彩流社作品一覧
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1968年~2008年、貴重な歴史的資料ついに刊行!逮捕者と負傷者の救援組織のために発足した「救援連絡センター」が発刊し続ける月刊紙『救援』の縮刷版(合同救援ニュース3号分&救援センター11号分含む)を7分冊(全639号分)。各集に年度ごとの詳細な解説と年表、索引を付す。新左翼や労働運動、市民運動史のみならず死刑廃止運動、冤罪事件、精神障害者への保安処分、獄中処遇の改善、組織的犯罪対策3法や団体規制法など、警察権力と現代史を知る、当事者による一次資料満載。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 カフカース地域における歴史・都市史・近代ソビエト史に関連する基本図書! 国土の西部を黒海に面し、北をロシア、東をアゼルバイジャン、南をアルメニアとトルコに接したジョージアは、多くの帝国・王国・公国に統治された複雑な歴史を持ち、地政学的にみると、国土を取り巻く幾つかの帝国の周縁に位置することから、多様な文化の影響を受けてきた。しかし、こうした文化の影響は王国の首都として成立したトビリシやクタイシに限られ、国土のほとんどの地域は古来からの民族固有の文化による小規模な集落によって構成されていた。こうした地域で近代化に向けて、軍事化、産業化、西欧化等の外敵圧力により、19世紀になって都市的な共同体が形成された。これは、我が国の城下町や西欧における中世からの歴史的都市の成立過程とは異なり、近代黎明期に人為的に都市が形成されるという歴史を辿った。ソビエト化で抑圧される以前の帝国の周縁地域に形成されたジョージアの都市の可能性を探ることは、周辺というローカルな文化の可能性を探ることに繋がる。原著であるジョージア語からの貴重な翻訳。
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-十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡!エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、上巻。 結婚生活で夫と妻がお互いの要求を認め合い、折り合う妥協点をいかに見出してゆくか、それがいかに困難な挑戦なのか、読者は読んでゆくうちに、身につまされる。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 独立以降、約150年間のアメリカ対外政策史を詳述! ケンタッキー州立大学名誉教授の歴史家ジョージ・C・ヘリング(1936-2022)による最新のアメリカ外交史の概説書“Years of Peril and Ambition” (2017) の全訳。アメリカ外交における特徴を、膨大な研究成果を踏まえ縦横無尽に、そして詳細に論じる。弱小な共和国として出発し、国際政治の荒波や南北戦争という国家分断の危機を乗り越え海洋帝国に上り詰め、国力を伸ばしていったアメリカの対外政策史を評価する。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 遠別川流域に暮らす多くの動物。 そしてキタキツネの貴重な野生の姿! 雪が降りしきる厳しい冬の北海道・遠別には多くの鳥がやってくる。この時季からが泊氏の本番だ。夜明け前に動き始め、日没とともにフィールドを去る。40年以上も続けてきたスタイルだ。野生動物の奇跡的な瞬間を写真に収め、「まだ撮影したことのない一枚」のために行動する。その精神力と好奇心が泊氏の活動の根源である。前著『里山の宇宙』では、北辺の森に生きるクマタカ、越冬地に現れるシロフクロウ、道北沿岸の海ワシなど、野生の鳥がメインの被写体だった。本書ではキタキツネにスポットをあて、激しい風雪と波、厳冬の日本海沿岸北部の「生」と「死」のドラマを切り取る。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「国家の物語」から「ディアスポラの物語」へ 資本主義の高度な発達によるグローバル化が加速した現代社会。猛烈に肥大化したハリウッド映画に代表された「映画理論」からも、グローバル化の陰で第三世界の国々に飛び火しつつある「ナショナリズムの論理」からも解放された、もうひとつの《空間》を作り出すことへの積極的な参画。本書の「映画読解行為」は新たな《闘いの場》を創造する。 (1)ナショナル・シネマとジェンダー(2)インディペンデント・トランスナショナル・シネマの可能性(3)植民地映画の系譜(4)フランス映画のアイデンティティ危機(5)植民地映画『望郷』分析(6)ベトナム革命映画の成立過程(7)南北分断のジェンダー化(8)革命映画とジェンダー(9)『インディア・ソング』アンヌ・マリー=ストレッテルの死(10)アイデンティティと政治性(11)白人植民ブルジョワ社会の終焉(12)声の導く時空間(13)『姓はヴェト、名はナム』政治的映画の製作(14)「ベトナム女性の声」の構築過程(15)国家とジェンダーの関係(16)声の中の「ホームランド」(17)ナショナル・シネマにおける国家/国民とジェンダー(18)新しい女性表象の創造。図版資料多数収載。
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-「ずっとそんなふうに自分を苦しめたままでいることはできないよ──」 生きることへの深い洞察とリアリズムの融合した英国小説の真髄、新訳で登場。 【作品のあらすじ】 19世紀、大英帝国として栄華を極める前夜のイギリス田園地帯。製粉と酒造を生業とするタリヴァー家で、個性豊かな少女マギーは父と母、そして誰よりも愛する兄トムと暮らしていた。しかし穏やかで牧歌的な生活は、裁判敗訴をきっかけにした父の死により一変してしまう。父の怨敵に激烈な復讐心を燃やす兄。マギーは宿敵の息子フィリップから激しく純粋な恋情を向けられ、その心に応えたいと願いながらも、しかし兄との絆を断ち切ることはできない。追い打ちをかけるようにマギーの心は、いとこルーシーと婚約寸前の恋人スティーヴンとの狂おしい愛に揺れ動く。人として生きるのなら過去の絆を断ち切るわけにはいかない──少女マギーの葛藤が英国社会の日常を背景に辿られ、当時の知性と現実を描き出す英国小説の傑作。
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-ウクライナ戦争を支えるロシアの民族精神への視線! ロシア革命による内戦と第一次世界大戦の対ドイツ戦の最中に書かれたロシアの精神を解き明かす古典中の古典の新訳。(旧訳『深き淵より ロシア革命批判論文集2』(ベルジャーエフほか 著、長縄光男、御子柴道夫 監訳、現代企画室、1992年)) ロシアの代表的な思想家11人による革命の“陰の部分”を指摘するとともにロシア人の新旧の精神世界を冷徹に分析、国家と民族の運命に思いをめぐらせる。 革命派(ボリシェヴィキ)がロシア人以外のウクライナ人やグルジア人などの異民族に“民族自決”を認め、旧ロシア帝国の版図を分解、縮小したことに対する民族主義者の立場からの憤激の感情が述べられている。それから70年、ソ連邦として再び寄せ集めた版図(構成共和国)が解体された時(1991年)に、分離・独立した共和国に対して、ロシアの民族主義者たちは全く同じように嘆き憤激、激昂した。そうした大ロシアの民族主義の感情は、そのまま今般のウクライナ戦争に投影されている。 そして本書には「ロシアには何故、今日に至るまで独裁的な指導者や権威主義的、強権、全体主義的政治体制がくり返し出現するのか」「何故、国民はそれらの指導者や体制を受け容れるのか」などの疑問への答えも含まれている。
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-“警察の残虐行為”も“インターセクショナリティ”も、理解の鍵は歴史にある! 1930年代アメリカ南部アラバマにおける黒人と白人、労働者と農民、男性と女性……。さまざまな二分法が錯綜するなかで、それぞれの社会的位置から運動を組織化したコミュニストたちの軌跡を描いた労作。労働史や黒人史の分野で「古典」の地位を確立した本書(原書名『Hammer and Hoe』)は、オリジナル版刊行後30年以上経った今、いっそう輝きを増している!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「映画遺産」としての価値を後世に遺したい! 数寄者たちが持ち寄った外国成人映画の宣伝物(ポスター、プレスシート、チラシ、新聞広告等)を本書に集約。本来ならば「消えモノ」として散逸してしまうが、有志たちの尽力により一覧可能となった。 もう「ジャンク」とは絶対に呼ばせない! ※こちらの書籍は電子版のみの販売となります。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 カッパ、土グモの正体は? 王化、出世、世間とはなに? 卑語にされた“真処”とは? ロングセラー『鬼の日本史』(上下・6刷)をはじめ、『閉ざされた神々』(5刷)『闇の日本史』(4刷)『鬼の太平記』など、既存の歴史解釈に真っ向から挑戦し、古代史に新風を吹き込むとともに、王権によって貶められた物言えぬ神々や敗者ゆえに抹殺され、妖怪とされた人々の声を、産鉄民俗の知識で甦らせる“沢”民俗史学の集大成。五十音順に配列した語彙・事項(約12000)に、それぞれ独自の史的解釈を加え、語源を始め、本義、そして王権によって加えられたさまざまな語り(騙り)事を読み解く。何気なく使われる日常言葉に潜む歴史の暗部とその真相をわかりやすく説く本書は、日本語再生への第一歩となるだけでなく、隠蔽されてきた歴史の裏側にひそむ謎解きのキーワードを提供する。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ブラジル発見500年、記念出版! 世界的名声を博するマシャード・デ・アシス、ジョルジュ・デ・アマードを始め、多彩な顔を持つブラジル文学の魅力を紹介する本邦初の書。500年にわたる文学事象を文化、社会、政治等の視座から通観。 【目次】 ブラジル文学への誘い──序にかえて── 1.ブラジルの文学的風土 2.ブラジル文学と社会・哲学思想 3.ブラジル文学の時代区分をめぐって 4.本書の構成 第1章 ブラジル文学の起源(1500~1601) 1.時代の概観 2.1500年代のブラジル 3.1500年代のブラジルを代表するイエズス会の作者 4.植民地文学の概要 第2章 バロック主義(1601~1768) 1.時代の概観 2.ブラジルのバロック主義 3.ブラジル・バロック主義の作家 4.バロック主義文学の概要 第3章 アルカデイズム(1768~1836) 1.時代の概観 2.ブラジルのアルヵディズム 3.ブラジル・アルカディズムの作家 4.アルカディズム文学の概要 第4章 ロマン主義(1836~1881) 1.時代の概観 2.ブラジル・ロマン主義 3.ブラジル・ロマン主義作家 4.ロマン主義文学の概要 第5章 写実主義・自然主義・高踏主義(1881~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの写実主義・自然主義・高踏主義 3.ブラジル写実主義・自然主義の作家 4.写実主義・自然主義・高踏主義文学の概要 第6章 象徴主義(1893~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの象徴主義 3.ブラジルの象徴主義の作家 4.象徴主義文学の概要 第7章 前近代主義(1902~1922) 1.時代の概観 2.ブラジルの前近代主義 3.ブラジルの前近代主義作家 4.前近代主義文学の概要 第8章 近代主義(1922~現在) 1.時代の概観 2.ブラジルの近代主義 3.ブラジル近代主義の作家 4.50年/60年代のブラジル文学 5.70年/80年代のブラジル文学 6.近代主義文学の概要 7.ブラジルの日系コロニア文学──歴史を通して観たその存在意義── ブラジル文学史年表 ブラジル文学の主要作品概要と登場人物 ブラジル文学主要邦訳作品案内 ブラジル文学史に関する主要文献 【主要書名索引】 【主要人名索引】 編著者あとがき 奥付
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5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 西洋美術史上に輝く巨匠の全貌!「人の心が尊厳を失うのは、逆境にある時より、むしろ繁栄にある時だ」「大きなカンバスは、君が何をできないかを示し、小さなカンバスは、君が何をなし得るかしか示さない」「絵画は理解されるべきものであって、単に詩的な憧れとして見なされるべきでなく、合理的、科学的、そして数学的に追求されるべきものである」
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ブルガリアといえばヨーグルトを思い浮かべる人が多いが、かつてブルガリア人は「バルカンの日本人」と言われたほど日本人と気質が似ているという。今年は、ブルガリアと公式関係開始(1909年)から115年、外交関係樹立(1939年)からも85年、第二次世界大戦末期に中断された外交関係の回復(1959年)からは 65年に当たる三つの節目の周年に当たる。本書は、知られざる遠く離れたバルカン半島の錯綜する地域の国との深い繋がりの交流史を描いた初めての書である! 目次 日本の皆さまへ 第1章 交流開始前史から── 19世紀後半~20世紀初頭 第2章 外交関係樹立に向けて── 1920年代と30年代 第3章 第二次世界大戦中の外交と人びとの運命──1939年~1944年 第4章 「鉄のカーテン」による分断から新たな始まりへ──1945年~59年 第5章 冷戦時における政治的プラグマティズムと互恵協力と文化交流──1959年~1989年
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中世のアーサー王時代にタイムスリップした近代人ハンクの奇想天外な物語! 人間の悲喜劇を描くトウェインの頂点をなす作品。喧嘩相手の一撃で気絶した19世紀のコネチカット・ヤンキーが意識を取り戻してみると、そこは騎士道精神に貫かれた6世紀のイギリスであった。6世紀の住人として生きることになった主人公ハンク・モーガンは、近代科学の知識を駆使したことからアーサー王の目に止まり、王直属の高官となって、6世紀のイギリス社会で多くの改革や教育に手を染める。そして、騎士道社会の習慣にならい、みずからも諸国遍歴の旅へ出て、数々の冒険を体験していく。……最後は虐殺を伴う大戦争という方向を取り、コネチカット・ヤンキーは、魔術師によって13世紀間も続く深い眠りに陥ってしまうという巧みな文学手法によって、ふたたび19世紀に出現する。そしてベッドのなかで狂おしいうわ言を口走って息絶える……。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 写楽を謎の絵師として祭り上げてきたアカデミズムの研究者には歓迎されない内容だが、これまでの写楽研究の前提だった多くの過誤を資料をもとに徹底批判。独逸人ユリウス・クルトによる『写楽』刊行から約百年を経て、ようやく写楽の実像が白日の下に。 目次 【第1章】写楽作品検証試論 【第2章】クルト前史試論 【第3章】ユリウス・クルトの『写楽』と日本の写楽研究 【第4章】蔦屋重三郎の一考察 【第5章】浮世絵類考系写本に残る写楽の記録 【第6章】東洲斎写楽の素性 【第7章】写楽探索 【第8章】東洲斎写楽考証
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-戦前・戦中も特別な関係を保ったポーランドとの戦後交流史を描く。 世界地図からポーランドを消滅させたドイツと同盟を結んだ日本は、 連合国との開戦を控えて在ポーランド日本大使館を閉鎖した後も、 ポーランド軍事諜報機関との協力を続けた……戦前、特殊ともいえる関係を 結び、かつて友好的であった両国は、戦後いかなる関係を刻んだか? 国交再開の条件?冷戦体制に与えた影響は?60年代、70年代、80年代の関係は? 戒厳令下のポーランドに与えた影響は? 1989年以降の体制転換は、両国にどのような変化をもたらしたか? その後はどのようになっているのか? 2019年までの交流史を多面的な視点から俯瞰する労作。 【目次】 日本語版への序文 ポーランド語版への序文 謝 辞 第一部 政治と外交 第一章 一九四五~一九六〇年 ポーランド、日本、世界 国交回復への道 大使館の開設と初代大使 第二章 一九六一~一九八九年 ポーランド、日本、世界 大使館の活動と外交代表 公式訪問と実務訪問 要人の訪問 国会議員の訪問 労働組合員の訪問 その他の訪問 第三章 一九八九~二〇一九年 ポーランド、日本、世界 大使館の活動と外交代表 公式訪問と実務訪問 要人の訪問 国会議員の訪問 その他の訪問 第四章 名誉領事館 在大阪ポーランド共和国名誉総領事館 在神戸ポーランド共和国名誉領事館 在広島ポーランド共和国名誉総領事館 在クラクフ日本国名誉領事館 第二部 学術 第一章 ポーランドにおける日本研究と日本語 教育 ワルシャワ大学における日本研究 その他の大学における日本研究 第二章 日本におけるポーランド研究とポーランド語教育 大学におけるポーランド ポーランド語講座 フォーラム・ポーランド 第三部 文化の普及 第一章 日本におけるポーランド文化の普及 在日ポーランド人民共和国大使館(1989年まで)・ 在日ポーランド共和国大使館 在京ポーランド広報文化センター 友好協会等 第二章 ポーランドにおける日本文化の普及 日本大使館広報文化センター 団体 基金 博物館 日本美術・技術博物館マンガ その他 第四部 在日ポーランド人、在ポーランド日本人 第一章 在日ポーランド人 ポロニア ──外国のポーランド人 日本におけるポロニア──全般的なデータ 団体とグループ 日本におけるポーランド修道士の布教 第二章 在ポーランド日本人 日本人のディアスポラ ポーランドにおける日本人 人々 おわりに 訳者あとがき 参考文献 付録4 ポーランドの勲章を受章した日本人 付録3 日本の勲章を受章したポーランド人 付録2 在ポーランド日本大使(~2019年) 付録1 在日ポーランド大使(~2019年) 原注 人名索引
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-“ブラザー”・ホリスが語る 貧困、暴力、人種差別、投票権、文化の闘い! 本書は、アメリカ公民権闘争に関する研究で 見落とされがちだった地道な草の根の活動を、 ミシシッピ州の活動家ホリス・ワトキンズが語る 貴重な証言である。 そこには黒人たちの長い日常的な闘争、 多様な活動の歴史が語られ、読み手の注意を引く。 著書ホリス・ワトキンズは、 1960年代の若い黒人たちを主な構成員とする 学生非暴力調整委員会(SNCC)の複雑な内情、 白人学生ボランティアの導入をめぐる指針の変容などを、 他組織や社会とのかかわりをもたせながら赤裸々に語る。 さらに「公民権運動」という言葉は メディアの作った言葉として1960年代に限定して 使いつつ、それよりも長期にわたる諸々の活動の実態を、 公民権の新たな指導者育成組織サザーン・エコー創設と その今に至る活動なども射程に入れて、 人が人として生きる生活感覚から深く詳らかに語る。 21世紀の今も ミシシッピ州で公民権の活動を続けるホリス・ワトキンズは、 実践経験から知恵を練り上げる。 その語りは、現代社会の差別や分断の諸問題を 「自分で考えて新しい扉を開いてほしい」 という、若者への強いメッセージである。
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-プラネタ賞受賞のスペイン・亡命作家の幻の名作が甦る! フラメンコに象徴される『情熱的実体』の解明に奔走する女子大生……レヴィ=ストロースを始め文化人類学の時代の風を受け、迷信、呪術、生活習慣などに大きな関心が向いた時代に、アメリカの女子大生ナンシーがスペインのセビーリャに留学したとの設定で、アメリカの娘からすれば、スペイン社会は「ジプシーの世界(情熱的実体)」そのものであるとするナンシーの博士論文を巡って、人や社会、歴史が縦横無尽に疾走する様がユーモアあふれる筆致で描かれる、スペイン社会のもう一つの世界“ロマ社会”を表現しきった長編ロマン! 目次 第1部 アンダルシアがナンシーを発見する 手紙 I ナンシー、セビーリャを発見する 手紙 Ⅱ ナンシー、ジプシー世界に入る 手紙 III ナンシーと映画館の冒険 手紙 IV ナンシーのハイキングとカフェの集会 手紙 V ナンシーならびにしゃべる鹿 手紙 VI ナンシーと金色スズメ蜂 手紙 VII 中庭、ライバルそして魔法の井戸 手紙 VIII ナンシーと花 手紙 IX ガスーレスでの通夜 手紙 X ガスーレスでの顛末 第2部 ナンシーの博士論文『ジプシーの世界』 I 方向指定の座標 II ニューヨークからの手紙とバルデペーニャのジプシー III バル1・2・3にて IV 移り気なナンシーとブッダ V アカデミックでドラマチックなナンシー VI 歴史的考察 VII ジプシーの弁証法ならびに《ホッカノ・バロ》 VIII いくつかの適切な代理人 IX ブレリアス、ファルッカ、グラナディーナス X ソレアとトリアーナのジプシー XI 《毒》、ボレロとログローニョの書肆 XII カルセレラと彷徨える魂 XIII サエタ XIV 笑いと戦慄の幕間 XV 《大悪霊》、ベルセブブと隻眼達 XVI カントゥエソがガンディーについて意見を言う
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-人はなぜ陰謀論に心を奪われるのか―― 近衛文麿が戦中、「共産主義陰謀説」に 傾倒していった過程を詳細に追う! 1945年、近衛文麿が天皇に上奏した文章は、第二次世界大戦の終戦を進言するとともに「陸軍の一部が共産主義化しており、日本を戦争に導き混乱に乗じて共産主義革命を起こそうとしている」とした驚くべきものだった。近衛は、日本の戦争を「共産主義者の陰謀」という物語によって説明しようとしたのである。21世紀になっても変わらず「陰謀論」は繰り返されている。有事において、陰謀説とは完全な因果関係によって世界を捉えようとする、ある意味で合理的ともいえる世界なのである。――2016年の初版を大幅に改訂し、現代の「陰謀説」についての論考を加えた新版! 目次 序 章 第一章 共産主義陰謀説のルーツ満州 第二章 新体制運動と「アカ」批判 第三章 企画院事件と尾崎・ゾルゲ事件 第四章 ソ連情報と反共主義の拡大 第五章 近衛文麿と陸軍赤化説 第六章 東條内閣打倒と陸軍赤化説 第七章 「近衛上奏文」 第八章 陸軍による赤化説批判 終 章 共産主義陰謀史観の再考 あとがき 関連年表 人名索引
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-不在を歴史化する。実験・哲学小説。 「言葉だけが自我を純粋に言い表すことができる」(G・W・F・ヘーゲル) 複数の殺人事件が発生。犯人追及につれ、次第に社会の闇が明らかになっていく。暴動が起こって多くの犠牲がはらわれたあげく、謎が解かれたものの、また次なる謎が現れてくる。《真っ先に犠牲になるのが「大衆」であり、最後まで犠牲になるのが「大衆」である》という緋蘭の試論は表面上的中した。琉崑は帰郷し、友人と新たな暮らしを企図。首都で身を立てる計画に勤しんだ。……アジアを舞台にした「ザ・グレート・ゲーム」。波瀾にとんだ実験的「哲学小説」の誕生!
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-雑誌「国華」「浮世絵」「芸術新潮」等に発表された「浮世絵」をめぐる論考を1冊にまとめる。本書は、1985年に刊行された『江戸美術考現学』(画文堂)の増補改訂新版である。 【目次】 Ⅰ 浮世絵が辿った運命[海外へ移住した浮世絵たち/浮世絵に見る《美人》の移り変わり] Ⅱ 師宣史伝の章[房総千葉が生んだ浮世絵の祖、師宣/師宣に師はいなかった/師宣の仕事] Ⅲ 広重周辺の章[広重の肉筆「美人和漢蘭図」三幅対についての考察/広重『房総旅日記』/広重をめぐる二つの新事実/『広重武相名所旅絵日記』五十六景/新発見、広重の「絵日記」] Ⅳ 北斎周辺の章[木更津在「富士の巻狩図絵馬」/北斎と広重のリアリティー度/「神奈川沖浪裏」の原風景/蹄斎北馬の肖像画/江漢に洋風画を習った北斎/北斎の高弟蹄斎北馬の〈肉筆〉後姿『忠臣蔵絵巻』] Ⅴ 浮世絵外伝[写楽の肉筆画「五代目団十郎暫之図」新々説斎藤十郎兵衛考/印章の話/阿蘭陀「チャン絵の法」と上総の画人/浮世絵師の画料と生活/幕末、椿山の画控帳] Ⅵ 絵馬大事[絵馬/北寿の不思議絵馬] Ⅶ 江戸幕末から明治へ[鬼才歌川国芳と写真師の始祖鵜飼玉川/絵師国芳の晩年と玉川との関係/銅御殿と岩亀楼――中居屋重兵衛研究/松木平吉の想い出/清親と大平のあいだ――江川永脩/春峰庵事件が残したもの]
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-あらゆる歴史は現代史である(ベネデット・クローチェ) コンバウン朝ビルマでは、第六代ボードーパヤー王(在1782 ~ 1819)が 1784年末、アラカン王国を制圧、当時上座部仏教の崇拝の的だった青銅製の 大牟尼仏を略奪し、同時に緩衝地帯はなくなり英領インドと対峙した。 ついで北部のマニプール王国、アッサム王国をも支配下におき、版図を最大に 広げ、列強国と角突き合わせた。 ベンガル州の平原プラッシーにおいては1756年6月23日、東インド会社が、 仏ベンガル太守の連合軍を撃破する。1764年10月には、ブクサールの戦いで ムガル帝国・アワド太守・前ベンガル太守の連合軍を破り、1765年8月、 アラーハーバード条約が締結される。これにより東インド会社は、 ムガル帝国からベンガル、オリッサ、ビハール三州での租税徴収権を獲得する こととなり、徴税官を介して財政基盤を固め、民間商社から政治機構へと転身する こととなった。財源を失ったムガル皇帝とベンガル太守は、単なる年金受領者に 落魄し、同じように度重なる戦争と飢饉により東インド会社も財政難に陥っていった。 1774年、140万ポンドの政府貸付金と引換えにしたノース法により、本国からの 規制をも受けることとなる。1784年8月13日、ピット政権はインド法を議会通過 させ印度庁を政府内に設けた。東インド会社は多額の国費を本国に支払いながらも 政府との二重権力の下、インドの植民地化を推進。ナポレオンの時代になる1806年、 弟ルイはオランダに王政を布いたものの、兄の指示に従わなったため1810年、 オランダはナポレオンの直轄領とされることとなった。 これを契機に、1810年~11年にかけては、ベンガル総督ミントーがオランダ支配下 のジャワ島を侵略しラッフルズを知事代理に任命、4年間統治させた。ラッフルズは 1819年、シンガポールをも開く。間もなく王は第七代バジドー王に代替わりし、 そして、西欧列強による東南アジア進出はいよいよ拍車がかかることとなった。 本書は、こうした当時のミャンマー(ビルマ)情勢を背景として、 日本人の漂流民と、アワド藩王国出身のセポイ(インド兵)を主人公にすえて、 血湧き肉躍る冒険活劇的に、小説として創りあげたものである。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 講演の名手トウェインが体現するアメリカ世界。 自由、平等、民主主義、ユーモア、アイロニー、アメリカンドリーム……カーネギー、ロックフェラー、ヘレン・ケラー、ルーズベルト大統領、そして同志文豪ゴーリキー……本書はマーク・トウェインのアメリカを物語る40年に及ぶ講演の記録である。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリ・フィンの冒険』の著者としての大作家の顔、『地中海遊覧記』『赤道に沿って』などの旅行作家としての顔、そして忘れてならないのは講演家としての顔を持っていたことである。本書に登場するアメリカを代表する多彩な顔ぶれ、19世紀から20世紀にかけての歴史的諸問題に真摯に向き合ったトウェインの素顔や人生観を垣間みることのできる貴重な書である。本邦初訳!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ジョンソン、スウィフト、ポープらが文壇で活躍した18世紀は、出版の歴史においても大きな転換期となった。パトロン制が衰退し、近代的な出版者、読者層、版権意識が誕生する過程を豊富な第1次資料を駆使して詳細に描く古典的名著。
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-アメリカとメキシコのその後を決定づけた開戦の真相=深層! アメリカにとって、米墨戦争の結果手に入れたカリフォルニアから ニューメキシコにわたる国土の拡大と太平洋国家への変貌が帝国主義への道を 拓いた。 一方、1821年に独立を果たしていたメキシコは、領土の割譲だけでなく、 財政破綻をきたすとともに政情不安を続けて、1863年にはマクシミリアンが 皇帝として君臨するに至る屈辱を受けるにいたる。 このように両国にとって転換期を作った米墨戦争は、如何にして始められたか。 「戦えば敗れる」と分かりつつも開戦に踏み切ったメキシコの政策決定者と軍人……。 長く続く権力を巡る党派間抗争にその一端があるにしても、メキシコ人は、 戦争の大義名分に「名誉」の保持をあげており、その中身は明らかではない。 本書は、その「名誉」と戦争前夜の詳細な開戦決定を分析、戦争原因論を再検討する 労作である。 【目 次】 まえがき 第一章 米墨戦争研究史――先行研究の検討 第二章 一九世紀前半メキシコ政治史における党派間抗争 第三章 テキサス分離独立とメキシコ 第四章 テキサス共和国の対メキシコの相克 第五章 メキシコの対テキサス政策と党派間抗争 第六章 テキサス併合問題をめぐる平和的解決の模索 ――エレラ政権の動向を中心に 第七章 君主制樹立計画とパレデスの戦略 ――アラマンとベルムデスとの接近 第八章 軍人と文民の軋轢と連帯 ――戦争前夜におけるサンタ・アナとゴメス・ファリアス 第九章 パレデスの開戦決定――パレデスとトルネルの戦略 第十章 短期決戦とメキシコの戦争指導の失敗 米墨戦争関連年表 あとがき /謝辞 /初出 参考・引用文献 /索引
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-ジョージ・エリオットのリアリズムの進展と作者自身の道徳観の成熟の関係を探る。ジョージ・エリオットは道徳の基礎にシンパシー(共感)を置き、彼女のリアリズムの目的は、読者の登場人物への理解とシンパシーを高めて「人類の団結」を図ることであった。本書は「リアリズム」を、「登場人物の心理や外部事実の合理的で詳細な記述があること」と「物語中の出来事の蓋然性が高いこと」という基本的要件で捉える。そして物語中のシンパシーに乏しい人間の描き方のリアリズムの進展に焦点を当て、その背後にある作者自身のシンパシーの対象が拡大していることを読み取る。作品のリアリズムの進展は作品から見て取ることができ、また作者のシンパシーの対象の広がりはシンパシーに乏しい人間の描写に顕著に表れるからである。エリオット作品のリアリズムを通時的に論じる場合、初期作品はリアリズムに沿っているが中期作品以降は「道徳的寓話」であると見なすのが、エリオット存命の時代から20世紀半ばまでの定説であった。1948年に発表されたF・R・リーヴィス『偉大なる伝統』以降は、エリオットの後期作品が19世紀イギリスのリアリズム小説の傑作と見なされるようになった。しかし作品に登場するシンパシーに乏しい人物は、相変わらず個人もしくは社会にとって一律に有害であると考えられ、彼らの被害者的心理や、個人もしくは社会に対する影響の吟味はなされなかった。本書は従来の見方とは異なり、シンパシーに乏しい人物が、家族や社会にとって有害で追放されるか改悛させられねばならない存在から、後期作品においてシンパシーに乏しいままで家族をより大きな絶望から救うという肯定的価値をもつ存在へ、あるいはその被害者的心理も描かれる存在へと変化しているというリアリズムの進展をテキストの「描写」および「物語の時代背景」から検証する。このことは同時に、作者のシンパシーの対象の拡大を示している。 目次 第1章 エリオットの小説のリアリズム 第2章 エリオットの道徳観とシンパシーとリアリズム ──「ジャネットの悔悟」の比喩表現を例として 第3章 語り手の心の鏡に映らないヘティ ──『アダム・ビード』のリアリズム再考 第4章 洪水の結末とシンパセティックなトム ──『フロス河畔の水車場』におけるリアリズムの進展 第5章 シンパシーとシンパシーの欠如の交差 ──『ミドルマーチ』における道徳観の成熟とリアリズムの進展 第6章 『ダニエル・デロンダ』におけるモダニズム的手法の採用 ──人間の根本的善性への信頼の揺らぎ
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-米文学史は植民地時代を含め、アメリカ例外主義と絡み合い、それに立ち向かってきた。アメリカ例外主義とは、米国は神に選ばれた自由と民主主義を標榜する大洋に挟まれた例外的な近代国家であり、世界の民主化を主導する義務がある、という考え方である。それはプロテスタントの教義によって強化され、国家の根幹をなし、黙示録的な終末を演じることで米国を帝国化してきた。マサチューセッツ植民地の形成から独立戦争、メキシコ戦争、そして南北戦争と世界の終末を思わせるレトリックで政治家や説教師、ジャーナリストらが差し迫った危機を語り、国民の団結を呼びかけてきた。20世紀以降も二つの大戦に、大恐慌、ベトナム戦争、そして9・11の攻撃、イラク戦争など大きな危機に遭遇する度に、民主主義の伝播、善悪の戦い、対テロの戦いなど、多くの言説が用いられ国民を方向づけていた。現代においてこの終末論的想像力は、第三次世界大戦という用語により世界に拡散され、プロバガンダとして大いに利用され、世界的パンデミックの不安と恐怖までもが後押しする形で、国民は将来の見通しを立てることができないような強迫的な寄る辺なさに苛まれることになってしまっている。トランプ政権において露わになることとなったアメリカ例外主義への反発からは、自国優先の政策に舵を切ることを望む人々も多く出てきている。そして、トランプの支持基盤であった極右集団QAnonは、トランプを世界の終末を阻止するためにやって来た救世主として扱っているのである。今を生きる我々が、この事態、現実を、乗り越える手立てを見出すことは容易ではない。本書は、米国が体験してきた不安や恐怖、それらを克服する過程を、作家たちがいかに描いてきたかを読み解き、そうした危機的状況やそれに乗じた終末論的プロパガンダ、それと絡み合うアメリカ例外主義の展開と分裂を視野に入れ、文学作品が、いかなる意義を生成してきたのかを読み取ろうと試みるものである。 目次 寄稿「アメリカ大統領と終末論的想像力」(巽孝之・慶應義塾NY 学院長) 「〈風景〉とマニフェスト・デスティニー」(成田雅彦・専修大学教授) 「わたしたちはどう生きるか―エマソンの『自己信頼』におけるヴァルネラビリティの倫理」(生田和也・長崎県立大学准教授) 「独身女性が書く家事手引書―キャサリン・ビーチャーのベストセラー改訂版」(秋好礼子・福岡大学准教授) 「反時代的考察者としてのヘンリー・アダムズ」(砂川典子・北海道教育大学准教授) 「絶滅という思想―十九世紀アメリカにおける環境終末論」(高橋勤・九州大学名誉教授) 「『大理石の牧神』における絵画と身体」(川下剛・京都産業大学講師) 「『ハックルベリー・フィンの冒険』とその批評的冒険にみる(非)ヘーゲル的精神の冒険」(吉津京平・北九州市立大学非常勤講師) 「『船乗りビリー・バッド』における黙示録的運命」(竹内勝徳・鹿児島大学教授) 「ポストアポカリプス的想像力とデモクラシーの「未来」」(渡邉克昭・名古屋外国語大学教授) 「彼らの夢は実現したのか——トウェインとフィッツジェラルドに見る夢の迷走」(江頭理江・福岡教育大学教授) 「『怒りの葡萄』の終末描写に見るスタインベックのアメリカ像」(前田譲治・北九州市立大学教授) 「「丘の上の町」は安住の地か」(綱智子・佐賀大学・久留米大学 非常勤講師) 「「終わり」のない旅―スティーヴン・キングのダーク・タワーの先に」(宮内妃奈・福岡女学院大学教授)
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-ケベックの「文化の外交官」 という異名を持つロベール・ルパージュ! 彼はカナダ、ケベック・シティ出身の演出家であり劇作家、そして俳優である。 本書では、すべての作品を網羅するわけではないものの、年代ごとの傾向の一端を掴めることに加え、ルパージュの舞台表象とケベックとの関連を見出し、先行研究はもちろん、一般公開されていない資料やルパージュ本人及び制作者のインタビューなども参考にし、新たな視点を加えることを目指している。巻末にはルパージュへの三回に渡るインタビューを掲載。本書は、日本語で記されたものとしては初となるルパージュ作品に関する研究書である。
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-語りかける書簡からは肉声のような雰囲気が行間から立ちあがる。 1851~62年に書かれた手紙と日記を時期ごとに五章に分け、夫々の期間中に交わされた書簡、記録されたジャーナルを時系列的に訳し、解説を施す。 「私は敬愛という心情が本当に好きだが、それと同じくらい嫌悪するのは強い好奇心だ。しかし、長年の体験から実感するのは、残念ながら、人間一般には好奇心の方が敬愛よりはるかに顕著だということだ」(Letters Ⅲ376)
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5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 盧溝橋事件の勃発当時、現地で不拡大を主張した軍人がいた! 盧溝橋事件(1937年)勃発当時、支那駐屯軍の作戦参謀だった池田純久は、現地で交渉による解決を強く主張して拡大派司令官と衝突し、左遷される。のち、1945年にはポツダム宣言の受諾を決めた「最後の御前会議」に出席するなど、日本の転換点に居合わせた池田純久という人物を、盧溝橋事件前後を中心とした史料と家族の思い出という両面から描き出す。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 弥生時代の日本列島に秦から渡来したと伝えられる徐福は、日本全国に多くの伝承が遺されているものの、正史からは抹殺されている。本書は、その徐福一族が遺したと言われている富士古文書(宮下文書)を原文との対訳とともに紹介し、神奈川の徐福伝説についても触れ、もうひとつの古代史の姿を探るものである。
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-大野剣友会なくしては特撮ヒーロー&ヒロインドラマは誕生しなかった 「仮面ライダー」シリーズ、「変身戦隊」シリーズ等の特撮ドラマは、放映から五十年を経た今も根強い人気がある。2023年3月には「シン・仮面ライダー」の劇場公開が予定。「仮面ライダー」(1971)、「秘密戦隊ゴレンジャー」(1975)のアクションを担当したのが大野剣友会である。CGのない当時、体を張って危険なアクションに挑んでいた。大野剣友会についての書物には『大野剣友会伝』(風塵社1999)があるが現在は品切れ。本書は、その前書を基に、アクション担当者の談話を中心に再編集し、剣友会についての新資料をまとめたものである。※キャラクター写真の掲載はありません 【目次】 (1)大野剣友会略史 (2)メンバー談話集(中屋敷哲也、飯塚実、佐野房信、瀬嶋達佳、大杉雄太郎、滑川広志、河原崎洋央、新堀和男、中本恒夫、湯川泰男、上田弘司、岡田勝) (3)大野幸裕(創立者・大野幸太郎長男)談話 (4)メンバー一覧 (5)作品リスト
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-本書は、1890年代から1930年代までのジッドにおける「悪(le mal)」をめぐる 思想的展開を、「病(le mal, la maladie)」と「悪魔(le diable, le démon, le Satan, le Malin)」という二つの軸となる観念の検討を通じて明らかに しようとしたものである。ジッドの著作を読み解くと、彼が「病」と徹底的に 向き合わねばならなかったからこそ、「悪魔」をめぐる関心や思索の展開が 開かれた様子が浮かび上がる。「病」も「悪魔」も、彼の実存のみならず、 文学創作においても避けては通れない課題であった。これら「悪」との対峙を 通じて形成されたジッドの思想的独自性を浮かび上がらせることが狙いである。 「悪」をめぐってジッドが示した思索が、彼個人またキリスト教社会に留まらない 普遍的射程を有していたことを最終的に結論づける論考である。
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-これほど刺激的な学問の領域があったのだろうか…? 個性豊かな書き手により、文学を中心に、歴史、宗教、音楽、演劇等を 縦横無尽に論じる新しい試み。 本書の白眉となるものは、ケンブリッジ大学のモウズリー博士の夏期講座の 講義録、シェイクスピアの「恋人たちの死」の論考である。 また、古典的名作といわれるシドニーの『アーケイディア』の成立、構造、 語りを精緻に論じた論考も含まれよう。 そして、今論集で注目にあたいするといえるものは、新進気鋭の 中堅・若手研究者たちによる詩論である。 ハーバートの詩におけるシンボルのメカニズムを 論証した詩論、トマスの詩とイェイツとの関係を探求した論文や キャロル・アン・ダフィの五番目の詩集についての詩論。さらには1960年代の リヴァプール詩における代表的な詩人の音楽活動との関係に論及したもの、 現代詩人のR・S・トマスの詩を「否定神学」の観点から論じたもの等である。 それらに加え、コンラッドの「勝利」論、マードック『ブルーの夢』、 H・D・ソローの「住まい」、トウェインの実像をめぐる論考ほか、 J・D・パソスにおけるスペイン内戦、シェパードのアイルランドと演劇、 アトウッド『またの名をグレイス』を論じたものまで、様々な論点をさらに 切り開こうとする意欲的な論考に溢れた論集が本書ということになる。 【収録内容】 Ⅰ イギリス文学編 第1章 講義:世界を変えるシェイクスピアの二組の恋人たちの死 チャールズ・モウズリー(伊澤東一訳) 第2章 子供の反逆・『恋の骨折り損』と『御意のままに』 杉浦裕子 第3章 シドニーの『アーケイディア』 村里好俊 第4章 ジョージ・ハーバートと聖なる贈物のパラドックス 山根正弘 第5章 コンラッドの『勝利』論 吉岡栄一 第6章 アイリス・マードックの『ブルーノの夢』論 山本長一 第7章 ディラン・トマスの「言葉に彩り」とW・B・イェイツ 太田直也 第8章 キャロル・アン・ダフィの『ザ・ワールズ・ワイフ』における 女性の詩人たち 石田由希 第9章 リヴァプール詩、音楽、そしてリリー・ザ・ピンク 木村聡雄 第10章 R・S・トマスの主題の変遷と神の存在証明 永田喜文 Ⅱ アメリカ・カナダ文学編 第1章 H・D・ソローの小屋あるいは住まい 奥田穣一 第2章 『マーク・トウェイン 完全なる自伝』に探るトウェインの実像 有馬容子 第3章 ジョン・ドス・パソスの一九三〇年代の戦い・スペイン内戦体験 川成洋 第4章 サム・シェパードのアイルランドでの再生 古山みゆき 第5章 アトウッド『またの名をグレイス』における知の体得の意味 塚田英博
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-地下組織から誹謗の真犯人の《自殺》を明かされた。広州支部への期待が膨らむも天候不順を予感する。薩摩の漂流民・謝五郎はいかに身を処するのか… 1757(乾隆22)年以降、西洋貿易は広州一港に制限された。茶、生糸、絹の輸出は莫大な利益をもたらし、公行は独占の代償として清朝に独占料を支払った。行商たちに大班と呼ばれた「英東インド会社貿易委員会委員長」が貿易窓口。互いに民間の独占組織同士の貿易である。これを「広東貿易体制」と呼ぶ。一方マカオでは鴉片禍が深刻化。英東インド会社が貿易赤字(茶、絹を銀で購入)を埋めるため、インドで鴉片の卸売り(銀との交換)を行い、自由商人らがマカオや広州に密輸入した結果である。米宣教師が月刊誌『チャイニーズ・リポジタリー』を刊行したのは1832年5月。西洋社会に警鐘を鳴らし、中国の革命を叫ぶ論説も掲載。中心にはアメリカン・ボード(会衆派海外宣教師派遣団)のイライジャ・ブリッジマン牧師がいた。独人宣教師カール・ギュツラフや英人牧師ロバート・モリソン等の協力者たちの多くが献身的な活動を展開。ポルトガル領のマカオは雑多な人びとの住む半島。1839年6月20日(貿易閑散期)の発表では清国人が7033人。白人男性2164人、白人女性2350人。加えて男奴隷471名、女奴隷627名。英国は1833年、本国における奴隷制度を正式に廃止。だが植民地においては黙認状態がつづいた。マカオはルソン島(現フィリピン)とおなじく避難民の受け皿ともなった。邦人関係では桃山時代末から徳川時代初期にかけてキリシタンの亡命者が渡り、海難漂流者も居住が許された。マカオに定住した薩摩の漂流民・謝五郎は空腹に苛まれる。6年後の1833年、日系有力者の援助で孤児院を設立。道教の道士に己の立ち位置を悟らされる。風評、疫病、放火未遂等に遭うも、西洋人らとの交流で一部解決に向い、広州に支部設立を思いつく。阿片禍の深刻化で西洋列強の牙を痛感、清国の制度にも違和感を覚える。廃船の払下げをうけ「青龍汗」と命名。女児の批判を凌ぎつつ、孤児らに独立独歩を覚悟させた。脱藩武士も雇用。青龍汗は焼討されたが英人女性の望外な助力が得られ、運営は自分一人でないと再認識したのであった。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 知られざるトウェインの魅力を満載した貴重な未発表品集! 本邦初訳の『地球紀行』は、ほぼ年代順に編集されている点で、トウェインの作家人生を辿る道しるべとなっている。初の渡英経験をもとに書いた「忘れられない真夜中の経験」をはじめ、中期のヨーロッパ紀行文を経て、宗教や政治を批判した作品にいたる時、読者は、トウェインの作家としての生涯を一足飛びに駆け抜けることが出来るであろう。収録内容/マーク・トウェインの二つの社説/禁酒運動と女性の権利/ローヌ川下り/ロスト・ナポレオン/ヴィクトリア女王の祝典/サタンへの手紙/リンチ王国、アメリカ合衆国/暗がりに座る人へ/宣教師を批評する人々へ/イスラムの修道僧と気にさわる異国人/エデンでのあの日/イヴの話し/聖書の教えと宗教の慣習/出兵の祈り/南部の世論 ほか
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベトナムにおける「アメリカの戦争犯罪」調査に大きな役割を果たした陸井三郎の軌跡を今、見つめ直す! 陸井三郎(1918-2000)は、ベトナム戦争期に行われた、「アメリカの戦争犯罪」を調査する活動に長く中心人物として関わり、各国の運動を結びつけるその活躍は「フィクサー」と称された。ベトナム戦争犯罪調査の活動は、ベトナム戦争がアメリカの侵略戦争であり、ジェノサイドの性格を帯びていることを明らかにしたのである。 2025年はベトナム戦争終結から50年。半世紀を経た今も、ロシア・ウクライナ戦争、イスラエルのガザ侵攻など「終わりなき戦争」が続く。現在、陸井の人物像とその軌跡を知ることは歴史的視点からの洞察の大切さを伝え、私たちに大きな示唆を与えてくれる。 目次 第一部 ベトナム戦争犯罪調査、 ベトナム国際反戦運動と陸井三郎 一 ラッセル法廷、ベトナム戦争犯罪調査委員会と 陸井三郎の役割…藤本 博 二 同時代のベトナム戦争論――ベトナム戦争犯罪調査を とおしてベトナム戦争を考える…陸井三郎 第二部 陸井三郎とはどのような人物だったのか 一 陸井三郎の生き方と人物像――第一部と第二部二 (『陸井三郎先生に聞く』)を理解するために…河内信幸 二 『陸井三郎先生に聞く』(一九九二年三月) 三 陸井三郎 略年譜…河内信幸作成 参考文献 参考資料 「陸井三郎関係資料群」(立命館大学国際平和ミュージアム所蔵) 主要目録一覧 あとがき 略語一覧 事項索引 人名索引 他
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日米外交史、国際関係理論、軍事・戦略論…… 第一線の研究者による多角的論集! アメリカ外交史・日米関係史を専門とする同志社大学名誉教授の故・麻田貞雄氏(2019 年逝去)を偲び、その指導を受けた研究者たちにより執筆された追悼論文集。執筆者はそれぞれ第一線で活躍する気鋭の研究者であり、研究分野は多岐にわたるものの、いずれも現下の国際情勢への示唆に富む力作。「麻田歴史学」の影響が本書全体に表れている。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 公教育における人種統合の「光と影」を活写した名著! 本書は、黒人学校の閉鎖および黒人教員解雇問題、さらには学校の発展と共に何世代にもわたって築き上げてきた自分たちの文化が失われる不運を見過ごさなかった黒人住民たちの動きに注目する。アメリカ社会で人種問題が複雑化する昨今の実態、さらには世界で起きている様々な痛ましい状況についてもわたしたちが改めて考える糸口を与えてくれるだろう。
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-日本・ポーランド国交樹立100周年記念出版! 多数のユダヤ人を救った杉原千畝大使とポーランドの関係は有名だが、 戦前の日・ポ関係は、大国ロシアを挟んだ地政学的特殊性によって 日露戦争、第一次、第二次世界大戦と続く「革命と戦争」の時代にあって、 極めて特異な交流があった。 特にロシアの脅威に晒され、またヨーロッパで苦難の道を歩んだ ポーランドの持つ各国の情報は、日本にとって貴重なものであった。 本書は、軍事関係だけでなく皇室も含めた両国の交流と 知られざる日本外交の側面を描いた旧著に大幅な増補を加えた決定版である。 本書・著者 エヴァ・パワシュ=ルトコフスカ、2019年度国際交流基金賞 受賞!
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-「トム・ソーヤーの冒険」の続編にあたる本書は、放浪を宿命づけられたハックを主人公に描いたもので、“南部人”としてのトウェインの顔が随所に現れた作品としても論争の的になっている。巻末に新たに発見された原稿を追補。
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3.0〈リベラル〉に反旗を翻す白人たち―― 何が〈中欧〉の人々を憎悪に走らせているのか? 2014年に「非リベラルな民主主義」を高らかに宣言したハンガリーのオルバーン首相。その理念は米国のトランプやロシアのプーチンとも共鳴し、強権的政治が世界に広がりつつある。中欧は反リベラル現象の震源地なのか? 中欧出身の文化人類学者が、民主主義の危機の背景にある「白人」間の人種差別(レイシズム)を解き明かす衝撃作。朝日新聞、日経新聞など各紙で書評! 「いろいろなことが中欧ではひどい状態になっているし、西欧のほうがよい状態だということは僕も認める。でも僕が本当に言いたいのは、西欧のほうが「それほど」よいとは言えないということ。そしてもし、中欧のほうがよくないとしたら、それは西欧にも責任の一端があるということだ。」(「まえがき」より) 目次 まえがき あるカナダ系「中欧人」の告白 序章 人種、非自由主義、中欧 第一章 こうして東欧人はあまり白人でなくなった 第二章 こうして中欧人は東欧人になった 第三章 こうして中欧人は何度も中欧人になった 第四章 中欧――「半分だけの真実」と事実 第五章 最後の白人男性――白無垢な中欧 第六章 「東欧人は恥を知らないのか? 」 ――中欧における反ユダヤ主義、レイシズム、同性愛嫌悪 第七章 拒絶された模倣 ――西欧はなぜ中欧に東欧のままでいてほしいのか 第八章 「我々は植民地にはならない!」 第九章 スラヴィア・プラハ対グラスゴー・レンジャーズ ――あるサッカーの試合を教訓に 終章 移民がやって来るとき 訳者解説――文化人類学者がみた中欧の政治
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今も遺る中世教会堂の建築形式の変容と変遷! 東トルコからカフカースへと至る地域。多様な民族が行き交い災禍に翻弄された地域。そこはまた西欧とは異なるキリスト教建築が各地に遺されており、栄華の残照として野辺に留まっている、或いは依然として篤い信仰を集めている地域である。本書は、こうした教会建築を4世紀の初期から遡り、多数の図版を用い類型化した形で、主要な遺構の解説を行っている。
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-日本の進路を誤らせた実態のない同盟の虚構を暴く! 全くの無駄で、効果をも持ちえなかった軍事・経済相互援助同盟は、 日独それぞれが、短絡的な都合のもとに勝手な解釈を繰り返しただけで、 実質を伴わないまま成立したものだった。 日本側の状況を見るなら、その同盟の成立にあたって、陸軍や一部外交官 が独走し、それに同調する軍人・官僚・政治家を自らの無責任体制が支え維持し、 意思疎通不足、情報不足と情報解釈の誤りが、事態を更に硬直化させること となった。 当時の政治指導者達は、客観的な情勢判断の欠如から、決定的に判断を誤り、 人民を戦争に導いただけなのであった。 本書は、これまで、日本の史料に基づくものが多かった三国同盟に関する研究 とは一線を画し、ドイツにて公開された最新の資料までをも取り込んで追及し、 この同盟が、まったくの「幻の」同盟であった実態を明らかにし、 現代の情報化時代における外交問題に示唆を与えようと試みるものである。 本書の目的と構成 プロローグ (「演出された日々」 /日ソ関係/松岡の場合──ドイツへの傾斜 /僥倖頼りの発想/過去と現在 ほか) 第一章 ナチスドイツの登場(日独防共協定への途/戦勝国と敗戦国 /巧妙な再軍備化/赤軍との共同演習/リッベントロップ) 第二章 日独の接近と日独防共協定(大島 ─ リッベントロップの秘密交渉 /大島独断専行の容認 /人事配置/協定初発の事情) 第三章 親英米派と親独派(ドイツ重視の伝統 / リットン調査団のドイツ人/親独派の典型・大島浩/親英米派の抵抗 ほか) 第四章 ナチスドイツの対日工作(オイゲン・オット/秩父宮訪独 /電報に見える日独関係 /ヒトラー参り/満州国承認 ほか) 第五章 防共協定の強化(ドイツの用意周到/張鼓峰事件 /山本五十六の反対論 /錯綜する論議 /五相会議での決定 ほか) 第六章 日独関係の背景──日本側の事情(軍事技術の導入 /統制経済への傾斜/中国大陸での経済関係/日独文化交流の進展) 第七章 反ソから軍事経済同盟へ(日本外交の弱み/リッベントロップの電報 /日本の曖昧、ドイツの一枚岩/追い込まれ行く日本) 第八章 独ソ関係の実像と日本の対応(経済協力の進展 /スターリンの老獪さ/独伊の切り札、汪兆銘承認問題 /親独政権への展望) 第九章 太平洋戦争への道(日本の南進/独ソ決裂/松岡洋右 /親英米派の抵抗/なしくずしの傾斜/バルバロッサ作戦の開始 第十章 日独連携の真実(空虚な期待/「勝手読み」の横行 /独日経済委員会/カール・ツァイスの製品輸入/画餅としての日独協力) 補論1信州人の満州植民問題(1 はじめに/2 満州へ、満州へ! /3 満蒙青少年義勇軍/4 ある村長の記録/5 県政トップの考察 ) 補論2 トラウトマン工作:歴史は繰り返すのか ──ロシアのウクライナ侵攻(2022)と重ねて考える
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-2019年、英国ルーベリー国際文学賞最終候補作、並びにカナダの公立3大学図書館の「貴重文献及び特別蒐集品」部門所蔵作品。 「影」として日本に帰国しなければならなかった長田栄造。これは歴史の荒波に翻弄されながらも家族を思慕し一途に生きた一日本人の物語であり、第二次世界大戦中の日系カナダ人強制収容という不当な 歴史的事実を背景に、主人公の心理的葛藤を活写した小説である。 「本書は同情心を呼び起こす男の物語で、緊張感もあり、主人公の境遇は心に強く訴え、また道徳的に複雑である」(ルーベリ国際文学賞選評(英国)同賞の2019年度最終候補作)、 「感動的で説得力のある最終章に向けて盛り上がる小説」(ソーニア・アーンツェン、トロント大学東アジア研究学部名誉教授)、 「強制収容所を生き抜いた日系カナダ人の物語を生き生きと描いた、重要で示唆に富む歴史小説」(イアン・ベアード、ウィスコンシン大学マディソン校地理学教授)、 「戦争がもたらす心の痛み、日系カナダ人の忍耐力、勇気、不屈性を描いた小説」 (ルーシイ・バーミンガム、日本外国特派員協会元会長)、 「主人公の人生を共に生きているかのように思わせる見事な描写で、百点満点の小説」 (レイチェル・バスティン・ブロッガー)、 「著者は胸に迫る語り口で、読者を孤独と強じんさ、そして犠牲的精神の物語に没入させる」 (レベッカ・コーポランド、ワシントン大学セントルイス校日本文学教授)、 「ソルジェニーツィンの『イワン・デニーソヴィチの一日』と本書は共に強制収容を扱っているが、この物語は血の絆と心の絆を描いた感動的な小説」 (オリヴィエ・フロリオ、映画音楽作曲家)、 「ドラマチックな驚きを与え、心理的洞察、鮮やかな描写に富んだ小説」 (スティーブン・ラージ、前ケンブリッジ大学アジア中東学部日本近現代史教授)、 「心が痛み、感動させる小説」 (コーディ・ ポールトン博士、京都アメリカ大学コンソーシアム所長)、 「戦時中を生きた日系カナダ人の体験、及び日本に帰国した人々が受けた扱いについての物語」 (パトリシア・ ロイ、ビクトリア大学カナダ歴史学名誉教授)。
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-「ネイション(国民)」とは誰か? いつから存在するのか? ナショナリズムの起源という難題に挑む。 三王国戦争(1638~1651年)と国王の処刑という、統治をめぐる危機の時代に、誰が〈ネイション〉と名指され、〈ネイション〉の名の下に呼びかけられていたのか?イングランド・スコットランドの同時代の史料から、身分制議会への参加権を持たない民衆層をも動員しようとする新たな政治様式の広がりを明らかにし、そこで語られた〈ネイション〉概念の両義性を分析。論争が続くナショナリズム起源論に対して、「近代の産物か否か」という二項対立を超えて、新たな光を当てる試み。 目次 第一章 ナショナリズムの「始まり」? 第二章 ネイションという言葉 第三章 分析視角・先行研究・史的背景 第四章 国民契約の形成と主教戦争 第五章 軍事介入期のネイション概念 第六章 サミュエル・ラザフォードにおけるネイション概念 第七章 国王処刑前後のネイション概念 第八章 第一次内戦期ニューズブックにおけるネイション概念 第九章 急進派系ニューズブックにおけるネイション概念 第一〇章 国王処刑期王党派ニューズブックのネイション概念 第一一章 オリヴァー・クロムウェルにおけるネイションとコモンウェルス 終章 近代以前のネイション概念の近代性?
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-本書は、幕末の不平等条約によって開港された港湾である条約港において、来日欧米人の間で流布した俗言「日本は、花に香り、鳥に歌、男に道義心、女に貞節のない国である」に注目し、日本女性および日本人についてのステレオタイプを拡散させたこの流言飛語の由来、そして、この俗言に内包されている欧米人の日本観の顕在化と言える「ゲイシャ」イメージの意味を考察している。これらに費やされた言説を史的に辿るにあたっては、根拠のない俗言を生み出すことになった史資料を収集検証し、客観的に「資料に語らせる」という実証的な方法を用いることとした。また「ゲイシャ」イメージの考察においては、その拡散の過程が視覚化されている図版や写真を用い、欧米人の視線を気にしながら西洋に倣い近代化を図った明治日本において、このイメージが、いかに欧米人の日本観と日本人の自国意識の相克を浮き彫りにするものであったかを明らかにした。しかしながら、史的事実の確認を辿る歴史学の方法に厳密に拘ることはせず、この俗言のような独断と偏見を含んだ、恣意的ともいえる言説や出来事について、しっかりと検証を行うことにした。それは「そのような噂や流言飛語が存在した」という事実からも、その文化総体の成立背景がより良く認められると考えたからである。一般には、こうした論を立てて行く場合、自らの使命としてキリスト教による文明化を第一に考えるヨーロッパ中心主義や帝国主義、植民地主義、そしてイングリッシュネス、ジャポニスムなどの様々な思潮との関連を考察する社会学的な視点が不可欠ではあるものの、この分野にはあえて深入りせず、開港交渉の記録、欧米使節団や外交官の報告書、日本の海外使節団や万国博覧会関係者の記録、新聞や雑誌などの定期刊行物の記事、世界漫遊家たちの残した日本見聞記、小説や演劇台本等、様々な分野における関連資料を渉猟することで、本書を民衆文化論として成り立たせるよう、より総体的にこうした事象を論じることにした。【図版多数収載】
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史的に日本と関係が深い東北アジアの朝鮮族の移動と関係網を、実地調査を元に壮大な規模で検証。そのネットワーク形成のダイナミズムから、平和構築に不可欠な要件を提示する。2010年初版に「「在日」する朝鮮族」を増補。 まえがき―延辺、東北三省、そして東北アジアへ 序章 朝鮮族という研究対象と問題の構成 第1章 朝鮮族社会の編成―〈グローバル・アプローチ〉からの考察に向けて 第2章 重層的な生活実態の一断面―定量的データから
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3.0戦後の日本映画、東宝映画の一時代を築き上げた東宝時代劇映画の魅力を探る! 日本演劇はおおむね時代劇と現代劇という枠組みで分割されてきた。平安時代から明治維新前後にわたる長期間における様々な出来事を題材とする演劇を時代劇と称するが、その演劇表現のひとつでもある映画にも、それはそのままあてはまる。最も日本映画らしいジャンルである時代劇は戦後、東宝映画においても大きな柱となった。稲垣浩、黒澤明、岡本喜八、滝沢英輔、千葉泰樹、堀川弘通などの監督たちが、剣戟を見せ場に設定する東宝時代劇映画の歴史を作ってきた。そうした監督たちが活動を展開するなかで特に親しまれたスターが、三船敏郎、鶴田浩二、長谷川一夫、池部良、藤田進、松本幸四郎、市川染五郎、仲代達矢、加山雄三たちだ。本書では、監督たちが東宝をステージにして戦後から1970年代初期まで日本映画が最も隆盛をきわめた時代に放ってきた東宝時代劇映画の歩みを追う。戦後日本映画の一側面、その流れを一種の通史風に記して、映画愛好家、時代劇ファン、広く映画、日本文化ファンに届けたい。 【目次】 序章・時代劇映画の発祥――戦前・戦中の歩み 第1章・戦後東宝時代劇映画の息吹 第2章・東宝時代劇映画の隆盛時代――スター映画の光彩と佇立 第3章・稲垣時代劇映画黄金期 第4章・バラエティ豊かな東宝時代劇映画群 第5章・黒澤時代劇映画の登場 第6章・東宝時代劇の展開と用心棒登場 第7章・稲垣浩の玉座 第8章・岡本喜八の躍進とスター・プロダクション大作の栄華――新たな局面へ向かって 第9章・黒澤明と稲垣浩、小林正樹の活躍 第10章・七〇年代という新時代に向かって 第11章・東宝時代劇映画のひとつの時代の幕
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3.0文明開化以降の日本には、いつも羊がいた! 戦争や貿易摩擦、不景気や震災のなかで牧羊(緬羊:めんよう)が何度も国策とされたがそのつど挫折を繰り返した。戦後は御料牧場を始めとした農地解放と産業の変化等、その歴史は波乱に満ちていた。そこには、不屈の挑戦を続けた多くの技術官僚や民間人がいた。信念を持ってたゆまぬ努力を続けた羊をめぐる人々の生き様――忘れられた日本の緬羊史を在野の若手研究者が独自の視点でとらえ、執念とも言える膨大で緻密な調査と関係者への聞き取りで浮かび上がらせた、渾身のノンフィクション。 【目次】 プロローグ──忘れられた牧羊史 第一章 創業の志 第二章 前途を拓く 第三章 「緬羊」時代の到来 第四章 ユートピアの伴侶 第五章 戦争と羊 第六章 復興を支える あとがき 主要参考文献 取材・調査協力機関一覧 注
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4.3この記憶は いつまで わたしに残るのだろうか 天皇の庭師だったアリトモと、日本軍の強制収容所のトラウマを抱えるユンリン。 1950年代、英国統治時代のマラヤ連邦(現マレーシア)。日本庭園「夕霧」を介して、ふたりの人生が交錯する── 同名映画『夕霧花園』【トム・リン監督/リー・シンジエ(李心潔)、阿部寛出演】原作(2019年映画化、2021年7月24日~日本公開/DVD発売元:マクザム+太秦)。 マン・ブッカー賞最終候補に選ばれ、現代アジア文学で最も優れた小説に贈られるマン・アジア文学賞等を受賞。17ヵ国語に翻訳され、高い評価を受けている。 【あらすじ】 封印していた数々の記憶が、「夕霧」でふたたび流れ出す── 1980年代のマレーシア。 連邦裁判所判事の職を離れたテオ・ユンリンは、キャメロン高原の日本庭園「夕霧」を再訪する。 そこは、30数年前、日本庭園を愛する姉の慰霊のために、日本人庭師ナカムラ・アリトモに弟子入りした場所だった。 日本軍のマレー半島侵攻、戦後マラヤの「非常事態」を背景に、戦争で傷ついた人びとの思いが錯綜する。 【目次】 夕霧花園 著者による注釈 訳注 訳者解説 訳者あとがき
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アメリカの文学・歴史・政治・社会分野研究者26人の論文とコラムを集成。中四国アメリカ学会50周年記念出版! 目次 序 生まれかわるアメリカ──学問としての挑戦 第Ⅰ部 アメリカ研究の原点と現在 第1章 二一世紀初頭の「建国の父祖ブーム」とアメリカ革命史研究の軌跡 第2章 アメリカ・ポピュリズム研究の「政治学」 第3章 一九世紀アメリカ文学における先住民・黒人の復讐劇 コラムA アメリカにおける社会改革運動──禁酒運動の場合 コラムB アファーマティブ・アクションと中国系アメリカ人 第Ⅱ部 「アメリカの世紀」の誕生と衰退 第4章 長老派内の伝統に根ざす二つのアメリカ観── オバマとトランプのアメリカの起源 第5章 使用されうる過去――二〇世紀のアメリカン・ルネサンス再考 第6章 アメリカと「ドイツ問題」 第7章 仕事とは何か──ビジネスの世紀を描くF・スコット・フィッツジェラルド コラムC スティーブン・ソンドハイム――アメリカの世紀」を作ったアーティストの眼差し 第Ⅲ部 トランスナショナルな核の遺産――文学、思想、環境 第8章 重なる風景、移植される悲劇――ナオミ・ヒラハラのマス・アライ・ミステリー・シリーズにおけるトラウマと帰属 第9章 水爆実験をめぐる一九五八年の訴訟――ライナス・ポーリングと日本の遠洋漁業者をつないだ反核思想 第10章 核廃棄物をめぐる(不)可視性とドキュメンタリー映画――『コンテインメント』と『ナバホ・ボーイの帰還』 コラムD 米政府高官の核兵器観――フォールアウト(放射性降下物)を中心に コラムE ネバダ核実験場と文学 第Ⅳ部 ボーダーランズからアメリカを問う 第11章 北米先住民の米加ボーダーランズ――メディスン・ラインと一九世紀末~二〇世紀初頭の米加国境 第12章 「西部文学」から『エコトピア国の出現』へ――伝統と変革の「西部」 第13章 ルヴォワル『スチューデント・オブ・ヒストリー』に描かれる境界の諸相――階級、人種、ジェンダー 第14章 意識化される境界線――オルコット『若草物語』の翻案より コラムF 米墨国境地帯の文化とトランプ政権 コラムG 米墨国境――第三の空間としての国境地帯 第Ⅴ部 ポスト・グローバル世界と超域アメリカ研究 第15章 南部連合にまつわる記念碑をめぐる問題――空間と景観の公平化に向けて 第16章 環境作家たちの「市民の不服従」――エコソーシャル・ヴィジョンの継承をめぐって 第17章 海のリテラシーと二ューベッドフォードの捕鯨 コラムH ハリウッド映画とSF小説に登場する普通のボーイスカウト コラムⅠ アメリカ文学と世界の映画 あとがき
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-本書は、マリア・テレジア女帝とヴィクトリア女王を戴いた通貨の流通 という視点からみた、日本ではあまり馴染みのないアラビア半島の近代史 かつ国際関係史である。 貿易通貨のマリア・テレジア銀貨が内陸部、法貨のインド・ルピーが英国の 勢力圏で流通したのは国際政治の反映であった。「偶像禁止」のイスラム教義 に反するマリア・テレジア銀貨がなぜアラブ人に選好されたのか、 また、統治者がイスラム君主の条件を満たさずに外国の君主の肖像入り通貨を 認めるという、通常では考えられない現象の理由が何であったかを解き明かす。 「イスラムの教えの理解なくして中東は理解できない」との主張に反し、 外国の元首であるマリア・テレジアを戴く銀貨を使い続けたアラブ人が、 イスラム以前からの銀の純度と重さを重視する慣習に従っていたこと、及び、 インド洋とペルシャ湾での覇権を求めた英国とフランスの外交戦が与えた、 アラブ人の英仏に対する感情の違いから、反英感情の裏返しとしての マリア・テレジア銀貨への「リヤル・ファランシ(仏リヤル)」呼称使用が 生まれたことなどを、当時のアラビアで活躍した欧州商人、インド商人の 具体的な活動と共に描いていく。 【目次】(第1章)マリア・テレジア銀貨(第2章)レヴァント(東地中海) 貿易 (第3章)モカコーヒー(第4章)「リヤル・ファランシ(仏リヤル)」の呼称 (第5章)インド洋経済圏のオマーン(第6章)独立尚武の国イエメン (第7章)マリア・テレジア銀貨の廃止(第8章)英領インドの「飛び地」アデン (第9章)英国の湾岸進出とネジド(サウド家) への関与 (第10章)法貨でない通貨の流通理由 (第11章)イエメンとオマーンにマリア・テレジア銀貨が残った理由
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-アジア演劇の歴史と現在 「アジア」の芸術を通して国を越える可能性を有する「活動」を知り、われわれの価値観・芸術観がいかに「西洋」的な規範にのっとっていたかを剔抉し相対化する。演劇や舞台芸術の最前線では「いま」「なに」が行われているのか、さらなる理解を追究する演劇人・研究者による論考。 【目次】 [1]アジア、なぜ?(佐藤信) [2]流山児★事務所と台湾二十年の交流(流山児祥) [3]台湾における秦かの子の舞踏の発見(林于竝) [4]韓国演劇の今(石川樹里) [5]中国の現代演劇(瀬戸宏) [6]悠久の中国伝統を受け継ぐ「京劇」(張春祥) [7]社会の「物語」を紡ぐ場所(滝口健) [8]タイ演劇『赤鬼』からの二十三年(千徳美穂) [9]演劇でつなぐコーディリエラ(フィリピン)とアチェ(インドネシア)(花崎攝) [10]映画を通して見るフィリピン文化(鈴木勉) [11]アジアで舞台芸術をおこなうこと(宗重博之) [12]祭祀とトランス(石井達朗) [13]東アジアにおける日本の「現代」演劇(高橋宏幸)
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-あっという間に消えた幻のプロ野球団! 1954年から56年までのわずか3年間、「高橋ユニオンズ」というプロ野球チームが 存在した。このチームに興味を抱いた著者・川島氏は、史的調査の過程で、夕刊「新大阪」(新大阪新聞社)の記者で、のちに作家となる足立巻一(小説「やちまた」)に たどり着く。パ・リーグの存続をめぐり新大阪新聞社(黒崎貞治郎、小谷正一、足立等の記者たち)をはじめ大手新聞社や大映・永田雅一が大きな役割を果たしていた時代だった。1953年パ・リーグは7チームで構成されており、端数が生じるため、全チームが 揃う形での公式戦を開催できないでいた。そこで、勝率3割5分を切ったチームは、 強制的に解散という罰則を設けたが適用チームが現れることは無かった。 1954年、開幕前に高橋龍太郎をオーナーとして高橋球団が設立される。連盟は急造のため各チームから選手供出を申し合わせたが、集まったのは扱いに手を焼く選手や戦力外の選手たちばかりだった。チーム名は高橋が経営する大日本麦酒の商品「ユニオンビール」からつけられた。1955年、トンボ鉛筆と提携し「トンボユニオンズ」と改称するもわずか1年で解消となる。その1955年では、同球団所属のヴィクトル・スタルヒン投手が日本球界初の300勝を達成。スタルヒンは球団の契約選手第一号であった。1956年に、再び「高橋ユニオンズ」の名に戻ることとなり、また同じ1956年には慶大のスター選手、佐々木信也が入団。全試合全イニング出場、リーグ最多安打を記録する。 しかしその後、資金繰りが悪化し、8チームでの試合編成が多すぎたことから、 1957年に大映スターズに吸収され大映ユニオンズとなる。1957年2月、ユニオンズは 岡山県野球場で解団する。フェンスには「高橋ユニオンズ解団」と書かれた横断幕が貼られ、チーム全員で記念撮影をした後、選手一人ずつが他球団担当者の元へ呼ばれ、それが移籍先となったのであった。1958年、ユニオンズは、毎日オリオンズに吸収され毎日大映オリオンズとなるのであった。 本書は、高橋ユニオンズの設立から解団までの主な歴史的動きと、新聞各社及びプロ野球連盟、球団オーナーたちの深謀遠慮を、綿密で執拗な取材と詳細な記述でまとめた、もう一つの「プロ野球史」である。 【目次】 第1章 憧憬 第2章 邂逅 第3章 夢幻 第4章 糾合 第5章 矜持 第6章 軒昂 第7章 蒼茫 第8章 遠雷 第9章 光芒 第10章 智略 第11章 茫漠 第12章 遠謀
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-人びとは闘いつづける。これ以上涙を流さないために 著者のバーバラ・ランスビーは第一級の研究者であり、かつ人種闘争の最前線に立ち続けるアクティヴィストである。本書は、現代アメリカを語る上で目を逸らすことなどできなくなったBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動について、その誕生の瞬間に立ち会い、数え切れないほど多くの活動家や団体と足並みを揃えて闘い続けている著者の、研究成果の結晶である。 【目次】(抜粋) 第1章 運動の序幕 第2章 トレイヴォンに正義を 第3章 ファーガソン蜂起とその波紋 第4章 権力を握った黒人と怒る黒人 第5章 テーマ、ディレンマ、そしてチャレンジ 第6章 バックラッシュと代償 第7章 ローカルな現場の光景 第8章 政治のキルトを編み上げる人びと、そして逃亡奴隷の空間
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-〈ポストドラマ〉のドラマトゥルギー 「モダン」と一口にいっても時間軸をどこに置くかによって見える局面は様々に変わる。とりあえず「現代」とは「近代」との区別における「今/ここ」の視点の強調というあたりから始めてみる。つまり「近代批判」という多様でありながらも共通する課題が「現代(モダン)」という言い回しには、存在するのだ。「近代」演劇に対する「現代」演劇を最も広く理解すれば、19世紀後半から20世紀初頭以後になる。 あるいは1945年、1968年、1989年等の区切りを経て、2001年9月のNYテロ、あるいは2011年3月11日の東日本大震災、そして直近では「コロナ」パンデミック以後ということになる。これらの様々な「ポスト(以後)」という接頭辞の区切りは、もちろん相互に関連しているが、本書では、第二次大戦後から「フクシマ以後」までを視野に、ドイツ語圏の「現代演劇」が日本において持つ意味を考えて行きたい。 【コンテンツ】(1)アウシュヴィッツ、ヒロシマ、そしてフクシマ以後(2)鼎談『ベルリン・アレクサンダー広場』ファスビンダーとニュー・ジャーマンシネマ(3)ファスビンダーのメロドラマと市民悲劇(4)ウィーン・ベルリン二都物語 一九九〇年代のドイツ演劇(5)ベルリンの『三人姉妹』あるいはシュタイン、マルターラー、タールハイマー(6)上演とテクスト ゲーテ『ファウスト』のニコラス・シュテーマン演出(7)フィリップ・レーレの反グローバル・カリカチュア(8)イェリネクとネストロイあるいは二つの『アーベントヴィント』(9)罵倒のかなた トーマス・ベルンハルトの『伐 採』とクリスチアン・ルパの演出(10)直島・豊島の現代美術とパフォーマンス空間(補論1)多和田葉子書評(補論2)『こわれがめ』の喜劇性
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 著者・勝蔵は大神楽の芸を「舞」「曲芸」「話術」「音楽」に分ける。伊勢・江戸・水戸、それぞれの土地柄、生活様式、風俗、信仰などによって芸の違いがあり、その違いを明確にした。先達の間違いを修正した。たとえば江戸太神楽に茶番劇はなかった。茶番劇は江戸では茶番師という芸人が演じていたからだ。一方、水戸には茶番師がいなかったため、大神楽に取り入れ演じるようになった。今も昔もご贔屓を得て大神楽を披露することは難しい。だからこそ、水戸では演目を増やすことが重要だった。また、茶番劇がどのようなものであったのかを知ることは難しい。だが、勝蔵社中には古い時代の茶番劇が伝承されている。水戸大神楽の特徴は演目が豊富なことだ。これからも、水戸大神楽の芸や芸態を後世に伝えていこうと社中の大神楽師は日々研鑽を続けている。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 南北戦争後のバブルに躍った人びとを風刺した本書は、「金メッキ時代」(The Gilded Age)という歴史に残る言葉をつくった。トウェインには珍しいC.D.ウォーナーとの共作で1873年に出版され、「今日の物語」の副題がつけられているように、南北戦争後の腐敗し堕落した社会や、富への夢だけを追い求める人びとを描き、中味のない「金メッキの時代」を風刺的に表現している。下巻は、美貌の女性ローラの小悪魔的な生き様を通してアメリカ社会の裏面を描く当時としては、画期的なスタイルの作品。本書に登場する人々の投機熱にわく西部、ウォール街の金融家、成金貴族たちなどの姿は、古くて新しい諸問題の手がかりを提供してくれる文明批評家トウェインの面目躍如の書である。
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-ASLE-Japan/文学・環境学会 設立30周年記念出版 自然と環境を人文学の観点から照射する論考を収載 環境人文学の蓄積と現在地を提示する 目次 ◉はじめに──エコクリティシズムの「森」へようこそ【浜本隆三/甲南大学准教授】 ◉序章(鼎談)──環境文学研究のこの10年【小谷一明(新潟県立大学教授)×喜納育江(琉球大学教授)×結城正美(青山学院大学教授)】 第一部 環境理論の先へ ◉人新世文学のオルタナティブ──梨木香歩『ピスタチオ』における緑のエージェンシーと気候変動のサバイバル【芳賀浩一(城西国際大学教授】 ◉〈クィア・エコロジー〉〈トランスエコロジー〉の系譜学【森田系太郎(立教大学大学院兼任講師】 ◉空飛ぶサカナ──『ダーウィンの悪夢』とイメージの転移【塚田幸光(関西学院大学・大学院教授】 ◉「大デンマーク」幻想の解体と「幸福の国」への出発──ヘンリク・ポントピダン『幸福のピア』におけるユラン半島地方の開発【奥山裕介(摂南大学非常勤講師】 ◉映画『リリーのすべて』にみるトランスジェンダーの身体と自然表象【岩瀬由佳/東洋大学教授】 ◉映画『キラー・オブ・シープ』における日常としての屠畜場──1960~70年代のロサンゼルス・ワッツ地区を背景に【江口真規/筑波大学助教】 ◉隠喩としての猫を棄てる──動物愛護管理にまつわる構造的暴力と作家の倫理的選択【波戸岡景太/法政大学教授】 第二部 新しい共生を探して ◉(対談)文学と環境のはざまで【小谷一明×野田研一(立教大学名誉教授)】 ◉私とタスマニア──ピーター・コンラッドに関する考察【黒﨑真由美/関東学院大学教授】 ◉院生組織活動の歴史【伊東弘樹(早稲田大学大学院博士課程)・江川あゆみ(早稲田大学大学院博士課程)・笠間悠貴(明治大学非常勤講師)】 ◉アイヌ文学のニュー・アニミズム【松﨑慎也/群馬県立女子大学教授】 ◉ロバート・ハスとW・S・マーウィン──環境詩学による考察【高橋綾子/兵庫県立大学教授】 ◉つながる日加の水俣病──『ミナマタ』とアイリーン・美緒子・スミスの貢献【岸野英美/近畿大学准教授】 ◉柄谷行人の倫理と震災後文学【和氣久明/米国空軍士官学校助教授】 第三部 ネイチャーライティングの向こう側 ◉『テンペスト』の海をめぐって──見えない海、曖昧な人間【高橋実紗子/聖心女子大学専任講師】 ◉石牟礼道子と音──自伝『葭の渚』が語るサウンドスケープ【中村優子/順天堂大学、中央大学非常勤講師】 ◉石牟礼道子『十六夜橋』の自然と記憶【山田悠介/大東文化大学講師】 ◉ハイチ文学と環境──マリ・ヴュー・ショヴェ『愛、怒り、狂気』を中心に【齊藤みどり/都留文科大学教授】 ◉テリー・テンペスト・ウィリアムス『大地の時間』における見つめ返す風景──惑星を想像するネイチャーライティング【清水美貴/青山学院大学大学院博士後期課程】 ◉マーガレット・アトウッド『洪水の年』にみる言語の物質性と循環【巖谷 薫/早稲田大学大学院博士課程、日本工業大学非常勤講師】 ◉宮沢賢治と牛──モナドロジーから読むその宇宙【大田垣裕子/兵庫県立大学名誉教授】 ◉清潔さの暴力──フランク・ノリスの『ヴァンドーヴァーと野獣』におけるにおい【菅井大地/愛知学院大学准教授】 ◉終章 環境的不服従の未来【辻 和彦/近畿大学教授】 ◉おわりに【青田麻未/群馬県立女子大学専任講師】
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 奄美生まれの著者が、日本列島に沿って流れる「黒潮」にまつわる 様々な物語を縦横無尽に語る。 現地調査の成果に加え、博覧強記の知識によって、黒潮が洗う 島々の習俗、文化、言語、食、そして海沿いに建つ原発にまで 話題は及ぶ。 神話から現代まで時空を駆け巡り、日本の基層を探る文明論!
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-リベラル・アーツの多様性と現代への問題提起 文学、言語学、外国語教育学から 経済学、メディア論、教育工学まで── 『異文化のクロスロード』(2007)、『ポスト/コロニアルの諸相』(2010)、『ことばのプリズム』(2014)、『リベラル・アーツの挑戦』(2018)に続く、岐阜聖徳学園大学外国語学部の研究成果。 【目次内容】 ▼ ジェンダーからみる太平洋戦争の記憶 ――環太平洋文学の描く日本植民統治(河原﨑やす子) ▼ ペーター・ハントケの『雀蜂』について ――「盲目性」の意味(熊沢秀哉) ▼ 病と不調の経験から他者としての女性の経験へ ――病者と労働者階級へのヴァージニア・ウルフの(非)共感性(四戸 慶介) ▼ 英語教育における批判的思考力の育成 ――クリティカル・リーディングの指導(伊佐地恒久) ▼ 談話研究とその日本語教育への応用 ――「のだ」疑問文を中心に(大塚容子) ▼ 恩師の取材とレジリエンス形成 ──教職課程のアクションリサーチ(冨田福代) ▼ マインドセットと学習環境 ──外国語を学ぶ学生たちを成功へと導く学習スペースの構築(テイラー・クレア/長尾 純) ▼ 教育における ICT(情報通信技術)の活用と考え方(長谷川 信) ▼ 分裂と統合のTwitter ──コロナ禍におけるトレンドの特性(宮原 淳) ▼ 功利主義と義務論 ──社会科学の視点を進化理論から考える(蔵 研也) ▼ 現代アメリカ英語における whom に関する一考察(丹羽都美) ▼ 中国語の自由会話におけるメタ言語否定のストラテジー(李 嘉)
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 サンフランシスコ「ユニオン紙」の特派員トウェインが、併合前(1866年)の知られざるカメハメハ五世治世下のハワイ王国の風景・気候・歴史・政治・伝説・宗教・生活、そして馬や猫の話までを活写した貴重な現地報告!旅行記の体裁をとった本書は、その後の紀行作家の先駆をなす書となった。・収録内容/サンフランシスコからホノルルへ/ハワイ航路の蒸気船「アイアス号」/好ましいホノルルの雰囲気/ダイヤモンド・ヘッドとココナツ林/愛馬「ハワイ号」に乗って/ホノルルは捕鯨業の中心/「魔法の谷」/ハワイの国会/議会あれこれ/王女の死/「ホーネット号」遭難事件/フラダンスと教会/王女の葬儀/島めぐり/キャッテン・クックの最期の地/幸せな夢/サンドイッチ諸島の暫定王国/伝説の島/砂糖王国の実情/山旅/キラウエア大火山、ほか。付録として、「講演者トウェイン」の名を高めた「サンドイッチ(ハワイ)諸島」の講演を付す。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代心理小説の最初の傑作とされるラ・ファイエット夫人作「クレーヴの奥方」のモデルを史実の中に探り、宗教戦争と権力闘争に明け暮れる16世紀中葉の宮廷社会に生きる一人の女性の姿を甦らせた、フランス古典文学研究の先駆的研究。
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5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、光州事件以降、軍部独裁政権下で、弾圧を覚悟して、信念と思想を貫いて新聞や雑誌に発表した著名な詩人たちの抵抗詩を編んだものである。韓国民主化のために詩で闘った1980~86年の著名な詩人たちの作品……文益煥、白基琓、申庚林、朴労解、金南柱、趙泰一、高炯烈、金準泰……日本でも読まれている著名な詩人や思想家たちが、光州の悲劇を描く。日韓対訳・同時刊行!
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-本書はポーの作品をめぐる批評集である。三部立て構成となっており、1つの章で1つの作品をとりあげ、厳密に読み解いてゆく。それぞれの章では異なった作品を扱うが、各部ごとに連関したテーマを含む。第1部は「ゴシック・ホラーの喪とメランコリー」。ポーのゴシック的な詩や小説における「横たわる」ことのモチーフに焦点を絞り、それが有する現世主義に対する「脱中心性」を読み解く。第2部は「SFの時空間」。ポーのSF的な冒険小説を取り上げ、そこにおける時空間や身体の超越の問題について批評し、「いま・ここ・わたし」を起点とする人間中心主義的思考を「脱中心化する想像力」を抽出することを試みた。第3部は「起源のミステリーとミステリーの起源」。一見すれば推理仕立ての小説にみえるポーの作品が、本当に謎解きを本質としたものなのか?その疑問から仮面の下にひそむモチーフに注目し、「脱中心性」をあきらかにする。そして補足補完すべく3つのエセーを付し、ポーの短篇小説を翻訳する。それは、ポー文学の脱中心性を知る上で、格好のものとなるのが小説だからである。 目次 序章 なぜ「脱中心」なのか 第1部 ゴシック・ホラーの喪とメランコリー 第1章 死者と横たわること――「大鴉」をめぐって 第2章 横たわることの詩学――「アッシャー家の崩壊」の謎をとく エセー(1)「夜の訪問者」 第2部 サイエンス・フィクションの時空間 第3章 空気の隠喩――「ハンス・プファールの比類なき冒険」探索 第4章 自我なき海への郷愁 ――「アーサー・ゴードン・ピムの冒険」SF・脱中心 エセー(2)萩尾望マンガの脱中心性 第3部 起源のミステリーとミステリーの起源 第5章 太陽の指針――「黄金虫」と「スタイラス」の図像学 第6章 脱中心の詩学――「モルグ街の殺人」における遊戯の規則 エセー(3)動物好きに捧ぐ 付録 翻訳「楕円形の肖像」「週に三度の日曜日」 「ウイサヒコンの朝」「本能と理性」
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-自然、人間、本当の豊かさとは?「現在の都市文明には限界が感じられる…喜びは金では買えない。自然のなかで暮らし、愛情や友情や隣人愛に包まれ、よく食べ、よく飲み、よく遊ぶことが必要である…現代文明が等閑に付してきたもの…そのことを考え直そうというような心境にさせるような着想が、ジオノ文学には満ちあふれている」(「天性の小説家 ジャン・ジオノ」(彩流社、2014))。本書は、ジオノ作品をこれまで10冊以上翻訳してきた山本氏により描かれた、その物語の魅力を広く紹介しようとする作品論集である。翻訳してきたジオノ文学作品の巻末に付してきた解説を、すでに出版からかなりの時間が経っているため、それぞれの解説文をより的確な表現となるよう練上げ、さらに多角的に、作品相互を論じることで、ジオノ文学に近づけるようにした。何といってもジオノの作品の中では『木を植えた男』が最も知られているので、まずは『木を植えた男』についての文章を冒頭に置き、次いで反響がよかった『青い目のジャン』を2番目に並べることにした。最後は『喜びは永遠に残る』についての文章にしたいため、3番目には、その『喜びは永遠に残る』と密接な関わりを持っている『本当の豊かさ』を配置し、そして、さらには個人的に大いに気に入っている謎に満ちた画家の物語『逃亡者』を4番目に登場させることとした。著者は、今後の読者からの評価次第であるとはいうものの、このジオノ論の第2集、第3集の刊行に向けた準備も始めている。 目次 『木を植えた男』――森林は水を生み出し人々を招き寄せる 『青い目のジャン』――子供の成長の記録 『本当の豊かさ』――鄙びた田舎に潜んでいる豊かさ 『逃亡者』――謎に包まれた画家の生涯 『喜びは永遠に残る』――それは、途方もなく美しい夜だった
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-1999年に独立を問う住民投票をおこない、その直後に起こったインドネシア軍による大量虐殺という大事件をなんとか持ちこたえ、2002年に独立した新生国家・東ティモールの最新事情を報告。20~40代の新世代のフィールドワーカー(NGO関係者・研究者)をメインに据えた共同研究。農と暮らし、伝統経済、儀礼、文化復興、もめごとと調停、地域言語、ナショナリズム、人の移動、歴史教育、国際協力、市場経済、難民、平和構築、フェアトレード…現代に、こんなにも面白い国があったとは!おどろきと発見の1冊! 【編者】 福武慎太郎=上智大学総合グローバル学部教授。文化人類学、東南アジア地域研究。 現地には正式独立前の2000年以降、ほぼ毎年通いつづけている。 【執筆者】 麻場美利亜(東京外国語大学大学院/文化人類学 第5章)、 阿部健一(地球研/環境人間学 第2章・第10章)、 伊藤淳子(NPO パルシック共同代表/ フェアトレード・ジェンダー 第9章)、 井上浩子(大東文化大学/国際関係論 第11章)、 上田達(摂南大学/文化人類学 第4章)、 浦善孝(聖イグナチオ学院教諭/カトリック・イエズス会司祭 第8章)、 奥田若菜(神田外語大学/文化人類学、ブラジル地域研究 第1章)、 上砂考廣(ケンブリッジ大学大学院 / 政治学 第12章)、 須藤玲(東京大学大学院/教育学 第7章)、 土屋喜生(京都大学/歴史学 第15章)、 宮澤尚里(早稲田大学/国際協力・環境 第13章)、 宮澤哲(国連/慣習法、土地問題 第6章)、 森田良成(桃山学院大学/文化人類学、インドネシア研究 第3章)、 マリアノ・フェレイラ(ラオ・ハムトゥク/ NGO 職員 第14章) 目次 序章 ワニと十字架の国を歩く Ⅰ部 アジアの果ての新しい景色 第1章 言語の複数性がつくりだす東ティモールらしさ 第2章 アジアの果ての島に生きる 第3章 国境の新しい景色 Ⅱ部 復興する文化、創造される文化 第4章 「青年の十字架」に見る東ティモール社会 第5章 精霊崇拝から見る死者と生者の関わり (コラム)ドルとスイギュウ 第6章 法のなかの結婚、文化のなかの結婚 Ⅲ部 教育と開発の現場から 第7章 言語は誰のものか (コラム)バハサを話せます 第8章 聖イグナチオ学院中学校高等学校 第9章 希望は若者たち 第10章 国づくりと人づくりエゴ・レモスの挑戦 Ⅳ部 歴史のなかのネイションと政治 第11章 現代東ティモールのナショナリズムと国家制度の運用 (コラム)女性のエンパワメントとジェンダー秩序の変容 第12章 二つの植民地経験と二つのナショナリズム 第13章 友人の物語から東ティモールをみる 第14章 ティモール・レステの真の解放に向けて 第15章 ナショナル・ヒストリーをこえて
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-「破壊への情熱は創造への情熱である」(バクーニン) 本書は、戦後、絶対悪として批判対象とされ、今なお、終身刑状態で思想の牢獄に幽閉されたままであるといっていい「ファシズム」について、それが何だったのか、歴史の重層性を踏まえて考察しようとしたものである。著者はこれまでエルンスト・ユンガーを通じてファシズムや現代の問題を追究してきた。そのことやユンガーの名は本書でも随所に登場するが、今回、主にとりあげているのは、日本における純正なファシズムとされる中野正剛と東方会、アジア主義としての内田良平と黒龍会、日本浪曼派と同時代に生きた蓮田善明とその感情的子弟ともいうべき三島由紀夫から、戦後の日本の新左翼、連合赤軍、アナキスト、右翼民族派などであり、極左から極右まで多岐にわたる。いずれも、既存の教科書的な理解や無難な見方とは異なる捉え方をしており、そのため同意される方と反発される方に分かれるかもしれないが、いずれにせよ、よくあるような問題の再確認や通説的納得ではなく、思考を再起動する刺激になればと考えている。久しく待たれた前書に三本の論攷を加え新版として刊行する。 目次 (1)中野正剛と東方会 (2)内田良平と黒龍会 (3)世界革命としての八紘一宇 (4)1968年の戦争と可能性 (5)連合赤軍の倫理とその時代 (6)蓮田善明・三島由紀夫と現在の系譜 (7)21世紀の革命戦争 (8)革命は電撃的に到来する (9)右も左も革命戦線異状なし (10)歴史の塹壕の中で
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3.0新選組とはいったいなにか。「池田屋事件」である。 実際、この事件には新選組のすべてが集約されている。 新選組はとにかく池田屋事件によって一躍、幕末の表舞台に駆け上がった。もし池田屋事件がなければ、新選組が動乱の幕末史にその名を刻むこともなかっただろう。戦前戦後を通して、その時代の新選組映画が、果たして池田屋事件をどう描いたのか?順々に考察して行く。図版多数収載。
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-1場所での大がかりな「番付削減」の背景には、いったい何があったのか?! 小学生のころから大相撲に興味を持っていたという著者。そんなおり昭和42年の春場所後、大きな事件が起こった。著者お気に入りの6力士(大豪、若天龍、扇山、若鳴門、若乃洲、大文字)が番付削減に伴い幕内から十両へ陥落したのである。本書では、当時の相撲界の状況をふまえ、6力士のその後を徹底的に追跡する。
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