関川夏央のレビュー一覧
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どうしても各お話の主人公が著者とダブってしまいますけれどもまあ、著者も嘘話と申している通り、掌編集といった趣の作品ですねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
また、今回も結婚と言いますか、独身生活と言いますか、独身者の結婚に対するアレコレ…みたいなのを絡めてお話が綴られますけれども、どれも良かったと思いますよ!
実際の作家さんなんかも登場してきたりして、著者の実際のエピソードなのでは? と思う向きもありますけれども、それは著者本人にしか分からぬアレであるからして、読者である僕がアレコレ想像するのは難しそうです…。
まあ、僕はまだ中年と言われるのには早い年齢なのかもしれませんけれども -
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文芸春秋の月刊誌『文學界』に2005年1~10月に連載された『『坂の上の雲』を読む』を書籍化したもの。
『坂の上の雲』については、2009~2011年に3年に亘ってNHKのスペシャルドラマで放映され、強烈な印象を残したことも記憶に新しい。
本書で著者は、この作品が1968~1972年に(産経新聞の連載として)発表されたことに注目し、司馬遼太郎は、この作品に描かれた明治維新から日露戦争までの若くて健康的な日本が、その後昭和20年に至る40年間になぜ不健康な日本に変わってしまったのかに問題意識を持ち、それを、戦後20年経ち、高度成長が進むとともに反体制色の強まった時代に改めて提示した、と分析してい -
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一躍「孤独のグルメ」で有名作画家となられた谷口ジロー氏の著作でございます。そうです谷口ジローは食マンガだけではないのです。原作者によっていかようにもその姿を変幻自在千変万化の名作画家なのでございます。あるフリーペーパーによりますと谷口ジロー氏は海外では知る人ぞ知る方でございまして、というのもさるアートの賞を頂いているようなのです。さすがトリコロールな国の方は分かってらっしゃいますなあ。ワタクシ嬉しい限りでございます。
さてそんな万能作画家・谷口ジロー氏がマンガ原作者の関川夏央氏と組んで夏目漱石先生を中心に文学人から明治を批評しようとした試みが本書とそれに続く4作でございます。
明治の空気 -
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1960年代から70年代を青春として生きた著者の
記憶の断片がテーマとなっている18の短編からできています。
さらに、文学的知識の深さを随所のちりばめられていて、
そうとうな文学青年だったんだなとわかる。
構文の特徴としては、一文一文が短く、言い切る表現が多い。
情景が繋がるときは、リズムがあったいのだが、
上手く頭の中で繋がらない時は、ブツ、ブツを流れが切れてしまい、読みにくくなってしまいました。
海外で友人に出会う、深夜の喫茶店で女友達と再会するという設定は、
著者の実体験かのかな~あ、ちょっと出来過ぎていると感じます。
14話まで読んで、投了してしまいました。
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ネタバレ現代の出発点としての1905年--表現を「生業」とする文人たちの足跡と交流から、現代の祖型をスケッチ
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日露戦争に勝利した一九〇五年(明治三十八)、日本は国民国家としてのピークを迎えていた。そんな時代を生きた著名文学者十二人の「当時」とその「晩年」には、近代的自我の萌芽や拝金主義の発現、海外文化の流入と受容、「表現という生業」の誕生といった現代日本と日本人の「発端」が存在した――。いまを生きる私たちと同じ悩みを持ち、同じ欲望を抱えていた「彼ら」に現代人の祖型を探る、意欲的な試み。
--本書、帯。
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帯に書かれたずいぶんながいコピーだが、本書の概要を端