蜂飼耳のレビュー一覧

  • 方丈記

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    さすがに原文を読んでもさっぱりわからないけど、このように訳を読んでみると、現代でも活かせることがたくさんあると思った。古典はあまり読まなけど、いいものだなと。
    やどかりは小さな貝を好む。そのほうがよいと知っているのだ。それと方丈の庵を作った自分を重ねる。
    「世間に近く住むことがどういうことか、どうなるか、すでに知っているから、もう何かを望むこともないし、あくせくすることもない。静かに暮らすことだけを考え、余計な心配のないことそのものを楽しんでいる」

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    2025年11月29日
  • 方丈記

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    まず率直にエッセイとして面白い。鴨長明の無常感が、人と住まいを軸に展開されていき、素直に共感した。

    その一方で、解説にも書いてあることだが、長明は現世を達観しているとは言い難い。仏道修行に身が入らず、芸能への情熱を残し、世間の目を気にする素振りもある。その揺れる長明の心は、現代を生きる私たちと何ら変わりのないものだ。だからこそ共感出来る。何度でも読み直したい一編である。

    現代語訳と原文が共に収録されているため、私のような古典ビギナーにも親しみやすかった。次は原文を読んで、美しい和漢混淆文のリズムに浸りたいと思う。

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    2025年04月16日
  • 方丈記

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    みんながこういう生活いいよねと思い
    それを叶えるための行動をする
    だが色んな問題がありなかなかうまく行かない
    実は鴨長明も同じ問題に直面していて
    方丈記を読んでいると
    同じ志を持った者がすこし離れたところで
    同じ悩みを持ちながらこの生活を目指している感じがして
    孤独を忘れられる

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    2024年04月11日
  • 方丈記

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     方丈記は、鴨長明の無常観を感じ、隠遁生活の中で作られた作品である。本文自体が短く、読みやすかった。その上で、世間の暮らしを忠実に記し、人間の何かに迫られながらする生活を嘆いているように感じた。例えば、死ぬ人と生まれる人、建物を壊しては作る人、人間関係を気にする人がいるが、どれも一定のものではない。移り変わってゆくのである。可変的なものによって保身を図り、欲を満たすのは愚かであると長明は言っている。 
     私は誰もがこの事実に気づいているのに、見て見ぬふりをしている様に思う。その事実を淡々と語っているので、読者は「方丈記」を読んでいるときだけでも、達観した気分に浸ることができる。少なくとも、心を

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    2023年09月30日
  • 方丈記

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    世の中は絶えず移り変わっていくという有名な随筆。心が洗われた。自分が何に重きを置くか考えさせられる。何度も読み返したいと思った。

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    2023年09月27日
  • 方丈記

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    方丈記が爺さんの散歩日記なんだと、新訳を読み始めて気が付きました。
    今の時代では出来ない生活だけど、いつかは同じ様な生活してみたいと感じました。
    いつかは鴨さんが歩いた道を辿ってみたいです。
    二人目の心の師に出会いました。

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    2023年07月01日
  • 方丈記

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    現代小説ばかり読みふけって、ふとこちらを読んでみたら、あれれ、面白い。
    学生の頃は何にも感じてなかった冒頭の文にも感じずにはいられないくらい感情移入して読めました。
    なんというか、800年前感じる無常感について現代っ子の私でも理解できる話ばかりでなんだか不思議な感じ。竜巻、京都にもあったんだー

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    2022年03月14日
  • 方丈記

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    『ゆく河の流れは絶えずして、元の水にあらず。』

    私が唯一覚えている冒頭。
    昔から何となくこの一節が好きで、ふと思い出す。
    今まで読んだことなかった方丈記を読んで、私が求めている生活はこれだ!て思える内容だった。
    忙しい生活を送っていると、何も感じることなく「やっと今日が終わった。しんどかったな。」て終わることが多いけど、これを読んで毎日変わっていくから、1日を楽しく過ごしていける心の余裕も大事だなって思えた☺︎

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    2021年11月29日
  • 方丈記

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    Twitterで気になっていた光文社古典新薬文庫の方丈記。隠居したはずなのに未練たらたらやーんっていうのがツボって買ってしまった(笑)
    方丈記、ちゃんと読んだことなかったんだけど、こういう話だったのか。
    というか、鴨長明住宅好きだよね(笑)やたらこだわっている気がする。
    なんやかんやで好きなことしてるのが一番やでって言われた気がする。気のせいかもしれんけど。自分のペースで人生楽しもうぜ、みたいな。

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    2021年08月23日
  • 方丈記

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    ネタバレ

    無常観と人間味のいい感じの混じり具合。さいこ〜。
    なんとなくフェルナンド・ペソアにも通じるところがあるなとも思った。

    テンション爆上がり秘曲披露事件とか、長明個人のなんかユーモラスなところとかも愛らしいなと思った。

    飢餓に見舞われた貴族の人がいまだそれとわかるいでたちで物乞いをしているというのも、そこまで触れられている感じではなかったけど、皮肉味があるというか、なんというか。

    付録の『発心集』の一篇が思いのほかめちゃくちゃ面白かった。最後の最後で、予想を裏切る終わり方というか、おおー!そっちいく?!みたいになった。やるじゃん!!!と思った。ぜひ『発心集』の方も全篇読んでみたいな。

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    2021年05月13日
  • 方丈記

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    とても美しい日本の文章。諸行無常の概念をを寂寥感と侘しさを交えながら水のように書いている。

    流れる時の中、戻らない全てを引き戻そうとはせず、ただ見つめることは難しい。現代ならば尚更のこと。今に、心と、耳と目を澄ますこと。心がささくれてしまったらまた読もうと思う。

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    2021年02月19日
  • 方丈記

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    「日本3大随筆」にも数えられる、古典の名作中の名作。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という書き出しも非常に有名で、日本で義務教育を受けた人であれば誰もが1度は眼にしたことがあるはずだ。わたし自身もこの書き出しに引きずられて、読むまでは本作は徹頭徹尾無常観を綴っているのかと思っていたが、かならずしもそういうわけではなく、後半では今でいうブログのような感じで、タイトルにもなっている「方丈」における隠遁生活や、そこでの感情が率直に語られている。俗世から離れ仏道を極めるために出家したのに、かえって草庵に執着してしまい、それもまた仏道に背くことであるという記述は、なるほどと思いまた深

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    2020年03月02日
  • 高校生と考える日本の問題点 桐光学園大学訪問授業

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    最近受験生の我が息子は、少し遠くの塾に
    日曜日の夜間に通っています。(そんなに必死に
    受験勉強しているわけではないのですが)
    そこで、夫婦も揃って息子を送り届けて
    塾が終わるまで二人でスタバに行って2時間
    くらい待っています。私はじっくり本を読める時間
    なので割と気に入っています。そこで読み終わった
    今回のこの本。
    川崎の桐光学園高校に様々な
    論客(日本のトップクラス)が特別の授業をする
    らしいのですがその授業の内容が本になっている内容。
    こんな高校生はとても幸せだと思いますが
    多分自分が高校生だったときはあまり興味を
    覚えなかっただろうなあと思います。
    でも、それでもそういうことを言っていた

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    2015年06月28日
  • ひとり暮らしののぞみさん

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    蜂飼さんのいさぎよい言葉が胸に染みる。
    一人暮らしののぞみさんのところへ、ある日突然一匹の大きい鳥と一匹の小さい鳥がやってくる。一人と二匹の楽しい生活は長くは続かない。鳥は渡って行かなければならないのだ。一匹がいなくなり、また一匹がいなくなる。また一人になっても前向きに過ごすのぞみさんの姿を愛おしく思う。
    三も二ももともとは全て一の組み合わせなのだというところに、とても惹き付けられた。

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    2009年10月04日
  • 方丈記

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    「行く川の流れは絶えずして~」有名な冒頭。約800年前に書かれたあれこれは現代にも当てはまることばかり。きっと800年後も同じことの繰り返しを人間はやっているはず。だとしたら今生きている私達がしていることってなんなんだろう?とか思いにふけってみたり。達観してるように見える作者が実は俗世を気にしてるという点もリアルっぽくて良い。読む側の年齢によってもこの古典の中身の受け取り方は変わってくるんだろうなと思いながら、しばらく寝かせて再読できればいいなと思う。

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    2025年01月08日
  • 方丈記

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    1000年以上前の書物なのに現代にも通じる考えや共感出来ることばかり。冒頭の「ゆく河の流れは絶えずして」、この一文で社会を表しているのがすごい。そうだよね。誰もが羨む成功者も豪華な家々も、川を流れている水と同じで、ずっと留まることは出来ない。時間が経てば、豪邸は朽ち果て、どんなにイケメンやスーパースターでも歳をとって老けるし、病気にもなって、次第にみんなから忘れられ、最後は一人で呆気なく死ぬ。この世の全てのものは栄枯盛衰である。大災害が起きれば、建物も人も全て一瞬で無くなってしまう。だったら家とか物に拘泥するのはバカバカしくないか?そんな、良くよく考えてみれば、当たり前だけど、大切で忘れがちな

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    2024年04月26日
  • 方丈記

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    ゆく河の流れは絶えずして、で有名な方丈記。
    目まぐるしく移り変わる社会で生きる現代人にこそ、共感しやすい内容だと思う。

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    2023年11月19日
  • 方丈記

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    ピアノと本と聖書だけで、他のものを一切持たず、山の中に籠る生活、すごく精神的にいいというのはわからなくもないけど、今の自分にとっては、あまり現実的じゃない。
    設計図を描くちょっと変わった男の話も面白かった。鴨さんからすれば、つまらない妄想なんてせずに、天国の宮殿を望むような生き方をした方がよっぽどいいらしい。

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    2023年07月01日
  • 方丈記

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    この世の儚さと、そんな状況での幸せな生き方についての思いを親しみを込めて綴られる、800年前に書かれた歌人のエッセイ。短すぎる本編に驚く。
    物に拘った生活に対し、最低限の衣食住環境で自然との触れ合いを喜びとして楽しく生きることの満足を語っていて、断捨離やミニマリスト、ノマド生活者の共感を得るのではないだろうか。
    どんなに大きな屋敷を作っても自分が起住する場所はせいぜい5畳程度だし、災害で儚く消失することを思えば、簡単に移動できるよう身辺のものを厳選し、月や自然に親しむ、無料で得ることのできる趣味を持つ、といった物との決別。
    不必要な労働で得た財産を守るために心身をすり減らすことをやめ、心穏やか

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    2022年12月04日
  • 方丈記

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    今年開催する、読書会のテーマ本として選出しました。

    何に一番驚いたかと言えば、その短さ。
    私が関心を寄せている光文社古典新訳文庫で読むと、本文は50ページしかありません。

    この読みやすさをもっとアピールすれば、読書家の入り口に立つ若者にもっと刺さりそうなものなのに。

    今だったら、SNSを駆使したミニマリストアカウントからの発信に形を変えるに違いありません。

    『京都でのごちゃごちゃしたエリートコースをやめて、田舎でミニマリストになったKAMOの生き様!』

    といった風です。そのくらいカジュアルに読める作品でした。

    あと、知らなかったことがあります。
    事前知識では彼のミニマルなライフスタ

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    2022年10月19日