あらすじ
小田原付近を通過中のひかり号車内で、検札の車掌が若い女の死体を発見!死因は青酸中毒で、目撃者の証言から、東京駅発車寸前に降りた男の犯行との見方が強まった。そして三か月後、こんどは都内のホテルで男の刺殺体が。2つの事件の重大な共通点が捜査本部を緊張させた。被害者は二人とも同じ会社の社員だったのだ。ただちに綿密な聞き込みが行われ、その結果、ある海外旅行社の営業部長が重要容疑者として浮かび上がった。だが彼には、両事件ともに完璧なアリバイがあった。巧みなストーリィの展開と意表をつくトリック、著者会心の本格長編推理小説。
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虚構の空路
いくえにも施されたトリック(虚構の空路)を捜査陣が、解き明かしていく。犯人のアリバイくずしに引き込まれる。最後にはどんでん返しのストーリーとなる。
東京発新幹線、熱海駅で、座席に女性の薬殺体が。またホテルでは刺殺体が発見される。本庁捜査1課は、2つの事件は関連があると睨んで捜査する、蒲田暑、静岡県警の合同捜査へと進展していく。三立観光に勤める音川は、エンパイアホテルの経営者令嬢である雪子と結婚し玉の輿にのる。捜査1課と蒲田暑は、音川を刺殺体の被疑者として洗い出す。
が、事件当時刻に音川は、フランスのパリで知人の出迎えをうけており、確たるアリバイがあった。捜査陣の執拗なアリバイ崩しが始まる。菅野部長刑事が、音川の使った同じ便でパリへ飛ぶ。菅野の活躍でアリバイはくずされた。
音川が犯人なのか? この物語には、さらに驚くべき結末が用意されている。