蜂飼耳のレビュー一覧

  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    現代語訳がとても読みやすい。また、原文は格調が高い。訳を先に読むと、原文もよく理解できる。短いものではあるが、この世の儚さや無常を端的に表現した名作である。

    0
    2026年03月22日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    「行く川の流れは絶えずして~」有名な冒頭。約800年前に書かれたあれこれは現代にも当てはまることばかり。きっと800年後も同じことの繰り返しを人間はやっているはず。だとしたら今生きている私達がしていることってなんなんだろう?とか思いにふけってみたり。達観してるように見える作者が実は俗世を気にしてるという点もリアルっぽくて良い。読む側の年齢によってもこの古典の中身の受け取り方は変わってくるんだろうなと思いながら、しばらく寝かせて再読できればいいなと思う。

    0
    2025年01月08日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    1000年以上前の書物なのに現代にも通じる考えや共感出来ることばかり。冒頭の「ゆく河の流れは絶えずして」、この一文で社会を表しているのがすごい。そうだよね。誰もが羨む成功者も豪華な家々も、川を流れている水と同じで、ずっと留まることは出来ない。時間が経てば、豪邸は朽ち果て、どんなにイケメンやスーパースターでも歳をとって老けるし、病気にもなって、次第にみんなから忘れられ、最後は一人で呆気なく死ぬ。この世の全てのものは栄枯盛衰である。大災害が起きれば、建物も人も全て一瞬で無くなってしまう。だったら家とか物に拘泥するのはバカバカしくないか?そんな、良くよく考えてみれば、当たり前だけど、大切で忘れがちなことを方丈記から教えられた気がした。

    このことを心に持っておけば、人生につまづいた時に物事いつまでもうまくいくとは限らない、いつかは廃れるものだからな、と思えて楽になりそう。悟りを開いたような感じ。こんな風に生きて、気楽に生きれたらなあ。人生に辛くなった時は、方丈記を読み返したい。

    発心集の「貧男、差図を好む」も面白かった。

    0
    2024年04月26日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    ゆく河の流れは絶えずして、で有名な方丈記。
    目まぐるしく移り変わる社会で生きる現代人にこそ、共感しやすい内容だと思う。

    0
    2023年11月19日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    ピアノと本と聖書だけで、他のものを一切持たず、山の中に籠る生活、すごく精神的にいいというのはわからなくもないけど、今の自分にとっては、あまり現実的じゃない。
    設計図を描くちょっと変わった男の話も面白かった。鴨さんからすれば、つまらない妄想なんてせずに、天国の宮殿を望むような生き方をした方がよっぽどいいらしい。

    0
    2023年07月01日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    この世の儚さと、そんな状況での幸せな生き方についての思いを親しみを込めて綴られる、800年前に書かれた歌人のエッセイ。短すぎる本編に驚く。
    物に拘った生活に対し、最低限の衣食住環境で自然との触れ合いを喜びとして楽しく生きることの満足を語っていて、断捨離やミニマリスト、ノマド生活者の共感を得るのではないだろうか。
    どんなに大きな屋敷を作っても自分が起住する場所はせいぜい5畳程度だし、災害で儚く消失することを思えば、簡単に移動できるよう身辺のものを厳選し、月や自然に親しむ、無料で得ることのできる趣味を持つ、といった物との決別。
    不必要な労働で得た財産を守るために心身をすり減らすことをやめ、心穏やかで且つ豊かな人生に憧れを覚える。

    0
    2022年12月04日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    今年開催する、読書会のテーマ本として選出しました。

    何に一番驚いたかと言えば、その短さ。
    私が関心を寄せている光文社古典新訳文庫で読むと、本文は50ページしかありません。

    この読みやすさをもっとアピールすれば、読書家の入り口に立つ若者にもっと刺さりそうなものなのに。

    今だったら、SNSを駆使したミニマリストアカウントからの発信に形を変えるに違いありません。

    『京都でのごちゃごちゃしたエリートコースをやめて、田舎でミニマリストになったKAMOの生き様!』

    といった風です。そのくらいカジュアルに読める作品でした。

    あと、知らなかったことがあります。
    事前知識では彼のミニマルなライフスタイルの描写に焦点が当てられていましたが、本文の半分ほどは、当時の災害について語られていたこと。
    大火事や地震、竜巻といった当時のたくさんの命を奪った出来事に詳しく触れています。

    なぜ彼が住まいや仕事を捨て、移動住居に独り住むことになったのか。彼が人生を通じて気付いた価値観、その一因を垣間見る事ができました。

    追記
    時代も場所も全く変わりますが、次のような本との繋がりを感じます。また読み返してみようかな。

    セネカ 人生の短さについて
    ソロー 森の生活
    佐々木典士 ぼくたちに、もうモノは必要ない





    0
    2022年10月19日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    自分は運がないと達観する鴨長明が自分の暮しを語る  自分は運がないと達観する鴨長明が自分の暮しを語る。

     学校では冒頭の部分しか習わなかったが、全体を口語訳で読むと、現代にも通ずる人間の虚無感について共感できる。

     後半の蜂飼耳氏の「移動の可能性と鴨長明」が秀逸である。
    多くの人に読んでほしい。 

    0
    2026年01月18日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ古典の現代語訳で最もライトで読みやすかった。「虫めづる姫君」の生き様が格好いい。
    現在の視点から外在的に楽しむ、というところから、当時の人の気持ちになって内在的に楽しむ、ということができてくると古典は楽しいのかもしれない。
    古典とSFは、どちらも現在と異なる世界を見せてくれる。でも、SFの世界はその物語限りのものである一方、古典の世界はその物語を超えて広がっている。そこに面白さがある。と思った。

    0
    2021年12月04日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    三大随筆の一つ『方丈記』。読むまで知らなかったのだが、全体の分量がとても少なく、400字の原稿用紙20枚程度の文章しかないのはあまり知られていないのではないだろうか。

    前半は五大災厄について、後半は方丈の庵について記されている。どちらも精緻な描写で読む者の前に現れてくる。

    人生の節目に読むと見えてくるものが変わるのが古典なので、また、時間を空けて読み直したい。

    0
    2021年08月09日
  • 高校生と考える日本の問題点 桐光学園大学訪問授業

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
    姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな?どんな偉い人もほんとうにいろいろな苦しみにもがいていきているのだと思い直した。
    20名全て役に立つわけでないが、中には、気に入る人もいるかもしれないとのことだろうか?3.11後の話など考えさせられたり。光触媒の話は興味を覚えた。文学、美術に関心を持った。宇宙論や素粒子の話は、わからないので、もういいとの気持ちであった。こんな講演会を聞けるのは、エリートの家の子供だからいいなとひがみたくなるが、本として出版されているので、誰でも接する機会があるのだと思い直す。マスターキートンにあった、「勉強はどこでもできる。便所でも」を思い出す。

    0
    2017年01月01日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

    いつの時代も人は物語を求めるのだなと感じた。

    訳は読みやすく平易な文章だが詩情があり、古典への入り口に適していると思う。

    0
    2016年12月27日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

    短編集なんだけど、どうして、なかなかおもしろかった。個性派の粒ぞろい。

    どの物語も情景を想像すると美しく、1つの話を覗いては、最後はどうなったんだか?という処終わりを迎え、結果をはっきりとは描いていないので、可愛そうな話も少しオブラートに包まれる優しい短編集。

    花桜折る中将
    月の光を朝日と勘違いして、女性の家を後にした中将。数寄屋を発見し、覗き見る。かわいらしい姫君を見染め、手引きを求めるが、心配した侍女の告げ口のため、姫の代わりに、年寄りの女性が部屋にいたのを間違えてさらってしまう。
    まぬけぶりが、ちょっと憎めない。

    このつゐで
    天皇の御渡りの頻度が最近下がっている女御さまとその兄、侍女たち、ちょっと切なかったり、しんみりきたりする話を春雨の中披露して楽しんでいる。そこへ、久々に帝がおいでになるシーンで終わり。

    虫めづる姫君
    現代でも十分、自分のしたいことを大切に思う女子には共感できる元祖マイペースガールの話。鉄漿は汚いから嫌だとしなかったり、蝶は愛でるのにその前の毛虫の状態を厭うのはおかしいとおもったり、いちいち納得するような理論が彼女の意見にはある。
    終わり方も面白く、彼女に興味を持った公達が覗きにくる。実際の姫は健康的で、それも悪くないのではないかと文を送るが、姫の返事がつれないので、最終的にはバカにしたような文が送られてくる。しかし、この後、続きは第二章にあるはずです。この結末はどうなったんでしょうね?という優しい終わり方をしている。

    ほどほどの懸想
    これは、意外に深い。ある恵まれない境遇の姫と思いを通じ合うようになった頭の中将。でも、うまくいたらいったで、自分を頼りにする姫に対して、自分の心が永遠と約束できないのではないだろうかなど、人の心や行動の頼りなさに思いをはせ始める。

    逢坂越えぬ権中納言
    これは、平安時代の恋愛のイメージからは少し異なる純粋な話。ずっと思いをかけている姫がいる中納言。容姿端麗で、たいていの恋はうまくいく。しかし、彼女は返事にはなしのつぶて。とうとう、姫君の家を訪れ、さらには侍女の隙をついて姫君の部屋にまで入り込むが、何を無理強いするでもなく、そのまま朝までそばで過ごす。

    貝あはせ
    正妻の娘から、貝あわせを挑まれる側室の娘。貝を探して奔走してくれる見方は弟のみ。それを覗き見た蔵人の少将がこっそり貝あはせを贈り、それに喜ぶ彼女達を覗き見るほんわかした話。

    思わぬ方にとまりする少将
    これ、唯一えぐい。手紙などの行き違いで、姉妹とその恋人が入れ替わって一夜を過ごしてしまう物語。姉妹が可愛そうだし、こういう生々しさは好かないな。

    はなだの女御
    実際にプレイボーイが忍び込んだ屋敷で聞いた話らしいとの書きだし。侍女たちが自らの仕える女主人を頓知や愛情を利かせ、花にたとえる華やかな話。

    はいずみ
    若く、新しい女性と関係を結んでしまった男。あれよあれよといううちに、その彼女や家族に押し切られ、他に身よりもほとんどない糟糠の妻を追い出してしまう。恨みごと一つ言わず立ち去る妻を、やはり手放せないと思いなおした男は、新しい女性の下に断りをいれにやっていく。あわてた彼女は暗闇で、おしろいの代わりに灰を塗ってしまい、その不気味さに男は去ってしまう。
    また、他の話と同じで、結論が書かれていない。

    よしなしごと
    ある僧侶の妻となった女に、贅沢をさせすぎないように?などと釘を刺す師匠からの手紙。ユーモラスに、責めることなく反省を促す。

    断章
    1ページにも満たない量の文章が綴られ、文の途中で終了している。

    1
    2016年06月08日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    訳がライト過ぎて、あまり平安朝の雰囲気が楽しめなかった。ジュニア向けかな?

    20220917表題作のみ再読。常識にとらわれない生き方をする姫君。現代におきかえて読むとなかなか味わい深い。 

    0
    2022年09月17日
  • ひとり暮らしののぞみさん

    Posted by ブクログ

    挿し絵が、大きめの小鳥も小さめの小鳥ものぞみさんも足だけ見えたり、全体を見せないのが良い。
    独特の空気感のある文章が、美しくて好きだった。

    0
    2014年12月26日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとゞまりたるためしなし。世中にある人と栖と、又かくのごとし。」

    はい『方丈記』です
    三宅香帆さんに乗せられてあらためて読んでみましたよ

    鴨長明さんが六十を間近にして移り住んだ一丈四方の庵で書いた雑記ですな

    ちなみに一丈は約3m、ちっさ!Σ(゚Д゚)

    そんな大自然の小さな家(どっかで聞いた表現やな)で、和歌を読んだり、琵琶を掻き鳴らして過ごす日々の中であれやこれや考えたんですな

    ロックスターか!一線を退いたロックスターか!( ゚д゚ )クワッ!!

    で、このあまりに有名かつ名文過ぎる冒頭は日本人なら全員空で言えるので、おしまい(の方)の文章に注目しよう

    「そのとき心更にこたふる事なし。只かたはらに舌根をやとひて、不請阿弥陀仏、両三遍申してやみぬ。」

    ひまめろ訳
    「自分の心に聞いてみたけど、答えはなにもなかった。なんか間が持たなかったので阿弥陀仏って3回くらい言ってみた。わし一応坊主やし」

    0
    2026年05月04日
  • 方丈記

    Posted by ブクログ

    年末の読書会の課題本。
    挫折してた。
    わざわざ読まないけどだれもが知ってる名文句。
    なんとなくこの世に未練があるかんじの作者がいいかんじ。もしかしてさとってないんじゃ?小さい家にいても時々都いってる?というところが800年も読まれてきた所以かなぁ?なんて。

    0
    2025年12月30日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

     春夏秋冬の順に編まれた物語集で、殆どが成立年不明、作者不詳だ。どういう人がどんな想いで書いた物語なのだろうと想像を膨らませながら読むのが楽しかった。人の心の動きはいつの時代も同じだなと感じた。だからこそ読み継がれ、共感を呼ぶのだろう。

    0
    2025年08月10日
  • 虫めづる姫君~堤中納言物語~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    原文が載ってないのが残念。
    訳は読みやすく、話もわかりやすい。短く切ることを意識したのだとか。

    「思わぬほうにとまりする少将」は現代の昼ドラみたい。姉と妹をそれぞれの恋人が間違えて、「ま、いっか」って。。。

    0
    2025年03月19日
  • 吉本隆明詩集

    Posted by ブクログ

    吉本隆明さんの詩集ですね。
    吉本隆明さん(1924ー2012、東京生まれ)
    詩人、評論家。
     独自の言葉と表現を駆使する作家さんなので、正直よく分からない。
     生誕百周年の昨年刊行された詩集です。

         『詩』

     銀杏が音を立てて落ちる様な冬の夜だった
     私はせっせと詩を書いて見た
     どれもこれも大した詩は出来なかったが
     鳥が上をあふいでそれから下を求める様な
     豊かな心が判る程だった
     「今の私は詩が出来ないから駄目ですよ」
     そんな風に口にしてゐた頃の私もあつたが
     詩の出来るやうな淋しさも
     存在してゐるのが判った
     こんな時 私が何時かいぢめた「ちび」が
     「暗い精神的な物の見方をせずに
      もっと明るい気持を持って下さい」
     と言う便りを寄来した
     そのまずい文字にも冬がさはいでゐた

          「遅雪」

     ぼんやり沈んだ玩具のまちの
     玩具の家にふりつもる
     夜がきて
     しづかな憩ひのランプがともり
     みんなが語りあつてゐるとき

     風がたよりなく吹きとばし
     雪がぼつりぼつり落ちるかと思へば
     また風がたよりなく吹きとばし
     少女がのんきさうに書物を誦んでゐる
     はやくすべてが崩れてしまへ
     みんなのこころも
     屋根のはるかなうへの
     灰色の雲たちも

     春がきてゐるのに
     変わったものが落ちてくるので
     すべて冷たくなる
     食器や家具の色までも

     あぁ遠いくにでは
     さぞかしつらいだらう
     みんながみんな
     さびしそうな顔をして
     真剣に話し合ってゐる
     戦争について人の死ぬことについて

     狼のやうにおそろしい
     自然や人工の機械や
     もっとおそろしい
     魂の不安について

     少女はつと書物の上から面をあげる
     風がたよりなく吹きとばし
     変わったものが落ちてくるので

     比較的分かりやすい「詩」を選びましたが、真意の程は作家しか分からないでしょうね?
     読み手の感じかたで、『こうであろう』でいいのではないでしょうか!
     自分の「詩」も批評しながら書かれているので、吉本隆明さんにとって、世界はすべて反芻に溢れていたのではないでしょうか!

    0
    2025年02月11日