入山章栄のレビュー一覧
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組織の全員が同じ情報を持っていればいいわけではなく、他の人が何を知っているかを知っているか、who knows whatが重要。
ウェグナーの実験にあるように、人は交流を深めれば自然にトランザクティブメモリーを形成するものです。しかし、大きな企業では社員の全員が深い交流をすることは難しいため、その形成が難しくなります。
だからと言って、もし中途半端にトランザクティブメモリーができている組織に制度的に記憶の分担の枠組みを与えると、ウェグナーの実験がしめしたように、むしろ両者が軋轢を起こして、組織全体の記憶効率がいちじるしく低下する可能性もあります。
したがって大事なことは、制度的な枠にはめずとも、社員同士が自然にwho knows whatを意識できているような組織を作っていくことではないでしょうか?
リアルオプションの考え方
不確実が高い市場では、一気に投資をおこなうのではなく、段階的に投資をしていく。
下振れのリスクと上振れを逃す可能性を下げることができる。
まずは小さくやってみる。
当初の仮定とマイルストーンを記録。
定期的なフィードバックをおこなう。 -
Posted by ブクログ
両利きの経営の増補改訂版。事例がアップデートされ、入山さんと冨山さんの解説も増補されている。
両利きの経営は人口に膾炙した感があるが、その実行の難しさはあまり理解されていないように思う。単に深化と探索の両方を追えばいいというわけではなく、容易に深化の道に陥ってしまう組織の慣性=経路依存性を跳ね除け、探索の道を探るのか。また、単にアイディアを出せばいいというものではなく、それをいかにスケールされるのか。そこに力点がある。
そのためのフレームとして、既存・新規事業×既存・新規顧客のマトリクス、深化と探索、アイディエーション、インキュベーション、スケーリングを提示する。
膨大な事例とともに著者たちがポイントとしているのは、探索型組織をどこにつくるのかとスケーリング。
探索型は既存組織のリソースを活用しながら、一方で既存組織の枠組みからは離れて動けるようにしてあげる必要がある。なので、スピンアウトするのではなく、社内で別組織とするといったことが強調される。また、スケーリングの難しさは多くの紙幅が費やされている。実際、スタートアップとの連携やデザイン思考、リーンスタートアップなどの方法論によって、アイディエーションやインキュベーションに取り組んでいる企業は数多くあるが、スケーリングのタイミングで大体失敗している。スケーリングにあたっては、既存ビジネスから新規事業へのリソースの移転が必要だけれど、それ自体、そもそも既存事業側からしたら面白くない。さらに新規事業は簡単には収益化せず、短期的には既存ビジネスに投資した方が有効にみえるからだ。
そのために、経営がちゃんとコミットし新規事業を支援すること。一方で撤退の基準も決めておくこと。このあたりの具体的な事例が特にIBMとシスコの事例を使って説明される。
また、冨山さんの解説でも触れているがアイディエーションも自分たちで画期的なアイデアを考えないといけないという思考パターンにはまることも多く、どちらかというとパクるつもりで取り組む必要があるなど、学びは多い。
それにしてもアメリカの本らしく分厚い。そこだけが玉にきず。最後に冨山さんがちゃっかりIGPIの宣伝をしているのが笑えた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一部通用しない部分(これはCOVID-19)のせい
がありますが一応それのカバー方法は出てきます。
ただしそれは地方の…にはならないのが残念。
この本をベースにカバーできる方法を
というのがベターなところでしょう。
ある「シンボル的なもの」が時にブームになります。
一見すると地域貢献に思えるでしょ?
だけれどもその地域にお金が落ちるかというと
一番落ちてほしい部分には落ちないのです。
あとはある種の納税もそう。
結構極論で「廃れる」言っていましたが
その提供するサービスが以前取り上げられたことのある
「アレ(ルールに抵触)な奴」が当たり前だったり
その地域の色濃いものではなかったりすれば
ただの節税対策で廃れると思うのです。
タイトルこれ…失敗例じゃないんだよね。
どうすればよくできるか、でしょうよ。 -
Posted by ブクログ
久しぶりのザ・経営書。
イノベーションと言えば、クリステンセンさん世代(?)な私。有名な「イノベーションのジレンマ」を越えるには、クリステンセンさんの言うように新規事業担当を別組織にするだけじゃ既存の経営資源使えないじゃん?という問題意識から書かれている。
しかし、結局は別組織にして、上が仕組みや文化でしっかり繋いでねというように読める。
この手の経営書、以前は随分読み漁ったが、結局経営者次第じゃんと思えてしまって、しばらく遠ざかっていた。この本は訳が良いのか翻訳本にしては読みやすいし、事例も豊富で面白いんだが、やっぱり当時の感想を思い出した。学者さんが大企業を一括りにして語っている感が、マネジメント層ではない人間には刺さらないんだよなあ。。