銀色夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心に何か思いがある時、
誰かの言葉(詩集)はひどく胸に染み入る。
心に何もない時は
詩集の存在さえ目に付かない。
・・・という事は、今は胸のなかに思いがあるんだな。
そっと、書店の棚からこの詩集を抜き取った時、
何となくそう思った。
銀色さんの詩と風景写真のコラボ集。
開けたドアの向こう側には
ただ風に揺らいでいる花々や
遠ざかる空、
押し黙る家、
この地上のどこかにはあるが、
恐らく一生すれ違う事も
目に触れる事もない、
それでも何も変わらない
(ただの)風景が広がっていた。
向こうは私の事を何も知らない。
その事実が逆に
私の意識を軽くしてくれるかの様な気がした。
そして、