入山章栄のレビュー一覧
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序盤は辛口な批判が続いて読んでて不快でしたが、辛口なのは最初だけで、全体的には良書に感じました。
普通は成功事例とかを載せて、『ウチはこのやり方で成功しました!他の地域の皆さんも是非試してみて!』みたいな喧伝が一般的ですが、本書は逆のアプローチで、今までのまちづくりの失敗から今後にどう活かすべきかを提供してくれる面白い本です。
中山間地域の解散話はちょっと衝撃でした。村を存続できなくなったら、村民全員が村を出るという発想は昔からあったらしいのですが、いよいよ現実味を帯びてきたように思います。
余談ですが、現在放送しているアニメ『サクラクエスト』というのが地域活性化の話で、主人公は観光大使として -
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「経営学」関係では久しぶりに面白い本で、かなり知的好奇心を刺激された。
今、世界(アメリカ?)の経営学が、実証科学として、発展しているさま、そして、それは理論的、実証的なソフィスティケーションとともに、刻々と変るビジネス・企業の実態を対象として、研究テーマが変化していることが、実感できた。
バックグラウンドになっているディシプリンも、従来的な経済学の方法論をつかった方法論だけでなく、認知心理学やネットワーク理論、社会学などの方法論が進んでいるということも面白かった。
と同時に、実践に役立つというところでは、「経営学」は、まだまだ、さまざまな課題がありそうだな、ということもよく分かった。
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【メモ】
▼第1章
・中核企業を支援したいなら、撤廃してほしい規制を聞いて、そこを緩和する。規制緩和や許認可の手続きサポートをして、お金は自分で工面させる
・成果を上げたら税金を軽減するほうが実際に成果を出すのでいい
・多様な人に寛容な地域は、理由はよくわからないけど発展する(都市社会学者リチャード・フロリダ)
・多様性こそ可能性を引き出す。数を確保することが大事
・行政は、最良のシナリオから最悪のシナリオまでの幅をつくって、最悪を避けるようにマネジメントしなければならない
▼第2章
・日本経済、地域経済を考えるにあたっては、過去からの遺産(または負債)をどう使うのか、どう変えるのかという観 -
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地域再生にまつわる施策の歴史を検証すれば、失敗例が多々あったのではとの筆者の言葉。しかし今、その地域の再生の成否に、日本の未来がかかっていることには間違いない。
そこで、従来の発想ではない新たな視点で取り組んでいる方々の講義と、筆者の対談という構成の本である。
第1章 経営から見た「正しい地域再生」
木下 斉 エリア・イノベーション・アライアンス代表
第2章 官民連携の新しい戦略
川崎 一泰 東洋大学経済学部教授
第3章 フラット化しない地域経済
入山 章栄 早稲田大学ビジネススクルール准教授
第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域
林 直樹 東京大学大学院農学生命科学研究科・特 -
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木下斉氏、飯田泰之氏など”若手”に属する実務家、学者による現場から地域再生を考える話。経済面からか政治(厚生)からかどちらで評価するかそもそも考えましょう、というピンポイントな掴みにgoodだなと感じる。メモ。
(1)予算というお金を使うのだから、リターンもお金で示すべきなのにそうではない。市民が楽しかったと言えばいいイベントになる。
(2)サプライチェーンにはギュッと細くなるボトルネックが必ずあって、そこをにぎったひとが価格統制力を持つことが出来る。
(3)販売先から逆算して考え、独自の生産・加工を行うからこそ利幅も大きくなり、適切に人も雇える。
(4)戦略の基本は競争構造を理解したうえで戦 -
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企業がゼロサムゲームをしている世界をレッド・オーシャン、その外の世界をブルー・オーシャンと名付け、ブルー・オーシャンで戦うことを提唱する本。言っていることはわかるのだが、特にベンチャーなど初期の起業家はマグニフィセント7のように瞬く間に巨大企業にまでのしあがることがあるわけだが、彼らが最初からブルー・オシャンで戦うことをを目指してやっていたとは思えない。あくまでも結果的にブルー・オーシャンのこともあるし破壊的イノベーションになることもある。ブルー・オーシャンを目指すことは置いておいて、成功した会社の分析だけして、そこから学べば良いのではないか。私は、差別化やニッチ戦略の考え方に同意したい。