関川夏央のレビュー一覧

  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    じっくり読み込んでいきたい漫画。
    無人島に持っていける系。
    噛みしめたい。
    絵が素晴らしいし。
    夏目漱石読もうかな、そろそろ・・・。

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    2016年12月23日
  • 子規、最後の八年

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    「坂の上の雲」の拡大版といったところか。子規を巡る人々を描く。
    晩年の病床に横たわり自分の死期が近いのを覚悟して、残された日を独自の俳句や和歌論を展開していく。とことん子規という人物を突き詰めていく。

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    2015年05月16日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    ネタバレ

    明治期の文人・思想家たちの活動を軸に、かの時代の精神性をのぞかせてくれる佳作。

    いまなお全国の中学・高校で読まれる「坊っちゃん」「こころ」の作者・夏目漱石。だがなぜ読まれるべきとされているのか理解して頁をめくる若人は多くない。

    軍医の肩書きにして『舞姫』や『ヰタ・セクスアリス』を著した森鴎外の理想と現実とは何か。
    詠うように生き、それを糧に詠う不実な歌人・石川啄木。彼にとって生活とは、リアリズムとは何だったのか。

    足尾銅山事件でも知られるジャーナリストにして大逆事件の首謀者に挙げられた思想家・幸徳秋水。彼の目指す革命、政治、思想の実態はいかなるものだったのか。

    彼ら知識人・言論人のほか

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    2015年03月15日
  • おじさんはなぜ時代小説が好きか

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    小説を読みこむとはこういうことなのか、恐れ入りました。。
    書かれているのは氷山の一角であり、小説として表出されるまでの作者や時代の背景まで踏まえて読む、著者の視野の広さと深さに驚く。
    歴史認識の重要性、無知なるものに個性など存在しない・・・なるほど。
    自分の時代小説に対する関心の低さの理由がわかった気がした。
    時代小説はテーマをより純粋な形で物語るために適した時代に舞台を設定しているだけで、かたちを変えた現代小説なんだ、納得。

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    2013年06月06日
  • 「坊っちゃん」の時代 第四部 明治流星雨

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    「坊ちゃんの時代」第四部。
    幸徳秋水を中心とした無政府主義者たちによる、「大逆事件」を巡る人間模様。
    つくづくこの国は、と思わされる。体制が変わり舵が切られたように見せかけておいて、何も変わっていない。こういうことが何度繰り返されても喉元を過ぎれば熱さを忘れる。
    それも、酷く短いスパンで。言論封鎖の次は結社の禁止。そうして人はテロリズム以外の手段を奪われる。
    また同じようなことが起こるだろう。まさに世相は大逆事件をなぞっている。そのたびに、主義のない世界は汚泥を飲み下すことを誉めそやす。
    主義とは傷だ。そうして、傷のない人間の記憶は、まず痛みから忘れていく。

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    2013年02月10日
  • 女流 林芙美子と有吉佐和子

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    林芙美子についてしばらく読んでいたのでこれも。
    関川夏央氏のものを読むのははじめてだけど、読みやすく、おもしろかった。「放浪記」時代の話だけでなく、流行作家になってから晩年までの話も知ることができて、なんとなく林芙美子の全体像がつかめた気が。
    有吉佐和子についてもすごくおもしろく読んだ。有吉佐和子はわたしはかなり好きで以前よく読んだのだが、人となりはあまり知らなかったので興味深かった。帰国子女で、中国とも関係が深く、ニューギニアで暮らしたこともあるとか。同時代の友人として若いころの小澤征爾の話とかも興味深かった。
    これまで、評伝ってほとんど読んだことがなかったけれど、評伝っておもしろいんだな、

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    2012年08月21日
  • 「一九〇五年」の彼ら 「現代」の発端を生きた十二人の文学者

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    日本の国民国家としての頂点は1905年5月27日である。
    という文章で、この本は始まる。
    この日は、日露戦争のヤマ場の戦い、日本海軍連合艦隊とロシア海軍バルチック艦隊の海戦の日である。日本人はこの戦いに固唾をのんだが、この国民的一体感の共有こそ、国民国家完成の瞬間である、と筆者は解釈している。また、この年を筆者は「現代」の始まった年と考えている。そして、この1905年に青春期または人生の最盛期にあった人々が現代人の原形をなす、と考え、それらのモデルを12人の作家に求めた。それは、森鴎外・夏目漱石・島崎藤村・高村光太郎・石川啄木、といった人たちだ。
    12人の作家を通じて、「現代人の原形」を描写し

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    2012年08月05日
  • 新装版 ソウルの練習問題

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    80年代のソウルをチラッと訪れたことがあるので、懐かしく読んだ。昨今の韓流ブームなど、だれが予見できただろう。若者にもぜひ読んでほしいと思う。

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    2012年07月30日
  • 新装版 ソウルの練習問題

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    新装版初読。語学書と紀行・思索が混然一体となった一風変わった構成。日韓関係を扱った作品群の中では記念碑的存在。私が初めて韓国を訪れたのは04年夏のこと。その時、頭にあったのが本書旧版や、韓国プロ野球創成に参加した在日選手達の見た祖国『海峡を越えたホームラン』に描かれた80年初頭の韓国の姿。実際の韓国は88オリンピック、02ワールドカップを経て変貌を遂げていたにも関わらず、昔日のソウルの面影を求め、何故か釜山の路地裏を彷徨歩いた。80年代を背景にした韓国映画に、今も郷愁を感じるのも本書の影響大。偏愛的懐書。


    追記:上記『海峡を越えたホームラン』と同時期同傾向の作品としては、鄭仁和『いつの日か

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    2012年05月14日
  • 現代短歌 そのこころみ

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    短歌というものは、字数が不自由であるがゆえに、自由である。
    切り取られた一瞬が、宇宙を突き破るくらいの激しさを持っているのだろう。句集に整然と並び、余白にすこし寂しさを感じていたが、勘違いだったようだ。

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    2012年04月16日
  • 「坊っちゃん」の時代 第二部 秋の舞姫

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    エリスが本当にかっこいい。そして、彼女が出会った凛としたこの明治は、吉良常、西郷、長谷川二葉亭、和服の人物たちが支えている。

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    2012年03月20日
  • 女流 林芙美子と有吉佐和子

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    小説のような、ドキュメンタリーのような、不思議な文章で、知らない間に引き込まれました。
    つくづく作家というのはアブナイ人なんだなあと痛感。
    林芙美子は好きな作家ですが、有吉佐和子は『女二人のニューギニア (1969年)』以外読んだことがなくてあまり知りませんでした。人民公社のエピソードはちょっとトホホですね。

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    2011年12月29日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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    2011/07/20 米原駅の駅そば、西枇杷島三日月型ホーム。関東は地理関係がつかめないけど、知ってる駅の回はメモしたい項目が多い。

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    2011年07月23日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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    鉄道に関する著作をもつ三人が、鼎談をしながらの鉄道旅紀行。スケジュールの都合なのかもしれないけれど、もっとこの連載、続けてほしい。原さんの「駅そば」に関する考察、八高線の分岐など、実に楽しく読みました。

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    2011年08月03日
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に

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    借金王石川啄木がテーマ。青年の性の悩みを一身に集めたような(実際そうであった)啄木を、「日記」を読み解いてコミックのストーリーに仕立てた腕前と、「明治」に対する並々ならぬ心酔は関川の真骨頂か。前作の反省かこの第三巻は出来がいい。

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    2011年05月01日
  • 「坊っちゃん」の時代 第二部 秋の舞姫

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    前作には劣る。舞姫の擬古文調がコミックには全く現れないのが不満。印象に残る言葉「誰か知る かの人にも 胸高鳴れる 初夏のありしを」どこからの引用だろう。

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    2011年04月26日
  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に

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    かの石川啄木の青年期を中心に描く『坊ちゃん』の時代シリーズの第三弾。
    啄木という人の半生を知るには勿論、読むだけでも面白い漫画だと思う。伝記物は伝記物として作られているものもあるが、そういった目的のものよりも楽しく読めるだろう。
    ただし、画がいまいち冴えない。

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    2011年03月05日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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    面白い。
    おじさん二人と酒井さんが列車でテーマに沿って旅をする企画が
    本になりました。
    この通りに旅行してみたいと思ってしまいました。
    酒井さんがいつも旅行で使っているリュックも欲しい・・・。

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    2011年02月27日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    この装丁も絵柄も文字量も情報・説明量もなかなかに取っ付き難く、それが逆に欲求を煽ってくる不思議な漫画。

    明治っていい時代だなあとしみじみ思います。しょぼくれた変人のおっさんに才能持たせたら愛しさ無限大ですよ。こうやってみると夏目漱石って、存在が小説のような人だなあ。漱石の著書、全てを読んでからとまでは言わないけれどせめて『坊ちゃん』を読んでからだとより面白いかと思います。わー赤シャツ!みたいな。

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    2011年03月09日
  • 女流 林芙美子と有吉佐和子

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    ところでこの本を登録しようとしたら登録入力のコンピュータ・ミスか値段が「3・50円」になっていたのだけれど、林芙美子の時代にもどっちゃったのかな(笑)。林芙美子と有吉佐和子の人生の一部分を切り取っている。ちょっとしたミステリよりもおもしろい。

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    2011年01月09日