【感想・ネタバレ】未踏峰【上下 合本版】のレビュー

あらすじ

大学生活最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と八ヶ岳へ登った。そこで四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちる。その後、女子大生の一人だった京子の周りで、殺人事件が発生。奇しくも事件を追いかけるのは、警官となった恋塚で――。八人の男女が辿る意外な運命とは!?
※本電子書籍は『未踏峰 上』『未踏峰 下』を1冊にまとめた合本版です。

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未踏峰

未踏峰(上)

本書前編は、八ケ岳で知り合った若者たち、男女各4人ペアのおりなす出来事が語られる。

雪吹晋平
中里秀樹
恋塚良行
印東浩

面川純子
市毛京子
真野美紀
牧村梨枝子

雪吹と純子は恋に落ちるが、純子の家柄から叶わぬ恋となってしまう。純子は、北上財閥の御曹司、北上栄二と政略結婚に追い込まれてしまい、辛い日々を過ごすことに。

京子は銀座のクラブでアルバイト中に、岡林に囲われの身となり、優雅な生活にハマっていく。

恋塚は父親と同じ職業である警察官になり、ふとしたきっかけで、新宿署の牛尾と懇意になる。

本書前編で事件は起きない、前編の九割は事件のプロローグと言えるが、最後に事件は起きた。牛尾と恋塚が手弁当で捜査を開始する。彼らが訪れた最初の聞き込み先は、何と恋塚が八ケ岳で知り合っていた京子のマンションだった。岡林が自殺? 不信を抱く、牛尾、恋塚、そして京子だった。

未踏峰(下)

アルバイト先で知り合った瑞枝を妻にめとった雪吹である。純子に勝るとも劣らない女性、瑞枝であった。雪吹は岩稜苦楽部エベレスト遠征の一員となり、熱く目指していたエベレスト・ジャイアンツの未踏峰の登頂に成功するのだが・・・。

六年後の八ヶ岳。二組の男女は、誘い合わせて数日の休暇を取り、「六年前の夏の出会い」を再現するためにやってきた。

中里秀樹
恋塚良行

真野美紀
牧村梨枝子

たちである。六年前には一緒だった、雪吹晋平、印東浩、面川純子、市毛京子は、いない。未踏峰(下)では、北上財閥の御曹司、北上栄二の勝手気ままで自分本意なふるまいに対して、不参加者達がおりなすストーリーをメインとしている。ここでは紹介しない。

著者の”あとがき”が印象深い、一部抜粋する。

「・・・私はその青春の光彩を描きたかった。・・・青春群像がどんな人生のビジョンに向かってそれぞれの人生を生きるかを追求してみた。

タイトル『未踏峰』は、若者の見果てぬ夢を象徴したつもりである。どんな若者も彼ら若者の特権である可能性を放棄しない限り、心に未踏峰をかかえている。一生登れないで、終わる者も少なくない。また1つの未踏峰に登ればより高く困難な未踏峰が新たな約束を迫るだろう。・・・」

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2025年08月12日

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