castrieさんのレビュー一覧

無制限の自由は幻想

我慢したくないとか自由に生きたいって、皆がそれを実行すると無秩序で弱肉強食の世界になるのは、多くの政治哲学者が説く社会契約説で証明されたこと。この主人公の女性は高齢者になっても誰の世話にもならず一人で生きていけると思っているのだろうか。できないならば妥協も我慢も必要悪ではないのか。抑、自分だけ我慢していると思うこと自体が傲慢な考え。腹立たしいほど面倒くさい女だと感じる。但し、ストーリー以外はマシ。

また読みたいと思える本

食レポみたいな本が多い中で、本当に居酒屋にいるような気分にさせてくれる漫画だと思う。しかも疲れたときに安心して立ち寄れるような店の雰囲気で、読了感も心地よい。

動物の命を考えさせる漫画

ペットも人間も命の重さは同じことを改めて問う物語。作中動物虐待への対応はもっと激しくてもいいし、現実の動物愛護法の実効性が弱い点にも触れて欲しかった。気になったのは、木田のおばあちゃんが飼うポンちゃんそっくりのにゃん太が、その後どうなったのかはっきり書かれて無い点。里親になってくれると期待させて終わりたかったのかな…

漫画だから書ける内容

戦後の混乱期を文字で書いた書物は多いけれど、漫画で見た方が状況がよくわかる。漫画を馬鹿にする者ほど読むといい。史実から大きく外れたものは論外だけど、脚色を加えながら架空の世情を書いた物語として読むと面白さが倍増する。

運命の出会いはある

ペットはどうやって選ぶのか、飼ったことない人はわからないだろうけど、この物語のように運命の出会いってある。人間でいうと一目惚れに近いかな。あの無垢な目で見つめられると心を鷲掴みされる。犬好きな人は、漫画として楽しめるだけでなく、この作者の言いたいことや気持ちが全部伝わると思う。

犬好きは満足する内容

ファッションでペットを飼う人がいる昨今、本気で家族の一員として飼うことがどんなことか、大変なことも心の満足もわかる内容。本で知ることができる知識の羅列ではなく、心の触れ合いが描かれている故に引き込まれる漫画だと思う。

愛犬家は共感しかない

犬を飼っている人ならどのページも共感して読めると思う。でもペットロスが続く私は、途中愛犬が亡くなるシーンで不覚にも涙が出てしまった。だけど作品自体は全体的にとてもあたたかで楽しめるものだと思う。

平安時代検非違使の物語

本来は警備担当する平安時代の検非違使（作中、佐と尉の唐名は廷尉）を主人公にしたミステリーとも言うべき物語。時代背景的な描写に男女の目合も加えて深みを持たせているのも面白い。

奥深い内容

作者はプロの転売ヤーかと思うほど内容の濃い漫画。主人公が小学生じゃないと、かなりイヤミになる内容なのもおもしろい。転売の善悪を考えながら各場面を見ると、面白さも倍増すると思う。最後にお金をあげるから暴力を止めてという処で、作者の良心を少し見た気がする…でも世の中お金の価値観は変わらないんだね。

後付を読むこと

サッと読むだけでもこの漫画の世界観には引き込まれるが、本当に理解するには、この巻に限らず後付を読むといい。作者の世界観がわかってはじめてこの漫画の奥深さがわかる気がする。

自由奔放ってこういうことかな

ちひろさんのように、シガラミから開放された生き方に憧れる人は多いだろうね。でも現実にはできないからこの漫画が心地よく感じるんだと思う。バジルさんとは似た者同士なんだろうね。羨ましい関係に感じる…。

安直なパパ活の話かと思ったら…

学費を稼ぐために風俗バイトから簡単なパパ活女子になった単純な話ではなく、それにタカるクズな男も出てきて飽きさせない。初期の展開で気になるのは、お金がないから風俗やパパ活しようと考える安直な態度。今後これがどう影響したストーリー展開になるのか気になる。

古き良き時代がわかる作品

日本建築の知識を交えながら男と女の軽妙なやり取りをテンポよく織り交ぜた作品。わかる人にはたまらないだろうね。でも今の世代には理解できないかもしれない危うさも含んでいると思う。人と人の交わりは理屈だけじゃないんだよね…。

都会と地方都市のアルアル

都会と地方都市の埋められない溝を書いた漫画。でも最低政令指定都市くらいの規模じゃないと賛同できないかもね。但し、もっと田舎になると都会人の方が恥ずかしくなることもあるけどね。

セクハラ未満の良作

男の目線がよくわかってる漫画、ということは、この作者はそんな視線にいつもさらされているのかな、と思いながら読むと面白さが倍増するかもね。

人たらしの原点がよくわかる書

政治家田中角栄の評価は色々あるけれど、田中角栄の人並み外れたリーダーシップや人柄が形成された原点がこの物語を読めば理解できると思う。ただの守銭奴では人はついて行かないからね。スケールの大きな人物だったことがよくわかる。

こんな店が現実にほしい

お酒を題材にしたレディースコミックってどんなのだろうと思って読んだ。食レポっぽい漫画は多いけれど、これは心癒される内容をメインにカクテルのレシピが少し。男も、女性の接客や騒がしい居酒屋ではなく、落ち着いたこんな店がほしいね。

異種家族愛？

家族愛があるからイジメが陰湿にならないのかも、と笑って読める漫画。でも現代の男は大なり小なりツヨシの立場に共感できるかもね。

純粋ってこういうことなんだね

年下と話していると自分まで若くなった気がするのと同じように、小さな子どもたちと毎日接していると、子どもたちの純粋な心に感化されるんだろうね。てぃ先生の感受性があって生まれた作品だと思う。

女性らしい絵と物語

骨董屋が扱う品々にまつわる少し暗くて悲しい物語。でも結末は少し温かな気持ちにさせてくれる作品集。スキャンの精度が少し悪いのが気になる…

真実は視点で変わる

作中、裁判長が言う「私が正義」は憲法76条3項でいう「すべて裁判官は、その良心に従い独立して職務を行い…」であり正しい。そして真実は視点により変わり「裁判官が真実を作る」こともある意味正しい。裁判とは何がより証拠と辻褄が合い、正義に叶うかを判断するもの。犯行現場を見通せる能力があったとしても、証拠で証明できなければ被告人の利益として認定される。主人公の語る言葉と裁判員の心情の葛藤がよく描かれていると思う。

人情漫画？

一般的にはエロ漫画の部類なんだろうけど、最近の稚拙なストーリーで交わるだけやアップだらけの作品に比べ、特徴のある作画も含めて人情ものといえる趣がある…といえば褒め過ぎかな。

読んで面白い漫画

世間的にはエロ漫画なんだろうけど、人物の心情も温泉宿の状況も丁寧に描かれていて読んでいておもしろい物語になっている。作中登場人物の言葉を借りれば、下品といえば下品なんだけどね。但し女性にはウケが悪いかも。

心に深く染み入る作品

原作と作画が一体となって心に刺さる作品群。いつ読んでもどの巻を読んでも満足できるもの。ある程度年齢を重ねた人ほど感動すると思う。

結末がどうなるかみたい…

異常な母親の過干渉というより、子供の自我まで許さない母親に精神を病みそうになる子供。従兄弟を殺しそうになった母親を見ているだけに、反抗することも躊躇するほど抑圧された子供の鬱憤は、いつか爆発する展開を予感してしまう。

自分と重ねると、より面白い

受験や資格試験の動機が、好きな人がいるから、同じ資格を取りたいからって、けっこう大きな力になるんだよね。問題はそのモチベーションを維持できるかとうか。継続できれば望みはかなう。その過程を書いた物語。読む方も楽しい。

建前では語れないストーリー

暴力ものは嫌いなのだが最後まで読んでしまったのは、法律の枠を越えたところで生きている人間に対応するには、綺麗事ではすまないことがこの物語には描かれているから。今の社会は建前が過ぎると感じている人にはウケる漫画だと思う。

読む若返りの薬かな

大学生だった頃、誰でも一つくらいは思い当たることがあるオムニバスのような小品集…。歳と共に増えてくる柵の無いあの頃、若いっていいよなと思わせてくれる作品。

不倫が美しいのは勘違い

法律上不貞は継続した肉体関係いい、それ以外は不倫や浮気と呼ばれる。この物語の関係が離婚原因となる不貞になるかは微妙なライン。ただし不貞や不倫は犯罪ではないが、慰謝料請求は可能なので、あまり美化するのは問題かな？でも読み物としては面白い。

文学の漫画化

最近の若者は文学どころか文字で表現されたものを読まないという。こういった漫画で文学に触れるならば、拒否反応も少ないのではないかと感じる。漫画で表現された文学のエッセンスに触れてから、文学書を手にするのもいいことかもしれないと思わせてくれた。

エロスとエロの違いがわかる物語

エロスの種は艶っぽい女性に育つ。この物語に出てくる女性たちのエロスと、ただのエロとの違いが理解できるのは、日本人なればこそだと思う。性を売り物にするだけじゃない女性に、男は惹かれるんだろうね。

恋愛の本質が垣間見れる物語

芥川龍之介は「恋愛はただ性愛の詩的表現を受けたものである」と言った。エーリッヒ・フロムは「たいていの人は性愛を愛と結びつけて考えるので、肉体的に求め合うときは愛し合っているのだと誤解している」と言った。邪魔な男を殺そうとするこの物語は、恋愛の本質を問う物語でもある。この先が楽しみだ。

現実離れが心地よい

大金持ちでお人好し。それでいて悪事が大嫌い。某時代劇のように昔から人は悪者をやっつけることで溜飲を下げる。読んだ後スカッとして気持ちのいい作品。まあ、でも、金持ちを悪だと思う天邪鬼には鼻白む内容かもね。因みに主人公をラピードに乗せるところに趣味の良さを感じる。

ストーリーより大切なこともある

ストーリーはフィクションだとしても、歴史を紡ぐ建物がまだ日本に残っていることを知らせることは大切なことだと思う。その為にも漫画という手段は有効なんだなと感じた。

ドラマより内容が濃い

ドラマを先に見た人は、漫画を読んだほうが面白さが倍増すると思う。登場人物の感情も丁寧に描かれているので、作者が意図する物語の雰囲気も伝わりやすい。現実的には有り得ない内容も、実写版と違って無理なく読める。

多数決の危うさを問う漫画

多数決で行動し発言するロボットの物語。そのロボットが強姦されて結果的に人を殺してしまう。それはある意味、民主主義国家が戦争に至るプロセスにも通じる。自分の意志を持たないロボットや、国家を動かす多数決原理には同じ危うさがある。最終的には法の支配を含め、それに関わる人達の民度が重要と気付かせてくれる。

他人の善意にタダ乗りする男の話

郷田マモラを検索してこの本を買った。作画が違うと作品の感じ方も変わることがよくわかる。この主人公は人との関わりを避けようとしながら妻を含む他人の善意にタダ乗りし、妻が倒れた後も、子供の幸せを考えるフリをして苦労から逃げる為に仕事を口実にする。大家さん夫婦の協力で養護施設から子供を引き取れたとしても、依存心がある限り綱渡りの生活は変わらない。世の中にはこの主人公以上に苦労しながら子育てをする人も多くいる。ハッピーエンドを匂わせる終わり方をしても、後味の悪い作品だ。

微妙に史実と違う部分がある

作中にある好太王碑（広開土王碑）を日本人は改竄していない。何故なら日本人が調査する以前に中国が調査した拓墨が発見され、全く同じ碑文だったことが判明したから。つまり百済や新羅は日本が臣民としていた（日本に朝貢していた）。日本に残る七支刀もそれを証明する。しかも日本は朝鮮半島南部に任那という国家も有していたことが広開土王碑文からわかる。

空港の穴場がわかる

各地の空港紹介をストーリー仕立てにした漫画。しっかりした取材が素晴らしい。今までになかった斬新な内容に引き込まれるだけでなく、空港に行ってみたくなる。

キャラ負けかな…

最近増えてきた食レポ風の漫画。野原ひろしのキャラクターで読む人がいるだろうけど、あまり関係ないのと料理紹介があっさり過ぎて期待するとガッカリする。

希少なジャンルで面白い

タイムスリップ物は数多くあるが、人気のある信長の時代に農業を中心として様々な知識を豊富に詰め込んだ物語は無かった。主人公の女の子も可愛く、楽しんで読める数少ない漫画。

これも一つの親子の形かも

父親に気に入られようとする虎の言動は、現実に毒親を持つ人には心が痛むかもしれない。しかしそれでいて悲惨さを感じさせないのは、おっとりした母親や虎の剛胆な性格、そして作者の力量だと思う。

女尊男卑のパロディ

ここに描かれているのは、現代社会の男性の姿と重なるから面白いのだと思う。

死刑の是非を問う漫画か？

死刑は犯罪に対する刑罰であって世に出ている刑務官の著書も含めて、この主人公の言動はミスリードしそうな内容なのが残念。執行までには多岐にわたる厳格な手続きや観察があり、刑務官の感情が介入する余地は無いしあってはならないこと。少々内容に問題を感じる作品。

何度読んでも面白いの一言

かわぐちかいじ氏のストーリー展開も作画も非の打ち所がない。軽妙洒脱でありながら考えさせられる心理描写に引き込まれ、一気に読んでは後に残る爽快感に浸れる。

いいなぁ青春って思える漫画

ちょっと無理っぽいシチュエーションでもあるけど、人物描写が可愛いので許せるかな。

推理展開が秀逸

推理小説のような物語展開に引き込まれて一気に読み進められる漫画。時々描画がグロい時があるので注意が必要かも。

下町の監察医を描いた漫画

監察官のテレビドラマを思い浮かべるとわかりやすいと思う。個性的な絵だけどストーリーは人情物とも言える面白い内容。

後味悪い漫画

この後の展開は想像できる。現実の少年法は建前だしある程度人格が固まった人間を更生させるのは不可能に近い。処遇を知りたい人が読む漫画なのかな…

ある意味せつない物語

努力ってなんだ？才能ってなんだ？と考えながら読むと面白いかも。