シティブックス作品一覧

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  • 恋愛小説館
    NEW
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    著者はあとがきで、この十の物語を書くことになった動機について書いている。 「愛という言葉を解説するのに、僕にはこの十の物語と本一冊分の字数が必要だったのです。四十近い年齢で漠然と考える恋愛には、恋の甘美さはなく、愛のほうも純粋にそれだけというわけにはいかず、生活の雑事の埃と煤にまみれています。(中略)その埃と煤のほうを書きたかったのだとも思います」(後略)」 愛という言葉に、誠実に向き合った著者が出した誠実な答えが、この短篇集にある――。
  • 尾道殺人事件
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    1巻671円 (税込)
    カタログ雑誌の編集長・椎名紗智は、カメラマンを伴って、掲載依頼のあった尾道の水産会社を訪ねた。応対に出たのは社長の高梨だったが、取材途中にもかかわらず、社長は姿を消してしまった。仕方なく椎名編集長とカメラマンは帰京して社長からの連絡を待ったが、数日後に報されたのは高梨社長の殺害されたということだった。 警察庁の宮之原警部に淡い恋心を抱いていた椎名紗智は、すぐさま助言を求めに向かった――。
  • 裏街山脈
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    1巻682円 (税込)
    夫婦仲が険悪になって別居生活をはじめた刑事は、家出少女を保護するうちに一緒に暮らし始めてしまった。 少女はしだいに、刑事にとって辛い現実を忘れさせる大切な存在になっていく。だが、刑事の生活を告発する手紙が署に送りつけられ、立場を悪くする。そんな折、幼児誘拐事件が起きる。悪いことは重なり、保護した少女の行方も分からなくなる。 残された少女の荷物から行き先の手掛かりを見つけ追っていくが、そこで事件が起きていた――。 刑事の職を棄ててまでも、少女への愛を貫こうとする男の純粋な執念の追跡が始まる。異色山岳ミステリー!
  • 寒河江伝説
    5.0
    1巻682円 (税込)
    2030年ごろ、世界は大きく変わっていた。 ことに日本は、東京が多民族都市となり、各地で自治区ができ、東北は福島を除く5県が自治区として独立してしまった。 ジャーナリスト丸谷は取材で訪れた山形で古代の遺物と思われる直径2メートルはあろうかという石の球体を見る。 多民族化した東京は古代文明に興味のある丸谷は再度、東北自治区への潜入を試みようとする。 自治区から逃れてきた生化学者を匿った上司が殺されたことから、東北自治区の企みが見えてくる。 古代文明の技術を超えた球体の存在は神の意思なのか宇宙からの技術なのか、思いあがった人類に何を警告しようとしているのか。 30年後の日本の状況を示唆する伝奇小説の傑作。
  • 紺屋海道・蔵の街殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    愛知県半田市――。江戸時代から酢の生産で栄えた街。そこに住む女性、歌津若菜に陳と名乗る中国人からおかしな電話があった。「エイズの治療薬を開発しているバイオ企業の開発は失敗、暴落するから株を売れ」と。 はたして大暴落。若菜は電話の指示通り売買をし20億円以上の利益を得た。その直後から、若菜の身に危険が迫ることになる。そして殺人事件、容疑者の自殺……。兄のように慕う親類の九条に相談すると、宮之原警部を紹介してれた。 巨悪が絡む事件を、警察庁の宮之原警部と小清水峡子が鮮やかに解決していく。宮之原警部の広域捜査シリーズ!
  • 雨の逃亡者
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    1巻671円 (税込)
    私立探偵、秋津慎平へ別れた妻から電話が入る。彼女の勤め先のアクササリー店社長の夫が失踪したのだという。 手掛かりは遺書とも思える1通の手紙。手紙の消印を頼りに秋津は岩手県の宮古へ赴き失踪人を探し始める。私立探偵は、動き回ることで情報を集め、足と金を使い、女とベッドを共にし核心へと迫っていく。そして心寂しい女たちと、傷つき疲れた男はひと時の慰めの時間を過ごす。 人生とは何か、生き甲斐とは、男と女とは何かを問いかける、探偵ハードストーリー長編。
  • 背中合わせ
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    ふと垣間見せる、日常の中での男の思惑や女の想いが、ふたりの関係を終わらせたり、はじめさせたりする――。 男は浅はかで女の真の考えをすくい取れないのか? 女はどこまでいっても思慮に富んでいるというのか? 男と女、夫と妻の関係の剛さや脆さを描く21の短篇集。 ここまで見事に鋭く日常を切り取れるものか?
  • 死体を科学する
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    世の中には、未解決の事件がいくつもある。古くは、自殺か他殺か、いまだにわかっていない下山事件、最近では、犯人にたどり着いていない八王子スーパー強盗殺人事件などがある。そうした事件を、検視官であった著者が取り上げ、丹念に考察を加えていく。死と死因と死体について、興味が尽きない。
  • 人間の十字路
    -
    1巻715円 (税込)
    あり得ないほど見事なまでに、特異な短篇集だ――。北アルプス山麓の村で、若者の失踪が相次いだ。究明のために訪れた法師の伊良加は、そこに強烈な霊気を感じ取り、挑んだがはかなくも敗れてしまう。そこで頼ったのが、高僧の紹運だったが、はたして、どうなるのか……。(「情鬼の邑にどらわれし女の物語」より)。九つの短篇すべてが「~~の物語」と題され、全編に描かれる異界と現実の交錯には嘆息――。
  • 死体の祈り
    5.0
    東京都の監察医として30年以上、2万体もの死体と向き合ってきた著者、さまざまな原因で死んでいった人たちの最後の祈りを汲み取るは何だったのか。母親の子への虐待、老人の自殺、男女の愛憎、過労死、交通事故、餓死、過労死、そして自然死……。死んだ者たちの無念さを汲み取る。いずれ死ななければならない、そのときまで私たちはどう生きていけばいいのか、を考えさせられる。
  • 穂高雪山殺人迷路
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    1巻682円 (税込)
    連日雪が降り続いていた3月の北アルプスで、男性3名女性1名のパーティーが遭難した。幸い3名は救助されたものの、男性1名が行方不明のまま捜索が打ち切られた。 2か月後、パーティーのリーダーだった真中荘平から再び救助要請が入った。 行方不明の男性を捜しに、同じパーティーのメンバーだった古田紀洋と2人で登り、古田が滑落したという。 翌日発見された古田の遺体頭部には、滑落時に負ったものではない傷があった。 死因に不審を抱いた豊科署の道原伝吉刑事は捜査を開始する。 過去と現在が絡み合った、異色長編山岳ミステリー。
  • AIUEOL
    -
    1巻495円 (税込)
    オンナの本音がズバズバ飛び出す4人暮らしのOL生活は、エッチで過激で笑えることだらけ。あそこもココもオンナのカラダの使い道はいろいろ、オンナにしか判らない。水着代わりに何を使う?人間蚊取り、花電車だって思いのまま。下着泥棒、焼き芋から、季節ネタを鋭く切り取る4コマまで、女心のひだを笑いとくすぐりで描く。
  • あいつァ物騒1
    -
    1~2巻429円 (税込)
    プロテスト一発合格の物騒力(ぶっそう りき)がトーナメント会場で大暴れ。物騒が繰り広げる痛快ゴルフ漫画だ。
  • あいつの堕ちる場所
    -
    1巻671円 (税込)
    私立探偵の伊賀光二は、以前手がけた事件で殺し屋に両手の小指を落とされ、お尻までも犯されるという目に遭った。そのころ依頼人としてやってきた順子とともに、今は四谷にある事務所兼住居で暮らしながら仕事をこなしている。順子は助手であり愛人だ。 ある日、森元茂という男の依頼で女を捜すことになる。だが、それは伊賀にとって最悪の依頼だった。 捜査初日に何者かのグループの襲撃を受け、途方に暮れていると依頼人の森元が殺害されてしまう。 刻々と迫る危機に、私立探偵は自らに課したルールと行動力、推理力で困難と闘う。死と恐怖に立ち向かう、傑作長編ハードボイルド。
  • 赤い霧の殺人行
    -
    1巻682円 (税込)
    つい今しがたまで一緒にいた恋人の珠樹が「好きです、死にたいほど」という書き置きを残して消えてしまった。手塚は珠樹がいなくなったことで、彼女への愛の深さを知ることとなった。 珠樹はどこへ行ったのか。東京にいても手掛かりは得られず、彼女の故郷を訪ねようと決めた。手塚はそこで、壮絶な彼女の生い立ちととに、失踪の理由にも触れた。愛を知った男は、恋人を捜すことができるのか――。 後に大活躍する宮之原警部が、脇役で登場するのも興味深い。
  • 赤岳殺人暗流
    -
    1巻682円 (税込)
    八ヶ岳連峰・赤岳で、雪山山行のリーダーが行方不明になった。その頃、長野県諏訪市のマンションで、心中に偽装された男女ふたりの札時事件が発生していた。殺害時間の頃、マンションの住人たちは非常階段から響いてくる、コツコツという重い響きのある音を聞いていた。その音はいったい何なのか。そこに、雪山で遭難したグループが関わっているというのか。諏訪署の刑事・道原伝吉は複雑に絡まった男たち女たちの想いをほぐしながら事件の真相に迫る!
  • 安芸いにしえ殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    日本最大のスーパー・ケイユーの関西総本部長の村瀬の元秘書だった吉羽早紀子は、ホテルでの逢瀬の翌朝、手荷物を届けるように頼まれた。ところで、届け先の相手は殺害されていた。あまりのショックに震え上がる早紀子に追い打ちをかけるように、届け物が警察に押収されてしまった。その件を村瀬に伝えようとしたが、連絡がとれなくなってしまった……。不吉な予感に包まれる早紀子は、宮之原警部と出会った。
  • 悪玉・活性酸素を退治する!
    -
    ビタミンCの約6000倍、ビタミンEの約500倍の抗酸化力を持ち、健康と美容に効くと大注目の抗酸化物質「アスタキサンチン」。 私たちが昔からエビ、カニ、サケ、イクラなど赤い色をした身近な海産物から取り入れてきた栄養素です。 本書では、まずストレス過多から紫外線まで病気と隣り合わせの現代人にとって「活性酸素」がいかに恐ろしいかをレクチャー。その“悪玉”を、アスタキサンチンが見事に撃退するメカニズムをわかりやすく解説しています。生活習慣病や眼精疲労の予防と改善、美肌・美白、脳細胞や体の衰えなどに対する効能を紹介する、アスタキサンチンの入門書です(本書は、『驚きのアスタキサンチン効果』を改題したものです)。
  • 悪党は休まない
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    1巻682円 (税込)
    美人局で男を強請った帰途、高級外車と接触事故を起こしたことから、青木昇と久保みちるはその代償として資産家の篠村夫妻により肉体を弄ばれることに。 だが二人はやがて巨万の財産を持つ篠村から金を奪取することを思いつく。 計画はあっけなく頓挫したかのように思われたが、篠村の妻・祥子の誘いから新たな展開を見せ始める。 誰が騙され、誰が騙すのか。最後に笑うのは誰か。勝目ワールド炸裂のハードバイオレンス長編。
  • 悪への招待状
    4.3
    1巻770円 (税込)
    「江戸という都市に対する橋頭堡を作ってみたい、というのが本書を執筆のする最大の動機だった」と、あとがきで著者が明かしているだけに、意欲に満ちた、江戸を知ることができる作品だ。それでいて、難解ではない。 「本書を執筆するに当って、少なくとも自分がわからないことすべて調べよう、というのをルールにしましまた。要するに江戸を、手に取って理解できるところまで持ってこようと思ったのです」と、著者は書いている。 江戸が、まるで目の前にあるかのような臨場感をもって読める傑作!
  • 悪夢氏の事件簿
    -
    都内のとある場所に古びたホテルがある。豊満なドイツ夫人が経営するアカギホテル。 その空間に迷い込んだように宿泊した自衛官は、そこに長期滞在する不思議な男と出会う。 人は彼を悪夢氏と呼ぶ。眠りにつくと必ず悪夢を見ることから名づけられて綽名だ。 悪夢氏にはその裏返しともいえる邪悪な人物Mの存在がある。Mは悪夢氏の周囲の人間に様々な罠を仕掛け、破滅させようと図る。 悪夢氏はまれなる知恵と工夫でMの企てを退けていく。黒魔術ともいえる著者独特の不思議世界のミステリー。
  • 悪霊刑事
    -
    1巻715円 (税込)
    警視庁の刑事・妙玄真之は別名「悪霊刑事」と呼ばれるが、そんな刑事は在籍していない。 ところが、彼にしか解決できない事件が勃発すると、どこからともなく「悪霊刑事」は現れ、実在の者となる。 今回は、ヒトや家畜の体内に入り込んで卵を産み付け、狂気へと導く殺人蠅なるものが大量発生したことで、「悪霊刑事」は現れた。生物学者はもとより、自衛隊の火器を使っても食い止められない殺人蠅を、妙玄はいかに立ち向かうのか――。寿行ワールド全開の異界ハードロマン!
  • 阿蘇・黒川温泉殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    信州・安曇野市の西に位置する常念岳への登山口、一ノ沢でリュックを背負った男の遺体が発見された。 五月とはいえ、常念岳登山にはピッケルとアイゼンが必要になるが、遺体の所持品からはそれらの装備が見つからなかった。 安曇野署の人情刑事、道原伝吉に捜査の指令が下る。 見つかった遺体の死因は絞殺、阿蘇・黒川温泉で妻と落ち合うために、岡谷の自宅を出たまま消息を絶っていた男性と特定された。道原刑事の前に、信州と阿蘇を結ぶ事件が次々と現れるが、地道に結ぶ糸を解明していく。だが、事件の被害者たちの背後に、大きな謎が隠されていた!
  • 温かい死体と冷たい死体
    4.3
    1巻770円 (税込)
    30年近くを監察医として勤めてきた経験から、昭和と平成では死体が違っているとの実感を得ていた。 どこかどう違うのか。 本書では、昭和と平成の時代を事件を比較していく。 また、たとえば、扇風機の死亡事故の解明によって、首振り機能がついたことなどを紹介し、死亡事故の解明によって、社会が安全になっていったことを明かしていく。 監察医の仕事の重要性が伝わってくる。
  • 新しい「乳酸菌」が、命を鍛える
    4.5
    「ヨーグルト長寿説」で20世紀初頭に一大ブームが巻き起こって以来、健康にいいとして定着している乳酸菌。 しかし「生きた乳酸菌でなければ意味がない」というのは、古い常識。感染症対策、高脂血症、高血圧、肝炎、そしてガンにまで有効な症例が報告されている、新しい「乳酸菌」の強力なパワーを徹底解明する。
  • アダージョの恋
    -
    1巻605円 (税込)
    十年以上も前に終わったはずの男と女の不思議な関係。かつては売れっ子のライターだった男は鎌倉に住み、有閑の夫人や女医との付き合いに明け暮れる。酒に溺れ睡眠薬を多用するおとこを、かつての恋人だった「私」は優しく見守る(表題作「アダージョの恋」)。高校時代の女友達との久しぶりの邂逅で、遠い昔のことを思い出しながらも現状の生活を探り合ったり(「迷子が笑った」)、雄の飼い猫は飼い主の私に欲情する、訪れる男たちにも嫉妬し、彼らの服などにおしっこをする(「猫のヒゲ」)、若手俳優のベテラン役者への嫉妬に付き合う女優の気持ちの揺れ(「砂の花」)、甘味評論家の取材を通してその夫婦の生活のただなかに入ってしまうフリーライター怒りと困惑(「ようかん」)、など、様々な場面の男と女の嫉妬と愛情を描く5編を収録。
  • あなたの病気には意味がある
    3.0
    「脳梗塞や心筋梗塞を起こすような人は、昔なら大変な英雄だった。……これら重大な病気は、なぜ起こるのか、その原因を深く探っていくと、それは単にからだの中の“異常箇所のトラブル”や“弱点の露呈”ではなく、むしろある意味で“強さの表われ”だということが分かってきます。」と、著者は語る。 わたしたちを蝕む病気が、体の弱さによるものではなく、人としての優れた特性だとしたら? 病気との向き合い方も考え方もおおきく変わる、病気についてまったく新しい視点で捉えた貴重な書だ。
  • 甘いうめきが死を招く 濃密官能サスペンス傑作集
    -
    1巻682円 (税込)
    「いいかい、独りでやるの……。いっぱい、いくんだよ」 あてずっぽうにダイヤルを回してセックスを録音したテープを流し、電話に出た相手の反応を楽しんでいると、受話器からは女性の押し殺した息づかいと、「アア、アン」という声が──。 いたずら電話で知り合った美人OL片桐敏子とのセックスにいつしかおぼれていく英次。敏子のセックスは奔放だ。「舐めたい、英次のこれ……」「めちゃくちゃにされたいの」「ひびくわ、英次。とってもいい」「コレはわたしだけのもの」とベッドでは欲望が止まることなく色情を漏らし続けた。そして、ひさしぶりのテレホンセックスの最中に、敏子が突然はげしく喉を詰まらせたような声を出し、殺害されてしまう。現場に駆けつけた第一発見者の英次は容疑者となり警察の取り調べを受けることに。敏子のレコード盤コレクションを手掛かりに殺人犯を探す表題作のほか、女性たちが秘める奥深い性を赤裸々にしていく。 「新宿はぐれ地図」「笑え、デスマスク」「リップ・テクニック」「ディスカバー・ワイフ」「怨み肌」「真夏の夜の狂乱」「蜜のパートナー」「甘い夜のダミー」の9編を収録する勝目梓ワールド炸裂の傑作集。
  • 天草御所浦殺人事件 警察庁広域捜査室 宮之原警部の透徹眼力
    -
    1巻682円 (税込)
    風光明媚な熊本・天草の島々、休暇で訪れていた大鷹鬼平はバス乗り場で八尋雪枝と知り合いになる。 誘われて御所浦島の同じ旅館に泊まることになる。 雪枝は同じ島内に住む友人を訪ねる予定で、夕食後、友人の夫からの呼び出し電話で出かけていくが、その夜は戻らず、翌朝、溺死体としてフグの生け簀に引っかかっているのが発見された。 時間をおかず東京で、農林水産省の審議官という高級官僚が西銀座の地下駐車場で刺殺された。 まったく関係のない事件だと思われたのだが……鬼平は疑問を抱いた。 美しい海で、真珠貝とトラフグの二つの養殖事業を巡る問題が起きていたことが、どうやら事件にかかわっているらしいと鬼平は睨み、警察庁の宮之原警部に連絡を取る。 社会問題を含んだ壮大なスケールで描く宮之原シリーズの快作。
  • 天橋立殺人旅愁
    4.0
    1巻682円 (税込)
    北アルプスの丸山ケルンあたりで猛吹雪を避けていた登山グループが、偶然、雪の中から赤いダウンジャケットを発見した。 それはつまり、遭難者がいることを暗示していたが、周辺で何かを見つけることはできなかった。 安曇野署(旧豊科署)の刑事・道原伝吉は必ずや何かあると信じ、ダウンジャケットのポケットにあった豊科のレストランのレシートを頼りに、遭難者を捜すことからはじめた。 伝吉の勘は当たる。 地道の捜査によって、雪の中から見つかったダウンジャケット一着から、男と女の過去と殺意を明らかになっていく。 読み応え十二分の秀逸山岳ミステリー!
  • あまりにも知らなすぎた スーパーストレッチング: ゴルフと健康のため
    -
    ストレッチといえば、準備運動としてもトレーニングとしても当たり前となっているが、実は知っているようでいて知らないことばかり。読むだけでゴルフが上達、目からウロコ間違いなし。健康志向のゴルファー必見。 第1章 ゴルファーの朝 第2章 ストレッチングで柔軟性を高める 第3章 正しいウォーキングで正しいスウィング 第4章 足腰を強化する 第5章 胴体と腕を強化する 第6章 パワーと持久力をアップする 第7章 クーリングダウンで調子を保つ 第8章 チューブ1本でできる筋力トレーニング 第9章 これで万全トラブル対策
  • 雨が好き
    4.0
    1巻476円 (税込)
    高橋洋子の初期の作品集。デビュー作の「雨が好き」は中央公論新人賞受賞作。 列車の中で知り合った若い舞台女優と歳の離れた作家とのひと夏の恋愛を描く。知り合ってすぐに男は、鎌倉の家に来ないかと誘う。そこには四匹の猫がいるだけだという。秋になって別れた後、主人公の女優は、車の中で降る雨を見ながら「雨が好き」といった男を思い出し、逢いたいと思う。 「通りゃんせ」は芥川候補作になり注目された。 映画監督と若いカメラマン助手との間で揺れる女優を描く。強引で傲慢な映画監督と正反対の控え目なカメラマン助手に心は動いてゆく。 一本の映画の撮影の終了とともに監督との関係は終わり、同時にカメラマン助手との関係もばれてしまう。彼女は生まれ育った場所をおとずれ、自分を見つめなおそうとする。
  • 雨を待ちながら
    -
    少女時代から高校生、女優デビュー、結婚出産、子育てを経て、女としての成長を振り返る。転機となったさまざまなできごとを客観的な目線で綴る。 友人のほんの一言から女優の道を選び、テレビの朝のヒロインとなる。デビュー作となった映画「旅の重さ」を数年後に映画館でボーイフレンドとみた時の感情。たばこの吸い殻がとりもった(?)縁で結婚へ。 子育ての大変さと娘への細やかな愛情、夫とのやりとり。作家と女優という二つの職業の間で揺れる感情。アイディアにあふれた様々な料理への挑戦。友人知人たちとの気持ちが豊かになるつきあいなど……。  1980年台7年間にわたって雑誌に連載をされたエッセイをまとめたもので、女優、女、妻としての心情か赤裸々に語られている。
  • アラサーたちの恋歌
    -
    1巻636円 (税込)
    まだバブルの残り香が漂う中、大学生の頃原宿かいわいのバイト先で知り合った5人の女子たち。その後、様々な人生を歩む。間もなく30歳を迎えようとする微妙な時期だ。 恋愛、失恋、不倫、結婚などなど、彼女たちを取り巻く出来事は多彩だ。彼女たちの中心にいた男との関係を手掛かりに彼女たちは、愛されたこと、愛したことを思い、自分たちの20代の生活を振り返る。 6つの名曲をモチーフに女子たちの切ない思いを描く短編連作集。
  • アルプス冬物語
    -
    1巻682円 (税込)
    木曽駒ヶ岳、宝剣岳がくっきりと眺められた晴天の駒ヶ根市の銀行に、強盗が押し入った。 犯人は逃走の途中で人質を取る。偶然通りかかった三十三歳の三奈子だった。 翌日には無事解放されるが、三奈子の人生は大きく変わっていくことになる。(表題・アルプス冬物語)。 ほかに、「無名沢」「赤い崩壊地」「下山近道」「地獄への縦走」「奥又白谷」「魔性の尾根」など全7編からなる山岳推理短編集。
  • 淡路いにしえ殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    東京・銀座コリドー通りで、医療メーカー研究所勤務の森中道夫が首を特殊な凶器で斬られて殺害された。 目撃者の証言では、犯人は木遣りのような歌をうたいながら悠々と立ち去ったという。森中は製薬関係者が集まる銀座のクラブ「志筑」から帰宅するところだった。 森中と同じ淡路出身で店のホステス笹野夕子は、真相を知るために名警部・宮之原とともに動き出す。長編旅情ミステリー。
  • 暗殺都市
    -
    1巻682円 (税込)
    デパートの警備員の辺見恭平は、もともとは、要人警護を務めるSPに抜擢された優秀な警察官だった。暴走族がしかけてきた煽り運転に応戦し、怪我を負わせたことの責任をとって職を辞したのだ。平凡な生活を送っていた辺見だったが、ある日、罠にはまり、銀座のクラブホステスの警護をする役目を負わされてしまう。 数日間で終わるはずの警護だったが、思わぬ成り行きをたどってしまう――。正義感溢れる辺見は、男として生きる者としては、どのような結末に満足するのか。驚愕のラストが待ち受けている!
  • 暗殺連峰
    -
    1巻671円 (税込)
    夫は急に決まった札幌出張に出かけた。しかし、夫は忽然と消失してしまった。 手掛かりは札幌にあるはずと思い、藁にもすがる思いで、札幌で暮らすかつての恋人に夫を探すように頼んだ。 快く引き受けてくれたはずの元恋人だったが、彼はなぜか、長野県の蝶ヶ岳山頂で死んでいた。 長野県警豊科署の道長伝吉刑事は、北海道に飛び、執念の捜査を開始する!
  • 安心したがる人々
    -
    「安心してはいけない」「世の中はもっと不安になる」「安心に暮らせる生活などない」。不安や悲惨さの中にこそ、希望や安心が残されている。学生時代からキリスト教者として生きてきた著者は、作家として社会を見つめる多くの問題作を生み出している。また社会的責任や発言力の大きい団体の代表などの役職も務めた。様々な立場から、欧米はいうに及ばず東南アジア、東、アフリカ、中南米など多くの問題を抱える数多く国々を訪問をしてきたなかで、否応なく「日本とは? 日本人とは?」という問題に直面する。このエッセイには私たちが見過ごし避けてきたものの本質が見えてくる。昭和ひとケタ女性の行動力と発言力が、次の時代を担う若者たちを刺激する!
  • 言い出しかねて
    -
    1巻660円 (税込)
    ひとりぼっちの自宅で三十歳の順子が電話する相手は、年下の同僚水谷恵美だ。週に二度か三度、無言のまま切る夜の電話。エリートの恋人がいるらしい恵美のことが気になって仕方がなかった。ところが恵美が無断欠勤した日、順子は恵美のマンションを訪ね、死体となって横たわっている恵美を発見する。警察は自殺と判断しているが……。 表題作「言い出しかねて」の他、「誰かが私を愛してる」「ラブ・フォー・セール」「夢見る頃を過ぎても」「あなたと夜と音楽と」「ラウンド・ミッドナイト」「身も心も」「アローン・トゥゲザー」の7編を収録したアーバン・ミステリー。
  • 言えない関係
    -
    1巻660円 (税込)
    徹夜で麻雀をするといった夫不在の家で、妻の心にふっと淫らな隙ができてしまう。そこを突いた男と、ただならぬ関係がはじまり、妻は窮地に陥っていくのが表題作の「言えない関係」。 「戯れの誓い」では、もしも死期が迫っていることがわかったら、憎んでいる男を殺してやってもいい、と約束した男女の心理の葛藤と駆け引きを描く。 ほかに「指の骨」「職権濫用」「近所の墓」「血の問題」「鏡の前」「壺の中」など、全8編の短編集。いずれも、思いもかけない結末が待ち構えている。
  • 怒りて猿よ山を揺すれ
    -
    1巻682円 (税込)
    猿の本能と人間の欲望が激しくぶつかりあう! 餌を求めて神経を研ぎ澄ませ、知恵をしぼり、生きる山猿たち。 人は金儲けのために、そんな猿たちを利用しようとする。 ボス猿・雷電率いる仲間たちは、人間の思惑通りに踊らされてしまうのか。 天然記念物指定、高速道路建設など人間の欲が露わになれば、猿の住む環境は厳しくなっていく。果たして、人と猿が共に幸せに生きる道はあるのか。 野生動物と地域開発とが交錯する至高のエンターテインメント小説!
  • 出雲松江殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    警察庁の宮之原警部は、島根、鳥取の二つの県をまたぐ捜査相互乗り入れ実験のアドバイザーとして松江に滞在していた。そこで海岸の洞窟に打ち上げられた刺殺死体が見つかった事件に巻き込まれてしまう。行方不明になった義兄の安否を気遣う女性と知り合ったこともあった。 身元はほどなく判明したが、立て続けにその関係者が横浜、東京と殺害され、広域事件の様相を見せ始める。その人間関係を捜査するうちに22年前の高校生刺殺事件と容疑をかけれた同級生の存在が浮かび上がる。長編旅情ミステリー。
  • 一本の線
    4.0
    98歳を超えてなお、旺盛な制作意欲を持って絵画に取り組む著者が、若き日の懊悩や時代に翻弄される人生について、ウィットと哀しみにあふれる文章で綴る日々のかたち。 福岡県飯塚市、筑豊の炭鉱を経営する家に生まれた著者が、東京美術学校めざして一人上京し、地下鉄銀座線の開通にわく東京で、「エカキ」となっていく自分を振り返った自伝的読み物。 戦争へと向かう日々の中で、藝大生として送る日々の暮らしののどかさ、藤田嗣治や今西中通との交流、坂本繁二郎の想い出。戦争のまっただ中にあっても、想いを告げる苦しさと憧れの女性への思慕にもだえる悩みは変わらない。27歳までの青春の懊悩を綴る。
  • いつかボビーのように
    -
    1巻416円 (税込)
    18歳で棋士最高位の「名人」タイトルを獲得し、5年連続でタイトルを防衛している日本将棋連盟棋士の法水凛にはもう一つの顔があった。それはトップアマチュアゴルファーの顔だ。23歳になった法水の憧れは、アマチュアで全米オープン、全米アマチュア、全英オープン、全英アマチュアと当時のグランドスラムを1年間で達成して、プロに転向せずに引退した球聖ボビー・ジョーンズだった。 目標はプロを負かしてトップに君臨したボビー・ジョーンズの生き方を見倣い、ジョーンズが創設したマスターズの舞台に28歳までに立つことだ。「聖地オーガスタに立って何があるのか見極めたい」と強豪たちと対戦しながら腕を磨く。プロも教えを乞いに集まるアマチュアのパット名人・門司先生からは「迷宮の扉」を開けてしまったと指摘され、法水は悩み、ゴルフは乱れる。トップアマの過激なドラマが、名匠・政岡としや氏の漫画で描かれる。
  • 遺伝子からのメッセージ
    -
    1巻770円 (税込)
    体重60キロの人には、約60兆もの数の細胞がそれぞれの場で整然と動いている。その細胞の中の遺伝子は、すべて同じ遺伝子情報をもちながら、そのほとんどがオフの状態にあって、必要なときにしかオンにならないと、遺伝子工学の最先端を走る著者はやさしく説明する。 こうした事実を踏まえ、「人生をイキイキ生きるには、そのために必要な遺伝子をオンにすれば良い」と提唱する。 そんなことができるのか? 本書にはその方法が得られるヒントがある!
  • 生命のバカ力 人の遺伝子は97%眠っている
    3.7
    私たちの遺伝情報は、ほとんど眠っているのです。そうすると、眠っている遺伝子をONにして、起きている悪い遺伝子をOFFにすることができれば、私たちの可能性は飛躍的に発展するのです。(はじめに、より抜粋) 未知の領域だった遺伝子を、どうすれば自分のために活かすことができるか。そのヒントと活用実例を紹介。
  • 癒す力の科学
    -
    1巻715円 (税込)
    皆さんが心とからだの関係について疑問に思っていることについて、できるだけやさしく説明しようとしたものです。 そして人はどうして病気になるのか、またどうしたら病気にならないようにすることができるのか、また病気になっても、どうしたら治ることができるのか。あるいは治らなくても、病の進行を遅らすことができるのかを説いたものです。(「はしがき」より)
  • 伊予松山殺人事件 警察庁 宮之原警部 大いなる洞察力
    3.0
    1巻682円 (税込)
    好評、宮之原警部シリーズ。 松山駅近くの繁華街の駐車場でホームレスの他殺死体が発見された。 真っ黒に汚れた衣類、生ごみのような悪臭を放っていた。死体からは、トカレフ、胴巻きからはタレントの戸籍謄本が発見され、事件はセンセーショナルな様相を見せ始める。 半年ほど前に同じ管内の殺人事件を鮮やかな推理で解決に導いた、愛媛県警松山中央署留置所の看守、大鷹鬼平は、刑事の藤森とともに捜査を始める。 実は鬼平には頼る後ろ盾があった。 警視庁遊撃捜査係の宮之原警部だ。 捜査線上には、ホームレスの最後の目撃者、屋台のラーメン屋の親爺、専門学校の用務員、連れ込み旅館の仲居などが参考人として挙がる。 そこへクラブの美人ホステスから「ホームレスに尾けられた」という電話が入る。 鬼平は、ホームレスの身元が事件のカギと睨み、東京・代々木公園のホームレスの群れに潜入しようと試みる。
  • 西表 背徳の断崖
    -
    1巻682円 (税込)
    探偵の岩波がリーダーの冒険グループの女性メンバー真那津が、阪神淡路大震災で母を亡くした少女を連れて帰京した。唯一の肉親は父だったが、数年前に妻子を棄てて愛人とともに沖縄に逃げてしまったようだった。 成り行きで捜索をはじめた岩波は西表島に向かったが、父親は3年前から行方不明になっていた。 なぜ、姿を消したのか。捜索を進めるうちに、思いがけない真実が浮き上がったきた。父親は無事なのか? 肉親を亡くした少女に安寧は訪れるのか――。 南の島を舞台にした、異色ミステリー!
  • 色女
    -
    1巻682円 (税込)
    シティホテルの高層階の部屋の窓から夜景を眺める28歳の石野浩子。木村裕一には妻がいることを納得ずくで始まった関係も1年半になる。木村は罪悪感につきまとわれ関係を解消したいと考えていた。しかし今夜、浩子を後から抱きしめ「縛ってみたいんだ」と囁くと、彼女の全身が一瞬にして熱くなるのが伝わった。ふたりは単なる不倫の関係から別の関係になれるのか……(「色女」)。表題作をはじめ、最後の一線をめぐる最高の女友達との夜、マンションの管理組合で知り合った四十歳と三十七歳の既婚者同士など8組のスリリングな恋模様を描いた、切なく苦い、だけど最高に甘美な作品集。本書は、徳間書店より刊行された「横好き」を改題したものです。
  • 潮の葬列
    -
    1巻671円 (税込)
    私立探偵の秋津慎平は、人生を甘く見ていたのかもしれない。そう非難されても返す言葉はなかっただろう。もっとも大切にすべき女を、もっとも軽んじることをしたのだから――。 秋津のパートナーの敬子が、友人の結婚式に参列するため、式場となっている徳島県の高松市へ発った。秋津は敬子との関係を深めるため、敬子に合流した後、四国旅行を計画した。だが、秋津の女へのだらしなさのせいで、敬子と会えなくなった。敬子はどうなったのか? 秋津は悔恨を胸に、敬子を捜すことになる――。
  • うつに負けない「気」の高め方
    -
    心が疲れてきたな、と感じたら読んでください。 心のための手掛かりが見つかるはずです。 うつは、わずかなストレスがきっかけで、心に忍び込んでくるものです。 筆者自身も、些細なことからうつになってしまい、壮絶な日々を送ります。 本書には、必死の想いでうつから抜け出した経験をもとにした、心を明るく元気にして暮らすための、実践的で現実的な対処法が盛り込まれています。
  • 裏太平記
    -
    古典随筆の名作「徒然草」の著者、吉田兼好は謎の多い人物だ。そこに目を付けた鬼才半村良。 鎌倉幕府の滅亡、後醍醐天皇の建武の中興の動きの中に、歴史を操る人物として兼好法師を置き、『太平記』には書かれなかった裏の歴史を紡ぎだす。 物語の中で実在の人物と創作の人物たちが自由闊達に動き、新しい歴史を生み出していく。 伝奇小説の巨匠が残した幻の長編小説。
  • うらばい
    完結
    -
    全1巻429円 (税込)
    万屋十一(よろずや といち)が大阪を舞台に裏社会でひと儲けする。政岡としやの傑作オリジナル作品だ。
  • エクセル最速仕事術
    4.0
    1~3巻902~974円 (税込)
    現代のビジネスパーソンの必須アプリともいえるのが、オフィスアプリのなかでもとくに利用頻度の高いエクセルです。このエクセルにはパッケージ版のほか、マイクロソフト社のサイトで無料で提供されているExcel Onlineがあり、いまやパソコンばかりかタブレットやスマートフォンで、会社や自宅だけでなく出先や出張先でさえも表作成が行える時代になりました。このエクセルを使った表作りは、会計や経理ばかりでなく、資料作りやプレゼンテーションにも役立つものだけに、効率よく作業を行いたいもの。本書には、エクセルを使った仕事を効率よく行うための、基本的なテクニックから裏ワザまで満載されています。パッケージ版エクセルだけでなく、Excel Onlineにも完全対応したエクセルの時短テクニックを、詳細に解説しました。
  • 襟裳岬殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    札幌のホテル経営者の朋恵は経営のことで悩み、ひとり気持ちを整理するために襟裳岬を訪れた。 海霧が迫る岬で、朋恵は女性の殺人死体と遭遇する。 翌日、日高山脈を挟んで反対側の然別温泉で男の自殺と思われる死体が発見された。二人はともに郵政年金福祉事業団の企画課に勤務していた。 地元の目撃者や新聞記者の話から、単純な痴情のもつれによる殺人ではないと感じた朋恵は、大学の同級生の峡子に相談する。 峡子は警察庁に入庁し警視正というキャリアだ。そして紹介されたのは警視庁広域捜査官の宮之原だった。 宮之原の捜査で、事件は北海道と東京の二点を結び思いもかけないような広がりを見せ、複雑な人間関係が浮かび上がる。 著者の代表作「宮之原警部シリーズ」注目の一冊。
  • 遠来の客たち
    -
    1巻561円 (税込)
    今も健筆を誇る作家曽野綾子のデビュー作がよみがえった! 芥川賞候補になった短編「遠来の客たち」を収めた、全7編からなる短編集。 20代に書かれた作品群は、いずれもみずみずしく、意欲に満ちている。 長い時を経たにもかかわらず、古めかしくなっていないのは、さすがとしか言いようがない。 その後の旺盛なる創作の根幹が垣間見られ、一読の価値アリだ。
  • 老いの身辺をさわやかに生きるための言葉
    4.0
    《まえがきより》  近年の日本人は、世の中が理想通り動くのが当たり前、と思うようになった。ところが、戦前の日本の現実を知っている世代の私などは、いつの時代だって現世は思い通りにならなくて当たり前、と思って来たのである。これが大きな違いだ。  思い通りにならない世界だから、文学も絵画も映画も生れるのだ。(中略)絵画も映画も、皆作品にこの悲しみの世の一部を必ず切り取って埋め込んで来たのだ。  その悲しみや不運をどう処理してきたかが、個人の歴史そのものなのだ。(後略)  悲しみや苦悶を抱えながら、人はどうすれば清らかに生きていけるのか。真面目な人生のための道標となる貴重な一冊。
  • 黄金郷伝説〈人の巻〉慶長太平記
    -
    名古屋三四郎を預けるために頼った会津では留まることができず、友右衛門と野笛の一行三人は越後へと向かった。 山間の集落、阿田村で友右衛門と野笛は正式な夫婦となりしばしとどまった後、城下へ。まさに徳川秀忠の弟、家康の六男、松平忠輝が入封したばかりで新興の国の勢いがあった。 三四郎は家中の重臣の家に預けられている、忠輝との対面も果たす。三人はしばらく落ち着いた生活を送ることができるが、真田昌幸の訃報が届き、世情はまた緊張感を増していく。 果たして三四郎、友右衛門、野笛らはどこへ向かうのか……。 壮大な歴史物語の完結編!
  • 黄金の血脈〈天の巻〉慶長太平記
    -
    越前の漁師の倅、友吉は関ケ原合戦に雑兵として参加した。なぜか、太閤の黄金を南蛮船に運ぶ作業に加わり、そこから真田幸村の家臣、霧隠や猿飛の知己を得る。名を鈴波友右衛門と勝手に名乗り始める。 大坂の浪人宿でくすぶる友右衛門に、霧隠は出雲阿国の子、三四郎を会津まで届けるよう依頼する。今井宗久の力を借り海路、房総へと向かった。そこで待っていたのはまた真田の家臣たち。そしてそこには激しい黄金の謎の匂いがした。 黄金を巡る伝奇小説の傑作長編、第1巻!
  • 大井川SL鉄道殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    大井川に沿って走る大井川鉄道のSL列車が、高さ70メートルの奥大井レインボーブリッジを渡っているまさにその時だった。 乗客たちは、白い乗用車が木々をなぎ倒し、峡谷の斜面を落ちていくのを目撃した。 乗客たちの通報により、ただちに派出所の警官が、上り、下りの両方向から一本道を現場に向かった。 しかし、犯人らしき人物を目にすることはなかった。 山深い地での犯行、そして姿の見えない犯人。 捜査が行き詰まる中、次の事件が起きてしまう。いったい、犯人の目的は何か? 警察庁宮之原警部が超推理と智略をもって犯人に迫る!
  • 狼よ、はなやかに翔べ
    -
    1巻682円 (税込)
    超一流の流行作家だった藤原審爾が放った動物小説集だ。 読み応え十分の中編が4作品。 狼が主人公で傑作との評価される「狼よ、はなやかに翔べ」、サーカスの目玉だった黒豹を描いた「黒豹よ、魔神のごとく襲え」、熊の哀しみと人間の無慈悲な凶悪ぶりを対比が見事な「赤い人喰熊」、そして、飼い犬として可愛がられた犬たちが野生化し、野犬となり、人間たちの憎悪の対象となっていく様に迫った「山犬たちが吠える雪夜」。 評論家の中島河太郎は、文庫版の解説でこうつづっている。「著者の動物小説の特色は、主役となった動物の側から描かれて、その心情と行動を見事に捉えている。人間との係わりもあるにしても、かれらの視点から人間の信頼と不信、ないし不可解さを導きだしたたしかさに驚嘆させられる」と。 必読である。
  • 奥飛騨・穂高 殺人怪路
    -
    1巻682円 (税込)
    長野県警安曇野署長宛に、17歳の少女と刑事課の若手・会田刑事が淫らな交際しているという告発文が届いた。 真実ならば警察の信頼を大きく損なうことになるが、匿名での告発を鵜呑みにするわけにはいかなかった。 署長、そして相談を受けた道原刑事が対応に苦慮するうちに、その17歳の少女とつながりがあった男が殺された。 いったい誰が、何の目的で、若手刑事の秘密を暴露し、追い込んでいくのか。刑事と少女との恋の行く末はどうなるのか。 人情刑事・道原伝吉の胆力が事件に迫る!
  • オスの上限
    -
    1巻590円 (税込)
    「女薫の旅」シリーズをはじめ数多くの情愛小説で不動の人気を誇る名手・神崎京介が贈る、恋に不器用な女性たちをヒロインにした7つの恋愛ストーリー。 7人のヒロインが恋愛に求めているのは、結婚というゴールなのか? 男と女の駆け引きの微妙なニュアンスを、甘くほろ苦い性愛と会話に絡めて緻密に描いた大人の恋愛小説。 女性読者には恋の勇気を、男性読者には女性の真理を教えてくれる。
  • 尾瀬ヶ原殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    5月の長い連休が明けて、北アルプスに登った男が予定日を過ぎても戻らないという連絡が長野県警豊科署に入った。 県警から連絡を受けた山岳救助隊は、徳本峠小屋の近くで、絞殺された女と捜索願の出ていた男の転落死体を発見し、道原伝吉をはじめとした刑事たちが検死と現場検証に出向いた。 状況から推して、無理心中という見方があったが、道原は雪の荒れた跡の不自然さから他殺の疑いを持った。 関係者にあたるうちに、この事件の鍵は、ミズバショウで有名な尾瀬ヶ原にあると突き止め、19年前のある男の不審死にかかわっていることを見抜く。 複雑な人間関係を解きほぐし、意外な展開を見せる人情刑事・道原伝吉シリーズのスリリングな傑作。
  • 小樽運河殺人事件
    -
    1巻671円 (税込)
    夏の小樽運河に男の死体が浮かんでいるのが発見された。かつて小樽運河保存運動の中心的人物で、その後東京で画商として成功した男だった。 はじめは保存会の人間関係に原因事件のカギがあると思われていた。しかし絵画が異常な値上がりを続ける状態の中で、絵の売買にかかわることに捜査は広がっていく。 小樽の刑事は、東京の操作聞き込みに警察庁遊撃捜査係の宮之原に相談を持ち掛ける。そうしているうちに小樽に住む女性画家が殺害される。事件の魔手は一気に絵画流通の裏の世界へと伸びていく。 宮之原は殺害された画商の姪とともに核心に迫っていく。 大人気、広域捜査官・宮之原警部シリーズの社会派ミステリー!
  • オトコ強化論
    3.0
    日本男子は何からなにまで弱り切っている──。 カイチュウ博士こと藤田紘一郎先生は、大まじめに警告します。 日本男子は、心と身体が弱くなっているだけでなく、精子までもが弱くなっていると指摘します。 何がいけないのか? どうすれば心身を鍛え、1匹の精子から強者にできるのか? 本書は、今日からはじめられるヒントを解説します。
  • 男と女の悲しい死体
    3.7
    1巻682円 (税込)
    ダイナマイトをふたりで抱えて爆死した男女。 セックスをしたまま心中をしてしまった男女。 奥さんの下着をつけたまま自慰の途中で心臓発作で亡くなった夫…… 。隠蔽されることの多い男女が絡まる死を、東京都監察医務院での30年のキャリアをもつ著者は冷静に見てきた。 心中、無理心中、殺人、自殺……。 どれをとっても、美しい死体などないと断言しているが、死ななければならなかった彼らの人生に思いを馳せずにはいられない。
  • 大人のお伽噺
    -
    1巻550円 (税込)
    黒鉄作品には珍しい長編マンガ集だ。昔話の「カチカチ山」「さるかに合戦」「一寸法師」「浦島太郎「桃太郎」「雪女」に材をとった「大人のお伽噺」をはじめとして、6コママンガや2ページマンガとはひと味違った醍醐味の作品ばかり。 あちこちにちりばめられたギャグと史実と知識に圧倒される。マンガに耽る喜びが詰まっているが、途中2ヵ所で、巨匠のエッセイが読める。独特な文章はうまくて面白い。
  • ちょっとひと息 大人のちょいエロ検定
    -
    大人の男女関係へと至る道は、きっかけさえあれば簡単なようで、じつは奥が深く、絶妙な大人力を必要とするものです。そこに「ちょいエロ」な大人力が加われば、まさに鬼に金棒、あなたのモテ度はさらにアップし、狙った女性のハートを鷲づかみにすることもけっして夢ではありません。本書は、「大人研究」の第一人者・石原壮一郎が放つ、まったく新しい大人力検定本。 男女関係に発展しそうな多彩なシチュエーションを用意し、その際にあなたがどんな対応をとるか、どんな選択肢を選ぶかで、あなたの「ちょいエロ度」を検定します。 問題は全部で69。それぞれの設問に3つの選択肢を用意し、各回答に点数と判定がついています。回答後、その設問と選択肢に関する解説を読めば、あなた自身の「ちょいエロな大人力」に関する弱点や問題点が鮮明に浮かび上がってくることでしょう。 どうぞ毎日お気軽に少しずつでも本書の問題にチャレンジし、あなたの「ちょいエロな大人力」に磨きをかけてください。あるいは、飲み会や合コンのネタとして本書の問題を提示し、みんなの回答を比べながら盛り上がってみるのも一興かもしれません
  • 鬼の棲む場所
    -
    1巻682円 (税込)
    城所恒夫は母を知らない。 未婚で恒夫を産んだ母は、元ボクサーの父と結婚した1年後に、4歳の恒夫を残して消えたのだ。 以後、血の繋がらない父が男手ひとつで育ててくれた。 ある雪の夜、19歳の恒夫は新宿でトレーナーの田沼八郎に出会い、プロボクサーを目指すことに。一方で、恒夫は恋人の中井信子とは別に、一緒に暮らしていた養父の愛人清子とも体の関係を持ってしまっていた。 デビュー戦、新人王戦と勝ち進む恒夫だったが、複雑な人間関係の陥穽の渦に巻き込まれていく。 エキサイティングなファイトシーンがストーリーと絡み合う、会心の長篇ハード・サスペンス。
  • おぬれ絶唱
    完結
    -
    全1巻495円 (税込)
    1980年代を彷彿させる黒鉄ヒロシの世界観が味わえる時代劇ギャグマンガ
  • 俺に訊け! ゴルフ迷路からの脱出術
    -
    アマチュアがゴルフ場で犯すミスの原因は、ほとんどメンタル面からきている。「うまく打てるかな」という不安や緊張からスイングがガチガチになって、スライス、トップ、大ダフリの連続だ。こうなると負のスパイラルから立て直しが利かなくなる。せっかくのラウンドで大たたきならゴルフも楽しくない。そこでプロ生活半世紀以上の安田春雄プロが、悩むアマチュアにベストアドバイスを送る。
  • 俺のゴルフ道1
    -
    1~3巻397円 (税込)
    群馬県の山奥にある採石場で一人の少年がダンプ一杯分のゴルフボールを来る日も来る日も打ち続けていた。少年の名前は荒船多聞、三日月中学2年生。元極道だった父親、荒船清二郎から世界一のプロゴルファーを目指せとスパルタ指導を受け、体でゴルフを学んでいった。
  • 俺之助
    -
    1巻393円 (税込)
    このマンガ、ハチャメチャなギャグマンガに有らず。1970年代に描かれたにも関わらず、時空を越えるシーンは今のSF映画を想起させるし、デジタル時計ではなぜか特別な時間を描いている。当時の若き俊才は、現代の有り様を予見していたのか!
  • 愚か者たちの烙印
    -
    1巻671円 (税込)
    宝石商として成功している吉川和巳は、愛人と生活するために、妻を殺そうと画策する。夢のような生活を手に入れるには、完全犯罪でなければならない。そのために考えたのが、妻が誘拐されるという事件をでっち上げたうえでの殺害だった。 実行の当日、誘拐するところまでは成功した。しかし、そこから想像もしなかったことが起きてしまう。 誘拐を計画した当の吉川が誘拐されてしまった――。 エゴにまみれた欲の行方は進路を変え、殺害計画は悲惨な破滅計画へと変わっていく!
  • 女だけの死体ファイル
    3.0
    女性の死体について著者は語る。 女の生き様同様、女の死に様も多種多様である。 怨念を感じさせるような死体もあれば、哀れを誘う死体もある。 東京都の監察医だった著者は、亡くなった方が存命だった頃の、喜びや辛さ、せつなさにまで想いをはせる。 女の死体は、男の死体と明らかに違うことが見えてくる。
  • 女帖
    -
    ちょっと思わせぶりなタイトルだが、それもそのはず。半村良のものがたりに登場する女性たちのための観察メモなのだから。だがそこは作家、まして「嘘つき」と言われてた著者だけに、虚実とり交ぜて、物語性のあるエッセイに仕立てられている。 様々な女性たちが登場するが、その一人一人が小説の中で生き生きと動き回っているのが想像できる。創作の裏話であり、ひとつの面白い物語でもある。
  • 女のわかり方、ゴルフのからめ方
    -
    女性もゴルフも終わりがない。 理想の女に理想のクラブ。手放せないクラブと別れられない女。どこまで行ってもきりがない。  女性を愛し、ゴルフクラブにこだわる著者が、この二つの深い歓びと意外な共通点について語る、どきどき、わくわく、胸に刺さり、心が疼くコラム集。
  • おんな舞台
    -
    1巻671円 (税込)
    男と女の機微を描いた絶品の短編が並ぶ。 戦後間もない銀座のバーの同僚だった男と女。長い時間を経て二人が始めた「家庭」を、かつての弟分が訪ねる。三人の会話を通して人生の浮き沈みを描く「夢のおわり」。連れ込み旅館を営む老女を取り巻く人々の生き方、関係を一枚の「焙烙」という道具を通してあぶり出す「焙烙」など、絶妙な語り口で綴った短編6編と、あとがきにかわる自伝的なエッセイ「屋根の上のマッカーサー」を収録する。 このあとがきでは、ペンネーム「半村良」と「イーデス・ハンソン」との関係(イーデス《良》・ハンソン《半村》)について明かしている。
  • 怪殺 日光・戦場ヶ原
    -
    1巻682円 (税込)
    上高地に向かうと出かけた山岳エッセイストの柴崎舟が失踪した。彼は一年後、日光・戦場ヶ原で刺殺体となって発見された。北アルプスへの登山のために上高地に向かったはずなのに、日光で殺害されたのか。エッセイを依頼した出版社の担当編集者の天満澄代は、好奇心も手伝って、この事件を追うことになった。道原伝吉は、彼女に的確なアドバイスを送ることで、事件を後方から支えていく。ついには、劇的な展開を迎え、事件は人生の悲劇をあぶりだす!
  • 解剖学はおもしろい
    3.4
    東京都監察医務院に監察医として勤務し、数多くの解剖を手掛けた著者が「解剖学」という学問を通じて、人の体、死と生について様々な角度から解き明かす。法医学は死んだ人間を対象とする医学だが、ここでは死体を通して生きた人間の体に迫る。細胞と体のしくみ、骨と筋肉と美男美女の関係、循環器・呼吸器・消化器・泌尿器・生殖器などの器官、男と女の体の違いとDNA、体のバランスを取る内分泌や神経や感覚器など。看護学校の解剖学の授業の副読本として書かれたものを、多くの例を加えて分かりやすく一般書として編集しなおしたもの。私たち自身の体のしくみや不思議を知る上でも楽しめる一冊だ。
  • 加賀いにしえ殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    大手銀行の支店長の父親が失踪した。そして二百三十億円の横領の容疑がかけられた。しかし父親は石川県の白山の麓のダム湖で死体で発見された。 娘の千尋は遺体確認に金沢に行き、父親が1週間も滞在していたという秘湯の宿を尋ねるが、旅館の主人の話からすると父親の行動があまりにも「らしくない」ことに不信をいだく。 父親のデスクダイアリーに“尼御前”というメモが残されていた。それだけの手掛かりを元に、警察庁の宮之原警部が娘の千尋とともに事件解決に挑む。 バブルに踊らされた日本の経済、政治の影に巨大な勢力がうごめいていた。
  • 加賀金沢殺人事件
    4.0
    1巻682円 (税込)
    金沢の名勝・兼六園で、雪に埋もれていた女性の刺殺体が発見された。黒百合を口にくわえて死んでいたのは、加賀友禅老舗の一人娘だった。 捜査が始まった矢先、容疑者のひとりだった寺の住職が、口に黒百合をくわえた姿で死体となって見つかった。 事件を憂えていた金沢中央署の婦人警官・住之江沙代の前に、警視庁の宮之原警部が現れる。 金沢独特の事情と文化を知る沙代は、相棒として捜査協力をすることに。 歴史と伝統の街で繰り広げられる、哀しい事件の結末とは?
  • 火刑の檻
    -
    1巻671円 (税込)
    タクシー運転手、立石は妻と息子と3人、幸せでおだやかな生活を送っていた。 だが立石は、かつてやくざで殺人の過去があり、刑務所に入っていたことを隠していた。そこへかつてやくざ仲間、河本が現れ、選挙資金強奪の仲間に入れと誘ってきた。必死に拒む立石だったが、巧妙な脅迫、さらには妻と子を人質に取られたことで、否応なく仲間に加わるしかなかった。 簡単だと言われた犯行は、警官に発砲したことで大事件になっていく。そこには河本らの巧みな罠と県知事選挙の陰謀があった。 妻子を奪われ自らも命を狙われる立石は、復讐の鬼となって彼らを追い詰めていく。
  • 鹿島槍ヶ岳殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    重度の腎機能障害で苦しんでいる若い女性・麻也子は、幸運にも移植手術をすることができた。 麻也子は友人の弓子にその幸運について話すうちに、臓器提供者・ドナーが気になりはじめる。そのうちに、どうやら腎臓バンクから得られたものではなく、父親の財力による闇ルートによって得られた腎臓を使った生体移植ではないかと疑いを持つ。罪悪感も日増しに強くなる。 白馬の別荘で静養する麻也子は、弓子の勧めで、私立探偵を頼みドナー探しを始める。すると間もなく、探偵・出雲が鹿島槍ヶ岳で死体で発見され、その遺志を継いで調査を始めた探偵や病院スタッフも他殺遺体で発見される。 臓器移植を巡る異色の山岳ミステリー!
  • 霞沢岳殺人山行
    -
    1巻682円 (税込)
    登山者の少ない北アルプス霞沢岳で、顔面を無惨に切り裂かれた死体が発見された。 ポケットにはコスモスの花びらが一枚入っていた。 八日後、遠く北海道警旭川東署から、旭岳で同じように顔面を刻まれて殺された死体が見つかったとの報告を、長野県警豊科署の道原伝吉刑事は受けた。 ポケットには同じようにコスモスの花びらがひとつ。 地道な捜査をつづけるが、連続殺人の輪郭を描けず、被害者に共通することは何も見つけられない。 捜査本部に行き詰まり感が漂いはじめた頃、第三の殺人の報が入った。 宿怨を抱く犯人とは誰か。 そして、殺された者たちに共通する行いとは何だったのか……。 刑事の鬼気迫る執念が、男たちの闇をあぶりだしていく。
  • カツオで体がよみがえる
    -
    血液をサラサラにして、頭も良くする物質DHA(ドコサヘキサエン酸)の発見によって、俄然、注目を集めることとなったカツオ。長い年月をかけて詳細に調べた結果、DHAが多く含まれるカツオには、医者も驚くパワーがあることがわかったのです。   アトピーが劇的に改善した! 高血圧からの悩みを忘れられるようになった! 認知症の進行が緩くなった! こうした臨床例が数多く報告されています。 本書では、効果絶大のカツオのすべてを解き明かします。
  • 必ず柔らかな明日は来る
    -
    著者の数多くの著作や新聞・雑誌コラム、対談といったものの中から選りすぐった言葉、文章。 生真面目すぎる生き方よりも、笑って過ごせる粋な人生を生きたほうがいいのではないかという。 ささくれだった心や複雑化した人間関係を和らげることや、荒れる子供たちをどう考え、国家を愛することとはどういうことか、と著者の意識は広がっていく。 そして誰もが迎える「老」と「死」について考えることは大切なことで、それが後悔のない人生、明日を信じて歩むことにつながっていくと提言する。 一読だけでは乱暴に思えるかもしれないが、その裏にはキリスト教者としての人々に対する無償の愛がある。 含蓄深い言葉の数々だ。再読、再々読すべき箴言集。
  • 下半身のおとこ
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    ハードバイオレンスの巨匠・勝目梓という作家は、著作が500冊を超えているものの、エッセイの類いは書かないことで有名だった。「エッセイは得意ではない」というのが理由だろうと噂されていたが、ほんとうのところはうかがいしれない。 唯一のエッセイといっていいのが本書である。しかも、内容が著者自身の性を、赤裸々につづっている。正直さは感動的ですらある。 おのれの性、性にまつわる事相、変遷などを大真面目に書き尽くす。
  • 上高地・大雪 殺人孤影 「父と娘」の逃亡を追う長野県豊科署刑事・道原伝吉の執念
    -
    1巻682円 (税込)
    上高地近くの、林道から外れた茂みの中で女の死体が見つかった。 10年ほど前に銀座でホステスをしていた女だった。その線から蕎麦屋の店主と娘を連れて駆け落ちをしていたことが判明する。当時2歳だった娘は中学生になっていた。長野県諏訪でひっそりと3人で暮らしていた。 同居していた元蕎麦屋店主の行方も知れなかった。 娘はいったんは殺された母親の福島の実家に預けられたが、出奔してしまう。 どうやら2人は行動を共にしているらしいと読んだ捜査員たちは行方を追い始める。 しばらくたって、女の新しい交際相手だと思われる諏訪の工場経営者が殺される。ますます元蕎麦屋店主への疑いを強くした道原たちは、長野から北海道への執念の追跡を始める。 大好評! 長野県警豊科署・道原伝吉刑事シリーズ。
  • 上高地発 殺意の墓標
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    1巻682円 (税込)
    上高地から穂高岳、燕岳、蝶ヶ岳、常念岳、そして安曇野。刑事・道原伝吉が所属する長野県警豊科署は北アルプスの山岳一帯を管轄に持つ。美しい山岳風景の中で起こったさまざまな事件、遭難、殺人、失踪、誘拐、逃亡……、がテーマの短編集。人情刑事・道原伝吉を中心に刑事たちが、裏に隠された男女の物語を追い、鮮やかに事件を解決に導いていく。季節をわけた凝ったつくりは、味わい深い。
  • 仮面の雪山
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    1巻682円 (税込)
    手掛かりがなく、迷宮入りやむなしという、手掛かりのない3つの難事件に、豊科署の道原伝吉刑事が足を使い知力と執念で挑む。 表題となっている「仮面の雪山」。正月の北アルプスで遭難した大学後輩の救助に向かった中丸伊左男は、猛吹雪の中、捜索隊からはぐれ行方不明になってしまう。 二重遭難となったが、4日後、奇跡の生還を果たす。 しかし、そこには何かが隠されていた……。 「月の女神」は、大糸線穂高駅のホームで女性が倒れていたことが事件の発端。 おびただしい出血があり救急搬送されるが、病院に到着する前に亡くなった。検死の結果、銃弾による失血による死亡とされた。 数人しかいなかったホームでの銃撃だったが、銃声を耳にした者はいなかった……。 「絶頂の餓鬼」は、冬の北アルプスを山行していた4人パーティに悲劇が襲いかかった。 ストーブに使うホワイトガソリンが、水にすり替えられていた! 1人は生き残るが、3人が死亡。誰が何のためにそんなことをしたのか。 事件に潜む宿怨を、道原伝吉刑事が炙りだしていく。
  • 仮面を脱ぐ女
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    1巻671円 (税込)
    私立探偵・伊賀光二は、普通の探偵なら断るだろうという、難しく、倫理的にも問題がありそうな依頼を受けた。 依頼は女からのもので、暴力団や政治家ともつながりのある金融会社社長が、複数いる愛人と絡んでいる写真を撮って欲しいというものだった。 いくら仕事ととはいえ、プライバシーを侵していいのか? その依頼に隠された真の企てとは何か?  私立探偵は、生命を賭して真実に立ち向かことになる!
  • 鴉五千羽夕陽に向う
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    1巻682円 (税込)
    カラスが主人公の、前代未聞の小説である。 ゴルフ場建設中の作業員詰め所で出る残飯目当てに、カラスがぞくぞくと集まってきた。その数、数千。 ゴルフ場オープンまでなんとか退治したいと決意した従業員たちは、猟銃、毒薬、果てはダイナマイトまで使った。 だが、危険を察知する能力の高いボスガラスは、人間たちの仕掛ける罠をことごとく見破り、かいくぐっていく。そしてついには、反撃にでる! 著者にしか描けない、人間とカラスが繰り広げる戦いは壮絶だ。見事な動物ロマン、必読である。
  • 軽井沢・京都殺人事件
    NEW
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    1巻682円 (税込)
    旧軽井沢で広大な敷地をもつ元華族の大邸宅で、本物のセレブが参集し、酒と料理と会話を愉しむパーティが催された。深夜になって、参加していた日本のホテル王の姿が見えなくなった。皆で探していると、二階の部屋で短剣を胸に一突きされて殺害されていた。数日後、軽井沢でのパーティに参加していた現職の国会議員が東京湾の倉庫街で殺害されているのが発見された。 これは連続殺人なのか、はたまた、偶然なのか。元華族の美女が、殺人に関わっているのか――。パーティに参加していた可愛くてしっかり者の女子大生・神谷慶子が事件の裏に潜む動機を探っていく!
  • 監察医の涙
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    著者の上野正彦は、監察医として2万体を検死した法医学の権威。これまで経験した検死の数々について、率直かつ誠実に、書き綴った。 検死するのが辛くなる子ども場合、虐待が隠されている死体、著名人の死の場合などで、現場で経験した多くのせつなさや悲しみに加え、著者自身が法医学の道に進んだワケ、北海道の無医村地区で開業していた父との関係、長年連れ添った妻を看取った時のことなど、赤裸々に胸中を明かす。検死事例が多く、読み応えもある。
  • 舘山寺心中殺人事件
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    1巻671円 (税込)
    浜名湖畔の舘山寺温泉で凄惨な事件発生! ペットショップのオーナーが、腹部を動物に食いちぎられて死亡しているのが発見された。 時を同じくして、オーナー所有のアメリカのドッグショーでチャンピオンになった犬種バーニーズマウンテンのエミールの行方がわからなくなった。チャンピオン犬が突如、牙を剥いたのか? エミールを愛する老舗旅館の娘が、宮之原警部に依頼するが……。
  • 観戦力 ゴルフツアーを見抜く 2015年篇
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    人気選手不在で試合数が激減、長期低迷にあえぐ日本男子ツアー活性へのヒントを提言する。 2015年ゴルフ界で起きたサプライズ、事件、トラブルをすべて網羅する貴重なゴルフデータ本である。

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