関川夏央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「昭和戦前から昭和戦後へ、その家族像の推移を主題に据えて、小説、テレビドラマ、映画を読みこんでみた」(p286)とある。取り上げられるのは向田邦子の作品と生き方、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』、幸田文の『流れる』と『おとうと』、テレビドラマの『金曜日の妻たちへⅢ 恋におちて』と『男女7人夏物語』と『男女7人秋物語』、そして小津安二郎の作品。著者はテレビドラマの三作品について、自身と「我がこと」(p301)として重ね合わせ、当時の時代そのものが今から振り返ると価値がない、寒々とした、と自著解説で書いているが、それは、昭和六十年代がどうというよりは、今現在よりも遠い時代の作品の方が、「我がこと」としてではなく、客観的に読みこめるからではないか、と感じた。
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Posted by ブクログ
どうしても各お話の主人公が著者とダブってしまいますけれどもまあ、著者も嘘話と申している通り、掌編集といった趣の作品ですねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
また、今回も結婚と言いますか、独身生活と言いますか、独身者の結婚に対するアレコレ…みたいなのを絡めてお話が綴られますけれども、どれも良かったと思いますよ!
実際の作家さんなんかも登場してきたりして、著者の実際のエピソードなのでは? と思う向きもありますけれども、それは著者本人にしか分からぬアレであるからして、読者である僕がアレコレ想像するのは難しそうです…。
まあ、僕はまだ中年と言われるのには早い年齢なのかもしれませんけれども、実際に中年になった時にまた再読したくなるかもしれませんねぇ…。
独身中年男性の生活を想像するには良い本かと存じます…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
Posted by ブクログ
文芸春秋の月刊誌『文學界』に2005年1~10月に連載された『『坂の上の雲』を読む』を書籍化したもの。
『坂の上の雲』については、2009~2011年に3年に亘ってNHKのスペシャルドラマで放映され、強烈な印象を残したことも記憶に新しい。
本書で著者は、この作品が1968~1972年に(産経新聞の連載として)発表されたことに注目し、司馬遼太郎は、この作品に描かれた明治維新から日露戦争までの若くて健康的な日本が、その後昭和20年に至る40年間になぜ不健康な日本に変わってしまったのかに問題意識を持ち、それを、戦後20年経ち、高度成長が進むとともに反体制色の強まった時代に改めて提示した、と分析している。
また、なぜ秋山兄弟と共に主人公として登場する文人が夏目漱石ではなくて正岡子規だったのか、なぜ乃木希典が極めて無能な司令官として描かれているのかなど、司馬遼太郎がこの作品に込めたメッセージを様々な角度から解き明かしている。
(2012年1月了)