銀色夏生のレビュー一覧
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写真詩集。
銀色夏生さんは恋愛系の詩が多いが、風景を抒情的に読むのもうまい。
本書の中では、「夕空」に
「この夕空の薄紙を
四角くはいで
手紙を書こう」
なんていう表現があった。
最近読んだ「君はおりこうみんな知らないけど」よりも、詩も写真も素敵なものが多かったように思う。
「君をただひとり この悲しい世界に
取り残されたような気持ちにさせないために」
という詩は、写真のもの悲しさとすごく合っていた。
他には、
「『こんな話、おもしろくないでしょ』
『いいから、続けて』」
というのも、ふたりの関係性とか前後のシーンまで浮かぶようでよかった。 -
Posted by ブクログ
セットで買った古本に混ざっていた一冊。
同じ作者の『Go Go Heavenの勇気』がよかったので、続けて読んだ。
詩集を読むのは初めてだったが、こんなに短い言葉で溢れんばかりの感情を表現することができるものなのかと感心した。
子どもの頃、教科書で詩を読んだときは、詩というものが何なのか、何がいいのかよくわからなかった覚えがある。
そんな私にも伝わる詩だ。
一番気に入った詩を挙げたいところだが、この詩集は恋愛をテーマにしたものが多いので、自分の内面をさらけ出すようで恥ずかしい。
そこで、恋愛が直接は描かれてないものとして、「樹木と波」を挙げる。
明け方に窓から外を眺めて、グラデーションにな -
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久々のつれづれノート
今回の、特におもしろかった。
まさかのむーちゃんとの離婚…そして引越し。
やっぱり、びっくりするほど私の考えは銀色さんとシンクロしてて、肯定してくれる嬉しさを今回も味わうこととなった。
「親が子供にできる一番の子供孝行は、親がしあわせであることではないか。あるいは、例え途中は違っても最終的にはしあわせだったと思うという記憶。自分の親は不幸だったという思い出ほど、子供にとってやりきれなく救いのないものはない気がする。」(p.97)
帰省中、ずっと思っていたことがピンポイントで書かれてあってびっくりした。読むべき本が読むべき時に自分にスッと入ってきてくれると、本を読んでてよか -
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コロナ禍で心がくたびれて、テレビもみたくない
深刻な本も読みたくない、そんなときに銀色さんが
スーパーで買い物中色々な人を考察した本が出てるのを
知って即購入。
もちろんつれづれは毎回かかさず購入しているので
あの人間観察のするどい銀色さんなら絶対面白いと
思っていたけれど、本当に面白い。
疲れた心に「ふっ」という軽い笑いをもたらしてくれる。
どこからでも読めるし、隙間時間にぱっと読んで
気分転換できる。まさに今にぴったりな本。
またこんな風にスーパーをゆっくりぶらぶら出来る時が
そうそうに来ることを祈りながら共感したり、笑ったり
小さな幸せがスーパーにはあるよなっとしみじみしたり
疑似ショッ -
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ネタバレいま読むのにとてもよかった。
一番最後の、鳥と小鳥さんがつくったお話、めっちゃ癒された。もっと読んでみたい。
★本のなかからぴんときた箇所を抜粋
彼女は彼女の独自の世界の中で自分らしく生きている。その生きている感じが、心底、目覚めさせる。独自に生きているありさま、が。この透明な関係の中では、共感すら必要ない。共感を超えている。ただ、「そのものがそこにそれらしくある」ということが重要で、それは私に、安らぎや浄化を与えてくれる。そういうふうに感じさせてくれるものは、私の人生の中で彼女以外にはない。そのものがそれらしくある。だれの支配も許さず。そっと。確固たる強さで。それを知ること、見ることが、 -
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ネタバレひさしぶりの銀色さん。
よかった。。
そう、わたしが銀色さんを好きになったのは、写真と詩の本がとても好きだったから。そればかり買ってる時期あったな。ズラ~ッと並んだ本たちをみて、ああ、どれから買おう・・・?とワクワクしたものだった。
【好きな詩】
シンプルに生きることは難しいけど
行動をシンプルにすることはできる
満足する人生を生きるコツは
途中で自分の心を殺さないこと
「近ごろの課題」
今 目の前のことを
信頼する
今を味わう
できるだけ深く
自分の弱さを人に見せて生きられる
強い人だった
透明な青い空を背景に
祈りのような薔薇の花
今日はしゅんとしちゃって
元気がなくて
お