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お馴染み御茶ノ水署生活安全課保安二係の迷コンビ、斉木&梢田がまたも駆け回る! 神保町に新たにできたバーに、見回りと称してビールを飲みに入ったら、薬物取引の疑惑が突如浮上して……(「影のない女」)。最近できた映画館で流れるのは一日一作品限り、しかも何が流れるか分からない。その隠された理由とは(「地獄への近道」)。人気ユーモア・ミステリシリーズ第6弾。
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Posted by ブクログ
2021年のナツイチ対象本として購入。逢坂剛さんの本は初めて。シリーズものの途中からだったが、メイン3人の性格設定は分かりやすいので、すんなりストーリーに入ることができた。 非常にシンプルな本で、分かりやすく(予想がつく、ともいえるが)、短編の中で綺麗に展開が動くので気持ちよく読める。 設定がお茶の...続きを読む水~神保町まわりだというのも、自分に土地勘があって楽しめた。
御茶ノ水署シリーズ。バーから消えた女を追う話、ラーメン屋に広告掲載を迫るミニコミ誌の話、中年男性に迫る女子高生の話、古い洋画を紹介する小さな映画館の話、という短篇集。 非常にヒネリの効いたオチがあり、「粋な」という言葉がピッタリだった。 御茶ノ水、神保町界隈の実在のお店が多数登場するのも嬉しい。...続きを読むさぼうる、キッチン・カロリー、閉店したキッチン南海など。そういえば昔、三省堂書店の本店で逢坂剛氏を見かけたのを思い出した。
2021.11.15~11.19 気楽に読める物語。世の中って、きっと、こんなくらい軽い事件ばかりなのかな。 「地獄への近道」が一番のお気に入り。
<御茶ノ水警察署シリーズ6冊目> 逢坂剛によるシリーズ短編もの。 ユーモア・ポリス・ストーリーという触れ込みだが、ドタバタやギャグではなく、落ち着いた、若干シニカルな味わい。中年男2人が主軸で、彼らは特段ヒーローでもなければ悪漢でもない。 生活安全課保安二係に所属する彼らの扱う事件は、さほど派手で...続きを読むはなく、流血やドンパチもない。 係長の斉木斉(さいき・ひとし)と平署員の梢田威(こずえだ・たけし)は、実は幼馴染。昔は、悪ガキだった梢田が斉木をさんざんいじめていた。大卒で現在警部補となった斉木の下に、高卒・平刑事の梢田が偶然配置された、という形。2人とも何となく居心地が悪い。 梢田は昇進試験を受けようとしているが、斉木に邪魔されてばかり。斉木は何かというと梢田に食事代を立て替えさせてはなかなか清算に応じない。それもこれも子供の頃の恨みなのかもしれない。 保安二係にはこの2人以外に五本松小百合という女性警官がいる。肩書は巡査部長なので、梢田より上、斉木より下、というところ。淡々と業務をこなすが、実は結構な切れ者らしく、変装も得意らしい。 御茶ノ水警察署というのはもちろん架空の署で、界隈にあるのは神田警察署である。この署をモデルとしているのかどうかはよくわからないが、作中の事件は御茶ノ水周辺で起こり、土地勘のある人だと街の風景や佇まいなども思い浮かべられて、そのあたりも味わいどころだろう。 収録作は ・影のない女 ・天使の夜 ・不良少女M ・地獄への近道 の4篇。 麻薬捜査、飲食店とタウン誌の関係、不良少女と題材はさまざま。 ちょっとおもしろいのは4篇目の表題作。 「地獄への近道」というのは、古いマイナー洋画のタイトルで、原題は"Short Cut to Hell"。原作はグレアム・グリーンの「拳銃売ります(A Gun for Sale)」である。 神保町の裏通りに予約制の小さな映画館がある。映画館とはいっても、定員は20名程度で、フリースペースで映写もできる部屋という体裁。客は事前にネットバンキングで料金を支払わないと入場できない。週2回、1日1作品のみを上映し、同じ作品は原則として2度と流さない。上映作品が何になるのかは当日、来場してのお楽しみという変わったシステム。作品は古い洋画ばかりで、日本では上映もされず、DVD化もされていないものがほとんどである。字幕は映画館の関係者がつけている。 そこで流れるのが「地獄への近道」というわけ。 映画通らしい五本松に連れられて梢田もこの映画館を訪れるが、果たしてこの変わった映画館の背景にあるものとは何か。 街の描写も細かく、将棋や映画の蘊蓄もすごい。 派手な作品群ではないが、根強いファンがいそうなシリーズである。
人気ユーモア・ミステリーシリーズ第六弾。逢坂剛氏の「御茶ノ水署シリーズ」、お茶の水、神保町を舞台にするなかなか面白い展開の作品。
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御茶ノ水警察シリーズ
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逢坂剛
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