逢坂剛のレビュー一覧

  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    ネタバレ

    時系列があっちいったりこっちいったりと、わざと読み手側を混乱させて物語を整理させない意図が感じられた。

    なんとなく夜苺と重なる印象がした作品でした。

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    2021年10月22日
  • 砕かれた鍵(百舌シリーズ)

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    ヒロイン美希が年月とともに変転していくハードボイルド。

    非情な運命を非情な心で受け止め、淡々かつ冷ややかにたどっていくのがハードボイルドというジャンルである。哲学とか思想を期待せず、軽く読めばいい。

    「幻の翼」で倉木尚武と結ばれた美希は息子真浩を授かった。しかし、その家庭は平和にはならない。事件事故が次々と起こって、警察官の同じ職業の夫とともに警察機構の中の陰謀に巻き込まれていくと言うストーリー。

    内容のおもしろさという「横糸」と前作とのつながりの「縦糸」を、キャラクターの特徴で色づけされているので、引っ張っていかれた。逢坂剛という作家魂で読ませる。

    続編は「よみがえる百舌」「ノスリの

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    2021年09月12日
  • 幻の翼(百舌シリーズ)

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    「百舌の叫ぶ夜」の続編。

    よみがえった「百舌」の影を追い求めて倉木尚武、明星美希、大杉良太のトリオが活劇の火花を散らす。

    グロテスク過ぎずエロチック過ぎず、むしろ現在では上品の部類。おもしろいばかりでなく、現実味もあり(北朝鮮に拉致されるという設定は、今ではよく知られているが当時は半信半疑だったと思うから)読ませる。文庫本の版が重ねられるのもうなずける。

    三人のキャラクターもくっきりしてきて、次はどうなるんだろうと思わせる術も秀逸である。私もはまってしまって「砕かれた鍵」「よみがえる百舌」と続編の本を用意している。

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    2021年09月12日
  • さらばスペインの日日(下)

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    最近柔らかい本ばかり読んでいたので、久しぶりの逢坂剛の硬めの本はおもしろかったのですが、シリーズものと知らずに完結編を読んでしまい前段がいまいちよく分からなかったのと、スパイ物にしては後半がゆるい感じがしたのが残念ポイントでした。

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    2021年09月12日
  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    たしか百舌は「ケケケッケーーー!…」と叫んで飛んでいく。暗闇に不吉な余韻を残して。餌も蛙とかトカゲを木の枝に串刺しにしておいて食す。という印象が強くある。

    そんな異名を持つ殺し屋が現れたのではないか、と思わされるプロローグのひとつが「怪」を呼ぶ。本書には三つのプロローグがあり、これが百舌の叫び声の余韻ように全編を読んでいると絶えずよみがえる。

    ハードボイルドではあるが、むしろ愛と憎しみの人間臭い悩みを抱え、過去、深層心理、血縁の血のなせるわざにうごめく沢山の登場人物たちの克明なストーリーである。

    作者は警察の組織(公安と刑事)に場をとってはいるが、この社会のどの場をとっても当てはまる人間

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    2021年09月11日
  • 地獄への近道(御茶ノ水警察シリーズ)

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    <御茶ノ水警察署シリーズ6冊目>

    逢坂剛によるシリーズ短編もの。
    ユーモア・ポリス・ストーリーという触れ込みだが、ドタバタやギャグではなく、落ち着いた、若干シニカルな味わい。中年男2人が主軸で、彼らは特段ヒーローでもなければ悪漢でもない。
    生活安全課保安二係に所属する彼らの扱う事件は、さほど派手ではなく、流血やドンパチもない。

    係長の斉木斉(さいき・ひとし)と平署員の梢田威(こずえだ・たけし)は、実は幼馴染。昔は、悪ガキだった梢田が斉木をさんざんいじめていた。大卒で現在警部補となった斉木の下に、高卒・平刑事の梢田が偶然配置された、という形。2人とも何となく居心地が悪い。
    梢田は昇進試験を受

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    2021年09月09日
  • よみがえる百舌(百舌シリーズ)

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    百舌シリーズ第4弾。
    主人公が女性で、スピーディかつアクションのハードボイルドとくれば、読むのも早い。

    「元刑事が殺された。後頭部を千枚通しで一突き。伝説の暗殺者、百舌の手口だ。闇の彼方から百舌が帰還したのか?それとも、警察の汚濁に基づくあの事件を知っている者が始末されていくのか?いまわしい記憶に怯える女刑事・倉木美希の前に第二の殺人が起こる!野に下った大杉良太も友のために立ちあがる。警察の腐敗を告発し、サスペンスの極限に挑む逢坂剛の大ヒットシリーズの最新長編。」(表紙裏より、1999年)

    逢坂剛の作品はカラッとしているからいい。
    情緒、叙情たっぷりの作家の作品郡と取り混ぜ読むには最適、な

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    2021年09月04日
  • 裏切りの日日

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    ネタバレ

    2021.08.15
    久しぶりの百舌シリーズ。6作品目。
    これまでの主人公たちは出てこないが、ドラマMOZUの津城警視正の警視時代。

    相変わらずの警察内部の汚職を暴くが政治的な部分は解消出来ないというこれまでの百舌作品のテーマにブレはない。

    古い作品だが、結構すんなり読めてしまう。
    浅見が慕っていた桂田との関係性が切ないが、これもいつもの百舌作品という感じで個人的には納得。


    1974年(昭和49年)に起きた三菱重工爆破事件を模している部分もあるのかな?と思い調べることにもなった。知らない出来事だったのでタメになった。

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    2021年09月25日
  • 裏切りの日日

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    ネタバレ

    百舌シリーズを何冊か読んだ後だったので、津城警視が出できてビックリ! 百舌シリーズのエピソード0だったんですね。
    内容は面白くて一気に読めました。権力を持つ者は怖いよ‥ 私は平凡な民で良いです。
    それにしても、たかが奥さんの浮気で人生をこうも台無しにするかね‥ 桂田さん不器用過ぎ。

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    2021年07月16日
  • 配達される女(御茶ノ水警察シリーズ)

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    シリアスなものではなく、「軽ハードボイルド」というものらしい。お茶の水警察署の生活二課の刑事2人が、どうしようもないやつらで、新しくやって来た五本松小百合刑事も、とんでもないやつだった。実際には、こうじゃないよなあ、と現実の警察を信じたいけど、どうなのかねえ。まあ、気楽に読める小説。

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    2021年07月13日
  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    内容は興味深い仕掛けがあって楽しめる。
    最初は読み進めるコツが分からず往生した。時系列の通りに進まず前章で殺害されたヤクザが次の章ではピンピンしているので誰もが戸惑うだろう。

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    2021年07月03日
  • 地獄への近道(御茶ノ水警察シリーズ)

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    人気ユーモア・ミステリーシリーズ第六弾。逢坂剛氏の「御茶ノ水署シリーズ」、お茶の水、神保町を舞台にするなかなか面白い展開の作品。

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    2021年06月15日
  • 新装版 カディスの赤い星(下)

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    ただの、PRマンの仕事じゃない。
    外国のテロ組織に乗り込むなんていくらマージンもらえばやるんだよ!って話。普通の経費じゃ済まないよ。
    ブラックすぎて笑えた。
    後半の怒涛のネタバレのオンパレード。
    世間狭すぎ。近場だけでやりすぎ。

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    2021年05月26日
  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    ネタバレ

    ドラマを見ていたので、読んでみたら意外と古い時代のお話でびっくり。グイグイ引き込まれる内容で一気に読めました。公安ものは大好物なので、新宿での爆弾事件が、サルドニアという国のゲリラに繋がったり、公安の大物幹部が関わってきたりと、話がどんどん大きくなっていき、ドキドキしたのに、最後の最後で事件の発端が男女の不倫問題だとは… がっかりというか、エリートでも馬鹿だなぁ…

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    2021年05月02日
  • のすりの巣(百舌シリーズ)

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    百舌シリーズ5作品目。今回は、鵟がキーワードとなっていますね。面白く読めたのだけど、最後がイマイチう~ん…パッとしない結末だった感じがする。あっさりしすぎてるというか…

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    2020年09月10日
  • 裏切りの日日

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    百舌シリーズだが、百舌の前みたいな位置づけかなぁ。久しぶりに生きている津城警視。いつも少し怖い洞察眼。いろいろな裏切りを見ることになる今回、タイトル通りですねꉂ(ˊᗜˋ*)ヶラヶラ続き気になるが、まだ買ってないから、しばらく間空くなぁ

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    2020年09月10日
  • 配達される女(御茶ノ水警察シリーズ)

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    シリーズを順番に読んでいった方が良い。途中で警察署の異動で登場人物が加わったり、一話完結型とはいえ人間関係も絡むので、バラバラに読んでいると??になってしまう。
    御茶ノ水界隈の描写がきっちりしていて、さすが長く神田にいらっしゃるだけある。知っている風景なので、情景が目に浮かぶ。

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    2020年07月25日
  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    大どんでん返しあるけれど、後から後からぼろぼろと…。国家権力の腐敗を絡めた社会派ハードボイルドではあるけど、非常に男性優位的で感情移入できない。書かれた時代を反映しているんだろうね。

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    2020年05月02日
  • さまよえる脳髄

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    今でこそ出尽くしている感のあるサイコ・サスペンスだが、初稿が二十年以上前という今作の刊行年を鑑みると、この時代に脳科学や心理学をここまで大胆に盛り込んだ作品も恐らく前例がなかったのだろうが、理論が先行し過ぎていて何とも理屈っぽい。真相への伏線であるとはいえ、主要登場人物の男性陣三名のキャラクター像が終始あやふやで、尚且つ作中における互いの関連性も低いので、強い消化不良感が残る作品。しかし、いくら年代を考慮したとしても、作中の女性観が偏り過ぎていて、現代のフェミニストが本書を読んだら卒倒してしまうのでは…?

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    2020年04月18日
  • 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

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    少しグロくて読むのが大変だった。
    シリーズの続きは読むか分からないけど、映像化されたやつは見てみたい

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    2020年04月03日