塩田武士のレビュー一覧

  • 存在のすべてを

    Posted by ブクログ

    自分は森博嗣をきっかけに本を読むようになったのもあり、こういった所謂社会派ミステリと呼ばれるジャンルは普段あまり読まないのだが、特徴的なタイトルと表紙、本屋大賞ノミネート作であることから気になってはいた。
    文庫化されたことと、なにより仕事終わりにふらりと立ち寄った本屋さんでサイン本が並んでいたことから迷わず購入。

    読み終えた第一感は「この作品に出会えてよかった」
    久々に心からこう思える1冊に出会えたと共に、単行本の時点で購入しなかったことを若干後悔。

    近頃の話題作、特にミステリというジャンルは「どんでん返し」で読者を驚かせることが最重要視されているような気がして、個人的には「確かにうまく騙

    0
    2026年04月08日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    SNSはうまく活用できれば生活は豊かになる。
    でも、きっと依存しすぎると自らが名無しのモンスターのようになってしまうのかもしれない…と、恐ろしく感じました。

    『匿名性』『集団心理』
    どの年代でも当てはまる脅威。
    それをわかりやすく形にしてくれた小説だと感じました。

    自分の『正義』は他人にとっても正義であるとは限らない。自分の『正義』が誰かを傷つけているかもしれないということを肝に銘じて生きていきたい。
    それはSNS上だけではないけれど…。
    そんなわかっていたようなことを改めて強く思わせてくれました。

    0
    2026年04月07日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    僕はSNSはやっていない。匿名性という盾の元で心無い言葉が飛び交う世界、面と向かっては言えるはずない言葉が存在できる世界をどうしても好きになれないでいた。だからこの物語のスタート自体に強く惹かれた。そこから始まった物語は、登場人物たちの人生を追っていく形で深みを持ち始める。誰も楽には生きられていない。でも、自分でない誰かを認めて尊重しながら生きていくことはかくも美しいかとこの物語を読むことで知れた。人を傷つける言葉や態度より、人を尊ぶ言葉や態度を持てる人間でありたい。

    0
    2026年04月04日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    ザ・ベストテンが歌謡曲番組の王者だったころ、芸能人を貶めるのは週刊誌やワイドショーだった。引き金を引くのは記者たちだ。現在は、SNSによって一般人が芸能人に引き金を引く。最悪の場合は命を奪う。言論空間が広がることは歓迎すべきなのだろうか、閉塞感だけを生み出していないだろうか。本作品ではSNSでバッシングされた二人の芸能人に関わる人が、自分が犯罪者になることを厭わずにバッシングした一般人の個人情報をさらしていく。もう何が正義で、いや、正義こそ悪なのではないかと曲解してしまうほどだ。この苦しみを本作品で追体験すると、気軽なSNS投稿は慎むようになるだろう。

    0
    2026年04月03日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても面白かった。
    最初の方は自分の理解力の乏しさゆえに難しく感じ、ほんとに読めるかとも思ったが、話が進むにつれて読むペースも早くなった。望が死ぬところから物語の展開がかなり進み、最後の聡一郎とのシーンでは涙を流した。
    この物語は現代のマスコミの在り方や、事件というものの影響力に問題提起するそんな作品であると思う。

    0
    2026年04月02日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    装画から文章までとても美しい本。
    内容は現代のSNSの汚すぎる掃き溜めについて。
    匿名ってここまで品格を落とせるんだなぁ、と現実に目にする炎上や誹謗中傷で日々感じている。
    そしてこれだけ炎上や誹謗中傷を繰り返しても、全然減らないし社会的制裁もなし。
    今作のような行動に出られる人はほぼいないだろうけど、やりたい気持ちの人は多いだろうなぁ。
    人のふり見て我がふり直せ、でSNSを利用する時は全方向に不快感を与えないように、を第一に考えないとだね。
    毒にも薬にもならない、他の人にとってはどーーーでもいいことをつらつら書く場だと思っているし。

    0
    2026年03月22日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    ネットによる誹謗中傷と芸能界の光と闇。
    一人の天才少女に魅せられた音楽プロデューサーはなぜ犯行に至ったか。
    緻密に貼られた伏線と圧倒的な情報量で描かれた犯罪小説。最後まで息もつかせぬスリリングな展開と大きな感動。

    0
    2026年03月21日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    元の事件のことは知らずに読み終えたので、最後の作者コメントを見て驚き。自分が産まれるかなり前の事件なので全然知りませんでした。

    とても読み応えがあって、1日あくと細かい日付や登場人物がすぐに分からなくなる。戻りながら読んだので時間がかかったけど、本当に読んでよかった!
    事件との関与が明らかになっていく中、真実が気になって、どんどん読み進められた。

    2人の姉弟と1人の子供、同じようにあの事件の被害者であり関係者なのに、生きてきた道があまりにも違いすぎて切なかった。
    報道の正義には正直あまり共感できなかったけど、
    結果あの親子が再会できたのはよかったのかな。

    犯行の動機がくだらなくて、なの

    0
    2026年03月20日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    「宣戦布告」のタイトルと共に、強烈な言葉が読み手を惹きつける。「よく聞け、匿名性で武装した卑怯者ども。」
    不倫したことを火切にSNSで誹謗中傷され、自殺した売れっ子芸人の天童ジョージ。週刊誌につきまとわれ、有る事無い事書かれて、テレビから消された歌手、奥田美月。この2人の仇を取ると「宣戦布告」に書いてあり、同時にこの2人を誹謗中傷して追い詰めた83名の個人情報がばら撒かれた。逮捕されたのは有名音楽プロデューサー瀬尾。その弁護を引き受けることとなった久代。天童、奥田、瀬尾の人生を辿っていくこととなる…

    前半から、本当に面白くめちゃくちゃ惹きつけられる!本を読むとどうしても展開が気になり、早く読

    0
    2026年03月20日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ここまで重厚でな小説は初めて読みました。登場人物の多さに時々混乱しましたが、それが却ってリアリティーを醸し出しています。物語が進むにつれての登場人物達の心境の変化は考えさせられるものが多くありました。

    俊也は母親から頼まれた探し物を世紀の未解決事件のテープレコーダーが自分の父親の遺品から出てくる。その関係性を探っていく過程では真相を知りたいと思う気持ちと血縁者が犯罪に関わっていて欲しくないという気持ちが一緒にあるように思えた。
    新聞記者の阿久津は当初「事件の犯人」を見つけるために文字通り靴底をすり減らし取材に明け暮れる。しかし、いざ犯人に辿り着き動機を聞くと中身が空っぽな空虚な理由だった。

    0
    2026年03月20日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    『インザメガチャーチ』でガツンとやられたところにこれ…途中読んだ『逃亡者は北へ向かう』も相まって身が持たない。

    序盤は歌手と芸人に匿名でネットリンチした人間の素性を公開するところから。

    正義の名をかざしたストレス発散、目の前にいても言えるのか?というような叩きは社会問題だと思っているけど、作家もそこを看過できなかったんだろうなと思った。

    白状すると、突き止める様子が怖くなってとあるネットコメントを全部削除しました。
    その時にフォロー機能があることを知ったんだけど、なぜか何人もにされていて怖くなった。

    インターネットの怖さがわかりやすく、小学生の子どもにも読ませたいと思ってたら、中盤は尼

    0
    2026年03月17日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    前半(特に音楽関係のところ)はなかなか話が進まず、読み進めるのに苦労した。しかし、後半は一気に読めた。
    SNSについて考えさせる小説、ということになるのだろうか。誹謗中傷を書き込む人には是非読んでほしいと思うが、彼らに限らず、現代を生きる全ての人、SNSを利用する全ての人に「想像力」が求められているのだと思う。他人を貶して今だけ、自分だけが楽しければいい、そんな人間が増えていまいか。相手の心の痛みを想像する力を我々はなくしてしまったのではないか。
    それがSNSに原因があるのかはわからないが。

    後半は面白かったし、SNSについて考える機会になった点でも読めてよかった本。だから、星5つ……かとい

    0
    2026年03月15日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    じゃあ理想的なネットやメディアの在り方はどんなものなのかと思い考えたが全然答えが出ない
    誹謗中傷や他人への攻撃が0になったらそれはそれでクソつまらなく無価値になると思う
    だからといって放置して良い話かと言われると全然そんな事はない
    良い感じにしてくれっていうのが本音だが、それが出来たら苦労しないよな

    自分に出来ることは色んな人生があるという事を常に念頭に置いておくことだけやな

    0
    2026年03月14日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    しんどい。腹立つの、しんどいわ。
    「罪の声」の塩田武士氏らしい悲惨な被/加害者の惨状が臨場感溢れる文章で書かれていて目を覆いたくなる程に人間の悪意が凝縮されている。

    実際、奥田美月の様に悲惨な生い立ちの有名人は居ないかもしれない。しかしマスコミや記者、パパラッチに人生を壊された有名人は実際に数多くいる。それに加えてSNSで誹謗中傷を受け、人生を終わらせた人もいる。この作品はただのフィクションではないし、限りなくノンフィクションに近い作品で多くの人が読むべきだと思う。(しかし悲しい事にSNSで誹謗中傷するような人間にはそもそも小説を読む力がない気も···)

    「独白」の章は特にキツイ。
    一人の

    0
    2026年03月14日
  • 踊りつかれて

    Posted by ブクログ

    SNSがない方が、人は幸せになれるのでは?と思う。近年、スポーツ選手や芸能人への誹謗中傷が酷すぎて、見ていられない。
    SNSはもうやめた。なくても困らないことが分かった。

    0
    2026年03月09日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    まず、映画化して欲しい。と心から思った作品だった。
    事件に関与させられていたと知った事をきっかけに、ストーリーが進んでいく中で犯人と記者と当事者と家族というそれぞれの立場についても、後半に進むにつれてより濃く感じた。
    テープや手帳の存在理由もここで判明するのかと、作者のストーリーテクニックを感じる他なかった。

    0
    2026年03月01日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    この人の本はどれも熱量がすごい。
    期待どおりの傑作。
    片手間で読める本ではないけど、物語を読む楽しみを十分に味わえる

    0
    2026年01月20日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【環境】がいかに人生に影響を与えるか…
    大人のエゴに振り回されて、その先には富と貧で二極化。自分の日常と当たり前とは何か考えさせられた1冊

    ソフィーの【fossil】が訳されていなかったところがお気に入りpoint!!

    0
    2026年01月16日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    臨場感、リアリティ感が強すぎて、読んでて力が入った。何となく、現代社会に対する警鐘も感じ取れた一冊。

    0
    2026年01月15日
  • 罪の声

    Posted by ブクログ

    1980年代、世の中を震撼させた「ギン萬事件」に、事件関係者と記者が迫る、お話(?)。

    グリコ・森永事件をモチーフに、事件に関係した子どもたちの「声」と事件の真相を双方の立場から明らかにし、「真実」が明らかになる。なかなかに凄まじい作品であった。

    事件関係者としての立場、記者としての立場、海外にまで話は展開していたところ、スケール大きく、濃厚であったなぁ。

    映画にもなっているとことで、こちらもみてみようと思いました。

    0
    2026年01月11日