【感想・ネタバレ】崩壊のレビュー

あらすじ

雨の夜、市議会議長が殺害された。波山署の本宮は県警捜査一課の若手・平原優子と組み捜査にあたるが、意外な容疑者が浮かび上がる。その影を追ううち、本宮たちは一人の青年の心の闇に出会う――。80年代のバブル経済に呑み込まれた男女と、それを見つめた彼らの子どもたち。ある家族の崩壊と殺人事件を通して、時代を生きる人間を鋭く描き出す、傑作刑事小説。

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Posted by ブクログ

市議会議長の殺害。ベテラン警察官、本宮はパートナーの若手女性警官、優子と事件を追う。警察官を主人公とするよくある殺人捜査ミステリーかと思いきや、ストーリーの軸となるのは推理ミステリーではなく、登場人物たちの人間ドラマ。

捜査の進展とともに明らかになる本宮、優子、容疑者、被害者の家庭環境。そんな4人の過去が微妙に絡み合い、最後にピタッとはまり合う。彼らの人生には経済力や男女関係、家族の死など「崩壊」のターニングポイントがあった。それを乗り越えた者と乗り越えられなかった者の差が殺人につながった。

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2017年11月30日

Posted by ブクログ

バブルは、経験してるんやけど、恩恵に預かる事もなければ、その逆の悲惨な経験もない。
何か仕事忙しくて、な〜んもしてなかったって感じ。何か景気ええ事言うてるわ的な。

相変わらずのええ感じの関西弁は心地よいけど、タイトルの如く、バブルで大変な人らとか、崩壊してる家庭がチラホラ。犯人側にも、追う方にも。
警察小説になるんかな?
はじめに登場人物が記載されているように、少し関係がややこい。
犯人は、途中で明らかになっていくんやけど、動機がイマイチ…
後半は、それを追っていく感じになる。最後に分かるけど、何かしんどいな…
正義感があるのはええ事なんやけど、その正義感のせいで…
決して、それが悪いとは思わんけど…
起こった事考えると当事者は、いたたまれない…(T . T)

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2022年08月27日

Posted by ブクログ

色んな人が出てくるのにめちゃくちゃにならずにスッと読めて、凄い本なんやなぁって思った。
1人の被疑者からこんなに沢山の人との関わりや人生が出てくると思うと凄すぎて目眩しそうになる。
バブルがもたらしてしまった取り返しのつかない人生。それに振り回される家族。
終始切ないけど、読み応えたっぷりやった。

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2020年01月07日

Posted by ブクログ

『女神の〜』に続き、塩田作品三作目。バブル時代を題材にした刑事モノ。素直に面白かった!優子の本宮に対する態度の変化が個人的には良かった。初めはブスーっとしてたのに、後半なんて仲良くお酒を呑む仲までなって—— 。輝の犯行動機については最後に手紙が提示されたが、個人的には「?」でしたね。何故この時に殺したのかはよく分からないな、と。次作は『氷の仮面』か『雪の香り』あたりを読みたい^^

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2018年07月28日

Posted by ブクログ

私だって「存在の全てを」を読みたい
読んで待ちます塩田さん、6作目

2013年の作品
初期の書下ろし
何だろうか、ストーリーは面白いと思うのです
市議会議長が、殺害される
まあまあ経験のある刑事と若手美人刑事がバディとなる
家族とかマル暴と巡りながら、ひとりの青年が容疑者としてあがり、追い詰めてい
この青年が高校生の時の父親の過ち、そこからの離散

〈主な登場人物〉の紹介ページがあり、22人の名前がある
多いなと思うし、読みながら人物を読み取るのが大変かも
序章が、面白くてこれは良作かもと思ったのですが、それが青年の殺人の動機付けに生かされてない感じ
いろんな人物の不幸な過去が多いので、青年の存在が薄いかな〜
自分で書けるわけでもないのにごめんなさい
早く今の作品を読めやってところですね

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2024年06月08日

Posted by ブクログ

罪の声や騙し絵の牙などの作品を読んで面白かったので、これにもだいぶ期待をしていたのだが、イマイチだった。美人刑事を相棒に捜査を進めていくが、美人設定は必要だったのか謎。警察ものは最終的に殺人の動機や至るまでの経緯とかで面白いと感じるが、崩壊に関してはちょっと動機としては弱いような気がする。いつか再読してみたら違う感想を持ちそうなので、いつか再読しようと思う。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

背景にあるのはバブル経済の破綻に巻き込まれた人達の末路で、とても憂鬱な気分になる。犯人にも意外性がなく、中盤から浮上した容疑者がそのまま逮捕される展開で、犯人の動機もイマイチ理解できず、親しみのある主人公である刑事について深掘りしてほしかったが娘との喧嘩だけが印象に残るかんじで、相棒の女性刑事についても同様で二人の暗い過去が現在にどのように繋がるのかを読みたかったかも。
作者にはやはりユーモア満載の小説を期待します。

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2022年09月23日

Posted by ブクログ

好きな作家塩田さんの本。
新聞記者出身ということもあり、
年代ごとの社会描写が上手く描かれている。
バブル期を生きた人々の感情、背景など
当時はそんなん人ばっかりやったんやろなぁと思う。

ストーリーに関しては、
あまりすっきりする解釈ができず、
不完全燃焼な感じ。

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2022年02月21日

Posted by ブクログ

うーーーーん、面白かったんだけど、せっかくここまで種明かしするならちゃんと動機を犯人に語らせて欲しかった。自分が父を陥れた事が明るみに出るのを恐れての犯行、って俺は解釈したんだけど、解釈が分かれるラストにしないところを塩田武士のいい点だと思ってたので、星3つ。ミステリーと考えるとトリックも特に面白くはないのだけど、登場人物がなんとも良い。主人公の本宮もいいし、何しろペア組んだ優子が魅力的なので彼女が出てくる続編が読みたい。この刑事二人の崩壊しそうでしなかった家族像と対比して読ませるのもうまいとは思った。それにしても警察官を主人公にしておいて「本宮」は駄目だろう。何度も「本官」って一人称に読み間違えたよ。

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2020年12月03日

Posted by ブクログ

登場人物が多い…のかな。
多くないのかもしれないが、似たような人が出てきて頭こんがらがって前のページに戻ったりして面倒くさい。
罪の声を先に読んじゃったからか、ハードルが上がっちゃってね。初期の作品とはいえ。

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2020年02月03日

Posted by ブクログ

全体的には評価したいですが、女性刑事が途中から唐突に親しげになる描写と、結末を、手紙の文章で解き明かした風だけれども、もう少し親切に説明してほしかった。。
そこが残念な点かなぁ。。
まあ、私がアホなんかもしれませんけど。
すみません。

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2020年01月05日

Posted by ブクログ

関西の市議会議長殺人事件をきっかけに浮かび上がる、80年代バブル経済に呑み込まれた人々とその子どもたち。ある家族の崩壊と殺人事件を通して、時代に翻弄された人間を鋭く描く刑事小説。
グリコ森永事件を舞台にしたミステリー小説「罪の声」が話題の作者だが、初期作品である本書はまだまだ文体が固い。登場人物たちの沢山のエピソードを詰め込みすぎて、途中から誰の出来事だったのかが分からなくなってしまう。枝葉を剃ることができたら傑作になったと思う。

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2018年11月08日

Posted by ブクログ

何となくタイトルに惹かれ読んでみたが、今ひとつスッキリしない警察小説だった。

波山暑の刑事・本宮は捜査一課の女性若手刑事・平原優子とコンビを組み、市議会議員の殺人事件を捜査するが…

捜査の過程で次々と繋がりが明らかになる人間関係。本宮自身もその輪の中に巻き込まれるというのはする都合が良すぎるかな

バブル前後の天国と地獄、家族崩壊と殺人事件。メインの材料は揃い、様々な調味料を使ったが、味が決まらなかった、という感じの作品だった。

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2016年05月06日

Posted by ブクログ

題名の通り、バブルの崩壊、家族の崩壊が、様々な事象に影響し、登場人物もそれぞれに痛みや悲しみを抱えている。
しかも、あちこちの場面で氷雨ともいえる雨が降っており、「色で言えば、グレーだ。」と解説でも書いてある通りの作品。
陰鬱と言っていいほどの物語の中で、唯一救いと言えるのが、捜査一課の若手美人刑事・平原優子(勿論彼女も重い過去を抱えているが)の存在か。
ベテラン刑事本宮とのコンビは、乃南アサ著『凍える牙』以来の名コンビ「音道貴子と滝沢刑事」を、連想してしまった。
平原・本宮コンビも、シリーズ化があるのだろうか。

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2015年12月14日

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