プロフィール

  • 作者名:よしもとばなな(ヨシモトバナナ)
  • 性別:女性
  • 生年月日:1964年07月24日
  • 出身地:日本 / 東京都
  • 職業:作家

日本大学藝術学部文芸学科卒。1987年『キッチン』での海燕新人文学賞受賞をはじめ、多数の賞を受賞している。『TUGUMI』、『うたかた/サンクチュアリ』、『アルゼンチンババア』など数多くの作品を手がける。『キッチン』、『アルゼンチンババア』などは映画化されている。

作品一覧

  • 人生の旅をゆく
    4.4
    1~2巻564~596円 (税込)
    「小さな自由さえ思いつけなくなってしまった、そんな世代にこそ言いたい。自分だけのものすごい、でっかい、たくさんの、お墓に入るときににんまりしちゃうような思い出を作ろう! と。」(あとがきより)人を愛すること、他の生命に寄り添うこと、毎日を人生の旅として生きること。胸を熱くし、心を丈夫にする著者のエッセイ集最高傑作。
  • 彼女について
    4.3
    1巻540円 (税込)
    由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。魔女だった母からかけられた呪いを解くために。両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。暗い世界に小さな光をともす物語。
  • High and dry (はつ恋)
    4.2
    1巻815円 (税込)
    14歳の秋。生まれて初めての恋。相手は20代後半の絵の先生。ちょっとずつ、ちょっとずつ心の距離を縮めながら仲良くなっていくふたりに、やがて訪れる小さな奇蹟とは……。毎日を生きる私たちに、ひととき魔法をかけてくれる、美しい魂の物語。かわいらしいイラスト満載で、心がぽかぽか温まる宝石のような一冊。
  • 海のふた
    4.2
    1巻704円 (税込)
    ふるさと西伊豆の小さな町は、海も山も人も寂れてしまっていた。実家に帰った私は、ささやかな夢と故郷への想いを胸に、大好きなかき氷の店を始めることにした。大切な人を亡くしたばかりのはじめちゃんと一緒に……。自分らしく生きる道を探す女の子たちの夏。版画家・名嘉睦稔の挿画26点を収録。
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―
    4.2
    1~4巻363~1,144円 (税込)
    「あんたは山を降りなさい」。薬草のお茶で身体の悪い人を癒してきた祖母の言葉が、十八歳になった雫石の人生を動かす。自給自足の山の生活を離れ、慣れぬ都会で待っていたのは、目の不自由な占い師の男・楓との運命的な出会い。そしてサボテンが縁を結んだ野林真一郎との、不倫の恋だった。大きな愛情の輪に包まれた、特別な力を受け継ぐ女の子の物語。ライフワーク長編の幕が開く。

    試し読み

    フォロー
  • すぐそこのたからもの
    4.1
    1巻480円 (税込)
    「ママ、最近こわい声が多すぎる。もっとかわいい声でしゃべって」。息子チビちゃんの思いがけない一言に、ふと我が身を振り返る。家事に育児、執筆、五匹の動物の世話でてんてこ舞の日々は果てしなく思われたが……。シッターさんに愛を告白したり、深夜に曲をプレゼントしてくれたりする愛息とのかけがえのない蜜月を凝縮した育児エッセイ。
  • 花のベッドでひるねして
    4.1
    1巻480円 (税込)
    海辺で拾われた捨て子の幹は、血の繋がらない家族に愛されて育った。祖父が残したB&Bで忙しく働きながら幸せに過ごしていたが、廃墟のビルに明かりが点いてから不穏な出来事が起こり始める。両親の交通事故、夢に出る気味の悪いうさぎ、玄関前に置かれる小石……。歪んだ世界を、小さな村の平凡な営みが正してゆく。希望が芽吹く傑作長編。
  • すばらしい日々
    4.1
    1巻564円 (税込)
    「父が入院している病院の階段をのぼるときいつも逃げ出したかった。死にゆこうとしている父に会うのがこわかった」。父の脚をさすれば一瞬温かくなった感触、ぼけた母が最後まで孫と話したがったこと。老いや死に向かう流れの中にも笑顔と喜びがあった。愛する父母との最後を過ごした“すばらしい日々”が胸に迫る。発見と癒しに満ちたエッセイ。
  • デッドエンドの思い出
    4.1
    1巻529円 (税込)
    幸せってどういう感じなの? 人の心の中にはどれだけの宝が眠っているのだろうか――。時が流れても忘れ得ぬ、かけがえのない一瞬を鮮やかに描いた傑作短篇集
  • まぼろしハワイ
    4.1
    1巻596円 (税込)
    パパが死んで三ケ月。傷心のオハナは、義理の母でありフラダンサーのあざみとホノルル空港に降り立った。あざみの育ての親マサコの、永遠の踊りに出会い、薄青い空、濃い緑、白く尖った波を眺めているうちに、涙の嵐に襲われる日々が変わっていく。パパはもうどこにもいないけれど、人生は続くのだ。優しいハワイに包まれ、生命が輝き出す奇跡の物語。
  • 小さな幸せ46こ
    4.0
    1巻704円 (税込)
    〈小さな幸せは「なん個」と子どもみたいに数えたい〉 最悪の思い出も、いつか最高になる――。両親の死や家族へのまなざし、大切な友だちや犬猫との絆、食や旅の愉しみ、さまざまな出会いと別れ。何気ない日常の中にある「小さな幸せ」を見つけて慈しむエピソードの数々。あなたの人生に寄り添ってくれる幸福論的エッセイ集。各話にタムくんのイラスト付き。
  • イルカ
    4.0
    1巻519円 (税込)
    恋人と初めて結ばれたあと、東京を離れ、傷ついた女性たちが集う海辺の寺へ向かった小説家キミコ。外の世界から切り離された、忙しくも静かな生活。その後訪れた別荘で、キミコは自分が妊娠していることを思いがけない人物から告げられる。まだこの世にやってきていないある魂との出会いを、やさしく、繊細に描いた長編小説。
  • なんくるない
    4.0
    1巻512円 (税込)
    相手が離婚を言い出さなければ自分から言い出したはずだった。なのにこんなに悲しくて心にしこりが残ったままなのは何故なんだろう――。堂々巡りの自分から抜け出すために決めた沖縄旅行。がじゅまるが運んできてくれた出会いによって、私は自分自身を許すこと、誰かを自然に好きになる尊さを知った。 表題作「なんくるない」始め、「ちんぬくじゅうしい」「足てびち」「リッスン」を収録。沖縄を愛するすべての人々へ捧げる小説集。
  • サウスポイント
    4.0
    1巻682円 (税込)
    かつて初恋の少年に送った手紙の一節が、ハワイアンの調べに乗って耳に届いた。「ひとの人生を縫い上げる」キルト作家となった私は、その歌い手とともに、空と海と大地が接するハワイ島最南端の地〈サウスポイント〉を訪ねるが……。世界の果ての、奇跡の恋――楽園の島を舞台に、満ち溢れる生命の輝きと、男と女そして家族の絆を描く。デビュー20周年を飾る感動の長篇。[写真・潮 千穂]
  • Q健康って?
    4.0
    体も心もそれほど強くない著者が、古今東西百以上の健康法を試しているうちに、気付いたら「健康そうですね」と言われるように。人生を変えられたのはなぜなのか? 信頼できる身体のプロフェッショナルたちとの対話を通じ、健康の正体と極意を探る。命の輝きを実感し、心身から底力がわきあがり、生きることに不自由を感じなくなる一冊。
  • もしもし下北沢
    4.0
    1巻550円 (税込)
    知らない女と心中してしまったお父さん。なぜ? 残されたお母さんと私は、新しい人生を始めようと思った――下北沢で。 人と街が織りなす愛おしい物語。ばななワールドからの贈り物。「この街に来てから、私はどんどん素直になっていく」 イラストレーター大野舞による連載時の美しい挿絵を収録(電子版のみ)
  • 人生の旅をゆく
    3.9
    1~4巻1,047~1,540円 (税込)
    イタリアや沖縄への旅、妊娠・出産という未知の体験、そして愛するものたちとの別れ――。旅の感触や降り積もる思い出を胸に、家族や友人への愛情と哀惜、自らを取り巻く日本社会の矛盾や違和感について真摯に綴った出産後初のエッセイ集。新たな境地を見せる文章群が、淡く切ない読後感と、小さいけれど確かな勇気を与えてくれる一冊。

    試し読み

    フォロー
  • ハゴロモ
    3.9
    1巻449円 (税込)
    長い不倫の恋が終わったほたるは、彼と過ごした東京を離れてふるさとに戻ってきた。失恋の痛手を負いながら祖母の喫茶店を手伝うほたるは、出会った瞬間に懐かしいと感じる赤いダウンジャケットの男の人に出会う。確かに会ったはずなのに、なぜ思い出せないんだろうーー。 誰かを失った心の痛みをゆっくりと癒してくれる、あたたかな物語。
  • みずうみ
    3.9
    1巻512円 (税込)
    ママを看取ったちひろは、ななめ向かいのアパートに住む中島くんと奇妙な同居生活を始めた。過去に受けた心の傷によって、体の触れ合いを極端に恐れる中島くん。中島くんに惹かれながらも、彼の抱える深い傷に戸惑いも感じているちひろ。恋と呼んでいいかわからない二人の関係が続く中、ある日中島くんから、一緒に昔の友達に会ってほしいと頼まれてーー。苦しみを背負った人々を癒す希望の物語。
  • どんぐり姉妹
    3.9
    1巻575円 (税込)
    活動的な姉・どん子と、引きこもりの妹・ぐり子は、両親を失い、都会の片隅で助け合って生きている。二人は、「だれかにメールしたいけれど、知っている人にはしたくないというときにちょうどいい存在」というゆるい理念を掲げ、無料の相談サイト「どんぐり姉妹」を立ち上げた。そこで交わされる他愛のない会話は、情報の渦の中で疲れた人々の心を優しく包み込んでくれる。そんな中、ぐり子は初恋の人、麦君の夢を何度も見るようになりーー。混沌としたこの世界を生きるための示唆に富んだ小説。
  • バナタイム
    3.9
    1巻517円 (税込)
    将来への強大なエネルギーを感じとったプロポーズの瞬間から、新しい生命が宿るまで。人生最大のターニングポイントを迎えた著者の胸ときめく日々。幸福な場所、大好きなイタリアのこと、人間の気品と風俗についてなど……。幸福の兆しを読みとることの大切さを伝える24章。奥深い考察と力溢れるメッセージ満載のエッセイ集!
  • スウィート・ヒアアフター
    3.9
    1巻477円 (税込)
    お腹に棒がささった状態から生還した小夜子は、幽霊が見えるようになってしまった。バーに行ったら、カウンターの端に髪の長い女の人がいる。取り壊し寸前のアパートの前を通ると、二階の角部屋でにこにこしている細く小さい女の人がいる。喪った恋人。元通りにならない頭と体。戻ってこない自分の魂。それでも、小夜子は生き続ける。涙あふれる書き下ろし小説。
  • チエちゃんと私
    3.8
    1巻559円 (税込)
    イタリア雑貨の買い付けをしながら一人暮らしをしていた私の家に、七歳下の従妹チエちゃんがやって来た。率直で嘘のないチエちゃんとの少し変わった同居生活は、ずっと続くかに思われたが…。家族、仕事、恋、お金、欲望。現代を生きる人々にとって大切なテーマがちりばめられた、人生のほんとうの輝きを知るための静謐な物語。
  • ゆめみるハワイ
    3.8
    1巻522円 (税込)
    老いた母と旅したはじめてのハワイ、マウイのかわいくて美味しい地ビール、小さな上達と挫折を味わうフラ、沢山の魚の命と平等に溶けあうような気持ちになる海。ハワイは、人生を前に進もうと焦る気持ちを和らげ、今この時に、自分らしくいさせてくれる――。ハワイに恋した小説家による、生きることの歓びがあたたかく心を包む、珠玉のエッセイ。
  • ジュージュー
    3.8
    1巻451円 (税込)
    下町の小さなステーキ&ハンバーグのお店「ジュージュー」を舞台に繰り広げられる、おかしくも切ない物語。美津子は両親から受け継いだお店を、遠縁で元恋人でもある進一と共に切り盛りしている。常連のお客さんたちは、みんなどこかに欠落を抱えながらも、精一杯今日を生きている人ばかり。世の中はどうにもならないことばかり。でも、おいしいハンバーグを食べれば、つらいことがあっても元気を取り戻せる! 生きることの喜びをギュッと閉じ込めた傑作。
  • ひとかげ
    3.8
    1巻477円 (税込)
    気功師のとかげと、児童専門の心のクリニックで働く私。ある夜、私がとかげに結婚を申し込むと、とかげは「秘密があるの。」と答えた――。語られるとかげの子ども時代の惨劇と、それによってもたらされた深い傷。そして、私もとかげと向き合い、心の闇をさらけ出す。叫びをあげるふたりの魂が希望をつかむまでを描く感動作!
  • サーカスナイト
    3.7
    1巻679円 (税込)
    バリで精霊の存在を感じながら育ち、物の記憶を読み取る能力を持つさやかのもとに、ある日奇妙な手紙が届いた。「庭を掘らせていただけないでしょうか」。それは左手が動かなくなった悲惨な記憶をよみがえらせ……。愛娘の世話や義母との交流、バリ再訪により、さやかの心と体は次第に癒えていく。自然の力とバリの魅力に満ちた心あたたまる物語。
  • 小さないじわるを消すだけで
    3.7
    1巻1,056円 (税込)
    安らかな死を迎えるためには、他人に害をなさず、助けてあげて下さい。 “ノーベル平和賞受賞の宗教家”と“人々の心を癒し続ける小説家”による、決定的人生論。 一度しかない今世を、精一杯生きるために。 生きにくさや孤独は、手放せる。 -小さないじわるは、自分も人も滅すると心得る。 -伝統をふまえながら、臨機応変に行動する。 -自分の小さい変貌で、大きな流れを作れる。 -欲にとらわれて、心の状態を感情的にしない。 -自分にとっての常識は、小さな枠であると認識する。
  • 幻滅と別れ話だけで終わらない ライフストーリーの紡ぎ方
    3.7
    1巻1,155円 (税込)
    小説家・よしもとばななと精神分析医・きたやまおさむが、『古事記』、浮世絵、西洋絵画、映画、マンガにいたるまでの文化の深層を語り合い、日本人のこれからのあり方を「並んで海を眺める心で」いっしょに考える、新しいスタイルの講義・対話。

    試し読み

    フォロー
  • アルゼンチンババア
    3.7
    1巻517円 (税込)
    街はずれの廃屋みたいなビルに住む、変わり者で有名なアルゼンチンババア。母を亡くしてからしばらくして、みつこは自分の父親がアルゼンチンババアとつきあっているという噂を耳にする。思い切ってアルゼンチンビルを訪ねたみつこが目にした、風変りで愛しい光景。哀しみを乗り越えていっそう輝く命と、真の幸福の姿を描く大傑作。
  • スナックちどり
    3.6
    1巻509円 (税込)
    さびしさを包みあう、女ふたり旅。 四十歳を目前にして離婚した「私」と、親代わりに育ててくれた祖父母を亡くしたばかりの、幼なじみで従妹のちどり。孤独を抱えた二人は、一緒にイギリスの西端の田舎町・ペンザンスに小旅行に出かける。淋しさを包みあう二人の間に、三日目の夜、ある「事件」が起きる……。日々を生きる喜びが心にしみわたる傑作小説。
  • 日々の考え
    3.6
    1巻477円 (税込)
    遠くの電線にとまっている鳩をパチンコで撃ち落としたり、人に言えないようなエロ話を披露する素敵な姉との抱腹絶倒の日々――。ユニークな友人と見つける小さいけれど、人生にとっては大きな発見! そして、心ない人へは素直な怒りもたぎらせる。読めば元気がふつふつとわいてくる本音と本気で綴った爆笑リアルライフ。
  • Q人生って?
    3.6
    1巻477円 (税込)
    「こんな世の中で、子どもをまっすぐに育てるにはどうしたらいいと思いますか?」「家族も友人も彼氏もいるのに、淋しいです。どうしたら淋しくなくなりますか?」。どうしても眠れない夜やどん底だと思う日、ひとりぼっちだと感じる時に。恋や仕事や子育てにまつわる31の疑問に答えたよしもとばななの言葉が、明日の扉を開き、心をのびやかにする。
  • イタリアンばなな 生活人新書セレクション
    3.6
    1巻440円 (税込)
    イタリアをはじめ各国でベストセラーとなっているよしもとばななの世界を、「家族」「食」「身体」というキーワードを手がかりに、翻訳という異文化体験を通して旅する。作家自身による本邦初公開(イタリアのみで発表)のエッセイ、作品の秘密をめぐる作家と翻訳家の初の対談(語り下ろし)も収載。

    試し読み

    フォロー
  • 鳥たち
    3.4
    1巻495円 (税込)
    「私たちはまだ呼ばれているのかもしれない。あの土地にしみついた死の匂いに」――それぞれの母親を自殺で失った大学生のまことパン職人の嵯峨。まこは日々、喪失感に怯えては嵯峨の子を欲しがり、そんなまこを嵯峨は、見守っている。お互いにしか癒せない傷を抱えた二人。少しずつ一歩ずつ、捕らわれていた過去から解き放たれ、未来へと飛び立っていく。大人になる直前の恋と、魂の救済の物語。
  • さきちゃんたちの夜
    -
    1巻512円 (税込)
    音信不通になった友人を、彼の恋人と探す編集者の早紀。 生前母と絶縁していたおばの遺言を受け取った紗季。無料の豆スープを近所に配る祖父母のもとで育った咲。子どもが好きだけど産むことができない、乳児院で働く沙季。絵本作家の事務所で働く崎と、父親を失った小さな姪のさき。 それぞれの“さきちゃん”たちの日々を描いた5つのストーリー。 誰かが決めた立派な人生ではなく、自分自身の毎日をしっかりと歩む“さきちゃん”たちの、すがすがしい生き方に力づけられる短編集。
  • 海のふた

    Posted by ブクログ

    夏の終わりに毎年読みたくなる本No.1
    久しぶりに夏の終わりに読めてやっぱり良かった。
    忘れてたものを思い出しました。

    0
    2024年10月19日
  • どんぐり姉妹

    Posted by ブクログ

    よしもとばななの中で一番好きなのがこの本。
    どん子さんとぐり子さんの姉妹が人の気持ちに寄り添って寄り添われてそっと生きてる感じがすごく好き。

    お姉さんのどん子さんは恋愛の始まるときの「息をしているだけでも楽しい」時期が大好きで、それを何度も何度も繰り返してるちょっと不思議な人なんだけど
    それを

    「私はその思い出を全部持ってお墓に入るのが楽しみなの。老後はこれまでの彼氏をひとりひとり思い出して、ぽわんとして過ごしたいの」

    ってまるで宝物のコレクションを眺めるみたいにちょっと俯瞰して見ている感じがすごくよくて、わたしもこの話を読んでから、元気で体が動くうちは楽しいこともうれしいことも悲しいこ

    0
    2024年10月16日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

    Posted by ブクログ

    “日々がだらだらと、ただ心の中の荒れた畑の土が元に戻るまでじっと待っているしかないように、過ぎていった。とにかく放っておいてほしかったのだ。毎日が過ぎていく中で、一滴一滴、なにか大丈夫になるための水がたくわえられていく…..それだけをつないでいたのだ。”

    0
    2024年09月20日
  • 王国―その2 痛み、失われたものの影、そして魔法―

    Posted by ブクログ

    “なくなったものを惜しんでいるばかりで、得たものを考える余裕がなかった。ちょうど、閉じられたドアの前でじたばたして悲しんでいたら、新しいドアがすぐそこにあったというような気持ちだった。何かが終われば必ず何かがはじまっている。それを見るかみないかだけが私の自由なのだ。ドアが開いた匂い、新しい匂いの中で、私はあせらずにゆっくり立ち上がり、少しずつ歩きながら、何かを探し続けよう。”

    0
    2024年09月20日
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

    Posted by ブクログ

    この世界が大好きだったことを思い出して、久しぶりに読み返した。優しくて透明で美しい文章と一人ひとりの登場人物、すべてが愛おしい。

    0
    2024年09月20日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!