塩田武士のレビュー一覧

  • 存在のすべてを

    超絶プロット

    ただ、ただ、すごい。感動。なにより、悲惨なエピソードを吹き飛ばす、プロット。闇の中の一点の光、その光を照らし出そうとする、いくつもの信念と愛情。とにかく、良いです。
  • 存在のすべてを
    とても良かった
    存在のすべてをというタイトルがフランス映画のよう
    誘拐事件の4歳の被害者が3年後に帰ってきた。
    その後成長し画家となっていたことをスクープされたことから、以前関わった30年前の誘拐事件と空白の3年を調べて行く新聞記者。
    誘拐事件の裏には血のつながりよりも深い家族の絆があった。愛する子...続きを読む
  • 存在のすべてを
    本屋大賞ノミネート作品。
    今作読み終わった直後の感想「なんでこれが大賞にならなかったんや!」
    正直、成瀬よりも百倍面白い作品だった。
    「存在のすべてを」描く者、伝える者の作品。
    本当に面白い作品だった
  • 罪の声
    ギン萬事件=グリコ森永事件である。どこ迄が事実でどこからが物語かわからないほど、その継ぎ目を埋めている。結局、真相は藪の中…にならずで読み終わりは気持ちがよい
  • 存在のすべてを
    神奈川の2児同時誘拐事件から物語が始まる。一方は狂言で誘拐された子供はすぐ保護されたがもう一方の内藤亮は姿を消したままでその3年後忽然と姿を表し保護される。その事件から30年が経過したのち、新進気鋭の写実画家如月脩の登場により事態は進展していく。空白の3年間を追う物語で美術界の政治的な闇、写実画の魅...続きを読む
  • 存在のすべてを
    レビュワーでも何でもないので大したことは言えないが読後感がすごい。しばらくぼーっとしてしまった。
    貴彦はどうなったんだろう
  • 存在のすべてを
    塩田武士さんといえば、『罪の声』を読んだ。
    今作もまた、子どもの誘拐事件から始まる。
    「また⁉︎」「好っきゃな〜‼︎」という感想では、
    決して終われない。
    まったく別物の、なんなら違う人が描いたかのような作品だった。

    前半部分は、事実を追う人々の話。
    後半にかけては、事実の向こう側にあった真実が描...続きを読む
  • 存在のすべてを
    自分の地位のために画家を使い捨てにしたり偉い人に土下座したりする画壇の嫌な所や誘拐実行犯の人たちと、画商の主人や子供を引き取って真摯に向き合う夫婦の志のコントラストがすごい
  • 存在のすべてを
    ー全ての物事に焦点を当て、その「存在」をたしかなものにする。

    〈あらすじ〉
    2児同時誘拐事件から20年。同時の事件を追っていた新聞記者の門田は、同様に事件を追っていた刑事の死をきっかけに、また事件を追ってみることを決意する。同時誘拐事件の裏では何があったのか、そして事実に含まれる真実は何なのか。
    ...続きを読む
  • 存在のすべてを
    男っぽい本からの、壮大でキレイな。
    黒から白に。
    存在をまとう彼は、愛あふれる人でした!
    読み始めた時とは違うこんな気持ちになるとはー
  • 存在のすべてを
    警察の視点、記者の視点から始まって関わりのある人たちの視点で進んでいく。徐々に繋がって見えてくる真実。本当に幸せなことはなにか、考えさせられました。
    空白の3年の部分は涙。読み進めていくと、最初はあまりいいイメージのなかった茂さんがとっても素敵に映りました。
    Longing / Loveを聴きながら
  • 存在のすべてを
    2024年本屋大賞ノミネート作品。罪の声の塩田武士さんの新作。

    衝撃のW誘拐事件から始まる展開にページを捲る手が止まらない、ラストまで映像を思い浮かべて読み進めた。限られた時間ではあったが、育ての夫婦の愛と題名の意味を知る。

    この一文にグッときた。436頁
    「これから世の中がもっと便利になって、...続きを読む
  • 存在のすべてを
    登場人物が多くて途中誰が誰だか分からなくなったりしたけど最後感動した!
    犯人探しのミステリー小説では無かった!
  • 存在のすべてを
    最後、号泣でした。
    分厚い本なので最初読めるかなぁと思いましたが、最後には一気に読み進めました。
    人間の嫌な部分と対照的に人間の愛情。
    両方を感じる作品でした。
    読んで良かったです。
  • 罪の声
    奇想天外な展開だけど、登場人物の言葉遣いや風景描写に説得力があって、自然に引き込まれた。
    犯人、被害者、報道それぞれに理も非もあって、それがまたよい。
    ヒリヒリした。
  • 存在のすべてを
    絵画のことはよく分からないから
    途中までなかなか読むペース進まなかったけど
    後半はあっという間に一気読み。

    誘拐で繋がった偽装の家族でも
    「産みの親より育ての親」
    この親子は確かに愛情があった。

    もっと違う形で出会ええたら良かったのに…

    読み終わったあとの切なさと温かさが凄い。
  • 存在のすべてを

    涙を超えた感動

    一ページ一ページが勿体無いほど作者の試作や体験の深さが滲み出る。パズルのように空白の時間の謎が解けていく。生きるとは何なのか、芸術とは、表現とは。失った事のある人にしかわからない愛の深さと悲しみ。私の空白を埋めた本。人生の岐路に必要だった作品。今日読み終えました。ありがとう。
  • 罪の声
    『盤上に散る』に続き、塩田作品六作目。とても重厚な作品で、ノン・フィクションかと思うくらいだ。リアルに「グリコ・森永事件」を知る人が読んだら、その思いも一入だろう——。この事件を描きたくて作家になったらしく、読んでいてその思いをひしひしと感じた。こりゃ話題になるわな。星五つ。
  • 騙し絵の牙
    映画は未見。ほんと面白い。何気ない一行が伏線だったりして、エピローグまで「そうきたか」「そうだったのか」「ここでこの展開か」ということばかり。塩田武士作品を続けて読んで行こうかと思う。
  • 罪の声
    スポットライトを当てる方向を変えると、悲しむ、苦しむ人がこんなにいたのか…と。

    センセーショナルな部分に注目されがちだけど、悲しい事件だなと、感じました。