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文藝春秋
■■■昭和百年 美しき日本人50■■■ 私を捨て、利に流されず、節を貫き、誠を持った日本人の記録 上皇ご夫妻(山根基世)/堀田善衞(佐伯泰英)/石橋湛山(石破茂)/安室奈美恵(今井絵理子)/樹木希林(箭内道彦)/緒方貞子(鈴木規子)/川村隆(西山圭太)/渡辺和子(保阪正康)/北の富士(吉田賢)/坂根正弘(杉本りうこ)/横田滋(横田拓也)/今村均(岩井秀一郎)/中村哲(藤田千代子)/坂本龍一(浅田彰)/古島一雄(堀川惠子)/斎藤隆夫(村瀬信一)/金子勇(東出昌大)/石牟礼道子(いとうせいこう)/三上信夫(三浦英之)/畠山重篤(畠山信)/谷川俊太郎(尾崎真理子)/伊東正義(泉宣道)/茨木のり子(後藤正治)/山口百恵(中川右介)/岡田啓介(早坂隆)/田村正和(上沼恵美子)/星野道夫(新井敏記)/小津安二郎(平山周吉)/木谷明(水野智幸)/本田靖春(清武英利)/やなせたかし(梯久美子)/島田叡(佐古忠彦)/森英恵(下重暁子)/田中一村(谷口博文)/林明子(福音館編集者)/黒田博樹(倉義和)/徳岡孝夫(土井荘平)/大谷恭子(島崎今日子)/桜井政博(永田泰大)/岩村昇(石川信克)/羽生善治(北野新太)/丸川正人(泉秀一)/内館牧子(三田佳子)/河井寛次郎(鷺珠江)/大滝詠一(萩原健太)/上岡龍太郎(トミーズ雅)/山野井妙子(柏澄子)/小泉今日子(近田春夫)/土光敏夫(出町譲)/大谷翔平(冨田英揮) 【高市早苗研究6】 ◎高市インフレ「プランB」なき危険な賭け 渡辺努×塚口直史 ◎高市さん、日本をどうしたいのですか 田中眞紀子 ◎林・石井を粛清した高市独裁の罠 赤坂太郎 【特集「睡眠」は最高の健康投資だ】 ◎ラスカー賞・柳沢正史に真山仁が聞く「デキる奴ほどよく眠る」 ◎夜、目が覚めてしまうアナタへ 渥美正彦 ◎かんたん“快眠体操” 池谷敏郎 ◎「睡眠薬」正しい減らし方 三島和夫 ◎82歳の「不眠半世紀」 椎名誠 ◎KADOKAWA秘密文書入手 夏野剛「のし上がり」の代償 本誌編集部 ◎無人機戦争──ウクライナ現場ルポ 飯沼賢一 ◎本木雅弘 60歳の告白「晒された家族」の婿として ◎黒柳徹子×篠崎史紀×片山杜秀 窓ぎわから見たN響100年の秘密 ◎「俺たちの箱根駅伝」を10倍楽しむ 爆笑ウラ話 池井戸潤×大泉洋 ◎【グラビア】日本の顔 大泉洋(俳優) ◎石川祐希 日本バレーを変えた男 田中夕子 ◎豪雨はもう異常気象ではない 坪木和久 【連載】 ◎【新連載 第2回】世界と戦う「AIインテリジェンス」 成果を生むAI実装、二つの条件 伊藤錬 ◎成田悠輔の聞かれちゃいけない話 17 ゲスト 内田光子(ピアニスト) 「音楽は教育じゃない、体験よ」 ◎有働由美子対談 94 西川美和(映画監督)私たちの知らない戦争 ◎底線思考 4 穴の空いた世界 佐橋亮 ◎忘れ得ぬ「昭和人」 4 後藤田正晴の逡巡 保阪正康 ◎古風堂々 90 大いなる狼狽 藤原正彦 ◎日本人へ 277 塩野七生 ◎ベストセラーで読む日本の近現代史 158 佐藤優 ◎言霊のもちぐされ 25 山田詠美 ◎ラファエルの羅針 7 柚月裕子 ◎ゴルフ春秋 21……ほか -
九十歳。何がめでたい
映画化決定でふたたび話題沸騰! 2017年「年間ベストセラー総合第1位」(日販・トーハン調べ)のエッセイ集が待望の文庫化。新たに本書が売れに売れた後の「怒濤狂瀾の日々」を綴ったエッセイや、旭日小綬章を受章した際の爆笑記者会見の模様、畏友・瀬戸内寂聴さんの解説を収録しています。 小学生からお年寄りまで世代を超えてゲラゲラ笑いころげる面白さで、各界の著名人も笑って泣いて大絶賛! ◎安藤優子さん 「とにかく痛快でした。言いたいこと言って、縦横無尽に切りまくる。でも不思議なくらい温かい」 ◎瀬戸内寂聴さん 「彼女の表現にはユーモアがあって、笑わせますよね。全28編、それぞれ必ず1回か2回は、思わずゲラゲラ笑ってしまいました」 ◎辻村深月さん 「読み終えて本を閉じ、思わずにはいられなかった。九十歳、それでもやっぱりおめでたい、と」 ◎又吉直樹さん 「本を読んで、久しぶりに笑いました!」 2018年に亡くなった落語家・桂歌丸さんは「この本は年寄りの教科書。佐藤さんの“角張った生き様”は老い先短い自分がどこに向かうか考える上で、とても参考になりました」と仰っていました。 ※この作品は単行本版として配信されていた『九十歳。何がめでたい』 の文庫本版です。 -
食べるたのしみ
人生には二つのたのしみがある。 一つは食べること、もう一つはおいしいものをこしらえること―― 通いつめた神戸の市場、奄美の豪快な豚料理、夏のスダチ酒とぬか漬け、なんといっても大阪のうどん……。 つくるのも食べるのも大好きな著者の、食にまつわるエッセイを精選。 「献立メモと買い物の記録」「おもてなし日記」も初収録。 Ⅰ 台所と女性/おにぎりと私/蜜柑の思い出/イチジクとうどん/すぎにし方恋しきもの/春の菓子さまざま/大阪のおかず/夏の食卓の楽しみ/思いがけぬ美味/たべる/ラーメン煮えたもご存じない/のこりもの/わたしの朝食/食事憲法/松茸の風流/とりこみ主義/「梅干し」と私/春野菜/過ぎた小さなことども/神戸 * 献立メモと買物の記録 Ⅱ 食べるたのしみ/駅 弁/ニューヨークのマグロ/中国式朝食/茫然台湾/むき身すり鉢一ぱい五文/手料理/大阪・私の好きな店/てっちりオバン/てっちりパーティ/大阪のうどん/食卓の光景/永遠の美女/トトト……/田舎の風流/オトナの酒 * おもてなし日記 〈解説〉山脇りこ -
古今盛衰抄
卑弥呼や紫式部、淀君、井原西鶴、小林一茶、樋口一葉などなど、田辺さんがお気に入りの歴史上の人物たちに新たな息吹を吹き込んだ歴史エッセイ集! スサノオからはじまり、卑弥呼、持統天皇、小野小町、紫式部、後白河院、淀君、北政所、西鶴、芭蕉、一茶、歌麿、一葉、桂春団治まで、田辺さんが好きな歴史上の人物を、半分エッセイ半分小説で紹介。かわいげのある心憎いばかり人物たちを選び、まるで本人たちに会って話したことがあるかのように生き生きと描かれている。 確かな時代考証もあいまって、安心して楽しみながら、歴史上の人物たちと交遊できる。 「戦後三十年たってみれば、若者は日本の歴史や、古往の人物について、全くなんの愛着も関心も持たないではないか。彼らにあっては母国の歴史は、教科書の中の無味乾燥で煩はん瑣さ な、受験用知識にすぎないのだ。私は、それらをみて胸が痛む。古い代に生きて戦い、恋し、苦しみ、死んだ愛すべき人々が、いまの若者たちの心になんの感動をおこすことなく、打ち忘れられ、かかわりをもたず、歴史に埋没してゆくのを悲しむ。受験用知識の、かわいた記号のきれっぱしとなった人々を惜しむ」(著者の「あとがき」より)。ここで取り上げた人物を通して、若い人たちが歴史へ新しい興味を持って接してもらえるようにとの願いを込めた1冊。 解説は『はいからさんが通る』や『あさきゆめみし』などで有名な漫画家の大和和紀さん。 -
光源氏ものがたり【上下合本版】
平安王朝時代。帝と桐壺の更衣の間に光源氏が誕生した。幼い頃に母と祖母を亡くした源氏は、後ろ盾がないため臣下にくだる。十二の年に元服し、左大臣の娘である紫の上と結婚するが、お互い打ちとけられない。次第に葵の上から足が遠のく中、桐壺に似ていて、幼い頃育ててくれた藤壺へと思いを募らせる──。さらに光源氏を待ち受ける波瀾万丈の人生。様々な女性と恋を育んだ光源氏は、六条院の広大な屋敷に付き合いある女性たちを集めた。一人娘は東宮に入内が決まり、息子の夕霧も六年越しの恋を実らせる。しかし、栄華は続かず最愛の紫の上が死を迎え、源氏はこの世はまぼろし──と立ちつくす。そして物語は、薫と匂宮に引き継がれる。同じ女性を愛してしまった二人の恋の行方は──。恋愛小説でも政治小説でもある「源氏物語」の全貌を、人間の成長と運命の転変をキーワードに繙かれた“楽しむ”田辺源氏。「桐壺」から「夢浮橋」までを収録。 ※本電子書籍は『光源氏ものがたり 上』『光源氏ものがたり 下』を1冊にまとめた合本版です。 -
百一歳。終着駅のその先へ
しつこく生きて101歳。 90代後半から2024年までの『婦人公論』でのインタビューと、単行本未収録のエッセイを総ざらい! さらに巻頭では、書斎と執筆風景を写真入りで紹介。 スーパーでの買い物から、小室眞子さんの結婚、兄サトウハチローの思い出、そしてたびたびの断筆宣言を覆して書き続けた日々……。 変わらない歯切れよさで、世相と日常を語り尽くす。 愛子センセイの最新の肉声から伝わる、今の思いとは? 「まったく何かというとああのこうのと、たいした意見でもないことをいい連ねる世の中になりましたねえ。何かしらイチャモンをつけるのが楽しくてたまらないみたいな。いちいちうるせえ、といいたくなる。いちいちうるさいのは佐藤愛子のはずだったのが、その佐藤が苦々しく思うのだから、私はもう引っ込まざるをえませんねえ」 「今は何かというとお金の話が出てくるのね。損か得かのほうへアタマが行くらしいのね。『これだって我々の税金がモトだ!』ってすぐにいう。二言目には『我々の払った税金』が問題になる」 「五十年前は古い日本人の精神性というものがまだいくらか残っていた。何が美徳か、美しい行いとは何かを子どもに教える大人がいました。でも今は美徳を教えないで、損得を教えるようになっていますね」 「『結婚してお幸せに』なんてよくいうけれど、何が幸せかなんて、そんなことはわかりませんよ。大変なことにぶつかって乗り越えていく。マイナスを糧にできる人こそが本当に幸せな人だと私は思います」 「ただ思いをめぐらせているだけで、答を求めているわけではない。すぐに忘れる。それからまた思う。……これはこれで悪くない」 -
不機嫌な恋人
三条油小路に住む小侍従は、宮廷きっての美女、という噂。香を調合したり、染め物をしたり、ちょっとした縫物をしたり、というのがとても上手。蓄財の才に長け、女一人で生き抜くのにもそつはない。今、年下の恋人・二条の少将に首ったけ。男と恋が楽しみなのだ。少将は名うてのプレーボーイ。恋の冒険に明けても暮れてもうつつを抜かして倦むことを知らない。ほんの遊び心でかいま見た女(ひと)は、暗い妖しい情趣と愛らしい少女の雰囲気を合わせもつ子持ちの未亡人だったが……。恋、背信、心がわり。――揺れる大人の恋を美しい季節の移ろいとともに描く、王朝の長編恋愛小説。 -
ああ面白かったと言って死にたい 98歳 愛子の箴言集
私の人生は失敗の連続だったが、とにもかくにもその都度、全力を出して失敗してきた。失敗も全力を出せば満足に変わるのである。 今はただひとつ、せめて最期の時は肉体的に七転八倒せずに息絶えたいということだけを願っている。 愛子センセイ、もうすぐ99歳 人生が終着駅をめざして速度を落としていく…… 老いとは? 死とは? 幸福とは? 波瀾万丈の人生から紡ぎ出された感動のラストメッセージ 佐藤愛子(さとう あいこ) 1923年(大正12年)、大阪に生まれる。甲南高等女学校卒。小説家・佐藤紅緑を父に、詩人・サトウハチローを兄に持つ。 1950年(昭和25年)、「文藝首都」同人となり本格的に創作活動を始める。1960年(昭和35年)、「文學界」に掲載された「冬館」で文壇に認められ、1969年(昭和44年)、『戦いすんで日が暮れて』で第61回直木賞を、1979年(昭和54年)、『幸福の絵』で女流文学賞を受賞。 2000年(平成12年)、佐藤家の人々の凄絶な生きかたを、ありありと描いた『血脈』で第48回菊池寛賞を、2015年(平成27年)、『晩鐘』で紫式部文学賞を受賞。2017年(平成29年)、旭日小綬章を受章。 ユーモア溢れる世相風刺と、人生の哀歓を描く小説およびエッセイは多くの読者の心をつかむ。 -
アニメ映画 ジョゼと虎と魚たち
「ええな、おまえは。好きな場所に行けて」 ジョゼは、ずっと車いすで生活している。外の世界は危険や悪意だらけだから、ひとりで出かけちゃダメ。そう言われてきた。 ある夜、恒夫(つねお)に出会う。彼がはじめたのは、ジョゼの言うことを聞くアルバイト!? はじめはきつく当たってしまったけれど、「海まで連れて行け」というジョゼのねがいを、恒夫はかなえてくれて――? その日から冒険がはじまった!!【小学中級から ★★】 2020年12月25日(金)全国ロードショー! 話題の映画を小説化! (C)2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project -
いちいちうるせえな ありがたいね
本書は、4月29日に逝去された作家・佐藤愛子センセイへの追悼の意を込めたメモリアル本です。 「いちいちうるせえな」が口ぐせで、 歯に衣着せぬユーモラスな物言いで愛されたセンセイ。 昭和二十五年の文壇デビュー以降、 センセイが新聞・雑誌・随筆に残した、膨大な箴言・憤怒・秘話の中から 選りすぐりのものを一冊に収録! また、センセイの意外な交流録も一部紹介。 綿矢りさ、瀬戸内寂聴、中村うさぎ、伊集院静などの作家陣をはじめ、 高峰秀子(昭和の大女優)、横井正一(グアムに28年間潜伏した元軍人)などと 語り合う様子も超貴重です。 「大正 → 昭和 → 平成 → 令和」と疾風の如く駆け抜けた 猛女の生き様を通して、その時代の空気感まで伝わる内容となっています。 日本一詳しい「佐藤愛子 年表」も掲載! ■目次 ・第一章 楽しむために生まれてきたんじゃない ・第二章 老後もヘチマもありませんよ ・第三章 えらい時代がきたな ・第四章 野蛮人の血 ・第五章 私の生活信条 ・第六章 泥濘の中を歩み出す ・第七章 私は元来、売文の徒なのである ・第八章 私の人生は損ばかり ・第九章 女の人生の面白さを味わう ・解説 杉山桃子(孫) ・佐藤愛子 年表 ■著者 佐藤愛子(さとう・あいこ) 1923年11月5日大阪市生まれ。甲南高等女学校卒業。 小説家・佐藤紅緑を父に、詩人・サトウハチローを兄に持つ。 1950年『文藝首都』誌上の「青い果実」で文壇デビュー。 1969年『戦いすんで日が暮れて』で直木賞、 1979年『幸福の絵』で女流文学賞、 2000年『血脈』で菊池寛賞、 2015年『晩鐘』で紫式部文学賞を受賞。 2017年、旭日小綬章を受章。 2026年4月29日永眠。 -
犬たちへの詫び状
私は自分では犬好きだと思っているが、この本を読んだ人は「犬好き? とんでもない!」といわれることだろう。さよう、私は変種の犬好きなのである(by佐藤愛子)――本書は、佐藤愛子先生の名エッセイから、犬と動物に関するものを厳選して集めました。「怒りの佐藤」に「こらーっ!」と怒鳴られ、おもらしをしたり、終始上目づかいになったりしている佐藤家の犬たち。しかし、眠りながらうなされる犬の過去を憐れみ、ご近所の苦情をものともせずのびのびと庭をかけまわれるように鎖につなぐことなく、次々生れる子犬の貰い手に手を焼きながらも去勢をためらい(しかし、ついにタマ抜きをせざるをえなかった)。ドッグフードは味気ないと犬のためにご飯を炊いて日替わりの味付けをする佐藤先生を、犬たちは愛すべき飼い主と思うのか、それとも犬の敵と思うのか…。変種の犬好きとはどんな?? 愛犬家の皆さん、ぜひ本書を読んでみてください。 -
エッセイベストセレクション
田辺聖子さんといえば、女性の心を鷲掴みにする甘やかな恋愛小説や、古典教養の世界に軽やかに誘う名随筆の数々……だけではありません。1971年から16年間の長きにわたり週刊文春に連載されたエッセイ「女の長風呂」シリーズには、男女の性の話、つまり下ネタが満載! 「女の性欲」「四十八手」「名器・名刀」などなど、今日の文豪・田辺聖子のイメージをひっくり返すようなタイトルが毎週並んでいました。もちろん、田辺エッセイに欠かせない相方「カモカのおっちゃん」も絶好調。笑い、ペーソス、下ネタ、時事ネタ……私たちがエッセイに求めるすべてがそこにはあります。おせいさんのエッセイが毎週読める、そんな贅沢な時代がたしかにあったのです。 本書は、長寿連載の中から、さらなる絶品、逸品を選り抜いたベスト・オブ・ベスト第1弾。女(男)ってこんなこと考えてるのか! と愕然としつつも、深いアフォリズムと成熟した大人の智恵が深く心に響いてきます。まさに必読。まだ読んでいない貴方が羨ましい、と申し上げるほかはありません。 -
老いてこそ上機嫌
「80だろうが、90だろうが屁とも思っておらぬ」と豪語する著者は、御年89歳。 人生を楽しく迎える気構えを表す珠玉の言葉を、200を越える作品の中から厳選した名言集。 短くて、面白い。でも深くじっくり考えさせられる言葉ばかり集められています。 たとえば、 「苦労は忘れてしまえば、元々ないのと一緒じゃ」 「一人ぐらしの哀れな老人、という偏見に対抗するためにも、最新流行の洋服を身にまとい、きちんとしていなくてはいけない」 「女と年寄りは金の要るもの、ましてや、女であって年寄り、という存在は、人一ばい金が要る。なんのために?プライドと自立を守るためである」 「よく世間には若い人には負けぬ、と力んでいる老人がいるが、私は(負けたかて、エエやないか)と不思議である」 「本当をいうと、グチを吐く人はまだ甘い環境なのである。ほんとうに、たいへんな場で生きている人は、グチも出ないのである」 「手芸の妙手だろうと、実家のしつけが上等だろうと、学歴があろうと、財閥の娘だろうと、共に楽しむ相棒としては、いっしょにいて楽しいか苦痛か、の分類しかない」 「昔のことをいうてもエエが、昔のことで責めてはいかん」 「誰や、女はかよわいもの、なんていう奴。たくましいでェ。すばやいでェ。しかもたのもしいでェ」 結婚、仕事、子育て、人間関係などに悩み苦しんでいるひとには、田辺さんの明るくユーモアにあふれ、深みのある言葉にハッとさせられるでしょう。 年金をもらって楽しく生きるということが困難な時代を生きていく私たちを元気づけてくれる一冊です。 -
王朝懶夢譚
イケメンの貴公子と恋をしたい! ドラマティック恋を求めて突き進む月冴姫とやんちゃな妖怪たちの王朝ファンタジー。 内大臣の美しい姫君・月冴姫は東宮の妃として入内を待つ身。 ある夜、屋敷の者が寝静まった頃、ひとり舞っていた月冴姫だが、ひとしきり舞い、休んでいると涙があふれて止まらない。 そこへ童子の姿をした天狗・外道丸が現れた。 入内する予定だった東宮が急死し、第二皇子が立太子されたが、御年まだ3歳。 入内まで10年あまり、恋もできず尼のような生活を送らなければならないので、毎日気分が滅入って仕方がない。 それが月冴姫の涙の理由だった。 「イケメンの貴公子と恋をしたい」と強く願う月冴姫の前に、妖怪たちが現れる。 化けるのが得意な狐の紫々、河童の猩々、鮫と人との間に生まれた人魚のような姿の鮫児……。 彼らの助けを借りながら、運命の恋に突き進んでいくヒロインの平安ファンタジー。 解説・木原敏江 -
往復書簡集 はからずも人生論
『九十歳。何がめでたい』を超える興奮の書。 ◎佐藤愛子さん曰く「人生論を書くつもりはなかったけれど、図らずも人生論になってしまいました」 ◎小島慶子さん曰く「佐藤さんが下さった最後のお手紙の一節に、私は不覚にも涙が出ました」 1923年生まれの佐藤さんと1972年生まれの小島さんが交わした空前絶後の往復書簡集。テーマは夫婦のこと、生きること、今の時代、書くこと、話すこと、戦うことなど、実に様々。「理屈の隘路にハマって呻吟している」小島さんの悩みに、時に厳しく時に優しく返事をする佐藤さん。往復書簡だからこその至言、金言が続出する大興奮間違いなしの一冊です。 <夫婦喧嘩の大義は要するに「ウップン晴らし」ですからね。「颱風一過。後は雲ひとつない、ルンルン青い空」が望ましい>(佐藤さん) <佐藤さんは私の愛が深いとおっしゃいます。そうかもしれませんが、だとしたら愛なんてロクなもんじゃないと思います>(小島さん) 読後感はルンルン青空。元気がわき出ること請け合いです。 本書は、『あなたは酢ダコが好きか嫌いか』を文庫化にあたって改題し、デザインなども一新。単行本から5年、小島さんの「文庫化にあたっての後日談」を新たに収録しています。 -
思い出の屑籠
著者が生まれてから小学校時代まで、両親、姉、時折姿を現す4人の異母兄、乳母、お手伝い、書生や居候、という大家族に囲まれた、甲子園に近い兵庫・西畑の時代を、思い出すままに綴る。『血脈』など、著者の自伝的作品では触れられることのなかった秘蔵のエピソードが満載。幼い「アイちゃん」目線で、“人生で最も幸福だった時代”の暮らしぶり、人間模様を活写する。 *目次* モダンガールが来たァ/サンタクロースはいなかった/ばあやの鼻 /嘘について/全生涯で一番の幸福/なんでこうすぐに涙が出るのか!/お遊戯会/イロハのハッチャン/そしてばあやはいなくなった/安モンはおいしい/ハナはんのハナ/長男なのに名は八郎/はじめての敵意/海の色 -
女のイイ顔
――あの人、ええ顔になってる。うまいトシのとりかたをしてる……いいなあ。いい顔になったなあ。 過ぎゆく青春の余韻を楽しみ、「キラキラ」ではなく「グツグツ」生き、真剣に「ヨタ」り、老いてこそ好奇心旺盛に、人を楽しませ自分も楽しむ――。 「こう考えたほうが世の中生きやすいということを、小説に書いてきたつもり」という著者が、折々に綴った女性の生き方をめぐる随筆を精選。 肩の力をぬいて、みんながイイ顔になりますように! 〈巻末エッセイ〉佐藤愛子「お聖さんの幸福」 〈解説〉原田ひ香 【目次】 Ⅰ 女のイイ顔 とりあえずお昼/キラキラ生きる?/バラ色の人生/可愛い女からいい女へ/女のイイ顔/マンガになる顔/神戸の女性たち/幸福について―かるく一杯/私、これが好き―かるく一杯/女の自然 Ⅱ 結婚は楽し 恋愛の性・結婚の性/別れも楽し/おすすめ三十代結婚/「へーえ」の銀婚/ Ⅲ 老いてなおバラ色 老いる/オバンの夢/熟年と出家/「とんだりはねたり」と老いの花/「ヨタ」に生きる/乗り換えの多い旅/老いの現場報告/そのときはそのとき/九十年ひとむかし/万夫みな可憐―わが〈おっちゃん〉を見送るの記 Ⅳ 独りも楽し また、可/……(テンテン)/日本の後家/独楽/彼の口癖 Ⅴ 我が頭なでてやる 書くことに捧げた私の「夢見子」人生/人生の贈りもの/我が頭なでてやる―幸せのヒント -
加納大尉夫人
大阪で指折りのメリヤス問屋の末娘に生まれた安代は、卒直な明るさを持つ娘であった。安代が女学校を卒業した年に、戦争が始まった。ある日、母に見せられた1枚の写真、それが海軍中尉・加納敬作であった。敬作のりりしさにあこがれた安代は、彼の妻になった。少女時代の延長のような稚なさの安代が、帝国軍人の妻らしくなりたいと努力し、緊張するほど、無邪気な失敗がくり返された。そんな妻を、敬作はいとしく思った。戦いは次第に苛烈さを加え、敬作の出征中に、安代は男の子を生んだ。そして半年の後に、敬作の戦死が伝えられた……。ほかに「猫」「山」「二人の女」を収録。 -
合本 晩鐘 【文春e-Books】
佐藤愛子九十歳・奇跡の話題作、待望の文庫化! 老作家・藤田杉のもとにある日届いた訃報――それは青春の日々を共に過ごし、十五年間は夫であった畑中辰彦のものだった。 「究極の悲劇は喜劇だよ」 辰彦はそういった。 それにしても、どうして普通じゃ滅多にないことばかり起るのか。 当時の文学仲間たちはもう誰もいない。 共に文学を志し、夫婦となり、離婚の後は背負わずともよい辰彦の借金を抱え、必死に働き生きた杉は、思う……。 あの歳月はいったい何だったのか? 私は辰彦にとってどういう存在だったのか? 杉は戦前・戦中・そして戦後のさまざまな出来事を回想しながら、辰彦は何者であったのかと繰り返し問い、「わからない」その人間像をあらためて模索する。 枯淡の境地で、杉が得た答えとは。 『戦いすんで日が暮れて』『血脈』の系譜に連なる、かつて夫であった男と過ぎし日々を透徹した筆で描く、佐藤愛子畢生の傑作長編小説。 -
恋する罪びと
秘めやかに、深く烈しくつのる想いは、ときに生死を超え、時空を超えて成就する――そんな究極の恋の見本帳がここにあります。本書は、『伊勢物語』『今昔物語』などの古典や『万葉集』『古今和歌集』などの詩歌、今に残る伝説・史実などから、お気に入りの恋物語を取り出して田辺流解釈で楽しむ本です。「死ぬ前にもう一度、情の深い男に抱かれたい」という老女と契った在原業平の本当の“色男”ぶり。出世のために自分を棄てた夫をミイラになるまで待ちつづけた女房と、その幽鬼の妻と一夜を共にした男の話。心で結ばれていたために永遠を獲得した、お通と宮本武蔵の純情秘話。紫式部と年上の夫との可愛くも機知に富んだ恋のかけひき……など、著者が「なんと日本人は<恋する能力>に長けた<血の熱い>民族だったのか」と嘆息する、とっておきの24話を収録。1篇ごとに味わいの異なる恋物語。あなたの心にときめきと潤いを与えてくれます。 -
幸福とは何ぞや 増補新版
すべて成るようにしか成らん。不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。死ぬことも怖くないし貧乏も怖くないし、どん底をくぐり抜けるということはありがたいことだった。生きるとは、老いるとは、死とは、幸福とは……。読めば力が湧く、愛子センセイのメッセージ。 (本文より) ●すべて成るようにしか成らん。そう思っています。 ●幸福って欲望の充足では決してないんです。 ●幸福とは何か? いい時も悪い時も腐らず怨まず嘆かず、どんな時でも平然としていられることだと私は思っています。 ●もし、誰かに、あなたの人生でひとつ満足だったことは? と問われたら、私は「苦しいことから逃げなかったことです」と答えるでしょう。 ●不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。温室のような環境にいると、人生への勇気がなくなるんです。 ●生きるというのは苦しいこと。私たちは楽しむためではなく、修行するために生まれてきたと思うことにしています。そう思えば、苦しいことを避けたり、楽しくないからといって恨んだりしなくていい。修行だと思えば、耐えやすいんです。 ●苦労というものを不幸のように考えるのは間違いです。苦労を乗り越えるから、自信というものが生まれるんですよ。 ●いろいろあったけれど、辛いとか悲しいとか嘆く気持ちはなかったです。戦場の兵士が敵との戦闘の最中に、辛いとか悲しいとか思わないのと同じです。そんな暇がなかった。人生の幸せとか喜びとか考えたことがなかった。何が幸せかなんて、暇人のいうことと思ってました。