mmファンさんのレビュー一覧
レビュアー
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悪の条件
山科刑事は、休暇中に期せずして、後に担当する殺人事件に関わる女性、香川(竹野美紀)と、上高地にて一夜を共にしてしまう。新宿署の牛尾刑事とコンビを組んで殺人事件の捜査にあたる。山科は、牛尾に内緒で事件と香川の関わりを探る。牛尾は山科に不信を感じてくる。
さらに山科は、悪に身を染めてしまう。山科の内に眠っていた悪の本性が目覚め走り出してしまう。正義と渡り合うためには、悪の条件を全開しなければならない。いま山科を支配しているものは刑事の魂ではなく、悪の魂である、
狛江署の古参刑事石井と牛尾は、山科の悪を見破って本人に告げた。山科は悩む。そして壮絶なエンディングが綴られる、森村誠一著。 -
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Dの複合
『北緯三五度、東経一三五度を英語でフルに書くと、"Latitude 35 degrees North, Longitude 135 degrees East"だ。4つのDが重なり合っているから「Dの複合」だ。』
と、小説のタイトル解説が途中に出てくる。これだけでは、意味不明である。小説の中盤までは各地の浦島伝説や羽衣伝説のウンチクが語られ、古事に無関心な方は、⭐︎1個の評価かもしれません。しかし主人公である伊勢が「Dの複合」の匂いを嗅ぎつけたあたりから、かぜん清張小説の世界へ引き込まれていく。
作家の伊勢忠隆は、出版社の編集者、浜中三夫の案内で各地を巡り、雑誌「草枕」に -
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水の炎
東都相互銀行の塩川弘治は35才にして常務だが、前身である無尽会社の殻を脱しない相互銀行に不満を抱き、有能だが冷徹で出世欲を持つ野心家である。弘治は愛人の成沢枝理子を囲い、美人で良妻であるにも関わらず、妻信子との間はすっかりさめていた。
弘治は、オリエント観光株式会社に融資して飛躍の足がかりを目論み、専務の徳山岩雄に接近する。陰には財界の今太閤、是土慶次郎がいる。弘治は是土に取り入ることが飛躍の道として、無理してオリエントへの融資金6千万円を手にする。
老獪な徳山や是土に、35歳弘治は対峙できるのか。そして信子と枝理子は弘治にどのように接していくのか。
清張ストーリー的な結末を迎える!
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死の器
民間家出人捜索会社を営む片山竜次は、娘の藤倉麻利が行方不明になったと、母親から捜索を依頼される。相模新報の記者である平野達志は、幼いころのただ1人の友、麻利を偶然見かける。
麻利を探す片山と平野は、とあるところで出会う。2人は、麻利が犯罪に巻き込まれた可能性を強め、協力して探索にあたる。
仲村慶子という麻利の同僚も登場し、行方不明者の探索は、細菌兵器、核燃再処理基地、関東軍第731部隊などがからむ複雑怪奇な人間模様のストーリー展開となる。著者の後書きから、ストーリーのヒントを紹介しておく。
著者のあとがき。
、、、、「死の器」とは狭義には、核の開発、広義には、民主主義と平和を脅すすべて -
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未踏峰
未踏峰(上)
本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。
雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩
面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子
雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。
京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。
恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。
本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件 -
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葦の浮船
好対照な2人の助教授が織りなす物語。折戸二郎は上代史専攻の才能ある助教授であるが、好色漢で巧みに女性に接近しすぐに手を出す人物である。一方、小関久雄は中世史専攻の助教授で、まったく女性には縁が無いと思い込んでいる好人物である。なぜか2人は、深い付き合いである、小関は折戸の行動に納得していないが、学問上の実力差は認めざるを得ず、折戸にうまく牛耳られていることに自ら納得している。
2人の教授と、人妻笠原幸子、および近村達子、2人の女性が、ストーリーを展開する。前半は、不倫物語の様態で☆二つかなと思っていたが、後半になって、清張小説の面目躍如といったところである。
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花の骸
出稼ぎ三人組が、お金に窮して高級住宅地のとある邸宅へ忍び込むが、そこで女性が殺害される現場を目撃してしまう。三人組の1人である島村は消息不明となり、もう1人の山根は死体となって発見される。
所轄の碑文谷署の下田刑事、本庁の太田刑事が事件を追って活躍する。本庁の那須警部も登場する。
三人が忍び行った邸宅で行われていたのは、国際人身売買シンジケートがからむ、女性による接待であり、それを取り仕切る悪の人物達が浮かび上がってくる。接待役のある女性がお客とのトラブルにより殺害される。
この現場を3人組が目撃したために、消されたのか? 捜査は停滞する。
太田刑事は、殺された山根の妻、克子に目を向け -
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夕映の殺意
小民沢から満州に渡り、桜花屯を開拓した中心人物志沢真二郎と志沢一族。戦争という時代が、匪賊が、桜花屯に対して行った略奪や殺りく。
時代は変わり、私立探偵事務所の片山竜次が、アメリカの実業家ハサウェイから、桜花屯の生存者の調査依頼を引き受ける。志沢真吉、真三、高の今が、複雑な関係が解明されていく。そしてハサウェイが、なぜ、いまだに桜花屯を気にしているか明らかになってくる。
当時、志沢一族の中に裏切りものがいた。匪賊を手引きして桜花屯を破壊した。その時、ハサウェイは何をしていたのか。
志沢真二郎は、いまだに裏切り者の彼らを許していなかったのである。
過去の事件が、現代まで尾を引いている。探 -
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棟居刑事の複合遺恨
中学の同級生、古田と芳賀、憧れの的だった若い教師、佐倉が織りなす「複合遺恨」の物語。
佐倉は悪の毒牙に合い若くして学校を去る。古田と芳賀はこんな佐倉のために仇討ちを果たすが、それは結果的に完全犯罪となった。
時は流れる。
棟居刑事と桐子は、穂高縦走登山中に古田と弓子のペアと知り合う。その後古田と弓子は、結婚するが、いまだ密かに佐倉への憧憬を持つ古田に違和感を感じるようになり別居する。
古田が裏高尾.陣馬山の山中に埋められた遺体となって発見される。捜査に当たった棟居、増成の両刑事は、保険金目当ての殺害を疑い、妻を訪ねる。なんと過去に穂高登山中に出会った弓子だった。
佐倉はクラブシェトワ -
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山狭の章
昌子は夫の堀沢と妹の伶子が時を同じくして行方不明となり、安否を気づかう。2人は、作並温泉の「山狭」で帰らぬ姿となって発見される。
経済計画庁に勤ていた堀沢は、有能な人物のようにみえるのだが、日々課長らに付随するのにあくせくしているようであった。昌子は、このような夫にしっくりしない想いを抱くようになっていた。
一方、妹の伶子は、堀沢を避けていた、このような失態を犯すはずがない、と晶子は確信していた。
昌子の真相究明がはじまる、堀沢の上司の課長ら、伶子の付き合っていた年配者や女性に面談し、思考をめぐらす。
東和財政研究所に勤める吉木は、昌子がずっと気になる存在だった。物語の後半で、昌子と吉 -
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雲海のの鯱
白馬岳の白雲山荘は、山小屋ではなくホテル並みの規模を持つ。栗田正雄とむすめの有紀子が経営している。組織暴力団の六道会が白雲山荘の乗っ取りを企む。栗田は六道会の息がかかったホステス上がりの絹代に手玉に取られ、絹代と結婚する。
白馬岳を目指した2人がいた、中富が有村と別れた後、有村は白雲山荘の経営者栗田とともに死体となって発見される。落石による事故とされてしまう。
中富はこれに疑問を持つ。山岳常駐隊の小林警部補も同様であった。中富は絹代が勤めていたクラブ花梨へボーイとして潜入し、六道会の槻村と絹代の関係をつかむ。
白雲山荘の経営権を持つ有紀子の身に危険が迫る。
三人組が再び登場し、暴力団六 -
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山の屍
川名純子はカルチャースクールで小説の書き方を学ぶうちに、小説家としての意外な才能に気づき始める。そんななかガンで余命宣告された高見から「山の屍」なる小説の原稿を託される。
高見が西穂高岳付近の岩稜で登山中に転落死する、山岳警備隊員で刑事でもある熊耳と曾田は転落死に疑問を持つ、登山の同行者である升田の住まいである新宿を尋ねる。新宿署の牛尾の案内で訪ねたが、升田は遺体となって発見される。
小説「山の屍」に書かれてある殺人事件は、実際の出来事を書いたのではないか? 熊耳、曾田、牛尾、に捜査一課の那須警部、棟居刑事が加わって真実に迫る。陰の大物人物が浮かび上がる。 -
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未踏峰(上)
本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。
雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩
面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子
雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。
京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。
恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。
本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件は起きた。牛尾と -
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レッドライト
対向車線からトラックが飛び込んできて、玉突き事故が発生する。被害となった車は炎上、ドライバーの女性は車内に閉じ込められ焼死する。偶然なのか炎上する車を撮影したカメラマン、炎上車の後ろ玉突き車に乗車していた女性タクシードライバーと曰くありげな客、さらに後続車の定年退職後の人生をおくる運転手等が、この事故の不可解さに関わっていく。
その後、このカメラマンが殺害される。
焼死した女性の車には同乗者がいたのではないか?
さらに玉突き事故の原因となったトラック運転手が殺害されるにいたり、複雑な人間模様が展開されていく。
捜査一課棟居刑事、新宿署の牛尾刑事、玉川署、狛江暑、小田原署の各所轄刑事が登 -
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堕ちた山脈
山を舞台にした短編が五編である。
北アルプス悪天で遭難しかかった2つのパーティ、実力登山家組と経験浅き登山家組が織りなすストーリー、「堕ちた山脈」。
北アルプス山小屋で発見された遺体。3人の容疑者から犯人を絞り込むアリバイ崩し。「虚偽の雪渓」
北アルプス山小屋の売上金を狙う犯人達。急ごしらえの登山者となって犯行を犯すが、山の厳しさの報いを受ける。「失われた岩壁」。
毎年、シーズンになると渓谷の宿へ学生が数名アルバイトに集う。この学生達の間で殺人事件が起きる。「増悪渓谷」
異母姉妹の姉が奥多摩川苔山で遺体で見つかる。妹が犯人に迫る、丹沢経ヶ岳で姉と犯人の痕跡を見つける。「犯意の落丁」 -
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星の旗(上下)
戦時中特攻隊の生き残り木島は、今や70歳過ぎの老人であった。警察も当てに出来ない町で、暴力団、大門組や一誠会が政界の黒幕の配下となってうごめく。
大門組に親族を自殺に追いやられ、知り合った若い娘、香子を廃人同様に犯された木島は、特攻隊時代の仲間七人を集め、暴力団と戦う。平成天誅組と呼ばれるにいたり老人達の生気はよみがえり、戦時中に隠された兵器を入手し、暴力団を相手に活劇風なストーリー展開となる。
この小説、著者定番の社会派推理からは少し外れ、映画007(初期)の活劇ストーリー風になっていく。
しかし「終章」では、森村氏の筆がさえる、涙が滲んできた。5つ星である! -
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死海の伏流
物語は出版社に勤める亜希子を中心に展開する。姉の美樹子が、厚木から広沢寺温泉に向かう途中行方不明になり、山中で遺体となって発見される。
銀座エトランジェのママ邦子が、伊豆下田の間道で殺害される。これら2つの事件の犯人探しが進展する。
物語りの後半になって、美樹子が国家機密のスパイ活動に利用されていたことが判明する。スパイ防止法の立法をめぐる暗躍、陰謀が浮かび上がる。
この小説には「あとがき」(昭和61年)があり、著者が民主主義や報道.表現の自由について語っているのが興味深い。
今は、令和6年12月。折しも経済安全保証(特定秘密防止)の記事が新聞紙面を賑わしている。 -
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暗渠の連鎖
清家は恋人と車内デート中に、近頃頻発している強盗強姦魔に襲われた。これをきっかけに恋人悠子とは別れてしまう。鋭い洞察力を発揮する清家、屈辱を晴らしたい清家の犯人探しが始まる。
同じ被害者に接触していくうちに、房子と知り合い、連携して犯人を追求していく。房子はこの事件を担当する刑事、露木の娘であった。
犯人は警察によって突き止められたが、富士山の樹海の中で死体となって発見される。
清家は、強盗強姦犯はもう1人いる、それはかつての恋人悠子などと関わっているのではないか、との疑いに行きたく。
捜査陣、露木刑事も動く。清家は露木も驚くような発想で犯人に迫っていく。 -
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虚構の空路
いくえにも施されたトリック(虚構の空路)を捜査陣が、解き明かしていく。犯人のアリバイくずしに引き込まれる。最後にはどんでん返しのストーリーとなる。
東京発新幹線、熱海駅で、座席に女性の薬殺体が。またホテルでは刺殺体が発見される。本庁捜査1課は、2つの事件は関連があると睨んで捜査する、蒲田暑、静岡県警の合同捜査へと進展していく。三立観光に勤める音川は、エンパイアホテルの経営者令嬢である雪子と結婚し玉の輿にのる。捜査1課と蒲田暑は、音川を刺殺体の被疑者として洗い出す。
が、事件当時刻に音川は、フランスのパリで知人の出迎えをうけており、確たるアリバイがあった。捜査陣の執拗なアリバイ崩しが始まる。 -
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砂の碑銘
砂の碑銘
志鶴子は子供のころの記憶が曖昧で、自分の生まれた育った場所を思い描く。
ある日、志鶴子は、混雑した電車の中で、痴漢と間違われた露木を助ける。実は痴漢被害を訴えた女性は女スリ。志鶴子は、女スリが彼から何かを抜き取ろうとしていたのを目撃したのである。
露木との会話から、思いもかけず幼いときの記憶を覚醒させる訛りを聞く。ここが物語の出発点であるが、読者はまだ今後展開される志鶴子の数奇な運命や生い立ちを知る由もない。
露木からお礼の誘いを受け待ち合せた志鶴子だったが、彼は現れなかった。物語が進むにつれて、露木は志鶴子の生い立ちにも複雑に関わっている者であったことが明らかにされていく。 -
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鍵のかかる棺(上)
ホテルに宿泊していた記者の深谷は、何者かに狙われている危険を察知し、一介のホテルマンである山名へ写真を預けた後、殺害されてしまう。写真は、ホテルの実質的な経営者である支配人の久高の不倫現場が写っていた。
佐々木は山名の同僚である。佐々木は、過去に久高から屈辱的な仕打ちをうけていた。こうして二人は、共同して久高へ対峙していく。
また佐々木は、記者深谷の殺害者の女性が、ビルから突き落とされて殺害された現場を目撃する、女性の手には、犯人からむしりとった万年筆が握られていた。
殺された記者深谷からフィルムを預かった山名、ビルから女性を突き落とした犯人の万年筆を入手した佐々木へ、得体の知れない人物 -
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異型の街角
街角で働く人々が遭遇した5つの事件。気がかりな事件を彼らが解決していくストーリー。
スーパーマーケットの後方処理担当課長の川地はさまざたな苦情処理係であり、お詫びのためにある女性を訪ねると....。
ゴミ収集が仕事の清掃作業員平川は、ある女性を見かけ密かに憧れを寄せるようになるが...。
テレビ番組「会いたいな、あの人に」のプロデューサー樋笠は、生放送のご対面番組中に、遠い過去の女性放火殺人事件に迫っていく。
有線放送の技術員である佐古は自転車で狭い坂道をくだっている時、登ってきた対向車と接触しそうになり口論となる。それを目撃していた女性が殺害される...。
高層ビルの窓拭き業を -
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異型の白昼
コルト45口径M1911A1を入手した人物を取り巻く人間模様と付随して発生する事件を描く。拳銃を持ったことによる自信、心の余裕が、その人物の人間模様に改善をきたし、引き金を引くことなく手放す。拳銃を駅のコインロッカーへ預けて、キーを見ず知らずの人物へ気づかれぬまま渡してしまう。
思いもかけずそのコインロッカーのキーを入手した新たな人物が拳銃を手にする。そしてまたその人物を取り巻く人間模様と付随して発生する事件が描かれる。やはり拳銃の引き金が引かれることはなく、拳銃は先と同様にして手放される。
拳銃は再び駅のコインロッカーを経由して、次の登場人物への物語へと進展していく。このようなストーリー -
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彩り河
業界雑誌の雇われライターである山越は、東洋商産を操っている陰の人物へ、暴露記事を持って接触し、600万円をせしめたのだが、罠にはめられ帰らぬ人となった。
下巻の主役は、過去、東洋商産で社長の座を巡って敗れ、今は高速道路料金所で働く井川となる。
井川のかつての恋人山口は、銀座クラブ・ムアンのママとなっていた。一方、山越はこのママのパトロンが追求している人物と睨んでいた。二人はお互いにムアンのママの様子を探っている時に偶然に知り合っていた。
井川は山越の調査活動の足跡を辿り、黒幕にたどりつく。黒幕は井川のかつての恋人山口を殺害している。過去、黒幕から被害を被っていたジョーを交え、井川の仕返し -
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銀河鉄道殺人事件
銀河鉄道の旅として企画された列車に、高沢含む見ず知らず男3人と女性1人が同席した。高沢のガールフレンド衣子は列車を見送るが、高沢は帰らぬ人となってしまう。同席の彼らをめぐり、二つの殺人事件が起きるのである。
衣子は事件解明の糸口を見出し、たびたび捜査陣へ進言する。衣子は小説の中で素人探偵のポジションをも与えられている。
銀河鉄道の旅の4人、その他の登場人物がおりなす複雑なストリーであるが、全ての殺人事件は解決したかにみえた。しかし高沢の死に納得できない衣子は、さらに追求していく。はたして交通事故死だったのか。
物語にまだ大きな結末がまっていた。 -
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暗黒流砂
国土庁の公有地不正交換疑惑を追っていた中津刑事は、罠にはめられ退職となる。それでも中津は、悪の中枢に迫るべく活動する。
国土庁の課長、梅原もまた部下の不正を理由に解雇となる。
ホテルで二件の殺人事件が同時に発生する、中津と梅原は、各事件現場へ何者かに呼び出され、まだ見知らぬふたりは、思いもかけずこのホテルのエレベーターで遭遇する。
悪の中枢の息がかかった料亭「まつ坂」、その女将の娘と中津は恋に落ちる。新たな殺人事件も発生する。まつ坂を舞台の中心にして、那須警部も登場して、中津を中心にストーリーは展開していく。
はたして悪の中枢は暴かれるのであろうか。中津と恋人の仲は、どうなってしまうの