入山章栄のレビュー一覧
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【メモ】
▼第1章
・中核企業を支援したいなら、撤廃してほしい規制を聞いて、そこを緩和する。規制緩和や許認可の手続きサポートをして、お金は自分で工面させる
・成果を上げたら税金を軽減するほうが実際に成果を出すのでいい
・多様な人に寛容な地域は、理由はよくわからないけど発展する(都市社会学者リチャード・フロリダ)
・多様性こそ可能性を引き出す。数を確保することが大事
・行政は、最良のシナリオから最悪のシナリオまでの幅をつくって、最悪を避けるようにマネジメントしなければならない
▼第2章
・日本経済、地域経済を考えるにあたっては、過去からの遺産(または負債)をどう使うのか、どう変えるのかという観点でしか現実的な解決策を示すことはできない
・自分のお金で自分の責任で投資をすることが重要
・地方創生が何を目指すものなのか明確ではないというのが最大の原因。自治体の税収増なり、その地域の一人当たり所得の向上なり、明確に数値化できる目標を設定していく必要がある
▼第3章
・人は知と知の偶然の組み合わせ、すなわち知の集積した都市も求めている。その意味でも、これからは知の集積が進む大都市と、その周辺えぼんやりとデフォルト・モード・ネットワークの状態がつくれる地方部を行き来する人が増えるのではないか
・地方都市が人を惹きつけるためには、まずは住みやすさがもっとも重要
▼第5章
・行政でしかできないことはインフラ整備
・商業に関しては重複が大きい。商店街振興という事業はみんな持っている。政治的にも、商業は票になるのでみんな担当したがる
・「経済」と「地域活性化」を切り分ける必要がある
・商業の活性化というのは、税収を増やし、雇用を生み出すこと、お金が適正に動くようにすることが目的
・しかし、ほとんどの商店街の活性化は、「まちおこし」になってしまっていて、個々のお店の競争力向上や商店街全体の戦略をつくるといったものになっていない。
・商業施策か絆対策なのかは、目的も手段も違う
・古来発展してきた都市の多くは街道沿いで、各地の承認たちが行き交ってきた歴史がある。気づくことは内部の人には難しく、隠れたストーリーは外部の人だけでは永遠に分からない。これが地域にとって望ましいコラボレーション
・産業集積をつくり出そうという動きが出てくるのは、おそらく人口30万人が1つのボーダーラインになるのではないか。三大都市圏以外では人口30万人を超えると徐々に周囲から人口を吸い上げる力が強くなる
・行政の仕事は結果が出るまでの時間が民間企業よりもはるかにかかってしまう。そうである以上、民間企業よりも将来のことを予測できなければならない
・地域が元気であるための条件は、行きたくなる場所があること
<目次>
第1章 経営から見た「正しい地域再生」
第2章 官民連携の新しい戦略
第3章 フラット化しない地域経済
第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域
第5章 現場から考えるこれからの地域再生 -
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地域再生にまつわる施策の歴史を検証すれば、失敗例が多々あったのではとの筆者の言葉。しかし今、その地域の再生の成否に、日本の未来がかかっていることには間違いない。
そこで、従来の発想ではない新たな視点で取り組んでいる方々の講義と、筆者の対談という構成の本である。
第1章 経営から見た「正しい地域再生」
木下 斉 エリア・イノベーション・アライアンス代表
第2章 官民連携の新しい戦略
川崎 一泰 東洋大学経済学部教授
第3章 フラット化しない地域経済
入山 章栄 早稲田大学ビジネススクルール准教授
第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域
林 直樹 東京大学大学院農学生命科学研究科・特任助教
第5章 現場から考えるこれからの地域再生
熊谷 俊人 千葉市長
登場する方々は、1969年〜1982年生まれである。
これからの日本を背負う若い方々の考え方に期待を寄せるものである。 -
Posted by ブクログ
木下斉氏、飯田泰之氏など”若手”に属する実務家、学者による現場から地域再生を考える話。経済面からか政治(厚生)からかどちらで評価するかそもそも考えましょう、というピンポイントな掴みにgoodだなと感じる。メモ。
(1)予算というお金を使うのだから、リターンもお金で示すべきなのにそうではない。市民が楽しかったと言えばいいイベントになる。
(2)サプライチェーンにはギュッと細くなるボトルネックが必ずあって、そこをにぎったひとが価格統制力を持つことが出来る。
(3)販売先から逆算して考え、独自の生産・加工を行うからこそ利幅も大きくなり、適切に人も雇える。
(4)戦略の基本は競争構造を理解したうえで戦ってはいけない人と戦わないこと
(5)本当の経営はやること自体の合理化をして予算制約を乗り越えたり、従来とは異なる収入モデルを作ってサービス維持のモデルを作り出すこと。
(6)大体人口20万人から30万人の規模で自治体のコストが、最も安く収まるという結果が出ています。
(7)ビジョンを示しコミュニケーションをとってしっかりと伝える事が経営者にとって最も重要な仕事。業績が良くても価値観に従わないマネージャーはクビ。
(8)都心に通勤しているサラリーマンの通勤時間は片道58分。毎日二時間以上も移動のためだけに費やしていたら、インフォーマルなコミュニケーションを行う時間も無くなってしまう。東京は人が多過ぎるがゆえに、人の集積によるメリットを生かす事が出来てないのではないか、と思う。
(9)グローバリゼーションとは国と国との関係ではなく特定の都市と都市の結びつきの強弱に収斂しつつある。
(10)商業対策なのか絆対策なのかは目的も手段も違う -
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ブルー・オーシャン戦略というとまったく世の中にものを新規に作るわけではなく、ブルー・オーシャン戦略は他社と同様のサービスを提供していても企業活動自体を他の企業を差異化すること。
「価値」というものについて掘り下げて考えられる良書。バリューイノベーションのために「増やす」「付け加える」だけでなく「減らす」「取り除く」。
イノベーション=技術革新という先入に縛れるのではなく、顧客に新しい価値を提供し、新しい市場を切り開くバリュー・イノベーションが重要。
とはいえ、実際にブルー・オーシャン戦略を描くということは、非常に難解である。
重要なのは、ブルー・オーシャンは見つけるものではなく、作り出すという思考。 -
Posted by ブクログ
企業がゼロサムゲームをしている世界をレッド・オーシャン、その外の世界をブルー・オーシャンと名付け、ブルー・オーシャンで戦うことを提唱する本。言っていることはわかるのだが、特にベンチャーなど初期の起業家はマグニフィセント7のように瞬く間に巨大企業にまでのしあがることがあるわけだが、彼らが最初からブルー・オシャンで戦うことをを目指してやっていたとは思えない。あくまでも結果的にブルー・オーシャンのこともあるし破壊的イノベーションになることもある。ブルー・オーシャンを目指すことは置いておいて、成功した会社の分析だけして、そこから学べば良いのではないか。私は、差別化やニッチ戦略の考え方に同意したい。
「ブルー・オーシャン戦略は競争という足枷から自由である。本書の核心をなす考え方は、「競争よりも新規市場の創出を重視して、競争を無意味にしよう」というものだ」p22
「競争相手との比較にとらわれず、イノベーションによる付加価値の増大に重点を置くと、業界の競争要因すべてに疑問を抱き、「競争相手の行動が買い手に価値をもたらしているとは限らない」という悟りが得られる」p23
「価値曲線から,すべての競争要因で中身の充実を目指していることが見てとれる場合、「投資に見合った市場シェアや利益率を得ているかどうか」を振り返ってみるべきである。仮に答えがノーなら、顧客に奉仕しすぎている、つまり、買い手の価値につながる要素を必要以上に提供している、とみなしたほうがよいだろう」p94
「神経科学や認知科学といった分野の研究からは、人間は自分の目で見て経験した事柄を最も鮮明に記憶にとどめ、効果的に反応することが判明している」p223
「私たちは自分の知性が評価されていると感じると、進んで知識を差し出そうとする。アイデアや知識の共有を積極化してはどうかと提案して、知性への期待に応えたいと感じる。同じように、感性を高く評価されると、戦略に共鳴してできる限りの貢献をしたいと願う」p259
「永遠のエクセレントカンパニーは存在しない。産業も同じく企業も、栄枯盛衰が避けられないのである。以上二点から、企業も産業も幾久しく栄華を誇れるわけではない、という事実が確認できる」p312