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【第61回毎日芸術賞受賞作】かつて、能登の断崖に消えた“百舌”は復讐を誓い、北朝鮮の工作員として、日本に潜入した──。稜徳会病院で起きた大量殺人事件は、明確な理由もなく突然の捜査打ち切りが発表され、背後に政治的な陰謀がからんでいるのではと、取り沙汰されていた。捜査に当った倉木尚武警視は、大杉良太警部補、明星美希部長刑事などと共に闇に葬られようとする陰謀を執拗に追う。息もつかせぬサスペンス長編小説。
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Posted by ブクログ
百舌シリーズです。
病院で起きた大量殺人事件をきっかけに、公安、警察、そして国家の思惑が複雑に絡み合っていく物語です。
前作以上にスケールが大きくなり、誰が味方で誰が敵なのか分からない緊張感が最後まで途切れませんでした。
読み進めるほどに、それぞれが守ろうとしているものが違うからこそ、正義という言葉の曖昧さを強く感じさせられます。
倉木の執念深さはもちろんですが、大杉や明星といった登場人物それぞれに見せ場があり、シリーズとしての厚みがさらに増した印象でした。
終盤に向けて点と点が一本につながっていく展開は見事で、「正義とは誰のためにあるのか」という問いが読後まで重く残ります。
派手なアクションだけでは終わらない、人間の信念と国家の闇を描いた百舌シリーズらしい読み応えのある一冊でした。
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