関川夏央のレビュー一覧

  • 「坊っちゃん」の時代 第三部 かの蒼空に

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    ネタバレ

    石川啄木がとんでもないダメ男、クズであった……。
    お金がないのに、お金を借りると瞬く間にそれを使ってしまう……。

    「働けど働けどわが暮らし楽にならざり」って、そりゃそんなお金の使い方してたら楽にならんよ、てか働いてないし!と突っ込みたい。

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    2019年01月20日
  • やむにやまれず

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    どうしても各お話の主人公が著者とダブってしまいますけれどもまあ、著者も嘘話と申している通り、掌編集といった趣の作品ですねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    また、今回も結婚と言いますか、独身生活と言いますか、独身者の結婚に対するアレコレ…みたいなのを絡めてお話が綴られますけれども、どれも良かったと思いますよ!

    実際の作家さんなんかも登場してきたりして、著者の実際のエピソードなのでは? と思う向きもありますけれども、それは著者本人にしか分からぬアレであるからして、読者である僕がアレコレ想像するのは難しそうです…。

    まあ、僕はまだ中年と言われるのには早い年齢なのかもしれませんけれども

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    2017年09月13日
  • 汽車旅放浪記

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    文学の香る路線を、関川夏央さんが追体験の旅をし、考察を加えました!私の好きな尾道も、そして木次線亀嵩もエントリーしています。

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    2017年08月02日
  • 汽車旅放浪記

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    文学の背景と書き手の経験がかわるがわる展開していく鉄道エッセイ。うまいので読み応えあるしおもしろかったけど、もっと鉄な人が読めばさらに奥深いんでしょうね。時刻表的な世界などは。しかし鉄道オタクって昔からいたんだねえ。。。

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    2016年12月31日
  • 寝台急行「昭和」行

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    ネタバレ

    鉄道ファンの関川夏央さんの鉄道乗車記を集めた作品。鉄道をただ乗るだけではなく、歴史や乗客の観察やその他のエピソードなども交えて文章化したものです。

    特に台湾の乗車記や、三重県北部の盲腸線乗車記などを面白く読みました。

    しかし、鉄道という趣味自体は、とても長く継続できるものですけれど、まず日本の鉄道体系は、数十年前の国鉄時代と比べて明らかに変わり、合理的なものになってしまいました。また、個人的にも、若い頃鉄道に対して描いたロマンは、今では持ち得ない感情となってしまいました。

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    2016年04月02日
  • 新潮文庫 20世紀の100冊

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    1年につき1冊っていう縛りのせいで、どうしてもチョイスが難しかったんだろうな、っていうのが垣間見える本。そのことは、前書きで著者も書いてますけどね。当然というか、そこまで奇を衒った本が入選するわけでもなく、「夏の百冊」にも選ばれそうなものが大半の印象。これを見て新たな読書体験をってこともあまりなく、上述の「夏の百冊」を参考にすれば良いのか、ってことが再確認できたのでした。

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    2016年03月18日
  • 「坂の上の雲」と日本人

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    文芸春秋の月刊誌『文學界』に2005年1~10月に連載された『『坂の上の雲』を読む』を書籍化したもの。
    『坂の上の雲』については、2009~2011年に3年に亘ってNHKのスペシャルドラマで放映され、強烈な印象を残したことも記憶に新しい。
    本書で著者は、この作品が1968~1972年に(産経新聞の連載として)発表されたことに注目し、司馬遼太郎は、この作品に描かれた明治維新から日露戦争までの若くて健康的な日本が、その後昭和20年に至る40年間になぜ不健康な日本に変わってしまったのかに問題意識を持ち、それを、戦後20年経ち、高度成長が進むとともに反体制色の強まった時代に改めて提示した、と分析してい

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    2016年01月11日
  • 「世界」とはいやなものである――東アジア現代史の旅

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    80年代からの東アジア関係の著作を集めたもの。
    中国朝鮮に対する見方は今となっては常識的なものだが、逆に当時、日本が各国へ向ける視線の異常さがわかる。

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    2014年08月08日
  • 「坊っちゃん」の時代 第二部 秋の舞姫

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    カオス。物語を派手にするため無理やり絡む明治の偉人たち。しかし、それがいい。もしもあったら、と思うこと。それが良くて読む。

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    2014年06月28日
  • 昭和が明るかった頃

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    石原裕次郎と吉永小百合、その圧倒的なスターを生み出した日活映画の栄枯盛衰を通して、日本社会と大衆の夢の変遷、戦後の転換点を浮き彫りにする内容。
    現在の吉永小百合のあの面影からは想像しがたい、起伏にとんだというか、主にその内面における激しいうねりを経てきたんだという半生にちょっとびっくりした。
    まあしかし著者のいうところの「明るかった頃の昭和」をとうに過ぎて生まれた自分としては細かい分析には実感の伴いようもなく、「三丁目の夕陽」的ななんとなくノスタルジックな感じで眺めるだけだったが。

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    2013年10月08日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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     いきものがかり的な構成の鉄道旅行は、とても楽しそうです。ほぼ関川さんと原さんのうんちくで、占められていますが時々入る酒井さんの発言がおもしろい。
     特に、『Ⅲ 大人の遠足で行こう』で秩父鉄道のSLに乗車中、沿道の見知らずの人から手を振られるところで酒井さんの
     「気分は皇室の一般参賀みたいでした。手を振っている人がいたら、必ず手を振り返すことをモットーにしているので、私は紀子さまをイメージして振っていました。」
     を見て、なんて可愛い人なんだ、と同じところを何回も読んでしまいました。

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    2013年06月25日
  • 鉄道旅へ行ってきます

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    列車内での鼎談集と思いきや、駅そばの品評会だったり。場面やトピックには一連の流れはない。原さんが先導役で知識を披露、関川さんが一段高いところで聞き役に。酒井さんは寝役と言ったところか。最後の三編はそれぞれの一人旅。これらの続編希望。

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    2013年03月16日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    多分15年ぶりぐらいに再読かな?
    全く覚えていなかった、しかも5巻までのシリーズものらしい(風の便り的には聞いていたが)、購入したきっかけさえも覚えていない。
    ほとんど初読状態だが、虚実入り混じったフィクションで結構面白い。
    続きを読んでみようかと少し心が揺れる。
    しかしやはり幕末・明治の日本は輝いていたのかな?
    何しろ政治屋さんが嘘臭く(?)「維新」と叫ぶ今日この頃ですからな。

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    2013年02月23日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    一躍「孤独のグルメ」で有名作画家となられた谷口ジロー氏の著作でございます。そうです谷口ジローは食マンガだけではないのです。原作者によっていかようにもその姿を変幻自在千変万化の名作画家なのでございます。あるフリーペーパーによりますと谷口ジロー氏は海外では知る人ぞ知る方でございまして、というのもさるアートの賞を頂いているようなのです。さすがトリコロールな国の方は分かってらっしゃいますなあ。ワタクシ嬉しい限りでございます。

    さてそんな万能作画家・谷口ジロー氏がマンガ原作者の関川夏央氏と組んで夏目漱石先生を中心に文学人から明治を批評しようとした試みが本書とそれに続く4作でございます。


    明治の空気

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    2012年12月27日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    夏目漱石が「坊ちゃん」の構想を得、執筆に至る頃までの出来事を漫画で描いた一冊。調度品や家の外観、他の登場人物など、時代考証のしっかりした丁寧な描写に感嘆した。明治時代の政治や歴史の背景にはあまり明るくないのだけれど、欧米の文化が怒濤のように流れ込み、良くも悪くも混沌としていた様子が伝わってくる。
    こうした状況の中で著されたものだと理解してから読めば、漱石の小説もこれまでとは違った捉え方ができるかもしれない。

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    2012年12月15日
  • 「坊っちゃん」の時代 第一部

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    やっぱりマンガの力というか、伝わりやすさってすごいなー、と感動。時代背景や、漱石の交友関係などからいかに坊ちゃんが誕生したかが生き生きと描き出されていて面白かった。

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    2012年09月10日
  • やむにやまれず

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    1960年代から70年代を青春として生きた著者の
    記憶の断片がテーマとなっている18の短編からできています。

    さらに、文学的知識の深さを随所のちりばめられていて、
    そうとうな文学青年だったんだなとわかる。

    構文の特徴としては、一文一文が短く、言い切る表現が多い。
    情景が繋がるときは、リズムがあったいのだが、
    上手く頭の中で繋がらない時は、ブツ、ブツを流れが切れてしまい、読みにくくなってしまいました。

    海外で友人に出会う、深夜の喫茶店で女友達と再会するという設定は、
    著者の実体験かのかな~あ、ちょっと出来過ぎていると感じます。

    14話まで読んで、投了してしまいました。

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    2012年08月15日
  • 「一九〇五年」の彼ら 「現代」の発端を生きた十二人の文学者

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    ネタバレ

    現代の出発点としての1905年--表現を「生業」とする文人たちの足跡と交流から、現代の祖型をスケッチ



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    日露戦争に勝利した一九〇五年(明治三十八)、日本は国民国家としてのピークを迎えていた。そんな時代を生きた著名文学者十二人の「当時」とその「晩年」には、近代的自我の萌芽や拝金主義の発現、海外文化の流入と受容、「表現という生業」の誕生といった現代日本と日本人の「発端」が存在した――。いまを生きる私たちと同じ悩みを持ち、同じ欲望を抱えていた「彼ら」に現代人の祖型を探る、意欲的な試み。
        --本書、帯。

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    帯に書かれたずいぶんながいコピーだが、本書の概要を端

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    2012年07月02日
  • 「坊っちゃん」の時代 第五部 不機嫌亭漱石

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    晩年の夏目漱石を中心に、これまでの総まとめのような1巻。元々「坂の上の雲」で触れたあの時代を文化人側の視点で知りたいと思って読み始めた作品だったが、満足な仕上がりでした。ただ、漢詩や当時の言葉遣いは意味が頭に入ってこないところも多く、その辺は適当に読み飛ばしてしまいました。機会があれば、もう一度くらい読み通してみよう、うん。

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    2012年02月14日
  • 「坊っちゃん」の時代 第四部 明治流星雨

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    今回は幸徳秋水の物語。歴史に不勉強なもので、大逆事件というものを名前以上には知らなかったお恥ずかしい。大逆事件についての本でも読んでみよう、とまではなかなか至らないものの、こうやって漫画でだと大筋だけでも追えるのでありがたい。とは言え、漫画としてもかなり骨太。読み通すには骨が折れる。

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    2012年02月14日