蜂飼耳のレビュー一覧
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方丈記の
ゆく河の流れは絶えずして〜
の文章が好きで、手帳にも書いている。
有名なところのみ。
全部読んでみると方丈記って長いんだなという事を知った。
鴨長明は自然を愛して、自分の気の向くままに、一人だけの小さな草庵で暮していたようだ。
今からずっと昔の鎌倉時代の人でさえ、現代人と何ら変わりなく、お金持ちを見ると惨めな気持ちになったり、ボロを着ていると恥ずかしいと思う。
そんな気持ちになるくらいなら、町から離れて一人きりで暮らす。そうすれば天気や四季の移ろいや自分の食べるものなど、それだけに気を配っていれば良いと言う事になる。
自分はそんな生活は現実的にはできないけれど、心の中では鴨長明イ -
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ネタバレ読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな?どんな偉い人もほんとうにいろいろな苦しみにもがいていきているのだと思い直した。
20名全て役に立つわけでないが、中には、気に入る人もいるかもしれないとのことだろうか?3.11後の話など考えさせられたり。光触媒の話は興味を覚えた。文学、美術に関心を持った。宇宙論や素粒子の話は、わからないので、もうい -
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短編集なんだけど、どうして、なかなかおもしろかった。個性派の粒ぞろい。
どの物語も情景を想像すると美しく、1つの話を覗いては、最後はどうなったんだか?という処終わりを迎え、結果をはっきりとは描いていないので、可愛そうな話も少しオブラートに包まれる優しい短編集。
花桜折る中将
月の光を朝日と勘違いして、女性の家を後にした中将。数寄屋を発見し、覗き見る。かわいらしい姫君を見染め、手引きを求めるが、心配した侍女の告げ口のため、姫の代わりに、年寄りの女性が部屋にいたのを間違えてさらってしまう。
まぬけぶりが、ちょっと憎めない。
このつゐで
天皇の御渡りの頻度が最近下がっている女御さま -
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吉本隆明さんの詩集ですね。
吉本隆明さん(1924ー2012、東京生まれ)
詩人、評論家。
独自の言葉と表現を駆使する作家さんなので、正直よく分からない。
生誕百周年の昨年刊行された詩集です。
『詩』
銀杏が音を立てて落ちる様な冬の夜だった
私はせっせと詩を書いて見た
どれもこれも大した詩は出来なかったが
鳥が上をあふいでそれから下を求める様な
豊かな心が判る程だった
「今の私は詩が出来ないから駄目ですよ」
そんな風に口にしてゐた頃の私もあつたが
詩の出来るやうな淋しさも
存在してゐるのが判った
こんな時 私が何時かいぢめた「ちび」が
「暗い精神的な物の -
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【読もうと思った理由】
個人的に好きでよく見ている養老孟司氏が、自身のYouTubeチャンネルで語っていた。「僕が日本の古典で一番好きなのは、方丈記である。なぜなら方丈記の中には、人生で直面する災厄が全て語られている。また現代人が忘れかけている、花鳥風月の大切さにも気づかせてくれる」と仰っていた。
日本三大随筆にの一つにも数えられている「方丈記」を恥ずかしながら最後まで読んだことが無かったため、この機会に読もうと思った。
【鴨長明とは?】
下鴨神社の禰宜(ねぎ)・鴨長継の子として生まれる。歌人として活躍し、後鳥羽院による和歌所設置に伴い、寄人(よりうど)に選ばれる。琵琶の名手でもあった。12