ハーレクイン・ロマンス小説 - ハーレクイン - 切ない作品一覧
-
4.5君の時間は僕のもの――それは、甘くてあぶない契約。愛を知らない大富豪との、ちょっと切ないセクシーロマンス。 世界有数の資産を持つ実業家にして誰もが認めるプレイボーイ、アダム・ラクロワ――新しいクライアントとして事務所に現れた彼を前に、弁護士のマディは顔をしかめた。アダムはかつてある事件で関わった因縁の相手だ。そんな人の依頼を受けるなんて、とんでもない話。そもそもどうしてわたしを指名するの? だが妹を親代わりに育てているマディにとって、大口の仕事は必要だ。悩んだすえ、彼女はアダムの依頼を引き受けることにする。ただ、余裕たっぷりなアダムのほほ笑みに、なぜか胸のざわめきを抑えることができずにいた。 ■前作『あなたが私を見つけるまで』で華麗に日本デビューを飾ったカーラ・コネリー。彼女の2作目を早くもお届けいたします! ヒロインは妹の学費を稼ぐため、検事補から弁護士になったマディ。経済的に苦しく嘆いているところにさっそうと登場するのが、超セレブで世界的なプレイボーイのアダムです。二人はかつて、ある事件で知り合い犬猿の仲でしたが、今回はアダムの依頼によって、マディが彼の代理人になることに。アダムの本宅のあるイタリア・ポルトフィーノに連れていかれ……。欧米のセレブたちはこのような遊びをしているのか!と、夢心地になるようなシーンの連続。日常を忘れさせてくれるような、切ないながらも甘くハッピーな物語に酔いしれてください。
-
3.04歳になる娘セアラを一人で育てるヘザーは、ある会社の宣伝部長との約束に遅れてしまい、代わりに運よく社長と会えることになった。その社長がライアン・ジェイムソンとは思いもよらなかった――4年半前、あれほど愛しながら妊娠を告げないまま別れた人。もう二度とライアンには会いたくなかったのに。でも、私の企画が採用されれば、また顔を合わせることになる。時間に遅れた理由を話したら、彼はなんと言うだろう?■〈ロマンス・タイムマシン〉と題してその年の名作をお贈りする企画、1993年の今回は、キャスリン・ロスのシークレットベビーがテーマの物語。恋人の浮気を知って、妊娠を告げぬまま別れたヒロインが思いがけず、彼と再会。娘の存在を隠し通そうとしますが……。
-
4.0まさか……キャメロン・ケリー!ロージーは呆然とした。十五年ぶりの再会だ。ハイスクール一セクシーだった、御曹司のキャメロン。その彼が偶然、彼女の勤務するプラネタリウムにやってきたのだ。でも、キャメロンが私を覚えているはずもない。眼鏡をかけた冴えない私の存在すら、彼は知らなかっただろう。ロージーはひそかに彼に恋い焦がれていたけれど、想いを打ち明けることなく、ハイスクールを卒業した。「前にどこかで会ったことがあるかな?」会話が弾んで彼に食事に誘われたとき、ロージーはつい初対面のふりをした。■昔の憧れの男性との思いがけない再会。けれど時を経た今、なぜか彼は人を愛することに臆病で……。ハーレクイン・ディザイアでも注目のアリー・ブレイクの作品を、どうぞお楽しみください。
-
4.0「ぼくに愛を期待するな」その宣言どおり、翌朝わたしは捨てられた。 リビーは父親に仕事を託され、経営コンサルタントで億万長者のダニールに会いに行く。養護施設で育ち、イギリスの名家の養子となった彼は、なぜか両親の結婚40周年記念パーティへの出席を拒んでいた。彼を説得し、パーティに参加させることがリビーの役目だった。ところが彼女はひと目でダニールに魅了され、一夜の誘いに応じてしまう。ちょうど夢を諦めたばかりで、新しい自分を見いだしたかったのかもしれない。その無邪気な思いつきが、のちに残酷な結末を招くとは、予想すらしなかった。■幼少期を養護施設で過ごし、のちに数奇な人生をたどった4人の富豪たち。過去が彼らの愛情生活に暗い影を落とします。しかし運命の女性との出会いにより、彼らは思いがけない変貌を遂げることに。ミニシリーズ〈氷の掟〉、ご期待ください。
-
3.0タビサは友人のエイデンに頼まれ、彼の従妹の結婚式に列席した。ゲイであることを隠す彼のため、恋人のふりをして。そして教会でエイデンの兄ザヴィアに初めて会い、その強烈な男性的魅力にひと目で心を奪われる。初めは冷ややかな目を向けていたサヴィアも、披露宴の会場となったホテルの一室でタビサに誘いをかけ、抵抗できずに二人はそのまま激しく結ばれてしまう。だが余韻に浸るタビサを、彼はなじった。サヴィアは、弟に対するタビサの愛情を試すためにベッドをともにしたというのだ!■ハーレクイン・ロマンスの作家キャロル・マリネッリのメルボルンを舞台にしたセクシーな恋物語です。お互いに惹かれながらも行き違ってしまった二人の恋の行方は?
-
3.8「君の父親はどこにいる?」買収した会社に乗り込んできて、デイモンはポリーにいきなり切り出した。世間ではビジネス界の大物がなぜ小さな広告代理店に興味を持つのか、不思議がっているけれど、ポリーにはわかっていた。会社が乗っ取られたと知れば、雲隠れした父が連絡を取ると考えたのだ。でもデイモンの妹と駆け落ち中に、そんなことをするとは思えない。恋多き父は仕事など二の次で、いつも若い恋人に夢中だから。「本当に知らないの」妹を心配しすぎる彼も、過保護だと思うけど。それより、父の会社をこれからどうするかは今やデイモン次第だった。ポリーはともに働いてきた社員たちを守るため、立ちあがった。
-
4.0巨大企業総帥で億万長者のデイモン・デュカキスに買収された?ポリーは信じられなかった。父の経営するこの小さな広告代理店を彼が手に入れた理由があるとすれば、一つだけ。行方不明になっている私の父をおびきだすためだろう。じつはデイモンの妹とポリーの父は駆け落ちしていた。昔から娘のことには無関心で、結婚と離婚を繰り返してきた父が、反省して戻ってくるなどありえない。「君の父親はどこにいるんだ?」デイモンから問い詰められても、本当にポリーは知らなかったのだ。焦らされた彼は強硬手段に出る。いきなり彼女の唇を奪ったのだ!■明るく爽やかなテンポと、甘酸っぱいせつなさ──ロマンス作品に欠かせないこのふたつの要素をうまく融合させた、サラ・モーガンの代表作といってもいい名作です! *本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
3.0身を粉にして働くシンデレラ。 窮地の彼女の前に現れたのは……。 ジルは幼子を抱え、来る日も来る日も懸命に働いている。 小さなケーキ店をなんとか軌道に乗せようと努力を続けていたある日、 開店以来もっともたくさんの注文が入り、ジルは感激した。 だが喜びもつかのま、助手が急に辞めることになったうえ、 頼みの妹までが出張で子守りさえお願いできなくなってしまう。 絶望のあまり途方に暮れるジルに、思わぬ救いの手がさしのべられた。 元夫の親友コナーがなにくれとなく助けてくれたのだ。 これまですべてを独りで抱えてきた彼女はその優しさに惹かれるが、 ふと大きな不安が脳裏をよぎった――彼が突然現れたのは、なぜ? 思えば1年半前、元夫の離婚の意思を伝えに来たのも、コナーだった……。
-
4.0子供が産めないことを告白したら、また捨てられてしまうの? 看護師のモリーは勤め先の病院に突然現れた医師を見て息をのんだ。5年前に私を手ひどく振り、ほかの女性と結婚したルーク!妻を亡くし、メルボルンに戻ってきたと聞いていたけれど、まさかこの病院に復職してくるなんて……。ルークと再会するときは幸せに光り輝く自分でいようと決めていたのに、彼と別れたあとに結婚した男性とは、つい先ごろ離婚したばかり。破局の理由は、どうしても子供が授からなかったから。悲嘆に暮れるモリーは、ルークもある苦悩を抱えていることを知り、切なさのあまり衝動的にベッドをともにしてしまった。これは着地点のない、今だけの関係だとわかっていながら。■HQロマンスでも大活躍するキャロル・マリネッリが描く愛の復活の物語をお贈りします。5年を経て再会したヒーローとヒロインは、お互いに明かすことのできない秘密を抱えたまま関係を深めて……。ヒロインの身に奇跡が起こることを祈らずにはいられない作品です。
-
3.0貧しく平凡な女が天使に見えるならそれは、つかのまの夢にすぎない……。■ララミー郊外で小さな歴史博物館を経営するハンナは、生後六カ月の姪を育てながら、つましく暮らしている。ある日、博物館の裏で車の横転事故があり、ハンナは怪我人を助け出して、救急車を呼んだ。怪我人はドミニクというフランス人で、アメリカを横断する超高速列車を走らせるために、ハンナの所有地に鉄道を敷く許可を得に来たのだった。会った瞬間から、彼女はドミニクに惹かれた。だが、ハンナにはわかっていた。彼と自分とでは住む世界が違うと。ドミニクは見るからに都会的な洗練された雰囲気を漂わせている。恋心を抱いてはいけない。彼のことは忘れよう。そう心に誓ったハンナにも、わかっていないことがあった。まさか自分が、危険なまでにドミニクをとりこにしてしまうとは!
-
3.5愛した記憶を失ったなら、もう一度初めから愛して……。 エリンは5カ月前に突然姿を消した恋人を懸命に捜していた。“ブレイディ、帰ってきて。愛してるわ”と新聞広告を出すと、警察から、強盗に襲われ記憶喪失に陥った男性の存在を知らされる。ああ、どうかその人がブレイディでありますように……。そんな望みを胸に引き合わせ場所へ向かった彼女の前に、ずっと会いたくてしかたがなかったブレイディが現れた。声を聞けば思い出してもらえると期待するエリンだったが、彼のよそよそしくて苛立っている様子に、彼女は愕然とした。なぜ思い出してくれないの? わたしたちは一緒に暮らしていたのに。そして、このお腹には今、あなたの赤ちゃんがいるというのに。 ■もうすぐ生まれてくる子供のため、そして愛する男性のため、懸命に彼の記憶回復をサポートするけなげなエリン。にもかかわらず、二人で築いてきた思い出はなかなかよみがえらず……。忘れられた愛がふたたび復活するまでの道のりを描いた珠玉のラブストーリー。
-
4.0両親を事故で亡くしたアラベラは、生活を一新する必要があった。慣れ親しんだ田舎を離れ、ロンドンに出てきた彼女は、偶然見つけた求人にすがるような思いで応募した。医師であるタイタスのオフィスの地下室に住み込んで、管理人として日々の細々とした雑務を引き受けるのだ。採用されたアラベラは、すぐに有能ぶりを発揮する。そんな彼女を見て、身を固めることを考えていたタイタスは、ふと妙案を思いついた。彼女は“妻”としても有能に違いない。突然の雇い主からの求婚に、アラベラは驚くと同時にときめいた。 *本書は、初版ハーレクイン・クラシックスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
3.0転職先の新人研修を受けるため、ケンダルはタホへと車を走らせていた。五年間勤務したバートン社を辞めたのは、つい二週間前のこと。よりキャリアに繋がる仕事がしたいと思い、ボスであるマシアス・バートンに辞職を願いでたのだ。彼なら私の気持ちを理解してくれるはず――そんな期待も虚しく、ケンダルは裏切り者と罵られ、十分ほどで社を追い出されてしまった。あのときのマシアスの冷淡な顔を思いだすたび、胸が痛む。でも、元ボスのことは忘れ、新しい生活に集中しなくては。ケンダルはそう自分に言い聞かせた。まさかマシアスが追いかけてきているとは、夢にも思わずに。★〈男たちの約束〉第五話です。亡き友人のロッジでそれぞれ一カ月暮らすことになった六人。来月はついに最終話、最後の滞在者となったジャックの物語をお届けします。筆をとるのは人気作家スーザン・マレリーです。どうぞお見逃しなく!★
-
4.0ノリーンは幼い頃に自動車事故で両親を亡くし、伯父夫婦に引き取られ、その娘である従姉とともに育った。やがて従姉は心臓外科医として名高いラモンと結婚。彼を密かに慕っていたノリーンは、祝福の陰で人知れず涙した。あるとき、彼が学会に出席するためパリへ赴くというので、看護師であるノリーンが体調の悪い従姉の世話を引き受けた。ところがノリーンが目を離した隙に、あろうことか、従姉は不慮の死をとげてしまう。自らを責め苛み、真実を告げようとするノリーンにラモンは酷い罵声を浴びせた!
-
3.0傷心を癒すための休暇で大嫌いな彼に会うなんて……。■ロンドンの一流銀行に勤めるサスキア・フォードは、一人、トスカーナの別荘で優雅なバスタブに身を沈め、恋人の手ひどい裏切りによって受けた心の傷を癒していた。もう恋になんか落ちるものですか――そう思いながらバスタブから身を起こしたそのとき、バスルームのドアが開き、彼女は凍りついた。戸口に現れたのは、彼女のよく知っている男――幼いころから憧れ、憎んでいた、義理の兄だった。優秀で、魅力的で、常にセクシーな美女に追いかけ回されている血のつながらないその兄は、いつもサスキアの劣等感をかき立てた。いつしかサスキアは、彼をできるだけ避けるようになっていたが、彼のほうも、サスキアとうまくやっていこうとはしなかった。その義兄がなぜここに? よりによってこんな気分の時に。サスキアは不安に震える胸をおさえて彼を見た。
-
4.5長らく別居していた夫、ジャスティスの腕に抱かれながら、マギーはかつてのような幸せに浸っていた。そもそも家を飛び出したのは、絶対に子供は欲しくないという彼の考えを受け入れられなかったから。離婚届を渡し、結婚生活に終止符を打つつもりで戻ってきたけれど、久しぶりにベッドをともにした今、互いの愛を確信したマギーは、ついに彼も考え直してくれるかもしれないと期待した。だが、やはりジャスティスはマギーの訴えに耳を貸そうともせず、もはや諦めるよりほかないと、マギーは離婚届を置いて再び家を出る。ある奇跡が起きたことに気がついたのは、その数カ月後だった。■三カ月連続で刊行中の人気ミニシリーズ〈キング家の花嫁〉。本作は先月幸せをつかんだジェシーの兄、ジャスティスの物語です。
-
4.0政略結婚が決まっていた隣国のシークが急死し、王女アンバーはその弟と結婚することになった。ところがすでに恋人のいた彼はそれを拒み、失踪してしまう。不名誉な噂はまたたく間に広まり、アンバーは打ちひしがれた。だから、兄弟の中で最も文武両道に長けているという3番目の弟ハールーンが結婚を受け入れたと聞いても、心が晴れることはなかった――実際に本人を目にするまでは。彼は兄弟の誰よりもハンサムで、たくましく、魅力的だったのだ。運命のいたずらに戸惑いながらも、アンバーは期待に胸を震わせる。だが婚礼の夜、彼女を待っていたのは想像もしない屈辱だった。■『星と砂とシーク』の関連作です。悲しい誤解によって仮面夫婦となってしまう2人。世継ぎを望む一派の陰謀に巻き込まれたとき、転機が訪れます。寡黙な夫の気持ちがわからず苦悩する妻アンバーの姿に共感必至です。
-
4.0伯父から引き継いだ会社を売却したヴェリティは、再出発を図ろうとロンドンから故郷の町へと引っ越した。ところが帰郷初日、彼女の運転する車に、ローラースケートを履いた少女がぶつかってきて、病院に連れていく羽目に陥る。その少女の素性を知って、ヴェリティは愕然とした。彼女を捨てて別の女性と結婚したサイラスの娘だったのだ。もう関わりたくないと願った矢先、彼が訪ねてくる。「君は変わったな。BMWの最高級車で町中を飛ばすとは!」その罵声が、信じられない再会の始まりだった。■ベテラン作家ペニー・ジョーダンの読み応え満点の再会物語をお届けいたします。ヒーローとヒロインのすれ違う心と愛ゆえの苦悩が鮮やかな筆致で描かれています。どうぞお見逃しなく。
-
3.0イギリスの歴史ある小さな町に住むマリアンヌは、これからの生き方を模索するため、好きな歌を街角で歌って通行人に聞かせている。ある寒い雪の日、通りかかった裕福そうな男性が大金を彼女の帽子に入れてくれた。だがマリアンヌは、自分は物乞いではないと言って金を突き返す。その男性はマリアンヌが極貧の生活を送っていると考え、ほどなく彼女の前に再び姿を現した。エドゥアルド・デ・スーザと名乗った彼は、自分の家で住みこみの家政婦にならないかとマリアンヌに提案した。
-
4.0妹の婚前パーティで、サラは惨めな思いを噛みしめた。余興の探し物ゲームで指示されたのは、あろうことか“結婚にふさわしい独身男性”サラはつい最近、七年つきあった恋人に捨てられ、不運が重なって仕事も解雇されたばかりだった。そんな彼女の事情を知ってか知らずか、見知らぬイタリア人男性が声をかけてきた。しかも彼は自分がその“探し物”だと言わんばかりに、大胆にもサラの唇を奪ってみせたのだ。あまりのショックで、サラは思わずその場から逃げだした。■情感豊かな筆致で女性読者の圧倒的支持を得ているインディア・グレイ。トスカーナを舞台に繰り広げられる、映画監督とごく普通のシングルマザーとのせつない恋物語をお楽しみください。
-
4.0この絶え間ないお祭り騒ぎから抜け出したい。参加していた仮面舞踏会にいやけが差したサムは新鮮な空気を吸おうとバルコニーに逃げ込んだ。するとそこには月の女神と見まがうほど美しい女性の姿が……。一目で強く惹かれ合ったふたりはめくるめく一夜をともにする。彼女の名前もきかず仮面も外さないという条件で。その後、買収した銀行でエリーという名の女性を見て悟った。彼女があの夜の女性に違いない。しかしエリーは何ごともなかったかのようによそよそしい。どうにか他人行儀の壁を破りたいサムにある考えがひらめいた。◆新人作家アンナ・クリアリーがハーレクイン・ディザイア+よりついに日本デビュー。◆
-
4.0ヴァージニアは今まさに結婚しようとしていた。相手はコール・マッカラム。町で有名なプレイボーイだ。もちろん、この結婚は便宜的なものでしかない。コールには半年だけ妻でいてくれる女性が必要で、ヴァージニアにはお金が必要だった。二人の結婚は理にかなった取り決めに思われたが、簡略な式を終え、ホテルの一室でコールと向き合ったときヴァージニアは彼の熱を帯びたまなざしに気づいた。あらがうすべもなく、彼女はコールに唇を奪われた。
-
3.0秘書のクロエは、イタリア人実業家の上司――ロレンツォ・バレンテにひそかに思いを寄せてきた。だが、名家出身の億万長者である彼にプロポーズされることなどありえないと考えていたので、今日ベネチアの教会で結婚式を挙げた幸せに彼女は身を震わせた。ところが、その夜クロエがふともらした言葉にロレンツォは激怒し、恐ろしい事実を明らかにする。絶望のあまり、クロエは彼の大邸宅から逃げ出した。三カ月後、イギリスの小さな村で暮らすクロエの前に、険しい表情を浮かべたロレンツォが姿を現し……。
-
3.5「結婚してくれ」そう言うと、彼はお金で私を買った。 ついに恐れていた日がやってきた。マティーは久しぶりに会った兄の言葉に愕然とする。亡き父の会社を守るために、ニコデムスと結婚しろというのだ。彼から初めてプロポーズされたとき、マティーはまだ18歳だった。それから10年間逃げつづけたのに、とうとうつかまるなんて。“君は僕のもので、ふたりが結ばれるのは運命で決まっているんだよ”高笑いをするギリシア人大富豪ニコデムスの顔が、目に浮かぶようだ。しかし、経営に苦しむ兄を救いたいなら、ほかに方法はない。彼女にできるせめてもの抵抗といえば、ニコデムスとの結婚式に、灰色のウエディングドレスを着ることくらいだった……。 ■資産家令嬢マティーは、さんざん冷たくあしらってきたギリシア人富豪ニコデムスとの政略結婚を強いられたあげく、一糸まとわぬ姿で、彼に命じられるまま屈辱の行為を強要されてしまいます……。実力派C・クルーズが贈る熱く激しいラブストーリーです!
-
4.0キャシーは六年ぶりにかつての恋人セバスチャンと再会した。しかし、今の二人はあまりにかけ離れた存在だった。キャシーは父親を殺害した罪で投獄され、今は仮釈放中の身。セバスチャンはまもなく即位を控えるアリスト王国の皇太子だ。仮釈放期間が過ぎたら、彼女は国を去る覚悟だった。セバスチャンには知られたくない秘密があるのだ。もしこの秘密が漏れたら、彼の立場が危うくなるばかりか、国中を揺るがす騒動に発展してしまう……。だが、キャシーに裏切られたと思いこんでいるセバスチャンは、復讐のため、彼女にもう一度近づこうと決意を固めていた。■人気シリーズ〈ダイヤモンドの迷宮〉もいよいよ佳境の第6話です。8月刊第7話はナタリー・アンダーソン、そして9月刊最終話には実力派作家キャロル・マリネッリが登場します。お楽しみに!
-
4.018歳で大富豪と結婚、そして妊娠したまま離婚。今、別れた夫は復讐の炎を宿した瞳で再婚を迫っている。あの日の出来事はまだ終わってはいなかった…。★幼い息子と二人で暮らすケリーの前に、別れた夫アレックスが現れた。優雅な身のこなしも、挑戦的な琥珀色の瞳も、すべてを賭けて愛したあの日のままだ。四年前、涙に暮れる私のもとを、冷たく去っていったというのに、どうして今さら会いに来たのだろう? 理由を聞いて、ケリーはますます混乱した。「罪の償いをしてもらう。僕たちは再婚するんだ」
-
3.0■天にも昇る心地でプロポーズを受けた。それが地獄の始まりだった。■エミリーは家族から愛をそそがれずに育ったため、内気で自分に自信を持てず、容姿にも劣等感をいだいていた。だからポルトガルの名門モンテイロ家所有の屋敷で働いていたとき、銀行家である当主のデュアルテから求婚されたときは心から驚いた。予想に反し結婚式はごく簡素で、自分が二人目の妻だったことも判明する。ポルトガルの本邸に移り住んだエミリーを待っていたのは、屋敷じゅうに飾られた前妻の肖像画と前妻の母の反感に満ちた目だった。孤独と惨めさに打ちのめされていたある日、エミリーは夫から、あらぬ不倫の疑いを受ける。彼は離婚を望んでおり、子供が生まれたら引き離されると聞いて、エミリーは妊娠中の身をおしてイギリスに逃げ帰る。もう二度とポルトガルには戻らず、故国で暮らすつもりだった。
-
3.0ガブリエラは義理の兄ルーファスに恋をしていた――母がルーファスの父と再婚したその日から。だが、彼はそんなガブリエラの心を踏みにじり、金目当ての誘惑はやめろと冷たく言い放った。以来ガブリエラは彼を憎み続けてきた。六年後、ルーファスの父が亡くなり、意外な遺言が明らかになる。ガブリエラとルーファスが遺産を相続するためには、二人が夫婦となり、半年間一緒に暮らす必要があるのだ。憎悪をたぎらせたルーファスのプロポーズに、ガブリエラはイエスと答えるしかなかった。★すべての感情を互いに封印したはずの契約結婚。ところが挙式後すぐにその関係は崩れ去り……。愛しながらも口に出せない花嫁の切なさを、C.モーティマーが見事に描きます。★
-
3.5弁護士のジョーイは義兄が経営する会社で、1カ月のあいだ個人秘書として働くことになった。上司となるのはギデオン・セントクレア――以前、彼女が手がける案件に有無を言わさず介入してきて、まるで自分の仕事かのようにさっさと解決してしまった傲慢な男。だしぬかれたのは今でも腹立たしいけれど、理知的でセクシーな魅力を意識せずにはいられなかった。そして初日、彼がジョーイと同僚弁護士のあらぬ恋の噂に触れたとき、彼女はむきになって否定しながら詰めよった。するとギデオンは横柄に見下ろしながら、冷徹な言葉を吐いた。「はっきり言っておくが、ぼくは君の恋愛にはまったく興味がない」■華麗なる公爵家3兄弟の物語もいよいよ最終話。セントクレア一族最後の独身貴族である次男ギデオンが、才気煥発なジョーイをどのように手なずけるのか、あるいは手なずけられるのか。ロマンスの話巧者C・モーティマーが綴る、愛憎入り乱れるラブストーリー!
-
3.0キャシーは舞踏室から、ミューアの腕の中から逃げ出した。いったい何を考えていたの? 出張中に男の人と親しくなるなんて。「あちこち捜したよ。こんなところで何をしているんだ?」ミューアの声にびくりとしながらも、全身が激しく反応した。タキシードに包まれた長身の体、グレーの目に浮かぶけだるい笑み。1週間前に出会ったときから、キャシーは彼に魅了されていた。でも、私には大切な幼なじみのスティーブンがいる。ミューアのように心をかき乱されないとはいえ、彼のことは裏切れない。今夜こそ真実を打ち明けて、恋はできないとミューアに告げなければ。キャシーはなんとか重い口を開いた。「わたしは婚約しているの」■すべてを捨てて、彼の胸に飛びこむことができたなら……。初めて知った抑えきれない恋心と道義心のはざまで苦悩するヒロインと、どこまでも強引で情熱的なヒーローの激しい愛の物語。往年の名作家シャーロット・ラムの貴重な初邦訳作品です。
-
4.0リーヴァはインテリアデザイナーとしての初の大仕事に興奮していた。依頼主は直接彼女を指名してきたという。きっと私のデザインを認めてくれた人に違いない。しかし、待っていたのは記憶にあるとおりの美しいダミアーノ――5年前の過去を思い出させる男性だった。思いがけない再会なのに、彼に驚きの色がないのはなぜ?情熱的な思い出とともに、途方もない屈辱がよみがえる。あのころの私は幼くてなにも知らず、あまりにも愚かだった。だから、ダミアーノが仕掛けた罠を愛だと誤解したのだ。彼と出会ってさえいなければ、母は死ぬことなどなかったのに。
-
3.0カリブ海に浮かぶセントルシア島で幼い息子と二人で暮らしているアビー。息子の父親ダモンのことはずっと忘れようとしてきた。なのに、嵐が近づくこんな夜に彼が突然やってくるなんて!二年半前、アビーの純真な愛は事業の買収に利用され、結果として、愛する人の家族を破滅へと追いやった。あのときダモンは私を信じてくれなかった……。裏切り者と容赦なく責めたて、私を決して許さないと言った。事業を取り戻すことに成功した今、彼が企てるのはさらなる復讐?息子の存在を隠していた私に、どんな償いを求めてくるのだろう。
-
3.0弁護士のケリーは、仕事を終えて郡庁舎から出てきたとたん、車中にキーをつけたまま、ドアをロックしていたのに気づいた。急ぎ、守衛に処理してもらおうとなかに引き返すが、守衛の姿はどこにもない。この風雨で、どうしたらいいのだろう?途方にくれて建物のなかをさまよっていると、やり手の判事のグレイ・コルトンと鉢合わせした。法廷で彼にいつも冷ややかな視線を向けられているため、ケリーは居心地の悪さを覚えずにはいられなかった。だが天候はどんどん悪化していき、やむをえず二人は庁舎で過ごすことに……。★シルエット・コルトンズは本作で大団円を迎えます。ラストシーンでは一族が勢揃い。後日談もお楽しみいただけます。★
-
4.0私は不治の病におかされていて、余命いくばくもないですって!ローラは家族の会話を漏れ聞き、大きな衝撃を受けた。これまでに恋をしたこともないのに、このまま死ぬのかしら。それならせめて残りの人生を悔いなく生きたいと、ローラは一度だけ会ったことのある謎めいた男性ショーンに結婚を持ちかける。ローラの莫大な財産を残らず彼に遺す代わりに、女性としての歓びをすべて教えてほしい、と。だが、やがてローラが妊娠していることがわかると同時に思いもかけなかった事実が明らかになり、情熱的だった花婿の態度が一変した。■自分の命に限りがあると知って、便宜的な結婚をしたローラ。花婿のショーンのことをいつしか本当に愛してしまいますが、その愛が裏切られるような事実が持ち上がり……。リン・ストーンの情熱的な世界をご堪能ください。
-
3.0伯爵の所有するポロクラブで厩務員として働くレイチェルは、仕事のかたわら障害馬術のオリンピック代表入りをめざしていた。ところがある日、ジャンプの練習中に落馬し、たまたま居合わせたディエゴ・オルテガに介抱される。彼は世界的なポロ選手で、プレイボーイとしても名高い。出会った直後からレイチェルはディエゴに惹かれ、ついに彼の誘惑に負けて一夜をともにしてしまう。レイチェルはめくるめくような夏の日々を送った。ほどなくディエゴの子供を身ごもったまま、姿を消すはめになるとは予期もせずに。■ハーレクイン・ロマンスで活躍中の作家シャンテル・ショーが、アルゼンチン生まれの傲慢なプレイボーイにもてあそばれるヒロインを描きました。激しい愛の行方にご期待ください。
-
3.8リリーは医者から妊娠を告げられ、愕然とした。恋人のヴィートになんと伝えたらいいだろう。イタリア人の裕福な実業家ヴィートは、リリーと付き合い始めたときにはっきりと宣言していたのだ。結婚はしないし、子供も必要ない、と。勇気を振り絞り、彼女はヴィートに真実を話したが、結果は最悪だった。彼女は荷物と共に彼の家から叩き出された。六週間後、友人の元に身を寄せていたリリーの前にいきなりヴィートが現れて、傲慢に言い放った。「君には部屋も職も必要ない。すぐに僕と結婚してもらう」■ルーシー・モンローを彷彿とさせる作風で人気の作家、ナタリー・リバースがついに日本デビュー! 傲慢なラテン・ヒーローと一途なヒロインのロマンスは必見です。ぜひご一読ください!
-
4.0私は世継ぎを産むための器。それが大公妃のティアラに隠された真実。 地中海の公国の君主ルチアーノと2年ぶりに再会したとき、リサはわが目を疑った。ベッドの相手でしかなかった私に、今さらなんの用が?厚かましくも、ルチアーノはリサをまた誘惑する気でいた。そして怒りを覚えながらも……彼女は一夜をともにしてしまう。しかし関係をやり直す気どころか、彼は許嫁である隣国の王女と結婚する前に、リサと楽しみたかっただけだった。なんて傲慢な人。涙ながらに、リサは彼を追い出す。だが彼女の妊娠を知るなり、ルチアーノはふたたび現れた。■R-3214『富豪が拾ったウエイトレス』の関連作をお届けします。再会した恋人ルチアーノの子供を妊娠したリサ。しかし彼は一国の支配者として、自分の跡を継ぐ存在を求めていました。その結果、リサは愛されぬ妃という、つらい立場に追いやられ……。
-
3.0カラシア国大公ガードの結婚式に、プリンセス・セリーナは参列した。プリンセスとはいえ、かつての王国が祖父の代に共和国となったため、国を追われた、実体のない亡命中の王族だ。かつてはガードの結婚相手と噂されたセリーナだが、彼女の心をとらえたのは、その日の花嫁の兄アレックスだった。富豪のアレックスは、ガーデニングのコラムを書いているセリーナに、自然豊かなニュージーランドへ自分と一緒に来ないかと誘ってきた。急な申し出に驚き、ゴシップのたねになると懸念したものの、セリーナは彼の強引な説得に屈して承諾してしまう。だがそれは、ある陰謀に荷担した疑いのかかる彼女への罠だった!■本作はR-2489『愛を捨てる理由』、R-2545『愛と気づくまで』の関連作品です。華やかな王族のロマンスを得意とするロビン・ドナルドの最新作をご堪能ください!
-
3.3暴力的な夫からようやくのことで手に入れた離婚。娘の莫大な信託財産を狙っておこされた親権訴訟。最愛の娘を奪われるかもしれないという不安――。25歳のマギーは次々におこる事態に心身共に疲れきっていた。そんな折、街で偶然に再会した旧友の母親に誘われるまま、彼女はコールマン牧場へと向かう。そこで昔憧れていたゲイブ・コールマンと再会し、美しいテキサスの夏の風景を目にしたマギーの心に、忘れかけていた熱い思いがよみがえってきた。人生に傷ついたマギーと、人間不信にとらわれていたゲイブは、互いにおずおずとだが惹かれ合っていく。
-
4.0「2倍払うわ。今夜中にアスペンに着きたいの」マディーに頼まれ、セスナ機への同乗を許したリンクは、彼女の高飛車な態度に苛立ちを隠せずにいた。富と美貌に恵まれた、わがままなお嬢さんの典型だ。かかわらずにいようとしたとき、セスナ機が墜落し、二人きりで森に放り出されたリンクはすぐさま気づいた。マディーの痛々しいほどの強がりは、両親に捨てられ、愛されずに育った人生と傷つきやすい心を隠すためのものだと。 *本書は、初版ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
3.0セスナ機が墜落したロッキー山麓。あの森で私は生まれ変わった……。■「シートベルトをつけて、しっかりつかまっているんだ!」セスナ機の助手席で、浅い眠りから覚めたマディーは、操縦桿を握るリンクの緊迫した声に、身をこわばらせた。窓の外には鬱蒼とした森林がすぐそこまで迫っている。何が起きたのだろう? 墜落するのだろうか?母に会うため、アスペンへと向かっていたマディーは、リンクのセスナ機に無理を言って同乗させてもらっていた。どうしても母に会いたいのに……。不意に機体が大きく揺れる。マディーは、懸命に操縦を続けるリンクに目をやった。私はここで、このリンカン・コリエルと死ぬのだろうか?機体が急降下し草地が目に入ったのを最後に、彼女は意識を失った。
-
4.0ルーシーの父の上司であるガブリエル・ガルシア・ディアスは、美女との噂が常に絶えない大物実業家だった。その罪深いほど整った顔とよく響くセクシーな声に怖じ気づき、“きみが欲しい”というあからさまな誘惑を拒んだのは2年前のこと。ガブリエルのカリスマ的な魅力は今でもルーシーの胸を震わせるが、まさか、彼にすがらなければならない日が来るなんて!父が病気の母のため、会社の金を使い込んでしまったのだ。必ず返済するつもりだったとはいえ、ガブリエルは許さないだろう。なんとか父を助けたいと懇願するルーシーに、彼は冷たく言った。「ベッドを共にすれば、お父さんの横領の罪は見逃してやろう」■家族のために自らを犠牲にし、傲慢な大富豪の愛人に身をやつす――キャシー・ウィリアムズによる、人気の愛人契約ロマンスをお贈りします。“バージンであるわたしに愛人の役目など務まるはずがない”そう打ち明けたルーシーに、ガブリエルが下した決断とは?
-
3.0六年前、瀕死の重傷を負ったサム・ダンディーを見つけ、みずからの癒しの能力で救ったときからジニーはかなうことのない恋に身を焦がしていた。あのとき心にも傷を負ったサムは恩返しを誓いつつも、彼女の愛を受け入れることなく去った。だが超能力者であることを騒がれ、身の危険を感じる今のジニーは警備会社を営むサムに頼らざるをえない。SOSを聞きつけて現れた彼に胸を高鳴らせたが、その冷たい言葉は彼女の淡い願望をこなごなに打ち砕いた。「ぼくがここにいる理由を勘違いするな」
-
4.0彼が愛するのは我が子だけ。私はただのおまけにすぎない。 メリーは女手一つで生後6カ月の娘を育てている。娘の父親はかつての雇い主、巨大複合企業を率いるアンゲルだ。妊娠を伝えたとき、彼はすべての処理を弁護士にまかせた。そんな冷酷さに耐えられず、それ以来一切の連絡を絶っている。そのアンゲルが娘との面会を求めていきなり訪ねてきた。家族第一主義の父親にたきつけられ、やむなく来たらしい。ところが娘を一目見た彼はたちまち夢中になり、結婚を申しこむ。断れば法廷で親権を争うと半ば脅して。メリーは激しく煩悶した。娘には父親が必要よ。でも妻への愛がないと知りつつ結婚できる? ■大人気作家リン・グレアムの真骨頂、愛を信じないギリシア人億万長者と、無垢な元部下のドラマティックなロマンスをお届けします。身勝手で傲慢なヒーローが、初めて小さな我が子と対面した瞬間から、まるで別人のように劇的に変わっていく様子に要注目!
-
4.0情熱の一夜のあとで去っていった彼。この子の存在を知ったらなんて言うかしら? 亡姉の子を代理出産したケイラは、赤ん坊の父親、ドノバンを訪ねた――姉の葬儀の日の夜、たった一度だけ情熱を分かち合った魅惑の大富豪を。生まれた子にきょうだいを作ってやりたいという姉の望みを叶えるには、彼にもう一つの受精卵を使用する許可を得なくてはならなかった。「この子はあなたの娘よ」だが自分にそっくりな目を持つ赤ん坊を見ても、ドノバンは冷淡だった。「受精卵は破棄する約束だった。それに、ぼくには婚約者がいる」頼みをはねつけられ、肩を落として帰宅したケイラを悲劇が待ち受けていた。あろうことか、住み込みのナニーに貯金を全額盗まれてしまったのだ。困り果てたケイラが、もう一度ドノバンを訪ねると……。 ■我が子を見ても眉一つ動かさなかった、億万長者との悲しい再会。かつて一度だけ関係をもったヒロインに彼がつらくあたるのには、ある特別な理由がありましたが……。波瀾万丈なストーリー展開とセクシーな作風で人気のイヴォンヌ・リンゼイの力作です。
-
3.0小さな村で牧師の娘としてつつましく育ったルースは、1年半前ロンドンに出てきて雑誌社で働きはじめた。ある晩ひとりで残業していると不気味な足音がし、彼女は震えあがる。背が高く派手な顔立ちのその人は、なんと社の新しいCEO!これが、しがない雑用係と雲の上の存在フランコの出会いだった。翌朝、思いがけずフランコのパートナーに抜擢されたルースは、強引な彼の誘惑に翻弄されながら、ひたむきに仕事に取り組んだ。だがついに彼女はフランコにすべてをゆるし、情熱を分かちあう。甘く愛される悦びの日々は、しかし突然終わりを告げた。ルースは妊娠したのだ。もうここにはいられない……どんな絆も束縛も嫌う彼に知られたら、きっと軽蔑されてしまうわ。 ■企業を買収した大富豪のフランコを目の前に「おもしろ半分に会社を買うなんて罪だわ!」と怯える、純朴で無垢なルースに、女性に不自由したことのないフランコは初めて心を奪われ、思い悩みます。セクシーなプレイボーイが天使にしかけるアプローチの方法は……。 *本書は、初版ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
3.0彼はわたしの運命の人。たとえ傷ついてもこの恋はあきらめない。■ひと目で男性に心を奪われる――そんなことが自分の身に起こるとは思ってもみなかった。オックスフォード大学を優秀な成績で卒業し、法学部助教授の研究助手を務める二十二歳のレベッカが運命の人に出会ったのは六月のある日のことだった。助教授の勧めで人類学の講演を聴きに行き、最前列に座って、講演者のベネディクト・マクスウェルと目が合ったとたん、その魅力的な声、金褐色の美しい瞳のとりこになってしまった。講演のあとのパーティーでベネディクトに紹介されたレベッカは、彼に話しかけられ、熱っぽく見つめられたうえ、明日の夜、食事をしようと誘われて夢見心地でうなずいた。初めての恋にふさわしい男ではないという助教授の警告も耳に入らないままに。
-
3.0タムシンは純白の花嫁衣装に身を包み、リムジンに乗っていた。倒産しかけた一族企業を救い、幼い妹を守るため、巨万の富と引き替えに、シークの甥に嫁ぐ覚悟を決めたのだ。恋に落ち、愛する人と結ばれる夢はついえた。これから悪評高き花婿と地獄のような日々を送るのだ。絶望に浸っていたタムシンは、突然リムジンが止まり、ドアが開いたのを見て悲鳴をあげた。冷酷な美しさを漂わせた男が、じっと彼女を見つめている。「タムシン・ウィンター、ついに君を手に入れた」次の瞬間、布で口をふさがれ、タムシンは気を失った。◆先月日本デビューしたジェニー・ルーカス。本作も期待を裏切らない華やかなジェットコースター・ロマンスです。来月5日にも彼女の作品を刊行予定。お見逃しなく!
-
3.5ジェマは燃えるような赤毛の歌姫(ディーヴァ)。双子の妹の人生を破滅させた、ギリシアのリゾート王、アンジェロへの復讐を胸に誓い、妹になりすまして彼に近づく。裏切ったのはジェマのほうだと信じているアンジェロは、再会した彼女を拒絶するが、再び燃え上がる欲望を抑えられない。触れ合うだけで互いの体に稲妻が走り、いつしか心まで通い始めたことに二人は気づいていた。――彼に惹かれてはだめ。でも、彼は本当にひどい男なの?――彼女は不実な女だった。変わったような気がするのはなぜだろう?絡み合う情熱と欺瞞が、二人を抗えない愛へと導いていく。
-
3.0ジュディの夢は、造園コンサルタントとして成功すること。だが、淡い金髪に大きな青い目、女性らしすぎる体つきのせいで、能力を正当に評価してくれる顧客にはなかなか巡りあえずにいた。今日もまた、訪問先の大邸宅で庭師らしき男性にからかわれ、ジュディはその庭について率直な意見を述べて応戦する。真剣に耳を傾ける彼に、思いがけず好感を持つジュディだったが、そのときの彼女には知るよしもなかった。目の前の男性が決して手の届くはずのないセレブリティ、高名な建築家であるマルコム・スチュアートだということを。 *本書は、初版ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
-上司との恋で心に傷を負い、職場を去ることになったアストリッド。社内恋愛だけは金輪際するものかとかたく胸に誓うも、社長アシスタントとして採用された新しい職場で、早くもその決意は崩れそうになる。ボスのヘンリーは、十年ほど前に活躍していた元ラグビー選手で、当時アストリッドが夢中になった相手だったのだ。いくら憧れの人がボスでも、好きになってはだめよ!アストリッドは何度となく、そう自分に言い聞かせた。ところがある日、ヘンリーと二人きりになった際に、いきなり激しく唇を奪われてしまい……。
-
3.0塔の上に咲いた秘恋の花は、せつない散り模様で……。 赤ん坊のとき母に捨てられ、冷血な医師の父に育てられたヴィクトリア。独りぼっちの少女は父の働く病院の上にある塔で孤独を癒やした。やがて彼女はそこで働くようになり、敏腕ドクターのドミニクと出会う。顔を合わせれば口論する二人だったが、塔の上で鉢合わせしたある日、ふとしたきっかけで激情に駆られて熱いひとときを過ごした。彼に惹かれる想いを抑えて一夜限りの関係と距離を置くことにしたが、思いがけずヴィクトリアは妊娠し、状況は一変した。事もあろうに、人間不信のドミニクは自分の子かどうかさえ疑う始末。それを知ったヴィクトリアは決心した――おなかの子は私一人で育てるわ……もう私には近づかないで! ■ロマンス作家として円熟の境に入った感のあるC・マリネッリ。本作は、親の愛を知らない孤独なヒロインと過去の衝撃体験から人間不信に陥っているヒーローの一筋縄ではいかないドキドキの恋物語で、ウィットに富んだ会話も楽しめます!
-
3.018歳からロンドンの学校で演技を学んできたクレアは、9年の歳月を経て、ようやく女優としての才能を開花させた。とはいえ、類まれな美貌を持ちあわせながらも、クレアは男性をいっさい寄せつけず、心を開こうとしない。唯一の例外は兄のような存在の、人気脚本家マーシー。いつもそばにいてくれる彼とのプラトニックな関係に満足し、クレアは穏やかな日々を過ごしていた。だがいま、ある影がクレアの背後に忍び寄ろうとしていた――彼女が男性を避けるきっかけとなった、9年前の悪夢が。
-
4.0アレグラは十八歳の誕生パーティに現れた裕福な男性――ステファノに心を奪われ、一年後に彼との結婚が決まった。だが、結婚式の前夜に父親とステファノの会話を耳にして、衝撃のあまり家と故郷を捨てた。この結婚が男たちの“取り引き”に基づいたものだと知ったのだ。あれから七年、アレグラはロンドンで自活しながら、過去のことを忘れて前向きに生きようと務めていた。ところが、従妹の結婚式でステファノと再会し、いまも彼の魅力にあらがえないことを思い知らされる。ある目的のためにステファノが近づいてきたとは想像もせずに。
-
4.0健康と美容のスパ、青い海のそばに立つ古城。世界一贅沢な旅行があなたを待っています”アメリカのカンサスに住むサラは、そんな知らせに戸惑った。ヨーロッパの王国で過ごす、夢のような旅に当選したというのだ。最初は半信半疑だったが、友人の強い勧めで、行ってみることにした。だが、そこで学生時代の恋人に会おうとは思ってもみなかった。アレックス! 彼が城の主で、しかも王国のプリンスだったなんて。だけど今さら何の話? 五年前わたしと子供を残して姿を消したくせに。アレックスはサラをエレベーターに押し込むと、豪華な病室へと導いた。「ニコに会ってくれ。君が捨てた息子だよ」養子に出した後ずっと捜していたわが子を前に、サラは突然意識を失った。
-
3.0インテリアデザイナーのケイティーは、イタリアのトスカーナに立つジョバンニ伯爵の壮麗な館の改修を請け負うことになった。伯爵は実業家としても大成功を収めているが、数年前に妻を亡くし、それ以来数々の美女と浮き名を流しているという。とても魅力的だけれど、まったく恋愛経験のない私をジョバンニが女性として見てくれることなどありえないだろう。だがある夜、パーティーで突然ジョバンニにキスをされたとき、ケイティーはうっとりとなっていつのまにか積極的に応えていた。目の前でにっこりとほほえむ男性が、どんな思惑をもって彼女を誘惑しようとしているかは想像もせずに。■先月、日本デビューを果たしたクリスティーナ・ホリス。今月はイタリアを舞台に、孤独な伯爵を愛してしまったケイティーの恋のゆくえを描きます。豪奢な世界をお楽しみください!
-
3.0もう忘れたと強がってみせても、この胸にいるのは、あなただけ……。 少女の頃、ドネッタは馬術大会でさる王国の皇太子エンリコと出会った。毎年、顔を合わせるうちに親しくなり、16歳のとき初めてキスをした。エンリコが大学進学のため大会に出られなくなると、卒業したら二人で旅に出ようと約束し、文通で心を通わせ合った。ところが彼は国事に忙殺されるようになり、やがて手紙もとだえると、彼の薄情さにドネッタは人知れず懊悩したのだった。5年後、ようやく気持ちに区切りをつけたドネッタのもとに、エンリコの国で開かれる馬術大会への招待状が届く。いったいどんな顔をして会えばいいの……? ドネッタは戸惑ったが、愛しの皇太子とまた会いたくて、彼の待つ、かの国へ飛んだ―― ■ハーレクイン・イマージュ2600号を記念して、代表作家レベッカ・ウインターズの珠玉作をお贈りします! 真綿で首をしめられるような失恋の痛みに耐えてきたドネッタと、そうとは知らないエンリコの再会やいかに? 本作は『終わらない片思い』の関連作です。
-
3.0アレクサンドラはせっぱつまっていた。ハリウッド女優だった母が莫大な借金を残して亡くなり、返済するには母が遺したダイヤモンドを処分するしかない。ニューヨークの高級宝飾店に引き取ってもらおうと出向いた彼女はダイヤモンドはすべて模造品だという鑑定士の言葉に呆然とした。そんなことはありえないわ! 食ってかかるアレクサンドラの前にその一部始終を監視カメラで見ていた店のオーナーが現れた。君の問題を解決する方法がある、とオーナーは言い、自分の素性を明かした――カステルマーレ公国の皇太子ルッカだと。そして、ルッカはアレクサンドラに驚くべき解決法をもちかける。■地中海の小国カステルマーレの王室をめぐる物語。王位継承に伴う結婚問題に悩む皇太子ルッカは、偶然目の前に現れた女性に惹かれ……。
-
2.0懐かしいディランの声を聞いたとたん、シエラの思考は動きを止めた。10年の歳月も彼の裏切りも忘れ去り、鼓動が速まるのを感じながら。
-
3.0秘書のイリージアは、ボスのトムにずっと憧れていた。ある夜、そのトムに誘われてベッドをともにするが、なぜかそれ以来、彼の態度は残酷なほど冷淡になってしまう。ショックを受けたイリージアは退職し、故郷の町へと戻った。そして数年後、イリージアは町でトムを見かけて凍りつく。彼女には、絶対トムに知られたくない秘密があった。
-
4.0アレグラは運転していた車の事故で生後間もない娘を亡くし、かろうじて命をとりとめた彼女自身も大きな傷を負った。事故の前後の記憶がないまま数カ月の療養生活を送ったが、自らの企業帝国の拡大に奔走する夫のミゲルは見舞いにすら来ない。アレグラは結婚生活がすでに破綻していることを思い知り、癒えたばかりの体でメキシコのカンクンにあるビーチハウスを訪れた。ミゲルと出会って結ばれた思い出の場所で、すべてを清算する決意を固めようとしたのだ。ところが不意にミゲルがビーチハウスに姿を現し、憤怒の表情を浮かべながら驚くべき言葉を言い放った。★期待の新人ジャネット・ニー。今年の最初の作品は結婚生活が危機に瀕している夫妻の物語です。二人は子供の死を乗り越えて愛の絆を取り戻せるのでしょうか?
-
4.0海辺にそびえる壮麗な屋敷。そこは愛の巣か、それとも牢獄か――秘密を抱えた男と記憶をなくした女の、絡み合う愛。 目覚めたとき彼女は病室のベッドの上にいた。なぜこんな場所にいるのか。自分の名前すら思い出せない――そこに現れたのは、ルイスという長身で端整な顔つきの富豪だった。「きみの名前はアナベル。ぼくの妻だ」話によれば彼女はクルーザーの事故に巻きこまれ、一命を取り留めこの病院に運ばれたのだという。そうして記憶が戻らないまま退院を迎えたアナベルは“夫”に言われるがまま、カリブ海を望む豪奢な屋敷へ連れていかれる。でも……本当にこの人はわたしの夫なの? アナベルは言いようのない不安と違和感を拭えずにいた。
-
2.0ジョージーは人生を立て直しつつあった。悲しみを乗り越え、今では仕事にも希望が持てる。しかし、親しい知人の家へディナーに招かれたとき、ジョージーの身に大きな災難が振りかかった。客の中に、ジェッド・ロードがいたのだ。漆黒の髪と厳しい顔が、相変わらず謎めいた雰囲気を漂わせている。女性たちの目を釘付けにしながら、自らの離婚について平然と語りはじめたジェッドを見て、ジョージーはひどいパニックに陥った。彼女は半年前までジェッドの妻だったのだ!■18歳の誕生日に憧れの男性から突然プロポーズされたジョージー。しかしその結婚には悲しい秘密が隠されていました。ハーレクインのシリーズをまたいで絶大な人気を誇る作家キャロル・モーティマーが、壊れかけた愛の再生をドラマティックに描いた感動の名作です。
-
4.3ジプシーは最初、なにが起こったのかわからなかった。ウェイトレスとして働くレストランで、突然誰かに腕をつかまれ、文句を言いかけた彼女は、見覚えのあるグレーの瞳に釘づけになった。この2年間、夢に現れつづけてきた男性、リコが目の前にいる。あの夜、二人はお互いしか目に入らないほど惹かれ合い、すばらしく濃密な時間を過ごした。だが朝がくると彼は姿を消し、ジプシーはその理由をテレビで知った。リコの正体は世界的に有名な大物実業家で、亡き父の天敵だった。今度は私が逃げる番だわ。あの夜に授かった、娘ローラの存在を隠し通すためにも!■7月に発売し、皆様から大好評をいただいた『十八歳の許嫁』の関連作品です。前作のヒーローの兄リコと、けなげなヒロイン、ジプシーとの情熱的なラブストーリーをお楽しみください。
-
4.0一大レジャー産業をひきいる実業家ジャレット・ハンターは、高級ホテル買収のため、カナダのスキーリゾート地に乗りこんだ。目的のホテルの女経営者サビーナ・サザランドがスキーに来ているという確かな情報を得たからだ。彼はそこで新婚ほやほやの友人夫妻に出会い、食事に誘われる。どうやらディナーの席には彼らの知り合いの女性が同席するらしい。新婚カップルの邪魔をするなんて、ろくでもない女性に決まっている。彼はそう言って断るが、アビーという元モデルの美人が現れるや、今まで恋などしたことはないのに、ひと目で心を奪われてしまう。しかしアビーなる女性の正体がわからないことから、ジャレットはいらだち、いかがわしい職業の女だろうと目星をつける。アビーこそサビーナその人だとは夢にも思わず、ジャレットは……。
-
3.0かつて憧れた人の罠にからめとられ、落ちたのは、甘く罪深い夜。 ベラは人生に行きづまり、休息を必要としていた。そこで思い出したのが、以前継兄だったセルジオだ。でも10年以上も連絡しなかった私を、彼は助けてくれる?血もつながっていなければ、もう家族でもないのに。意外にもベラに対し、セルジオは昔と変わらずやさしかった。そして、彼女はコモ湖にある彼の壮麗な別荘へと招待される。もちろん、ベラは知る由もなかった。セルジオが長年、継妹への熱い想いに苦しんでいたことも、悪い男になって、彼女を愛人にするつもりでいることも。 ■大胆かつ艶やかな作風で読者を魅了する大人気作家ミランダ・リーの期待の3部作をお贈りします! ともにオックスフォードで学び、35歳までに大富豪になると誓った〈独身富豪クラブ〉のメンバーたち。富と名声を手にした今、彼らが次に求めるものとは……?
-
3.0大雪で立ち往生した一組の男女が、フィリーの住む牧師館にやってきた。偶然にも彼らは、先日道に迷っているところをフィリーが助けたふたりだった。その男性ジェームズに、フィリーはひそかに強く惹かれる。だがジェームズは、都会に住む名高い医師。一方のフィリーは、ただの田舎娘だ。何より彼の隣にはいつも、完璧なまでに美しい婚約者がいた。
-
4.0■ドクターに憧れても、無駄なこと。身分違いの、かなわぬ恋なのだから。■コーリーは、天才神経外科医トレイの手術チームの主任看護婦。手術室での彼との息はぴったりで、仕事ぶりも高く評価されている。だが最近、有能な助手としてしか見られていないことを、もの足りなく感じはじめていた。上流階級出身のトレイとでは、住む世界が違いすぎる。恋心をさとられたりしたら、愚かな女と見られるだけだ。そう思っても、彼への気持ちを抑えるのは難しかった。ある日、コーリーはふとしたきっかけで彼とキスを交わしてしまう。心を躍らせる彼女に、体を離したトレイは氷のように冷たい目で言った。こんなことをするべきではなかった。頼むから今のことは忘れてくれ。君とは仕事以上の関係になりたくないから、と。■ディザイアの人気作家バーバラ・ボズウェル。四十歳まで結婚するつもりがなく、しかも相手は家柄のいい女性と決めているドクターと、自分は彼にふさわしくないあきらめているヒロインのホットなロマンスにご期待ください。
-
4.0伯母の遺品整理のため、フィリッパは久々にガーストン邸を訪れた。ガーストン家の家庭教師だった伯母にここで育てられた彼女は、11年前、大学生だった当主の孫スコットと熱烈な恋に落ちた。だがある時、他に好きな人がいると言って自分から身を引いた――彼が大事な館を継ぐには、それしか方法がなかったのだ。お腹に命が宿っているのを知ったのは、そのあとのこと……。彼女の物思いを破るように、とつぜん車の音が響いた。外を見ると、へこんだ高級車と息子のサイモン、そしてスコットの姿がある!なんとサイモンが、誤ってスコットの車を傷つけたという。スコットは容赦なく彼女を罵り、ある方法で償うよう求めてきた。
-
5.0現れた男の姿を見るなり、オータムはその場に凍りついた。ヨーク・レイン――世界的に有名な航空会社の社長。19歳のときにオータムが結婚した、自尊心の強い億万長者だ。若かったオータムは彼が属する上流社会の華々しさになじめず、結局、短い結婚生活は破綻し、ロンドンの家を逃げ出した。いったいなぜ、そのヨークがここにいるの?戸惑うオータムに、ヨークは酷な提案を無遠慮にも突きつけた。急遽妻が必要になったから、4カ月だけ戻ってこい。そうすれば離婚に応じよう、と。 *本書は、ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊から既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
4.0★禁じられた恋、それは苦しいほどに甘美な結末へのプロローグ。大ベストセラー作家リンダ・ハワードの原点、本格ロマンスの真骨頂!★夫と子供のいる温かい家庭がほしい――サラのささやかな夢は、皮肉にも親友ダイアンの存在によってついえた。密かにサラが想いを寄せていた上司、エリート重役のロウムは、サラが紹介したダイアンと一目で恋に落ちた。5カ月後に彼らは結婚、二人の息子に恵まれ、今まさにサラが夢見たような幸せな家庭を築いている。一方のサラはロウムへの憧れを胸の奥に封印して、仕事に生きる決心をするしかなかった。だがその矢先、悲惨な事故がロウムの家族を襲った。ダイアンと子供たちは亡くなり、ロウムは絶望の淵に突き落とされる……。
-
3.7あなたを想って流す涙は、天使たちには見せられない。 ジュリアは秘書として、妻として、仕事で世界中を飛びまわる夫マックスを支え続けてきた。祝い事もせず、くる日もくる日も仕事に明け暮れて……。こんなの幸せじゃないと訴えても、夫は聞く耳を持たなかった。とうとう耐えきれずに家を出たあとで、身ごもっていることに気づいた。でも、子供はいらないと明言していた彼には打ち明けられない。1年後、ジュリアは独りで双子の赤ん坊を育てていたが、今でも本当はマックスが恋しくて、枕を濡らす夜があった。父を知らずに育つ娘たちの顔を見るたびに、悲しみで胸がつぶれる。そんな彼女の前に、ある日突然、怒りに満ちたマックスが現れた! ■主人公たちの心情や煩悶を丁寧にこまやかに描いた愛の復活ストーリーをお届けします。魅力的な登場人物に引き込まれ、ラストでは思わず涙ぐんでしまう、静かな感動を呼ぶ物語をお楽しみください。
-
4.0亡き父の遺言状はマリアにとってあまりに衝撃的なものだった。父ともほかの姉妹とも血のつながりはなく、それぞれの複雑な生い立ちが明らかになったのだ。マリアは動揺しつつも、過去と向き合う決意をする。実の母が何者かに殺されていたなんて──マリアは故郷に戻り、地元の刑事ボディの協力を仰いで母の軌跡をたどった。次々と現れる真実にマリアが打ちのめされるたび、ボディは彼女を励まし、ときには情熱的に癒やした。だが、2人の間に強い絆が生まれかけたとき、運命はまたもマリアに残酷な試練を与えようとしていた……。
-
4.0アリーは婚約者が別の女性と浮気しているのを知り、ハネムーンに来るはずだったカリブ海を1人で旅することにした。開放感に浸り、マリーナを散歩中クリスという男性と知り合い、情熱にかられるまま彼と数日をともにしてしまう。クリスはすてきだけれど、1年中ヨット遊びに興じているような素性の知れない男性との将来は考えられない。アリーはこっそりとイギリスに戻るが、ある日、体の変調に気づく。ああ、どうしよう。でも、失恋の傷を癒やしてくれた彼との子供を私が1人で大事に育ててみせるわ。アリーは決心するが、そんなとき、訪ねてきた男性を見て驚愕した。クリス! どうして彼がここに?■偶然出会った男性との夢のようなバカンスの結末は……。『夜だけの愛人』で日本デビューを飾ったキンバリー・ラングの謎めいたプレイボーイとのラブストーリーです。
-
4.0トスカーナ貴族の娘アレッシアは父に強要され、一族の経営するワイナリーへの投資家を迎えに空港へ赴いた。だが、最終便にもそれらしき人物は乗っていなかった。憤慨しながら彼女が車を発進させたとたん、フェラーリに追突し、降りてきた男性と激しい口論になる。その男性こそ、アレッシアが迎えに来た投資家だった。家長のチェーザレに代わり、息子のニコロが来たらしい。なんて魅力的な男性かしらと、一瞬アレッシアの心は揺れた。でも、私がこの人を好きになることは絶対にない。なぜってニコロ・オルシーニはシチリア出身のマフィアなのだから。■ニューヨークの名家出身の4兄弟が恋に落ちる姿を描く〈オルシーニ家のウエディング〉も今月で最終話です。情熱のおもむくまま、秘密の結婚をした二人。はたしてそのゆくえは?
-
4.5■虚構渦巻く華やかな社交界。運命の扉が今、開かれる……。■わたしに後見人が? もうじき二十歳になろうというのに?ある日突然、目の前に現れた謎の紳士に、アンは当惑した。幼いころに母を失い、その直後に寄宿学校に入れられた彼女は、ほとんど父に会わずに成長した。その父も亡くなり、母校の教師が自分の生きる道だとほとんど信じかけていた。陰のある美貌の紳士はイアン・シンクレアと名乗った。陸軍大佐の彼女の父親から、遺言で後見人に指名されたという。いったい父はなにを考えていたの? これからどうなるの?アンの疑問のひとつは、やがて答えが明らかになった。夫を探すため、彼女は社交界にデビューするのだ。だが、理想の男性はもう見つかった。夢見がちな彼女にとって、イアン・シンクレアこそ、完璧な夫となりうる人だった。■一つの遺言が二人の人生を変えた……残酷な現実とかすかな希望のはざまでイアンが下した決断は? 十九世紀のロンドン社交界を描くドラマチック・ロマンス!
-
3.0フェリースは義父が新たに造った別荘の様子を見るため、都会を離れて郊外にやってきた。別荘の工事を仕切る建築家サー・レオンは傲慢な人物だというが、私は、一人でここでの夏を存分に楽しみたいだけだ。その夜、不審な男を見つけて追いかけたフェリースは、逆に相手に組み敷かれ、もみ合ううちに思わずキスをかわしてしまう。見ず知らずの人だけれど、こんなすてきなキスは生まれて初めて……。うっとりしたものの、正気に返ってその場を逃げ出した彼女は、翌朝、部屋に現れたサー・レオンを見て思わず息をのんだ。もう二度と会うことはないと思っていた昨夜の男性だわ!
-
5.0「なんのしがらみもなく、ベッドの上の関係を楽しもう」エラは親友の結婚式で出会った新郎の友人、マットの言葉に戸惑った。彼は優秀な弁護士として都会に暮らし、かたや自分はもうすぐ故郷へ帰ろうとしている。その引っ越しまでの短い間だけ夜を分かち合おうだなんて、“愛人になれ”と言われているも同然だ。失礼きわまりない提案だとつっぱねてもいいはずなのに、マットほど魅力的な男性に出会ったのは初めてだったエラは、思いがけずイエスと応えてしまった――甘い夜を7回過ごせば、虚しい結末が訪れるとわかっていながら。■家族の愛を知らずに育ったため恋愛そのものを信じられないエラが、人生で一度だけ自分に許した恋愛ごっこのはずでしたが……。キンバリー・ラング得意の濃密なラブシーンをどうぞご堪能ください!
-
3.0タイスンは事故死した弟の遺言を聞かされて、耳を疑った。驚いたことに、全遺産をあのエリンに譲るというのだ。エリンはモデルだった。弟が初めて屋敷に連れてきたとき、その妖精のような容姿に、タイスンはひと目で心を奪われた。だが不器用なタイスンはエリンに冷たくあたることしかできず、あげくに弟が不在の夜、強引な形でベッドをともにすると、弟への後ろめたさから、彼女を追い出してしまったのだ。自己嫌悪に苦しみながら、タイスンは考えた。彼女は戻ってくるだろうか──復讐さながらの遺言を受け入れて。
-
4.0ずっとひとり寂しく生きてきた。恋は贅沢と、自分に固く禁じて。 トリッシュが大富豪ネイトの屋敷でナニーとして働くことになったのは、彼女だけが彼の姪である赤ん坊を泣きやませたからだった。破格の報酬とすてきな部屋、毎日出されるおいしいごちそうに、貧しい生活しか知らないトリッシュは驚くしかなかった。しかも、敏腕実業家として名高い億万長者のネイトは、世間の女性から理想的な結婚相手と騒がれるほどセクシーな男性だ。けれどいくら彼と同じ家で暮らし、同じ時間を過ごしても、私は1カ月後には出ていく臨時のナニーにすぎない。携帯電話も持っていなかった貧乏学生の私を、お金持ちの彼は哀れんだだけ。恋をするなんて間違っているわ……。■人気沸騰中、サラ・M・アンダーソンの2016年度のRITA賞受賞作! 彼女の持ち味であるドラマチックな展開はそのままに、恋を背を向けて生きてきたヒロインのせつなさも楽しめる1作です。
-
3.0タリーはあるパーティで見かけた男性にひと目で惹かれた。彼の名はサンダー。海運王を父に持つ、将来有望な投資家だという。タリーはギリシアでも名だたる実業家の婚外子として生まれながら、男性にだらしない母親と実の娘にすら関心のない父親を見て育ち、恋愛には興味を持てずにいまだにバージンのままだ。こんな私を彼はどう思うかしら?でも、胸が痛いほどのこの情熱を解き放ってもいいのでは?だがタリーが初めてだと知ったとたんサンダーは態度を変え、自分が求めているのは軽い情事の相手だと言い放った。思いがけぬ悪夢がここから始まるとは、タリーは想像もしなかった。■今月と来月連続で、〈名ばかりの花嫁〉2部作をお届けします。互いに惹かれるままに関係を続け、愛のない結婚をするはめに陥った二人は? ギリシアを舞台にリン・グレアムが描きます。
-
5.0シャーロットは空港で呆然と立ちつくしていた。明日、挙式の予定なのに、婚約者が現れなかったのだ。あまりのことに、人目もはばからずにしゃくり上げていると、ダニエルと名乗る男性に声をかけられた。彼はシャーロットの話をひとしきり聞いたあと、食事に誘ってきた。不誠実な男性とは、二度と関わりたくないわ!シャーロットは彼に渡された名刺を突き返すと、くるりと背を向けて歩き去った。翌日、ダニエルと結婚式を挙げることになるとは夢にも思わずに。★ハーレクイン・ロマンスはおかげさまで2100号を迎えました。読者の皆さまに心より感謝いたします。2003年に来日したときのミランダ・リーのコメントもあわせてお楽しみください。★
-
4.0また、あなたに恋してしまう。それがなにより怖くて……。 2年前に別れた夫マイケルが事故に遭ったという一本の電話――それは、エイミーをつらい過去へと引き戻すものだった。事故で記憶を失った彼の面倒を見てほしいと彼の姉に頼まれたが、できれば、二度とマイケルには会いたくなかった。まだ赤ん坊だった愛娘の死にも涙一つ流さなかった冷たい彼には……。けれど放っておけず、気づけばエイミーは元夫のもとに駆けつけていた。元妻のこともあの悲劇のことも忘れ、明るさを取り戻したマイケルに、エイミーは愚かにもすがりたくなってしまう。彼の記憶が戻れば、耐えがたい絶望と孤独に慟哭した、あの時の涙がまた流れるというのに。 ■北米ロマンス小説界の最高峰、RITA賞を受賞した実力派、カレン・ヴァン・デア・ゼーの名作をお贈りします。自分が離婚した妻だともし告げれば、マイケルに追い返されるだろうと思い、エイミーは今も妻としてふるまいます。やがて真実に気づいたとき、彼は――。
-
4.0エイミーはロンドンで小さなべーカリーを営んでいる。今は、結婚式を間近に控えた親友からウエディングケーキ作りを頼まれ、花嫁の付添人を務めることもあって、式の準備で忙しく過ごしている。そんなとき、彼女を助けるために、一人の男性が店にやってきた。ニューヨークから来た花嫁の兄――ジャレド・ショーだ。ハンサムで長身の、鍛えられた肉体を持つ完璧な男性に、エイミーの心はときめいた。でも、彼はどうせ手の届かない相手。不動産会社を経営するやり手の実業家が、私に興味など持つはずがない。エイミーは誰にも見せずに隠してきた胸の傷跡に、そっと手をあてた。まだ人を愛することにどうしても臆病になってしまう、かつて銃で撃たれた苦い記憶をとどめる傷跡に……。■イギリスから日本デビューを飾った期待の新人作家、ニーナ・ハリントンの作品を、今月から三カ月連続でお届けします。ウイットのきいた心温まるロマンスをぜひお楽しみください。
-
3.8秘書学校を出たばかりのケイシーは就職の面接に出向いた。大富豪キャリスター家が、秘書を探していると聞いたのだ。キャリスター家の当主ギルは、ゴージャスな雰囲気を持つ男性でしばしば雑誌の表紙も飾っているらしい。モデルのような美女たちがそんな言葉をささやき合うなか、ケイシーは面接を待つ列に加わった。だが面接室に入り、机の向こうに座る男性を見て、彼女は凍りついた。端整で男らしい顔に、嘲るような冷笑を浮かべてこちらを見ている。場違いな雰囲気の私のことを、心のなかでせせら笑っているのね。うわの空で面接を終えたケイシーの耳に、侮辱の言葉が届いた。「秘書に女性としての魅力はいらないから、君に決めたよ」
-
3.3キャピーは子どものころに両親を亡くし、兄のケルの手によって育てられた。ケルは軍を除隊してジャーナリストとなったが、取材先で負傷し、いまでは車椅子生活を余儀なくされている。サンアントニオで暮らしていたキャピーは、ある事情で兄とともにジェイコブズビルの近くに引っ越した。兄のつてでベントリー・リデルの動物病院で働きはじめたものの、獣医の彼は短気で気難しく、キャピーに何かとつらく当たる。そんなある日、車の衝突事故にあったキャピーは、偶然居合わせたベントリーの意外な優しさに戸惑いを覚え……。■〈テキサスの恋〉最新作。これまで脇役として存在感を放っていた獣医のベントリーがヒーローをつとめます。
-
3.0悪名高いプレイボーイに、無垢な心は盗まれて……。 「政略結婚ですか?」「ルイス王子はいつプロポーズを?」大混乱のなか力強い腕で高級車に押しこまれたサブリナは、救い主の顔を見て驚いた。隣国の皇太子ルイスの弟、セブ――あまたの女性と浮き名を流す“王家の黒い羊”だったからだ。さらに驚くことに、彼はいきなりサブリナの唇を奪った。生まれて初めて感じた甘いおののきに戸惑いながらも、祖国のために政略結婚を受け入れた彼女は夢想だにしなかった。品行方正なルイスが恋人と駆け落ちして結婚式に現れず、代わりにセブと結婚させられることになろうとは。 ■あまりにも魅惑的なセブとの愛なき結婚生活に苦悩するサブリナ。父王に疎まれて育ったあげく突如として王位継承者となったセブは公務に忙殺され、夫婦の溝は深まるばかりで……。人気作家が王室の光と闇を流麗に描く、ドラマチックなロイヤル・ロマンスです!
-
5.0海軍特殊部隊(SEAL)に所属するハンター・キャボットは久しぶりに故郷の町に帰り、そして呆然とした。なぜか友人をはじめとする町の住人皆が、ハンターに“妻”の話をふってくるのだ。彼女の名前はマージーといい、すばらしい女性らしいがハンターは生まれてこの方、誰とも結婚した覚えがない。長期任務で町を離れているあいだに、何が起きたのだろう?狐につままれた気分で屋敷に戻ったハンターは、寝室のバスルームから聞こえてくる甘い鼻歌に足を止めた。ドアを開けると、そこにはセクシーすぎる“妻”の姿があった。
-
3.0大手宝石店に勤めるジェシカは、ボスのライアンとつき合っている。彼は裕福でハンサムで、まさに女性が理想とする男性だ。ジェシカとの関係を始める際、ライアンは四つのルールを定めた。一つ、彼に猫を近づけない。二つ、スキャンダルにならないよう二人の仲は内密に。三つ、子供は絶対につくらない。四つ、もちろん結婚もしない。ジェシカは時おり胸の痛みに襲われつつも、愛する人のそばにいられるならと、そのルールを守り続けた。だが交際も二年が過ぎたころ、ジェシカはあることに気づいた。おなかにライアンの子供がいることに……。★作家競作6部作〈疑惑のジュエリー〉2話目です。去年、デビュー早々ご好評いただいたテッサ・ラドリーが、ブラックストーン家の次男ライアンのロマンスを描きます。★
-
3.0深い眠りから覚め、カレンは目を開けた。そこはロンドンの自宅ではなく、太陽の光あふれる見知らぬ部屋だった。手を握られていることに気づき視線を上げると、ハンサムな浅黒い肌の男性がこちらを見つめている。「やっと戻ってきたね」男性が言った。どういう意味? それに、この人はいったい誰なの?カレンがその質問をぶつけると、彼は一瞬言葉を失ってから言った。「僕は君の夫だ」カレンは凍りつき、目を見開いた。■“記憶喪失の物語”――突然消え去ってしまった記憶。もどかしさと闘いながら、切ない愛をはぐくむ恋人たちの物語です。
-
2.5社長秘書として働くニコラは、新しいボスの姿を見て凍りついた。マット――8年前、わたしの貞操を奪った人!あの夜わたしは慣れないお酒に酔いつぶれ、気づいたときには全裸で彼のベッドに横たわっていた。わたしはけがれてしまった……パニックと恐怖のあまり、マットの制止を振りきって逃げだしたのだ。それからすぐに故郷に戻り、ひっそりと暮らしてきたのに、いま再び、彼が冷酷な表情でこの体を見つめている……。 *本書は、初版ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
-
3.8★あの土地はわたしのもの。叔父だろうが誰だろうが渡しはしない。★リュートの奏でる柔らかな旋律、明るい日差し・・・・・・。体を這うやさしい手と唇の感触・・・・・・あれは誰だろう?それに、ここはどこ?そのとき、ロザリンは目を覚ました。すぐ間近に微笑む男の顔が---見知らぬ美しい男の顔があった。驚いて悲鳴をあげると同時に、昨夜のことを思い出した。彼女を鞭打つ残酷で凶暴な叔父から領地を取り戻すため、そして獣のような男との結婚から逃れるため、城を抜け出したことを。だが、現実は甘くはなかった。宿屋で酔客に絡まれたところをこの男に助けられたのだ。でもまさか・・・・・・こんなことになるなんて!ロザリンは一糸まとわぬ自分の姿に動転していた。そこへヒュー・コルドウエルと名乗る男が追い討ちをかけた。「君は覚えていないのかい、僕たちが共に過ごした熱い夜を?」
-
3.0ロンドンの玩具店で、アンはショックのあまり失神しかけた。かつて面倒を見ていた甥とでくわしたのだ。甥はギリシアの大富豪アンドレアスと姉の子で、生後まもなく両親が事故死したため、アンが引き取った。ところが、アンドレアスの兄ニコスが突然やってきて、百万ポンドの小切手を置き、半ば強引に甥を連れ去ったのだった。その甥が今、目の前にいる。そして、傍らにはニコスが……。数日後、アンはニコスの訪問を受けた。「ぼくたちと一緒にギリシアに来てくれ」予期せぬ言葉に、アンは呆然とした。■恋した相手――それは、姉の人生を踏みにじった冷酷な男。人気作家ジュリア・ジェイムズが、情熱と憎しみの交錯する複雑な人間模様を描きます。どうぞお楽しみください。
-
4.0エリンは売れっ子の童話作家だが、大のマスコミ嫌いで、その素顔を知る者は少ない。ある日、公園で子供たちにおとぎ話を聞かせていると、輝くブルーの瞳の、りりしい男性が目に飛びこんできた。エリンには彼が王子様に見えた。世間にうとい彼女は、彼が大富豪のピーター・ラムジーだとは知らなかったのだ。そして、エリンに興味をそそられて声をかけたピーターも、彼女が自分に劣らず有名人だとは思ってもみなかった。何も知らずに出会った二人は純粋に惹かれ合う。しかし、互いの素性がわかったとき、その関係は終わりを迎えた。★R~2278「奪われた祝福の夜」の関連作をお届けします。シャーロットの兄ピーターにも、幸せは訪れるのでしょうか?★
-
5.0太めでシャイでまじめな女子校教師のソフィーがあるパーティで女友達に恥をかかされているところへ、白馬に乗った王子様のようにゴージャスな男性が現れた。彼はソフィーとダンスを踊り、バルコニーへといざなった。だが会話が進むうち、彼は愛を信じない離婚弁護士で、妻の条件リストを満たす従順な女性を求めていることがわかる。いくらさえない私でも、こんな身勝手な男性はごめんだわ!逃げ帰ろうとしたソフィーを彼は引き止めてエスコートし、室内に戻るやいなや、たくましい腕のなかに抱き上げた。そしてなんの前触れもなく足を止め、深く完璧なキスをした。
-
4.0傷ついた心を癒してくれるのは、あなたの優しいほほえみだけ。■九年間の結婚生活ののち、夫から離婚してほしいと言われたジョージー。彼に愛人がいることはうすうすわかっていたが、まさかその相手が妊娠までしていたなんて。ジョージーは衝動的にロンドンの高級アパートメントを飛びだし、あてもなく車を走らせた。そのうち、ふと思いついて、数年前に大叔母が遺してくれたノーフォークのコテージへ向かうことにした。夜になり、明かりのない田舎道を運転中、急カーブを曲がりきれずに溝に突っ込んでしまう。そのとき通りかかった車の男性が彼女を病院へ連れていってくれた。幸いたいした怪我ではなかったが、病院のベッドはあきがなく、いきがかり上、彼女はその男性の家に泊めてもらうことになり……。
-
3.5同僚とレストランに入ったライザは、ふと誰かの鋭い視線を感じ、身震いした。顔を上げると、見覚えのある青い瞳に射貫かれた。スティーヴ! 別れたはずの夫が、今さら私になんの用?1年前、ライザはまったく身に覚えのない不貞を彼に疑われ、限界まで追いつめられて、耐えきれずに家を飛びだしたのだった。数日後、今度は取引先の社長としてライザの前にスティーヴが現れ、去り際に、謎めいた言葉を残していった。「また僕のもとに戻ってくるんだ。貸したものは返してもらう」ライザの心はかき乱された。彼なしの人生は虚しい。でも、私を信じてくれない人と暮らすのは……もっと虚しい。■複雑に絡み合う男女の機微を鮮やかに描きだすことにかけては右に出る者なし!のシャーロット・ラム。まるで一組の夫婦の心の中をこっそり覗き見るような感覚に浸れる、1983年のヒット作です。
-
3.0■愛したのはあなただけ。でも、もう二度と傷つけられたくないの。■デイジーは不動産会社で営業の仕事をしている。ある高級物件を担当することになり、クライアントに会って驚いた。美人のスーパーモデルと一緒にいたのは――アレッシオだった。十七歳のとき、デイジーはアレッシオと出会った。ふたりは、デイジーの妊娠をきっかけに結婚したが、三カ月後、流産したあとに破局を迎える。結婚に反対だったアレッシオの父が、流産後二日しかたっていない彼女に、離婚届を突きつけたのだ。アレッシオはかばってもくれなかった……。ふたたび目の前に現れたアレッシオを見て、デイジーの胸は騒いだ。あれ以来、重大な秘密をずっと胸に秘めていた。
-
4.0ニューヨークからテキサスへ。都会の令嬢が牧場を訪れたとき…。■リリアンは両親を事故で失い、富豪の祖母のもと、妹のレイチェルとともに、ニューヨークの上流社会の令嬢として優雅に暮らしていた。わがままで意地の悪い妹と違い、リリアンはいつも優しく穏やかだった。けれど、祖母はなぜかリリアンに冷たく、レイチェルがお気に入りだった。そのレイチェルが、突然テキサスのカウボーイと駆け落ちした。「すぐに連れ戻して。できなければ勘当です。レイチェルも、あなたも」祖母の厳命で、リリアンはテキサスに向かった。自堕落な妹がいつかは道を踏みはずすのではと、リリアンは心配していた。でも結婚をきっかけに、妹も真剣に生きていくようになるかもしれない。とにかく、レイチェルと恋人のカウボーイに会わなければ。空港に降り立った彼女を、レイチェルの駆け落ち相手の兄が出迎えた。彼は尊大で、無愛想この上ないカウボーイ。しかもリリアンに、激しい敵意を燃やしていた。
-
3.3孤児のメアリーは泥棒一家に命を救われて以来、貴族を装って金持ちの邸宅に出入りし、強盗の手引きをしている。ある日メアリーは未亡人マリアンヌと称して舞踏会に出席した。だが人目を盗んで屋敷の金庫を探しあてたとき、声をかけられた。「友人宅の金庫破りを見過ごすわけにはいかない」すべてを見透かすようなまなざしで見つめるのは、ロンドン一の花婿候補、ランベス侯爵だった!人気トリロジー第2弾、不遇な人生を強いられた長女の初恋の行方は。