塩田武士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私だって「存在のすべてを」を読みたい。
塩田さん読んで待ちます、2作目
2010年小説現代長編新人賞受賞
2011年将棋ペンクラブ大賞受賞
不遇な少年時代を送ったアマ棋士。三十三歳にして、アルバイト解雇され無職となる。
知り合った新聞社の文化部担当記者の家に転がり込み、プロ棋士になるため最後の挑戦を始める。
最近は、藤井聡太さんの活躍が心地良くて、ネットでニュースになるとつい読んでしまう。将棋のルールはわからなくても、将棋界というところが魅力的なんだろうと思う。
「3月のライオン」
「りゅうおうのおしごと」
「少年⭐︎周波数」
いずれも美形高校生の将棋界のお話しで、いずれも楽しく読める。
プロ棋士となるにはこんな破天荒な人材もいるのかなと思う。将棋界のプロになる行程等も多少わかる。ラストにまさかの人間関係も加えられて、ほぼデビュー作のようですけど、よしよしです。 -
Posted by ブクログ
苦悩する男の絵から表紙買い。題名から囲碁将棋の話と推測したが、将棋の話。正直駒の動かし方位しか知らないし、「3月のライオン」でしか知識がなかった。
もっと事件性がある展開と思っていたが純粋に将棋に打ち込む話。
30過ぎの男がプロになるべく挑む姿勢は熱く、後がなく追いつめられた状態が切羽詰まりハラハラさせられる。反面、ユーモアを感じるシーンもあり重たくなりすぎない。
「ヒカルの碁」に出てきた、試験を受けるおじさんを主役にしてクローズアップしたような感じ。
そして周りの女達。強かだなあ。と言うのが強烈な印象。世間の女性もこんなのかなぁ。怖いというか、やはり強いのだ。麗、加織、静。
秋葉、真田の戦いを表とすると、女性達の生きざまも裏テーマと平行して語られている。生きていくための強さを感じた。 -
Posted by ブクログ
音楽系のお話は演奏の描写が鍵で、作家さんは言語化するのが大変だろうなあと思いながら読みました。
クラシックは敷居が高そうに感じますが、こちらのお話は演奏会までの沿革が中心なので、クラシックがわからなくても読み易いのではないでしょうか。
個人的に好きなのは、それぞれの音楽への向き合い方。生い立ちや家族がメインですが、詳細に描かれているので、それらに触れていくのがとても面白かったです。
ただあくまでフィクション感を拭えず、リアリティはないかな。小説なので当たり前なのですが、私には現実感がないので入り込めませんでした。
それと、「男が」「女が」と度々出てくるので今の価値観と異なります。キャラが個性的でいいのですが、今の時代にあわなそうです。 -
Posted by ブクログ
傾きかけたオーケストラを立て直すお仕事小説。前半は作者特有のギャグが満載でとてもテンポよく進むが、後半はやや失速気味に。この本のミステリー要素といえば主人公の明菜の過去と、マエストロの拓斗か指揮を下りた理由だが、それが明かされるのがクライマックスとなるクリスマスコンサートの盛り上がりに差し込まれており、個人的には演奏に向けて高まる気持ちが削がれました。拓斗か指揮に復帰した理由が「明菜に拉致された」ではなく、オーケストラの面々との信頼の構築で過去を払拭したと思われるがそこを強調するため、過去は早い段階で暴露しても良かったと感じる。また、コンサートの幕間に語られる明菜の暗すぎる過去は悪い余韻を引きずってしまった。
お仕事小説モードで読んでいたので楽団の行く末ももう少し読みたかった。
やはり作者に期待するところは、前半のギャグ路線かな。話の筋から逸脱する程のギャグで事務局長である別府のような個性的なキャラを深堀りして欲しかったです。 -
購入済み
普通に面白い
最後のどんでん返しがすごい!というレビューが多かったので、期待して読みましたが…
個人的には一体何がどんでん返しなんだろう…という感じで、ほぼ予想通りの展開でした。
ミステリー的なオチを期待して読まない方が良かったですね。
家庭内の描写に関しては、不器用と言うにはあまりにも前時代的でちょっと感情移入できませんでした。
とはいえ、速水があれこれ奔走する様子は面白くて読みごたえがありました。
出版業界ってこんな感じなんですかね、すごく勉強になりました。 -
Posted by ブクログ
日本のアニメ業界をリアルに描いたお仕事小説です。装画は作中作の『アルカディアの翼』をイメージしているんでしょうね、とても素敵です。特に飛行船のデザインは『天空の城ラピュタ』最近で言えば『空挺ドラゴンズ』を彷彿とさせますね。
読み始めて最初のうちはアニメプロデューサー渡瀬の視点で話が進んでいくんですが…私が期待していたのはクリエイティブな方の制作だったのに、あれ…この本ってビジネスの方の製作の話だった?ちょっと私には難しくてついていけないかも…と不安になってしまいました。でもちゃんと文月視点のアニメーターさんたちのクリエイティブな方の制作の方も描かれていました。
アニメーターさんたちのアニメに対する愛情と情熱と、お金ではなく「人」で繋がる価値観がとても素晴らしかったです。アニメは世界に誇れる日本の文化と言っても過言ではないですよね。そんなアニメ業界の労働環境が、もっともっとよくなって欲しいなぁと切に思います。
お話の構成もとてもうまくて、クライマックスではめっちゃ興奮したしおもしろかったんですが、この本の主人公はおそらく渡瀬なんですよね…私的には文月の方により感情移入してしまっていたので、エピローグも「え、そこ?」と思ってしまいました。
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「大空を飛び回ることは爽快だ。でも、翼が折れれば落ちて死ぬ。つまり自由は責任でできている。そしてその責任は強さの表れで、究極の強さは優しさの中にのみ存在する」(287頁)
「人生のスタートラインって、自分の本当の役割を見つけたときに引かれるもんじゃないでしょうか」(313頁)
「一度挫折をした人間は経験により精神の筋繊維が太くなる」(319頁)