佐藤優のレビュー一覧

  • 知の武装―救国のインテリジェンス―

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    前回対談の動乱のインテリジェンスから約1年、その間に起こった事件としてアメリカのシリア侵攻のちゃぶ台返し、飯島勲の訪朝、スノーデン事件から麻生太郎のナチスのワイマール憲法発言、そして東京オリンピック開催の意味などなど。そうかわずか1年の出来事なんだなあと、この対談の後になりそうなのがタイの反政府デモとクーデター、中国の防空識別圏設定、ウクライナ騒乱、台湾学生の立法院占拠など次回は何が取り上げられるのか。

    こうやってみるとプーチン大統領の影響力が強い。シリアで阿部首相がシリア問題でロシア支持したことでプーチンが阿部首相を見直したとか。プーチンの「美しい誤解」とまで言うのは辛辣だが2月にはソチで

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    2014年06月19日
  • サバイバル宗教論

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    佐藤優氏が、相国寺の僧侶100名に連続講義で、現下の機器に対する克服の処方箋という内容で抗議した内容の新書版である。

    内容は、1講 キリスト教、イスラム教、仏教、2講 救われるとは何か 3講 宗教から民族が見える(宗教と民族) 4講 すべては死から見える(宗教と国家) の4回分である。内容は今までの佐藤氏の著作を読んでみればおなじみの論理や知識が多く出ていると思う。キーワードだけ挙げれば、

    母親の沖縄戦の意味、父親の死に臨んで、日本キリスト教、一神教と多神教の違いの本質、イスラエルの本質、イスラム圏の本質、悪の存在、チェコスロバキアの分裂、フス、フロマートカ、フョドーロフと宇宙開発、多民族

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    2014年06月18日
  • 「知的野蛮人」になるための本棚

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    佐藤優さんが“損をさせない本”をまとめた1冊。

    いまの“世界”を読み解くための57のテーマ、
    そして、1つのテーマごとに2冊の本を紹介しています。

     “優れたインテリジェンスオフィサーは例外なく本好き”

    必要な情報を吸収し、教養として昇華していくためには、
    そんなヒントがちりばめられているように、思います。

    個人的に「教養とは価値観の多様性を認識すること」と考えています。
    そんなことをあらためて感じさせてくれました。

    直近では「イスラム教」についての本が読みたいな、なんて風にも。

    なんにせよ、全部で114冊の本が紹介されているという、
    なんとも危険な1冊で、読みたい本が順調に増えて

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    2014年05月29日
  • 動乱のインテリジェンス

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    情報の裏を取る。世の動きの真相を探る。鳩山由紀夫を動かしたように、目的に基づき状況を操作する。インテリジェンス機能が世に無ければ、政治は独善的で、戦争は破滅型となり、外交上の衝突は頻発するだろう。水面下の根回し、対象の俯瞰的かつ正確な理解が出来なければ、全く的外れな判断が横行するからだ。近しい行為は、通常の社会生活や、ビジネスにおいても、当然存在する。勿論、国家間で生じる規模の利害得失には繋がらないのだが。この利害得失が、機密性を要し、尚、インテリジェンスは高度化する。

    この機能が日本に今要求されるのは、特に、領土問題、安全保障について。この問題を、佐藤優と手嶋龍一が語るのだから面白い。正鵠

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    2014年05月21日
  • 野中広務 差別と権力

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    京都府園部町に生まれ、不当な差別を受けながら政治家としてのキャリアを歩み始め、57歳で中央政界に初進出し、自民党の黒幕としての地位を築くまでの、野中広務の生き様を追ったノンフィクションです。

    不当な差別を受け続けてきたがゆえに、弱者に対する優しいまなざしを持つ反面、差別に抗して自分の居場所を切り開いてきたが故に、ライヴァルたちの弱みを握ってみずからの影響力を強めていく政治手法に長けていた、複雑な政治家の実像を、みごとに描いています。

    また、高邁な理念を掲げる政治家ではなかったにしろ、土着的な共同体理念に根づいた優しさを体現していたという意味で、55年体制の終焉を象徴する政治家として野中広務

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    2014年05月19日
  • サバイバル宗教論

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    話題が広く、佐藤氏の見識をなぞるだけでももう一度読まなくちゃ。
    しばらく"職業作家"佐藤優を読み散らして見たい。

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    2014年05月11日
  • 元外務省主任分析官・佐田勇の告白

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    ネタバレ

    完全なフィクションだとしながらも、現実の事件や報道、モデルを連想させる登場人物から、どこまでが事実でどれだけフィクションなのかがよく分からない。モデルの一人も「ムネオの日記」に怖ろしく臨場感があると、この本を紹介している。北方領土交渉が2島の分割路線に進んでいる状況の理由も理解できた。
    インテリジェンス・オフィサーや政治家たちの機微に触れるような世界は、自分にとっては心躍るというよりも、大変そうだから門外漢である幸せを感じていたい。てか、たとえ望んでもムリか。
    14-57

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    2014年05月06日
  • 人間の叡智

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    新帝国主義とは何か。世界が拠り所にする、イデオロギーや内在的論理とは。この時代を生きるのに必要なのは、記憶力を重視したタイプの高学歴ではなく、インテリゲンチャである。読書階級という概念を用い、その必要性を訴える。

    読書は知識や、追体験を提供する。記憶力により知識を蓄えるのではなく、受肉させ、活用できる読書が必要だろう。その意味で、相手の内在的論理を知るための要素解体として記された、言葉、心、力、行為そのものを高めるという事にもなるだろうか。つまり、読書により、言葉を拾い、追体験により、心を深耕し、力をつけ、プラクティカルに具現化する。情緒の矛先を人類の共益に向け、その内在的論理を強化すること

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    2014年05月01日
  • 地球を斬る

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    ちょっとネタは古いけど、普段触れ得ないマイナーな国を中心に取り上げられていたのは良い。麻生外交は支持なのね。政治的には直接の敵たる小泉田中界隈以外はすでに落ち目しか叩かない印象はあるけども。

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    2014年04月25日
  • 動乱のインテリジェンス

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    最近では定期的となった、外務省のラスプーチンこと佐藤優氏とアメリカ勤務の長かった手嶋氏の対談本。2012年12月発行時点の国際情勢とその意味するところを対談形式でわかりやすくまとめている。

    内容は、日本周辺の領土・領海拡張としての沖縄の問題、中国・イラン・北朝鮮との日本外交等をまとめている。時事ネタが多いので、当時はこのような考えだったのかとしることや、全てが終わってから事後に検証するなど読み方はいろいろあるように感じた。

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    2014年04月19日
  • 外務省に告ぐ

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    外務省の暗部を描き出す本作は筆者が外務省への変革を促すものである。
    が、説得力を感じると同時にやはり感情的な批判が所々に感じるのは人間の描くものだからか。

    それでも、外務省に限らず特権意識を持つ組織の腐敗を可視化した意味でも、より良い組織を作るためにも読む価値があると思えた。

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    2014年04月11日
  • 獄中記

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    拘置所生活、国策捜査、外交官の世界、哲学、インテリジェンス。あらゆる事が詰まった一冊であり、佐藤優の執筆生活の原点が読み取れる。文中、何度も拘置所生活を続けても良いとの発言があるが、果たして人はこれ程までに強くなれるのだろうか。運動箱の監視の目。自らを動物園の熊と例える無力感。著者は、悪環境を前向きに捉え、自らの思想、知識を鍛える場と昇華した。うまくいかない時、この人の存在は、少なくとも自分にとっては大きな心の拠り所となるだろう。

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    2014年03月26日
  • 功利主義者の読書術

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    ネタバレ

    タイトルの通り、本著は「役に立つ情報を引き出すための読書術」の本。紹介されているのはマンガ、小説、暴露本、哲学書、資本論に新約聖書と多岐。(シャングリラの出来が暴れすぎで、購入を迷っていた、池上永一の「テンペスト」も)。高橋和巳や五味川純平、ドストエフスキーなどすぐ読んでみようかという気になりましたね。

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    2014年03月23日
  • 知の武装―救国のインテリジェンス―

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    主には、尖閣諸島を中国が本気で奪おうとしてきているので、日本は米国、韓国との関係も含めてもっとしっかりしないとだめだ、という内容。

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    2019年02月04日
  • 交渉術

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    人間の認識は非対称、恥を知らないことが日本では出世に重要など、これまでの自身の経験から共感できる点があった。

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    2014年02月17日
  • 子どもの教養の育て方

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    今の子供たちは,生まれたときからゲームや携帯電話があって,誘惑に打ち勝つのに本当に大変だなと思います。

    本を読む楽しみを教えてくれた両親には感謝。
    自分の子供に面白いことはゲームだけじゃないんだと教えてあげたいです。

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    2014年02月15日
  • ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊

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    読書とは疑似体験であり、着想の助力であり、詰まる所は、ただの言葉である。読み終えた後、何に感銘を受け、どれだけの言葉を拾ったか。ふと判断に迷う時、その言葉を引用できるか。あるいは、感覚として刷り込まれ、受肉されたか。本著はテーマが多岐に渡り、放たれた言葉は多い。しかし、それらを身につけるには至難である。

    何気ない会話を記憶しているか。友人の発言で容易に生き方を変えられるか。映画を見たからといって、その体験がリアルに生活へ反映されるか。感受性の強弱はあるにせよ、身につくのは知識であり、知識は暗記であり、着想のヒントとし、知恵と変えるには、反復や咀嚼が必要だろう。

    立花隆と佐藤勝、一級の知識人

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    2023年08月20日
  • 人間の叡智

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    戦後日本のシステム
    1合理主義2生命至上主義3個人主義
    ⇒これらには力の要素がないため、日米安保条約が力の要素として加わる。

    国民1人1人が常に政治に関心を持っているのはいい世界ではない。代表制民主主義なんだから、一般市民は自分とその家族を養う仕事を第1とすべき

    直接民主主義を望む声があるということはエリート層が否定されたということ。貨幣の論理が強くなり、金を持っている人が偉いという発想が台頭している。

    マルクス資本論
    ⇒資本主義分析の本としては優れている。
    損失の負担の押し付け合いは折り合いがつかず激しい競争になる。
    利潤の分配に関する資本家の抗争は折り合いつく。
    貨幣を絶対的なものと

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    2014年02月08日
  • 聖書を語る

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    佐藤優×中村うさぎという私からしたら意外すぎる組み合わせに目をひかれ、ここ5年ほどキリスト教に興味津々なんで購入。佐藤さんは神学と読書の人というイメージがあり、中村さんは高校生だった頃の自分がそのまま大人にスライドしたような人というイメージだったんで同族として避けていた。
    この対談を読んで中村さんに俄然興味がわいてきた。
    村上春樹の読み方(批判)すごい。まさに、私が感じていた胡散臭さを言葉にしてくれていた。まぁそれでも時折読むんですけど(義務感)。

    あと今更だけど新劇場版エヴァのQって謎の福音書Qだったのか、と気づく。

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    2014年02月03日
  • 聖書を語る

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    同志社大学出身の二人の対談集。議論の内容は新鮮で、大変刺激された。佐藤優はその博識振りが窺える。二人とも全く著書を読んでいなかっただけに、興味深く読んだ。

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    2014年02月02日