銀色夏生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
********************
あの日の僕が正しかったと今でも思えるわけではない。
けれど間違っていたのだと、そう思う気持ちもなく、日々淡々とすごしている。
仕事をして、部屋に帰って、食事をして眠る。
時々は友達と飲みに行ったり、女の子と待ち合わせて、夕食を食べて、
いろいろな話を聞いて、駅で手を振る。
ベランダの鉢植えはカラカラになって、枯れた葉が飛ばされてすみっこにつもった。
Tシャツは色が落ちて文字がかすれのびたけど、やわらかく体になじんでいる。
環境に適応する能力は人の持つ才能だ。
僕はもう心が痛みはしない。心は痛まないが、君を思い出す。