知念実希人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ医師の冴木裕也の父が手術中に謎の死を遂げた。手術のレベルとしては、低く、手術中に亡くなることはまず無いそうだ。なぜ亡くなったのか、助手として執刀していた冴木裕也は自ら探偵となり、謎の死の真相、冴木家のタブーに触れることになる。
医師である作者は、手術室の緊迫した状況を詳細に描写しており、しかもミステリーと組み合わせることによって物語に付加価値を与えている。犯人は、まさかの身内であったことは、予想できなかった。好奇心は猫を殺す、冴木裕也はそこまで真相を調べる必要があったのか、そこまで知る必要はなかったのではないかと思った。身を滅ぼすまではね。 -
Posted by ブクログ
医療+スピチュアル+ファンタジー+ミステリーのMIXエンターテイメント
分かっちゃいるけど、最後はぐっとこみ上げるものがあります。
上巻です。
夢を見続けたまま目が覚めることのないイレスの患者3人の担当医となった主人公愛衣。
沖縄の霊能力者でユタでもある祖母から、魂の救済(マブイグミ)を行うことで患者を目覚めさせることができるとアドバイスされます。
祖母から受け継いだユタの力を発揮し、患者の夢の中に入り込み、相棒のククルとともに、患者の魂の救済に挑みます。
一人目の患者はパイロットを目指していた女性。
なぜ、彼女がイレスになってしまったのか?
そこには父親の死が...
二人目の患者は老 -
購入済み
おすすめできる作品です
初心者へのエントリーとしても、読み込んだベテランリーダーにも、安心しておすすめ出来る作品です。
ホームズたる鷹央、ワトソンたる小鳥遊が魅力的で、まずキャラで読ませる。事件の謎がブレず、何よりも謎解きを中心に進行する筋立てが、正統派推理です。
惜しむらくは、最後の謎解きが、医学的専門知識が無いと解にたどり着かない点でしょうか。鍵は提示されてましたが、そこから解に至るには、一般知識では足りなかった、医者が主人公だし、当たり前と言えば当たり前かもですが。
しかしながら、その「瑕疵」は、この作品の面白さを損ねるものではありません、二人の行く先を追いかけたいと言う気にさせられます。それは、ホームズにも共 -
Posted by ブクログ
これまた面白い。
知念実希人さんの作品はこれで2回目、屋上のテロリストとはまた一味違った雰囲気のこの「神のダイスを見上げて」は、人間の汚いところをまとめたような話だった。まさかシスコン、ブラコンの行き過ぎた話とは、、、
なんとなくあらすじを読んだ時からお姉さんが犯人なのは予想がついていたが、やはりそこまでの過程、時間が面白い。登場人物の役目も素晴らしい。
特にいいなと思ったのは、刑事である岩田さん。全ての事に疑いをかけていた彼女が、1番初めに出会いまず容疑者から外した人間に殺されたのは、読み手をいい意味で裏切るというか、岩田さんの落ち度というか、、、物語として面白かった。
今回読んでいて少し引 -
Posted by ブクログ
ネタバレ知念実希人先生のミステリー小説。
今回は小惑星ダイスが5日後に迫っている中で姉を殺された犯人の正体を暴くべく同級生の美咲とともに真相を追っていくストーリー。
ダイスが迫る中で、ぶつかるかどうかという所が不明瞭なため、段々と世界の秩序が壊れていくという背景で、倫理観や性格がかなり異常な人たちが更に狂っていくのがとても怖く、恐ろしいなと思いました。
ミステリーの謎としては、犯人の正体が二転三転して、誰が犯人なのかがわからない状況で、残り数十ページまで真の黒幕が誰か分からないのがとてもハラハラさせられて面白かったです。黒幕の真の目的も極限状態の中での些細なボタンの掛け違いで、起きた哀しい、かつ狂って