塩田武士のレビュー一覧
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私だって「存在のすべてを」を読みたい
読んで待ちます塩田さん、5作目
第40回吉川英治文学新人賞受賞
元新聞記者である作者が、報道媒体として終わりが近いとも思われる新聞での誤報と虚報による歪んだ情報の対応を描く連作短編集。
誤報により人生を狂わされる人というストーリーは、とても好みです。また、元新聞記者の社会派小説なの?と言われようとも、突き進んでいただきたいと思っているですよ。
どうもプロローグ的な部分が足りなくて、話の流れに乗りにくい。エピローグ的部分が多すぎてまとまりがなくなってしまう。きっと、今、ステップアップ直前の作品で存在のすべてをでガツンとくると期待する。
「黒い依頼」
ひき -
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昭和から現代に至るまで その間に起きている社会問題 貧困 暴力 男女差別 格差 アルコール依存 ゲーム依存 など数多の問題を母娘三代の人生を通して描いている。
正直少し盛り沢山すぎる感じもした。
ライターである大路の取材による各人の証言で珠緒という人間が外側から形作られていくのが面白かった。
どれだけ努力をしても どれだけ能力があっても自分を縛っているものからは 結局逃れられない そんな珠緒の切羽詰まった感じが伝わってきた。
最後に大路が珠緒に会え 母娘三代に 引き継がれてきた おそらく捨てられなかったであろうモノを受け取ることができて 良かった。 -
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私だって「存在のすべてを」を読みたい。
塩田さん読んで待ちます、2作目
2010年小説現代長編新人賞受賞
2011年将棋ペンクラブ大賞受賞
不遇な少年時代を送ったアマ棋士。三十三歳にして、アルバイト解雇され無職となる。
知り合った新聞社の文化部担当記者の家に転がり込み、プロ棋士になるため最後の挑戦を始める。
最近は、藤井聡太さんの活躍が心地良くて、ネットでニュースになるとつい読んでしまう。将棋のルールはわからなくても、将棋界というところが魅力的なんだろうと思う。
「3月のライオン」
「りゅうおうのおしごと」
「少年⭐︎周波数」
いずれも美形高校生の将棋界のお話しで、いずれも楽しく読める。
プ -
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苦悩する男の絵から表紙買い。題名から囲碁将棋の話と推測したが、将棋の話。正直駒の動かし方位しか知らないし、「3月のライオン」でしか知識がなかった。
もっと事件性がある展開と思っていたが純粋に将棋に打ち込む話。
30過ぎの男がプロになるべく挑む姿勢は熱く、後がなく追いつめられた状態が切羽詰まりハラハラさせられる。反面、ユーモアを感じるシーンもあり重たくなりすぎない。
「ヒカルの碁」に出てきた、試験を受けるおじさんを主役にしてクローズアップしたような感じ。
そして周りの女達。強かだなあ。と言うのが強烈な印象。世間の女性もこんなのかなぁ。怖いというか、やはり強いのだ。麗、加織、静。
秋葉、真田の戦い -
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音楽系のお話は演奏の描写が鍵で、作家さんは言語化するのが大変だろうなあと思いながら読みました。
クラシックは敷居が高そうに感じますが、こちらのお話は演奏会までの沿革が中心なので、クラシックがわからなくても読み易いのではないでしょうか。
個人的に好きなのは、それぞれの音楽への向き合い方。生い立ちや家族がメインですが、詳細に描かれているので、それらに触れていくのがとても面白かったです。
ただあくまでフィクション感を拭えず、リアリティはないかな。小説なので当たり前なのですが、私には現実感がないので入り込めませんでした。
それと、「男が」「女が」と度々出てくるので今の価値観と異なります。キャラが個性 -
Posted by ブクログ
“ずっと女の子になりたかった“男の子のお話。
性同一性障害の葛藤、家族との確執、世間からの不理解。そして結ばれない結末がわかりきっている初恋。
睾丸の摘出手術や性転換手術のところでは一生知らなかったであろうことが書かれていて素直に勉強になった。
初恋の人とのエピソードより、父親とのエピソードが心揺さぶられた。「親孝行したいときには親はなし」という言葉が頭に浮かんだ。自分で立って生きているつもりでも(一部の特例を除いて)、親にとっては子どもはいつまでも守るべき対象なのだと改めて実感。私の親もきっとそうだから。
正直、真壁くんとのエピソードはあまり感動しなかった。なんでだろう。