元の暴力になる時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷を受けた人気お笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。
    一方、バブル期の華やかなりし芸能界を駆け抜けた伝説の歌姫・奥田美月は写真週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
    彼らが目にした絶望、それはー

    序盤のつかみとラストの100ページは面白く引き込まれて楽しかったが中盤は中弛みと言うか盛り上がりに欠けモチベーションが上がらず読み進めるのが遅くなってしまいました。その後どうなったのか分からないままの所もありモヤモヤした気持ちで終わったのもありました。

    この本を読んでて女子プロレスラーの方がSNSでの誹謗中傷が原因で亡

    0
    2026年07月20日
  • 盤上のアルファ

    Posted by ブクログ

    将棋で繋がる33歳の男二人の物語。ありえない展開で始まる不思議な共同生活を通して深まる不器用な友情。孤独という共通項あっての関係性なんだろうな

    絶妙なテンポとノリで繰り広げられる関西弁と、白熱の対局描写に魅入られて一気読み

    0
    2026年07月14日