塩田武士のレビュー一覧

  • 朱色の化身

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    昭和から現代に至るまで その間に起きている社会問題 貧困 暴力 男女差別 格差 アルコール依存 ゲーム依存 など数多の問題を母娘三代の人生を通して描いている。
    正直少し盛り沢山すぎる感じもした。

    ライターである大路の取材による各人の証言で珠緒という人間が外側から形作られていくのが面白かった。

    どれだけ努力をしても どれだけ能力があっても自分を縛っているものからは 結局逃れられない そんな珠緒の切羽詰まった感じが伝わってきた。

    最後に大路が珠緒に会え 母娘三代に 引き継がれてきた おそらく捨てられなかったであろうモノを受け取ることができて 良かった。

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    2024年04月04日
  • 氷の仮面

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    電車の網棚に置いたまま
    ブックカバーと一緒に
    東京駅に向かっていってもうた

    あと30ページぐらいだったと思われる
    このパターン3回目
    ブックカバー無くすのも3回目

    読み進める途中
    ちょっと面白いかとおもったけど
    中盤の、まさに中だるみが長すぎて
    飽いた
    まあ最後まで読めなかったが。
    そこが残念

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    2024年04月03日
  • 朱色の化身

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    ライターの大路亨は父に頼まれ、辻珠緒という女性を探し求める。
    彼女と関わり合いのあった人々と会うが、彼女は行方不明となっており本人に会うことが出来ない。
    行方を探すうちに明らかになっていく珠緒とその母、祖母の物語。
    昭和31年の芦原温泉で実際にあった大火が元になり、数奇な運命を辿る珠緒の姿が浮き彫りとなっていく。
    先日訪れたばかりの芦原温泉、あそこでそんな大火があったことさえ知らなかった。

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    2024年04月03日
  • 盤上のアルファ

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    私だって「存在のすべてを」を読みたい。
    塩田さん読んで待ちます、2作目
    2010年小説現代長編新人賞受賞
    2011年将棋ペンクラブ大賞受賞

    不遇な少年時代を送ったアマ棋士。三十三歳にして、アルバイト解雇され無職となる。
    知り合った新聞社の文化部担当記者の家に転がり込み、プロ棋士になるため最後の挑戦を始める。
    最近は、藤井聡太さんの活躍が心地良くて、ネットでニュースになるとつい読んでしまう。将棋のルールはわからなくても、将棋界というところが魅力的なんだろうと思う。
    「3月のライオン」
    「りゅうおうのおしごと」
    「少年⭐︎周波数」
    いずれも美形高校生の将棋界のお話しで、いずれも楽しく読める。

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    2024年03月21日
  • 崩壊

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    罪の声や騙し絵の牙などの作品を読んで面白かったので、これにもだいぶ期待をしていたのだが、イマイチだった。美人刑事を相棒に捜査を進めていくが、美人設定は必要だったのか謎。警察ものは最終的に殺人の動機や至るまでの経緯とかで面白いと感じるが、崩壊に関してはちょっと動機としては弱いような気がする。いつか再読してみたら違う感想を持ちそうなので、いつか再読しようと思う。

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    2024年02月10日
  • 歪んだ波紋

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    マスメディアに対する考え?
    情報自体を信用させないようにさせる団体達がいる!→自分で情報をよく選ぶ、考えることが大事

    ということを伝えたかったのかな?
    メッセージ性が強くて私には少し難しかった、、

    情報は必ず誰かのフィルター、思いが入ってしまうもの、受け取る方もまた同じ。

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    2023年10月23日
  • 歪んだ波紋

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    記者魂短編集、ちょい難しかった。

    「誤報」にまつわる5つの物語。新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア―昭和が終わり、平成も終わる。気づけば私たちは、リアルもフェイクも混じった膨大な情報に囲まれていた。その混沌につけ込み、真実を歪ませて「革命」を企む“わるいやつら”が、この国で蠢いている。松本清張は「戦争」を背負って昭和を描いた。塩田武士は「情報」を背負い、平成と未来を描く。全日本人必読。背筋も凍る世界が見えてくる。

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    2023年09月04日
  • 盤上のアルファ

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    苦悩する男の絵から表紙買い。題名から囲碁将棋の話と推測したが、将棋の話。正直駒の動かし方位しか知らないし、「3月のライオン」でしか知識がなかった。
    もっと事件性がある展開と思っていたが純粋に将棋に打ち込む話。
    30過ぎの男がプロになるべく挑む姿勢は熱く、後がなく追いつめられた状態が切羽詰まりハラハラさせられる。反面、ユーモアを感じるシーンもあり重たくなりすぎない。
    「ヒカルの碁」に出てきた、試験を受けるおじさんを主役にしてクローズアップしたような感じ。
    そして周りの女達。強かだなあ。と言うのが強烈な印象。世間の女性もこんなのかなぁ。怖いというか、やはり強いのだ。麗、加織、静。
    秋葉、真田の戦い

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    2023年07月21日
  • 女神のタクト

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    音楽系のお話は演奏の描写が鍵で、作家さんは言語化するのが大変だろうなあと思いながら読みました。
    クラシックは敷居が高そうに感じますが、こちらのお話は演奏会までの沿革が中心なので、クラシックがわからなくても読み易いのではないでしょうか。
    個人的に好きなのは、それぞれの音楽への向き合い方。生い立ちや家族がメインですが、詳細に描かれているので、それらに触れていくのがとても面白かったです。

    ただあくまでフィクション感を拭えず、リアリティはないかな。小説なので当たり前なのですが、私には現実感がないので入り込めませんでした。
    それと、「男が」「女が」と度々出てくるので今の価値観と異なります。キャラが個性

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    2023年06月09日
  • 盤上のアルファ

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    将棋を題材にした小説ということで読んでみました。

    まぁ、面白かったんだけど、一言で書くなら「女は怖い」ですね。全部そこに持って行かれた。

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    2023年05月26日
  • 歪んだ波紋

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    短編がどう最後に繋がるのか、期待高く読みました。元新聞記者らしい展開と陰謀めいた展開になんかモヤモヤした気持ちになったが、何事にも
    現場を自ら確認することの重要性を改めて認識した。今までの職業が今後も続くかわからないこのご時世に誰かにたよるネットワークは必要だか、自己責任として自分の目で確認、判断は重要で人から言われたまま信じることは破滅に繋がるなと中年としては恐ろしさがら最後残った、歪んでるわ。

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    2023年05月07日
  • 盤上のアルファ

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    ネタバレ

    関西弁の会話のやりとりがテンポよく、一気読み。
    著者の経験も反映されているのか、将棋独特の世界がわかりやすく表現され面白かった。

    とはいえ、いろいろな場面でスムーズすぎるところが逆に引っかかりも。現実ではとてもこうはいかないだろうなぁ。

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    2023年02月06日
  • 罪の声

    う~ん 今ひとつ展開が見えない

    なぜ誘拐犯罪を起こしたのか、関わった人間が殺されていく。その展開や理由が、私にってわかりにくかった。

    #ドキドキハラハラ

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    2023年02月01日
  • 歪んだ波紋

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    メディアの在り方…
    今ではサクッとネットで『情報』がとれる時代。
    そしてその『情報』ありきで拡散される。
    果たして…どこまでが真実なんでしょうね。

    ・黒い依頼
    ・共犯者
    ・ゼロの影
    ・Dの微笑
    ・歪んだ波紋

    それぞれの主人公の視点から描かれています。
    あるキーワードで微妙に繋がっており、そして最後にガツリと繋がる。

    こんな形式のストーリーは好きなので楽しめました。
    だが、社会派!スラスラとは読めんかったな^^;

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    2023年01月19日
  • デルタの羊

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    表紙からしてファンタジーかと思って読みましたら、アニメ業界のお仕事小説だったんですね。
    てっきりアニメは日本のお家芸で追随するもの無し、と思っていたのですが中国がそんなに力を持っているとは・・・。

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    2023年01月18日
  • 氷の仮面

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    “ずっと女の子になりたかった“男の子のお話。

    性同一性障害の葛藤、家族との確執、世間からの不理解。そして結ばれない結末がわかりきっている初恋。

    睾丸の摘出手術や性転換手術のところでは一生知らなかったであろうことが書かれていて素直に勉強になった。

    初恋の人とのエピソードより、父親とのエピソードが心揺さぶられた。「親孝行したいときには親はなし」という言葉が頭に浮かんだ。自分で立って生きているつもりでも(一部の特例を除いて)、親にとっては子どもはいつまでも守るべき対象なのだと改めて実感。私の親もきっとそうだから。

    正直、真壁くんとのエピソードはあまり感動しなかった。なんでだろう。

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    2022年11月13日
  • 崩壊

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    背景にあるのはバブル経済の破綻に巻き込まれた人達の末路で、とても憂鬱な気分になる。犯人にも意外性がなく、中盤から浮上した容疑者がそのまま逮捕される展開で、犯人の動機もイマイチ理解できず、親しみのある主人公である刑事について深掘りしてほしかったが娘との喧嘩だけが印象に残るかんじで、相棒の女性刑事についても同様で二人の暗い過去が現在にどのように繋がるのかを読みたかったかも。
    作者にはやはりユーモア満載の小説を期待します。

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    2022年09月23日
  • 雪の香り

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    積読。
    純愛ミステリってどうしても惹かれてしまう…
    そして久々のジャンルでもありました〜。
    12年前に出会った彼女と、
    12年の時を経て再開した彼女の秘密を巡るお話で
    彼女の罪が何なのかを予想しながら
    読んでいくのはずっと心臓が痛かったーーー
    ある日突然隣にいる人がある事件に関わってるとしたら
    信じていいのか分からなくなるとしたら……
    を考えてゾッとする。

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    2022年09月21日
  • 女神のタクト

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    傾きかけたオーケストラを立て直すお仕事小説。前半は作者特有のギャグが満載でとてもテンポよく進むが、後半はやや失速気味に。この本のミステリー要素といえば主人公の明菜の過去と、マエストロの拓斗か指揮を下りた理由だが、それが明かされるのがクライマックスとなるクリスマスコンサートの盛り上がりに差し込まれており、個人的には演奏に向けて高まる気持ちが削がれました。拓斗か指揮に復帰した理由が「明菜に拉致された」ではなく、オーケストラの面々との信頼の構築で過去を払拭したと思われるがそこを強調するため、過去は早い段階で暴露しても良かったと感じる。また、コンサートの幕間に語られる明菜の暗すぎる過去は悪い余韻を引き

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    2022年09月03日
  • 騙し絵の牙

    購入済み

    普通に面白い

    最後のどんでん返しがすごい!というレビューが多かったので、期待して読みましたが…
    個人的には一体何がどんでん返しなんだろう…という感じで、ほぼ予想通りの展開でした。
    ミステリー的なオチを期待して読まない方が良かったですね。
    家庭内の描写に関しては、不器用と言うにはあまりにも前時代的でちょっと感情移入できませんでした。
    とはいえ、速水があれこれ奔走する様子は面白くて読みごたえがありました。
    出版業界ってこんな感じなんですかね、すごく勉強になりました。

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    2022年07月28日