mmファンさんのレビュー一覧
レビュアー
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炎の条件
邪教、お告げの天使の教主法泉と闘う人々が描かれる。すべて法泉の女癖が事件を引き起こす。
我妻直也は、邪教に入信した妻を心配するが、火災現場で死傷する。法泉が妻だけを置き去りにして火災現場から逃げ去ったようだ。我妻は被害者の会の関谷に誘われ入会し邪教と闘う。
影森亮介も邪教と戦うのだが、妻の時雨(しぐれ)とともに消息不明となる。
中部企業グループの総帥の娘、中部燿子の玉の輿に乗った中部隆一(菊川)。燿子も邪教に入信し法泉のお気に入りとなってしまう。隆一は燿子をめぐって邪教と闘う。
夏居真由美と朝倉紀之は、偶然に知り合い惹かれ合うようになる。クラブ「トパーズ」に勤めていた真由美に法泉が熱を上げる。トパーズを辞めた真由美を誘拐のごとく追い回す邪教集団であった。
朝倉は、自衛隊の特殊部隊あがりの猛者であった。真由美は彼がある理由で法泉の殺害を画策していることを知る。
お告げの天使は、その後暴力団、中脇組と手を結ぶ。法泉は朝倉から身を守るためガードを固める。物語の終盤では、暴力団が雇った7人の殺し屋、バットセブンと朝倉の戦いが、エンターテインメント的に語られる。
朝倉は法泉を始末できるのか、朝倉の無事を祈り、心切なく待っている真由美。朝倉ははたして約束通り真由美のもとへ帰り着くのか、、、、、 -
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表象詩人
将来の幹部候補と目される陶芸技術者の深田弘雄は美人の妻、明子を伴って、東京から九州小倉へ渡り陶器工場で働く。後輩の三輪、秋島、久間は、たびたび深田家を訪れ懇意にしていた。3人は、きれいな標準語を口にする明子に密かに好意を持っていた。秋島と久間は、北原白秋やヨネ野口をかじり、詩人を気取って、明子の注目を引き、暗黙にライバル視していた。
小説は三輪(私)が、これらの人間模様を語るように展開されていく。
盆踊りの夜、明子が何者かによって殺害される。盆踊りに参加した三輪、秋島、久間が警察から犯人と疑われる。三輪には明確なアリバイがあった。秋島と久間にはアリバイがなかったが犯人の決め手はなく、事件は迷宮入りとなってしまう。
40年もしてから偶然にも三輪と秋島が再会する。当時を思い起こし語り尽くす。思いもかけない者が犯人として浮上するのであった。 -
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Wの悲劇
和辻家の面々が正月に山中湖の別荘に集う、事件はおきる。和辻製薬会長の与兵衛は好色な人物のようである。彼は孫の摩子に手を出そうとして、摩子は近くにあった果物ナイフで自殺をほのめかして抵抗したようだ。もみ合っているうちにナイフが与兵衛の心臓を突き刺してしまったと摩子は涙ながらに告白した。
和辻家の面々、加えて摩子の家庭教師である一条春生(はるみ)が、外部から侵入した物取りの仕業に偽装し、摩子を救い、和辻家の不祥事の隠蔽を計る。
(読者の予想どうり)富士五湖警察署の中里右京警部、鶴見警部らにより、偽装はみ破られ、摩子は逮捕されてしまう。
(ここまでが小説の75パーセントほどを占める。ここで終わったら星一つの小説なのだが)さすがに、どんでん返しのストーリーとなっている。
一条春生(はるみ)は、摩子の逮捕について、大きな違和感を抱く。小説の後半で春生は探偵のような役割を与えられ、危険を冒しながら真犯人に迫っていく。 -
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雑草群落(下)
古美術品を扱う草美堂の高尾庄平と倅の謙吉は、明和製薬の村上社長へ取り入るべく、村上が興味を示すという肉筆浮世絵の贋作を仕込み、国立総合美術館の佐川課長に鑑定書を依頼する。庄平は佐川が金で動くことを知っている。
ライバル業者の駒井は、以前から佐川に取り入っていた。駒井も同じような肉筆浮世絵の贋作を村上社長へ手渡していた。やはり佐川が鑑定書を書いていた。
庄平より30も若い愛人の和子は、村上社長が外に作った子であった。
庄平は佐川から鑑定書の返却を求められる、村上社長からは手渡していた肉筆浮世絵を返却されてしまう。ライバル駒井にしてやられたのだ。ところが駒井の肉筆浮世絵の贋作が新聞沙汰になってしまう。庄平は倅の健吉の行動に不審を抱く、愛する和子にも去られてどん底に陥る。
早川副社長は古くから和子の世話係的な存在であった。庄平はこの早川からの電話を受ける。庄平は早川から事の真相を知らされ救われる。 -
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無もなき北斗出版社社長 紺野美也子は、女手一つで出版社を成功させるべく併走する。夫の卓一は詩人を目指す純朴な人柄、2人は相思相愛である。美也子は自社から卓一の詩集を出版することを夢見るのである。
美也子は人気作家の青沼禎治郎へ接近する。女好きの青沼は、魅惑的な美也子に下心を抱く。美也子は、強引に青沼から書き下ろし原稿を手に入れたのだが、、、。
美也子は卓一と知り合う以前に、銀行頭取井村重久の加護を受けていた。結婚後も井村と手を切れずにいたが、卓一は疑うことをしなかった。
卓一は散歩中に近所の野見山房子と知り合う。房子は美也子と青沼の関係に立ち入っていく、美也子と井村の関係も察知する。何も知らない素振りの卓一を思いやる。卓一は本当に何も知らないのか?
ある日、卓一は美也子に置手紙をして旅に出てしまう。房子の卓一に対する思いやりの感情、美也子に対する不満、青沼に対する激昂が綴られる。 -
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迷走地図(下)
寺西正毅は現総理桂重信から禅譲が見込まれている第2派閥の長である。妻の文子は、内助の功と周囲からは高評価されていたのだが、、、。下巻では文子の秘められた行動がストーリーの中核となる。
外浦卓郎は寺西に請われて、東方開発から移籍し彼の秘書を務めていたが、惜しまれつつ社へ戻り、副社長としてチリ東方開発へ渡航した。外浦は渡航にあたって大学の後輩の土井信之へ貸金庫に預けたものを託す。土井は貸金庫の代理人となりその鍵を預かる。
土井信行は、アダムズホテルに事務所を構え、議員のスピーチや著書の代筆を生業としている。土井は寺西の伝記を頼まれるのだが。
外浦はチリで車を運転中に激突事故を起こし亡くなってしまう。土井は貸金庫を開ける、驚くべき人物からの伝言メモが束ねてあった。
土井はこのメモを読んで、驚きとともに思いを巡らす、絶対に他人に見られてはならないと画策するのだったが、、、、。 -
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棟居刑事の殺人の隙間
不幸な生立ちを持つ芝田未知男であったが、帝塚商事の後方支援課で会社の非公開事項の事後処理を陰で支えてきた。仕事の行きがかり上、社の対面のため芝田は退社して、よろず相談事エージェント「スリット」社を設立し独立した。荒川のぞみも帝塚を退社し参加する、帝塚の下請けで警察公安上がりの私立探偵、岡野がアドバイザー的な存在となる。のぞみの父親はブラックジャーナリズムの雄と言われる男で、芝田に協力的である。
岡野から仕事が持ち込まれる。のぞみの先輩である片品典子からの依頼である。新聞記者である典子の夫、片品義人が無人踏切で電車に巻き込まれ死亡した。警察は事故として扱ったが、典子は真相を調査したいのである。
芝田の調査が始まる。
芝田の家に出入りする猫がいた、背中に黒いハートマークがあり「メイ」と呼んでいた。メイは別の家にも出入りしていた、前橋由香のマンションである。
前橋由香は、政財界の休憩所、クラブ「フロイライン」のトップホステスであった。芝田は政財界の贈収賄と黒幕の存在を意識し始める、黒幕が由香のスポンサーであると睨む。そして新聞記者片品がこれを記事にしようとして消されたのではないかと想像を巡らす。
芝田は若い羽沢友一なる人物と関わる。羽沢は由香の関係者でもあった。芝田は羽沢が片品の踏切事故を目撃したのではないかと疑っていた。その羽沢が新宿のとある廃ビルで撲殺体となって発見される。
くしくも新宿署の牛尾刑事、青柳刑事、捜査一課那須班の棟居刑事の登場となる。芝田は警察へ情報を提供する。はたして、片品の事故は殺害であったのか、そして羽沢の殺害と関係しているのかいないのか。政界の黒幕は姿をさらすのか。 -
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雑草群落(上)
手広く骨董屋を営む60歳代の古美術商草日堂社長、高尾庄平である、長男の健吉も商売に参画するが一本立ちの気配である。妻の友子とは、マンネリ化しており、若い水商売あがりの和子を密かに囲っている。
庄平は、苦労して上り詰めたと言われる大企業の明和製薬社長中村為蔵に取り入ろうと画策する。商売で競合する駒井が、庄平の行く先々で暗躍している。
庄平は、一旦は、社長の著書「こしかたの記」に書かれたその壮絶な過去に引き込まれ涙を流すのだが、だんだんとその裏が暴露されてくる。
庄平は、副社長の早川、中村の謡の師匠である倉田や、社長室の日下部に接近する。予測だにしなかった和子と中村の位置関係が露わになる。
庄平は中村が興味を示す肉筆浮世絵を何とかしなければと悩む、そんな骨董があろうはずがない、庄平はよからぬ画策をはじめるが、、、、
(下巻へ続く) -
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棟居刑事の黒い祭り
大瀬千穂は息子を亡くし傷心の身である。心新たに故郷の松本市で開かれる同窓会に向かった千穂だったが、上田署管内で殺害される。すぐ近くでバードウォッチングで写真撮影していた鈴木幸造が殺される。同一犯人を想定するには無理があるようだ。上田署の高田刑事らが謎に迫る。
鈴木のカメラにM社製の車が写っていた、森野美津子のものと判明する。千穂はなぜ殺害されたのか、森野の関わりが疑われる。
新宿のホテルで森野美津子が殺害される。新宿署の牛尾刑事や捜査一課の那須班の登場となる。牛尾刑事、棟居刑事と上田署高田刑事らが連携して謎を解いていく。
刑事らは捜査を進めて行くと、M社製の車の持ち主何人かに出会う。このことが犯人に迫るきっかけとなる。 -
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完全犯罪のエチュード
新宿署の牛尾刑事や青柳刑事の事件簿ふうな6短編である。
敗れる花
尾高和子がホテルで自殺した。残されていた「遺詩」は、最優秀作詩賞に輝いた作詞者野川行彦の詩と瓜二つであった。
見忘れた夢
夏沢紳夫は暴力団松沢のボッタクリバーで高額な支払いを要求され、2階の窓から飛び降りて脱出を図ったが、運悪く中沢の運転する車にひかれ死亡する。松沢が何者かに殺害される。捜査を進めると夏沢と中沢の「見忘れた夢」が明らかになる。
善意の傘
米山明が他殺体となって発見される。牛尾刑事が駅にある善意の傘を借りると、その中に米山明と名が刻まれたホテルカードが残されていた。この傘を借りた女性、山葉京子と米山の関係が浮かび上がってくる。
定年のない殺意
伊庭は上司である市野常務と妻の風聞に対して、殺意を心の奥に秘めていた。伊庭は定年退職するが殺意は消えなかった。伊庭は市野の好物である相模堂の煎餅を持参して市野を訪ねる。そして、、、、証拠を残さないよう煎餅は持ち帰るのだが。
途中下車する女
定年を迎え自由な身となった古木は、たびたび見かけている「途中下車する女」が、密室殺人事件に関わっていることを突き止める。彼女は新人女流作家の佐粧弓子であること知り、美人である彼女に接近するのだが、、、、
致死音
夫婦喧嘩で興奮した妻が夫に向かって投げた懐中電灯。開いていた8階の窓から落下した。下を歩いていた資産家の梅原を直撃し死亡した。はたして単なる事故か、牛尾刑事は浮気をしているその妻にも疑いを向けるが、、、。時期を同じくして、8階の住人から風のつよい日に異音がして寝付けないと管理員にクレームが出ていた。 -
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異常の太陽
『鳩の目』
目を入れ忘れた民芸品鳩車が事件を解決する。塚本と津上富枝は、共謀して一億6千万円の小切手を横領していた。塚本は鳩車を2個購入するが、1個は未完成、盲鳩であった。
「異常の太陽」
子供の絵の先生を恐喝していた父親が殺された。砂本刑事はその子供が描いた絵「異常な太陽」から真犯人に迫る。ただ同一人物から絵を習っている息子の描いた異常な絵を察知したときは、刑事としての自身が終る事態だった。
「赤い蜂は帰った」
滝沢と吉木は研究者で、蜜蜂の帰還能力の試験のため、吉木は食紅で色付けした蜜蜂20匹を携えて低山の鐘ヶ岳から放した。その直後に事件は起きた。帰還しなかった一匹の蜂が事件を解決する、意外な人物が事件を誘発していた。
「残酷な視界」
志賀邦枝は夜な夜な高層の居室から双眼鏡で他人のプライバシーを覗き見するのが日常であった。ある夜、酔客が電車が進入してくるホームから突き落とされるのを目撃したのが不幸の始まりであった。警察は見事な推理で殺人犯を検挙する。
「肉食の食客」
自堕落な新吉が三代にわたって永尾家に災いをもたらす。何もせず、唯一、蟻の巣を観察していた。蟻の巣に居候して生きるシジミ蝶に、永尾家にとっての自分を見いだしていたのか。永尾家のとった最終手段は、奇しくも蟻によって露見されてしまう。
「奔放の宴」
浅川は相思相愛の昌子に違和感がつのってくる。昌子は、過去の不始末をネタに、ある人物に脅されていることを夫に白状した。浅川は興信所を使いその人物の悪事を洗い出し、警察にたれみ事件は解決した。しかし浅川は昌子の不始末にはさらに奥があったことを知ってしまう。
「七日間の休暇」
不幸な生立ちを持つ井川だったが、成長して休暇中のある日、記憶を失った若い女性に遭遇し世話せざるを得ない状況に。彼女に、小学生時代の憧れ美弥子を見いだす。物語の最後は井川に残酷な結末を与える、そして彼女は記憶を取り戻すのだが、、、、、 -
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棟居刑事の東京夜会
葉室啓介、畔倉高一、和村吾郎は、英会話教室で知り合う。3人とも、さほど不自由もない日々を過ごしているが、人生を切り替えたいという願望を抱いていた。そして英会話教室で美人の鶴間今日子と巡り合う。
経済界で名をなす総会屋の吉岡弘道、鶴間今日子は同郷であった。鶴間今日子と川本卓也は高校の同級生でいわくがあった。
代々木署管内と碑文谷署管内で殺人事件はおきる。警視庁捜査一課の棟居刑事も捜査に加わる。葉室、畔倉、和村は、各自因縁があった吉岡、およびマドンナ的存在となった鶴間今日子が関わる事件を私立探偵の如く追う。
川本卓也の過去と現在の悪徳な姿が浮かび上がってくる。 -
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迷走地図(上)
物語前半は数人の国会議員をとりまく主に第1秘書、第2秘書、女性秘書、お抱えの運転手達や議員演説のゴーストライターの日常が語られていく、事件は起きない。
織部佐登子は銀座のクラブ.オリベのママである。今は亡き愛人からの資産が20億とも30億とも言われる。
川村正明は非主流派の板倉退介派に属する政界では若手、その二枚目俳優のような容貌から、婦人層の人気が厚いと自他ともに認識されている。鍋屋健三は川村議員の影の秘書といえる人物で、政治資金もない川村は鍋屋に頼り切っていた。
鍋屋は政治資金目当てに佐登子ママと川村の接近を画策するがママのほうが1枚上手のようだ。
寺西正毅は現総理から禅譲が見込まれている政界の大物である。ある朝早く、佐登子は寺西宅の近くで2千万円入りのオーストリッチ.ハンドバッグを奪われる。鍋屋は2千万円の意味に思い当たる。 -
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二重葉脈 新装版
イコマ電器は粉飾決算を続け倒産した。ワンマン社長の生駒伝治は倒産を見越して、専務の前岡正造と常務の杉村治雄と共謀し、会社資金を横領した。杉村が旅行に行くといったきり行方不明となる。続いて前岡も姿が消える。倒産会社の重役の行方不明は、警視庁捜査一課の神野刑事らの知ることとなる。
物語の前半では、倒産により被害を受けた下請け業者の神岡や北川や鈴木達の生駒に対する恨みつらみがが語られる。また下村るり子もその一人である。
中盤で事件はおきる、次々と殺人事件が発生する。神野刑事と塚田刑事が、生駒らが不正に隠した会社資金の分前をめぐる暗躍に迫る。イコマ電器の下請け業者達の事件の関わりも見えてくる -
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棟居刑事の永遠の狩人
戦場カメラマンの大城一成は何者かによって妻子を殺害される。生きる望みが希薄になった大城だったが、ライフリンクという自殺防止活動を行っている民間組織に身を寄せる。この事件は未解決のまま進展していなかったが、捜査一課の棟居刑事は諦めていなかった。大城はライフリンクを訪問した棟居と偶然にも遭遇する。
大城も戦場で暗躍するKC(カンガルーコート社)から派遣された壊し屋(殺し屋)に命を狙われる。ライフリンクは大城を守るべく自衛隊精鋭部隊上がりのメンバーをかかえる降矢エージェントを雇う。
KC社の背後に大物政治家、大槻達一郎や息子の達也や秘書今村の姿が見えてくる。大城、降矢エージェント、ライフリンク側の面々とKC社壊し屋の闘いが繰り広げられる。ライフリンク側にいる公安上がりの岡野が、棟居刑事らと連携し、牛尾刑事、矢吹刑事を交え、悪の中枢に迫っていく。 -
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棟居刑事の見知らぬ旅人
降矢浩季は何でも屋である、元自衛隊最精強、いずれもレンジャーバッジの所有者であるスタッフが所属する降矢エージェント事務所で代行業を営む。スタッフの1人岡野は、警視庁捜査一課の棟居刑事とバイブを持つ。
過去の知り合いである尾形優子から、忽然と音信不通となった妹の真美子の探索依頼をうける。高萩利行という人物が浮かび上がるが、2人とも同時期に行方不明になっていた。さらに秦野署館内でおきた表丹沢林道運転ミス偽装殺害事件が関連しているようだ。降矢側からの情報もあり棟居刑事等も動き出す。
某国のアノウラ大使が熱海のホテルで急死したことに端を発し、真美子が関わった悪の中枢が浮かび上がってくる、ここでは記さない。
悪の手先、変装にも長けている氷室要介と降矢の闘いが、ひとつの読みどころである。例えれば、明智小五郎と二十面相を彷彿とさせる。 -
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棟居刑事の推理
鶴田正純は持ち前の正義感を発揮して、危険な目に遭う。恋人の佐川詩乃から、無分別な正義感の行使は、危険な行為なのでやめるようにたびたび指摘される。先輩の清瀬が呼子をくれた、危険が迫ったときの用心である。後々、この呼子が事件を解く鍵となるのである。
赤坂署館内のクラブ、エル・ドラドで三ツ矢組組長が襲撃される。所轄赤坂署に捜査一課那須班も臨場する。
鶴田と大島が時を同じくして殺害された。鶴田は狛江署管轄の多摩川河川敷で死体となって発見される。大島は厚木署管轄の大山山中に埋められていた。大島は極新会の雨飾一家のヤクザである。三ツ矢組と極新会はヤクザの双璧の関係にある。
狛江署、厚木署、赤坂署、警視庁捜査一課那須班が事件を追う。棟居弘一良が真相に迫る。
大島はヤクザの抗争で殺害されたのか、鶴田はヤクザ抗争に巻き込まれたのか。はたして、ヤクザではない意外な人物が犯人として浮上する! -
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棟居刑事の情熱
棟居刑事は多忙ななか休暇が取れて穂高岳を目指す。若い女性を偶然にも上高地で見かけ気になっていた。登山初心者のようである。軽装備で頼りない足取りながら、棟居の後ろをついてくるのである。棟居は彼女をさりげなくガイドするかたちでサポートする。とうとう彼女は穂高岳山頂に立てたのである。2人は意気投合したのだが、連絡先も交換せず帰途の新宿駅で別れる。彼女の名は本宮桐子。
この小説は、棟居と桐子の出会いの小説でもある。以降、森村氏の作品では、棟居登場の陰に桐子あり、の場面が幾度となく設定される。2人は相思相愛の様相であるが、プラトニックな関係をあえて崩さない。棟居刑事シリーズなどでは、桐子は、たびたび登場し棟居に事件解決のヒントを授けることとなる。
物語は、新宿署の銀座ホステス殺人事件、厚木署のライフル射殺事件、碑文谷署の料亭従業員の失踪事件、八王子署の赤坂料亭従業員殺人死体遺棄事件、の関わりが、各署の刑事たちの執念によって紐解かれていく。新宿署には警視庁捜査一課那須班も投入される。新宿署の牛尾刑事、那須班の棟居刑事の活躍も描かれる。
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異型の深夜
一挺の拳銃、コルト45M1911を案内役にさまざまな人生の断面が描かれる。しかし拳銃の銃爪が引かれることはない。
相沢邦子は夫の上司の妻である大津隆子に執拗ないじめを受けていたが.....
『邦子は一挺の拳銃を手中にして、凝縮した殺意を指先にこめ、大津隆子を銃口の前においていた。』
小柴新次と中臣時枝は店のタブーを破った禁断の恋が発覚し、小柴は見せしめの屈辱を受けるが.....
『なぜ時枝が拳銃をもっているのか分からない。わかるのは、獰猛な殺意を秘めた銃口からヒタヒタと押し寄せる殺気が本物であることだけである。ホステスが悲鳴をあげた。「小柴さんを放すのよ。早く!」 』
内海晴彦はある現場を覗き見た阪田蓑吉に生殺与奪を握られたのか疑心暗鬼である.....
内海は『偶然から一挺の拳銃が彼の手中に転がり込んで来た。試みに構えてみた銃口の先に坂田の貧相な顔が浮かんだ。銃には実弾が装填されている。高架の私鉄駅フォームから坂田の仕事部屋まで、ちょうど絶好の射程ではないか。』
植村まつ枝の副業は「オビ屋」と呼ばれるピンクテープの製造卸屋であり、盗聴録音で危ない橋を渡っていたが、とうとう.....
『男達がまつ枝を拉致しようと迫ったとき、彼女は自分でも信じられないような素早い動きでたったいま手中に転がり込んできたばかりの拳銃の銃身で火災報知器の発信ボタンを叩くと、その銃口を男達に向けた。彼らはまつ枝に手中に握られているものを見てギョッとした。「動かないで」まつ枝は言った。』 -
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風の視線(下)
若き奈津井久夫は頭角を表しはじめた有能な写真家である。「杉の会」が開催した五人展に展示した写真は、奈津井が特に高い評判だった。千佳子と見合い結婚するが、愛情とは縁遠い2人であった。物語は、奈津井が密かに思いを寄せる女性を明らかにしていく。一方、千佳子も過去の男性がおり、自ら再び接近していく。
竜崎重隆はM物産のシンガポール支社長であった。妻、亜矢子は同行せず、重隆とは別居状態であったが、それは彼女の望みでもあった。
久世俊介はR新聞社事業次長の肩書き渋い中年であった。津久井の属する「杉の会」は久世の支援を受けていた。
風の視線(下)
物語は、津久井久夫、千佳子、竜崎重隆、亜矢子、久世俊介が、複雑に絡み合う人間模様を深掘りしていく。それは、彼ら彼女らに対して、あたかも「風の視線」のように語られていく。
小説のフィナーレが感動を呼ぶ。期せずしてこの物語は、津久井久夫と千佳子、および久世俊介と亜矢子、二組の長編ロマン小説だったのである! -
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風の視線
若き奈津井久夫は頭角を表しはじめた有能な写真家である。「杉の会」が開催した五人展に展示した写真は、奈津井が特に高い評判だった。千佳子と見合い結婚するが、愛情とは縁遠い2人であった。物語は、奈津井が密かに思いを寄せる女性を明らかにしていく。一方、千佳子も過去の男性がおり、自ら再び接近していく。
竜崎重隆はM物産のシンガポール支社長であった。妻、亜矢子は同行せず、重隆とは別居状態であったが、それは彼女の望みでもあった。
久世俊介はR新聞社事業次長の肩書き渋い中年であった。津久井の属する「杉の会」は久世の支援を受けていた。
津久井久夫、千佳子、竜崎重隆、亜矢子、久世俊介が、複雑に絡み合う人間模様の物語である。
千佳子は過去の男の宿泊するホテルの部屋を訪ねる。
下巻へ続く。 -
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悪の条件
山科刑事は、休暇中に期せずして、後に担当する殺人事件に関わる女性、香川(竹野美紀)と、上高地にて一夜を共にしてしまう。新宿署の牛尾刑事とコンビを組んで殺人事件の捜査にあたる。山科は、牛尾に内緒で事件と香川の関わりを探る。牛尾は山科に不信を感じてくる。
さらに山科は、悪に身を染めてしまう。山科の内に眠っていた悪の本性が目覚め走り出してしまう。正義と渡り合うためには、悪の条件を全開しなければならない。いま山科を支配しているものは刑事の魂ではなく、悪の魂である、
狛江署の古参刑事石井と牛尾は、山科の悪を見破って本人に告げた。山科は悩む。そして壮絶なエンディングが綴られる、森村誠一著。 -
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Dの複合
『北緯三五度、東経一三五度を英語でフルに書くと、"Latitude 35 degrees North, Longitude 135 degrees East"だ。4つのDが重なり合っているから「Dの複合」だ。』
と、小説のタイトル解説が途中に出てくる。これだけでは、意味不明である。小説の中盤までは各地の浦島伝説や羽衣伝説のウンチクが語られ、古事に無関心な方は、⭐︎1個の評価かもしれません。しかし主人公である伊勢が「Dの複合」の匂いを嗅ぎつけたあたりから、かぜん清張小説の世界へ引き込まれていく。
作家の伊勢忠隆は、出版社の編集者、浜中三夫の案内で各地を巡り、雑誌「草枕」に掲載する紀行文と随筆をまぜたようなものを求められている。伊勢は、浜中が案内するルートに何らかの作為を感じてくる。編集者に身を置いているが、いったい浜中は何者なのか。編集長の武田健策が殺害される。浜中の素性が見えてくる、浜中が暴こうとしている陰の人物が浮かび上がってくる。そして「Dの複合」が解き明かされる。 -
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水の炎
東都相互銀行の塩川弘治は35才にして常務だが、前身である無尽会社の殻を脱しない相互銀行に不満を抱き、有能だが冷徹で出世欲を持つ野心家である。弘治は愛人の成沢枝理子を囲い、美人で良妻であるにも関わらず、妻信子との間はすっかりさめていた。
弘治は、オリエント観光株式会社に融資して飛躍の足がかりを目論み、専務の徳山岩雄に接近する。陰には財界の今太閤、是土慶次郎がいる。弘治は是土に取り入ることが飛躍の道として、無理してオリエントへの融資金6千万円を手にする。
老獪な徳山や是土に、35歳弘治は対峙できるのか。そして信子と枝理子は弘治にどのように接していくのか。
清張ストーリー的な結末を迎える!
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死の器
民間家出人捜索会社を営む片山竜次は、娘の藤倉麻利が行方不明になったと、母親から捜索を依頼される。相模新報の記者である平野達志は、幼いころのただ1人の友、麻利を偶然見かける。
麻利を探す片山と平野は、とあるところで出会う。2人は、麻利が犯罪に巻き込まれた可能性を強め、協力して探索にあたる。
仲村慶子という麻利の同僚も登場し、行方不明者の探索は、細菌兵器、核燃再処理基地、関東軍第731部隊などがからむ複雑怪奇な人間模様のストーリー展開となる。著者の後書きから、ストーリーのヒントを紹介しておく。
著者のあとがき。
、、、、「死の器」とは狭義には、核の開発、広義には、民主主義と平和を脅すすべての危険を象徴するとお考えいただいてけっこうである。
この作品を執筆中に関東軍第731部隊の生存者と接触が生じ、、、、副産物というにはあまりにも重く衝撃的な「悪魔の飽食」へと発展していったことも、私の作品活動において初めての経験であった。
これを契機にして私の執筆分野に、ドキュメントという新たなジャンルが加わった。「死の器」が私にとって新たな地平をきり開いてくれたと言ってよい。 -
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未踏峰
未踏峰(上)
本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。
雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩
面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子
雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。
京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。
恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。
本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件は起きた。牛尾と恋塚が手弁当で捜査を開始する。彼らが訪れた最初の聞き込み先は、何と恋塚が八ケ岳で知り合っていた京子のマンションだった。岡林が自殺? 不信を抱く、牛尾、恋塚、そして京子だった。
未踏峰(下)
アルバイト先で知り合った瑞枝を妻にめとった雪吹である。純子に勝るとも劣らない女性、瑞枝であった。雪吹は岩稜苦楽部エベレスト遠征の一員となり、熱く目指していたエベレスト・ジャイアンツの未踏峰の登頂に成功するのだが・・・。
六年後の八ヶ岳。二組の男女は、誘い合わせて数日の休暇を取り、「六年前の夏の出会い」を再現するためにやってきた。
中里秀樹
恋塚良行
真野美紀
牧村梨枝子
たちである。六年前には一緒だった、雪吹晋平、印東浩、面川純子、市毛京子は、いない。未踏峰(下)では、北上財閥の御曹司、北上栄二の勝手気ままで自分本意なふるまいに対して、不参加者達がおりなすストーリーをメインとしている。ここでは紹介しない。
著者の”あとがき”が印象深い、一部抜粋する。
「・・・私はその青春の光彩を描きたかった。・・・青春群像がどんな人生のビジョンに向かってそれぞれの人生を生きるかを追求してみた。
タイトル『未踏峰』は、若者の見果てぬ夢を象徴したつもりである。どんな若者も彼ら若者の特権である可能性を放棄しない限り、心に未踏峰をかかえている。一生登れないで、終わる者も少なくない。また1つの未踏峰に登ればより高く困難な未踏峰が新たな約束を迫るだろう。・・・」 -
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葦の浮船
好対照な2人の助教授が織りなす物語。折戸二郎は上代史専攻の才能ある助教授であるが、好色漢で巧みに女性に接近しすぐに手を出す人物である。一方、小関久雄は中世史専攻の助教授で、まったく女性には縁が無いと思い込んでいる好人物である。なぜか2人は、深い付き合いである、小関は折戸の行動に納得していないが、学問上の実力差は認めざるを得ず、折戸にうまく牛耳られていることに自ら納得している。
2人の教授と、人妻笠原幸子、および近村達子、2人の女性が、ストーリーを展開する。前半は、不倫物語の様態で☆二つかなと思っていたが、後半になって、清張小説の面目躍如といったところである。
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ネタバレ 購入済み
花の骸
出稼ぎ三人組が、お金に窮して高級住宅地のとある邸宅へ忍び込むが、そこで女性が殺害される現場を目撃してしまう。三人組の1人である島村は消息不明となり、もう1人の山根は死体となって発見される。
所轄の碑文谷署の下田刑事、本庁の太田刑事が事件を追って活躍する。本庁の那須警部も登場する。
三人が忍び行った邸宅で行われていたのは、国際人身売買シンジケートがからむ、女性による接待であり、それを取り仕切る悪の人物達が浮かび上がってくる。接待役のある女性がお客とのトラブルにより殺害される。
この現場を3人組が目撃したために、消されたのか? 捜査は停滞する。
太田刑事は、殺された山根の妻、克子に目を向ける。事件は、意外な方向へ展開していく。
若い下田刑事とベテラン太田刑事の語らいも興味深い。物語の最後に太田刑事幼少時のかすかな記憶が思い出されショッキングに終わる。 -
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夕映の殺意
小民沢から満州に渡り、桜花屯を開拓した中心人物志沢真二郎と志沢一族。戦争という時代が、匪賊が、桜花屯に対して行った略奪や殺りく。
時代は変わり、私立探偵事務所の片山竜次が、アメリカの実業家ハサウェイから、桜花屯の生存者の調査依頼を引き受ける。志沢真吉、真三、高の今が、複雑な関係が解明されていく。そしてハサウェイが、なぜ、いまだに桜花屯を気にしているか明らかになってくる。
当時、志沢一族の中に裏切りものがいた。匪賊を手引きして桜花屯を破壊した。その時、ハサウェイは何をしていたのか。
志沢真二郎は、いまだに裏切り者の彼らを許していなかったのである。
過去の事件が、現代まで尾を引いている。探偵片山と助手の志穂美久子が謎を解き明かしていく。 -
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棟居刑事の複合遺恨
中学の同級生、古田と芳賀、憧れの的だった若い教師、佐倉が織りなす「複合遺恨」の物語。
佐倉は悪の毒牙に合い若くして学校を去る。古田と芳賀はこんな佐倉のために仇討ちを果たすが、それは結果的に完全犯罪となった。
時は流れる。
棟居刑事と桐子は、穂高縦走登山中に古田と弓子のペアと知り合う。その後古田と弓子は、結婚するが、いまだ密かに佐倉への憧憬を持つ古田に違和感を感じるようになり別居する。
古田が裏高尾.陣馬山の山中に埋められた遺体となって発見される。捜査に当たった棟居、増成の両刑事は、保険金目当ての殺害を疑い、妻を訪ねる。なんと過去に穂高登山中に出会った弓子だった。
佐倉はクラブシェトワのママに転身していた。クラブには古田と芳賀の姿があった。
棟居刑事は、中学時代の古田と芳賀、教師だった佐倉の関係に気付づきはじめる。古田を殺害した犯人に迫るが決め手がない。
地中に埋められていた古田の薬指が欠落していた、棟居はこの謎に迫っていく。 -
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山狭の章
昌子は夫の堀沢と妹の伶子が時を同じくして行方不明となり、安否を気づかう。2人は、作並温泉の「山狭」で帰らぬ姿となって発見される。
経済計画庁に勤ていた堀沢は、有能な人物のようにみえるのだが、日々課長らに付随するのにあくせくしているようであった。昌子は、このような夫にしっくりしない想いを抱くようになっていた。
一方、妹の伶子は、堀沢を避けていた、このような失態を犯すはずがない、と晶子は確信していた。
昌子の真相究明がはじまる、堀沢の上司の課長ら、伶子の付き合っていた年配者や女性に面談し、思考をめぐらす。
東和財政研究所に勤める吉木は、昌子がずっと気になる存在だった。物語の後半で、昌子と吉木は、やっと再会し、さまざまな謎が解けていく。
そして事件が解明される。堀沢と伶子を殺害したのは、誰か、そして事件の真相はいかに! -
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雲海のの鯱
白馬岳の白雲山荘は、山小屋ではなくホテル並みの規模を持つ。栗田正雄とむすめの有紀子が経営している。組織暴力団の六道会が白雲山荘の乗っ取りを企む。栗田は六道会の息がかかったホステス上がりの絹代に手玉に取られ、絹代と結婚する。
白馬岳を目指した2人がいた、中富が有村と別れた後、有村は白雲山荘の経営者栗田とともに死体となって発見される。落石による事故とされてしまう。
中富はこれに疑問を持つ。山岳常駐隊の小林警部補も同様であった。中富は絹代が勤めていたクラブ花梨へボーイとして潜入し、六道会の槻村と絹代の関係をつかむ。
白雲山荘の経営権を持つ有紀子の身に危険が迫る。
三人組が再び登場し、暴力団六道会相手に捨て身の闘いが始まる。三人組とは何者か? 小説の冒頭で登場するので、ここでは記載しない。
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山の屍
川名純子はカルチャースクールで小説の書き方を学ぶうちに、小説家としての意外な才能に気づき始める。そんななかガンで余命宣告された高見から「山の屍」なる小説の原稿を託される。
高見が西穂高岳付近の岩稜で登山中に転落死する、山岳警備隊員で刑事でもある熊耳と曾田は転落死に疑問を持つ、登山の同行者である升田の住まいである新宿を尋ねる。新宿署の牛尾の案内で訪ねたが、升田は遺体となって発見される。
小説「山の屍」に書かれてある殺人事件は、実際の出来事を書いたのではないか? 熊耳、曾田、牛尾、に捜査一課の那須警部、棟居刑事が加わって真実に迫る。陰の大物人物が浮かび上がる。 -
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未踏峰(上)
本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。
雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩
面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子
雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。
京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。
恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。
本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件は起きた。牛尾と恋塚が手弁当で捜査を開始する。彼らが訪れた最初の聞き込み先は、何と恋塚が八ケ岳で知り合っていた京子のマンションだった。岡林が自殺? 不信を抱く、牛尾、恋塚、そして京子だった。
後編へ続く。 -
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レッドライト
対向車線からトラックが飛び込んできて、玉突き事故が発生する。被害となった車は炎上、ドライバーの女性は車内に閉じ込められ焼死する。偶然なのか炎上する車を撮影したカメラマン、炎上車の後ろ玉突き車に乗車していた女性タクシードライバーと曰くありげな客、さらに後続車の定年退職後の人生をおくる運転手等が、この事故の不可解さに関わっていく。
その後、このカメラマンが殺害される。
焼死した女性の車には同乗者がいたのではないか?
さらに玉突き事故の原因となったトラック運転手が殺害されるにいたり、複雑な人間模様が展開されていく。
捜査一課棟居刑事、新宿署の牛尾刑事、玉川署、狛江暑、小田原署の各所轄刑事が登場し、事件が解明されていく。 -
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堕ちた山脈
山を舞台にした短編が五編である。
北アルプス悪天で遭難しかかった2つのパーティ、実力登山家組と経験浅き登山家組が織りなすストーリー、「堕ちた山脈」。
北アルプス山小屋で発見された遺体。3人の容疑者から犯人を絞り込むアリバイ崩し。「虚偽の雪渓」
北アルプス山小屋の売上金を狙う犯人達。急ごしらえの登山者となって犯行を犯すが、山の厳しさの報いを受ける。「失われた岩壁」。
毎年、シーズンになると渓谷の宿へ学生が数名アルバイトに集う。この学生達の間で殺人事件が起きる。「増悪渓谷」
異母姉妹の姉が奥多摩川苔山で遺体で見つかる。妹が犯人に迫る、丹沢経ヶ岳で姉と犯人の痕跡を見つける。「犯意の落丁」 -
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星の旗(上下)
戦時中特攻隊の生き残り木島は、今や70歳過ぎの老人であった。警察も当てに出来ない町で、暴力団、大門組や一誠会が政界の黒幕の配下となってうごめく。
大門組に親族を自殺に追いやられ、知り合った若い娘、香子を廃人同様に犯された木島は、特攻隊時代の仲間七人を集め、暴力団と戦う。平成天誅組と呼ばれるにいたり老人達の生気はよみがえり、戦時中に隠された兵器を入手し、暴力団を相手に活劇風なストーリー展開となる。
この小説、著者定番の社会派推理からは少し外れ、映画007(初期)の活劇ストーリー風になっていく。
しかし「終章」では、森村氏の筆がさえる、涙が滲んできた。5つ星である! -
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死海の伏流
物語は出版社に勤める亜希子を中心に展開する。姉の美樹子が、厚木から広沢寺温泉に向かう途中行方不明になり、山中で遺体となって発見される。
銀座エトランジェのママ邦子が、伊豆下田の間道で殺害される。これら2つの事件の犯人探しが進展する。
物語りの後半になって、美樹子が国家機密のスパイ活動に利用されていたことが判明する。スパイ防止法の立法をめぐる暗躍、陰謀が浮かび上がる。
この小説には「あとがき」(昭和61年)があり、著者が民主主義や報道.表現の自由について語っているのが興味深い。
今は、令和6年12月。折しも経済安全保証(特定秘密防止)の記事が新聞紙面を賑わしている。