井上靖のレビュー一覧

  • 夢見る沼

    Posted by ブクログ

    親父から譲り受けた本シリーズ。現代のように恋愛が高度化していない時代の不器用だがもどかしい感じが結構良い。夏目漱石の「こころ」や武者小路実篤の「友情」のような裏切りピカレスクと思いきや…最後まで爽やかなのが若干物足りない。

    0
    2017年09月24日
  • 蒼き狼

    Posted by ブクログ

    ちょうど学校で元の歴史をやったので。
    キプチャク汗国?バトゥ?フラグ??っていう状態だったけど、読んだら結構わかった!
    チンギスハンは父親が蒙古人じゃないかもしれないと思っていたから、蒼き狼として認められる(自分が認める)ように征服戦争を続けなければならなかったし、ジュチも然り。
    忽蘭かっこいいー。喋り方が男っぽすぎるけど。

    0
    2017年06月14日
  • 幼き日のこと・青春放浪

    Posted by ブクログ

    2017.06 再読。評価変更☆4→☆3

    洪作3部作のあとにあとがき的位置付けで読むのがいい感じ

    0
    2017年06月04日
  • 額田女王

    Posted by ブクログ

    難波遷都、半島出兵と白村江の会戦、その後の天智天皇の統治から壬申の乱への歴史の流れの中で、中大兄・大海人両皇子と額田女王との関係性や額田から十市皇女への想いや行動の移り変わりが非常に興味深かった。

    額田なりの「神に仕える女としての誇り」を守るために、心を与えないとして振る舞ったことで、他の両皇子の妃からは独立した、自由人としての彼女の形ができたのかなぁと思う反面、母親になりきれなかった面もあったのでは?という感じ。そういう意味では、最終盤までは女としての役割や振る舞いが多かったかなと思います。最終盤、天智天皇崩御から、壬申の乱に至り、ここで初めて女としてよりも母親としての役割が前面に出て、神

    0
    2017年05月29日
  • 風林火山(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    07年のNHK大河の原作。17年に再放送してるので見る前に読んでみる。内野さんのイメージが湧かない。新田次郎の「武田信玄」、中井貴一で大河になったので、西田敏之が演じた勘助とはかなり違う描かれ方。また、描かれる期間が短いので、個々の話が詳しい感じ。昭和30年12月に出されたとのことで、おお、私より年上(数日)なんだと感心した。

    0
    2017年04月23日
  • 額田女王

    Posted by ブクログ

    万葉の頃の和歌は何とも美しい。
    『源氏物語』とかでもそうですが、たとえ大きな声では言えない関係の恋であったとしても、和歌のやり取りだけみていたら綺麗だと感じてしまいます。
    でも現実は…笑
    なかなかのドロドロ具合というギャップがまた面白かったりして。

    0
    2017年02月28日
  • 蒼き狼

    Posted by ブクログ

    読むのに1年くらいかかった(笑)
    チンギスハーンはすごいなぁ、という。
    歴史オンチの私でも面白く読めました。
    しかし歴史的な内容は全く覚えてない。
    勉強には役に立たなかったようです。。

    0
    2016年11月22日
  • おろしや国酔夢譚

    Posted by ブクログ

    授業でちらっと勉強しただけの大黒屋光太夫
    漂流民として暮らしているときよりも
    日本に戻ってからのほうが苛酷

    0
    2016年10月31日
  • わが母の記

    Posted by ブクログ

     人が年老いていくと食べて排泄するだけの一本の管になる。そもそも、それこそが生物の基本的な活動なんだと・・・他の出来事は薄ぼんやりと霧の彼方へ・・・DNAを無事に次世代へ引き渡したのなら、わが身は死を待つばかりなり(合掌

    0
    2016年10月14日
  • 風林火山(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    (*01)
    虚言やハッタリが出世の初期設定になっている点で、加瀬あつし氏の漫画『カメレオン』の風貌がまず、勘助像として結ばれた。やぶにらみのせいもあるだろう、そのためか爬虫類を想起させ、「地を這う者」というイメージも抱いた。第1章の登場の場面の暗さ、他を殺めるときの醜さ、終盤で海野の戦場からの徒歩帰還(*02)などに粘着質でいてテカっているような、また陰険で執拗な感覚を勘助から得た。孤独という性質からきた印象なのかもしれない。

    (*02)
    彼、勘助は移動する人である。駿府での停滞では想像ばかりが飛躍していたのであろうが、信玄の下で機動力となって働き、足で稼いだ。小柄であること、目や脚や指にス

    0
    2016年10月01日
  • わが母の記

    Posted by ブクログ

    最近、井上靖にはまっています。文章が好き。幸いにして家族一同無病息災であったのですが、1年半ほど前に祖父がなくなりました。短い闘病生活でしたが、その時、親を看取らんとする両親の、叔母の背中を見ていた気持ちを思い出しました。今の私の立場は孫娘にあたる芳子のようなものですが、いずれ立場が筆者や、その姉妹、ひいては母へと移っていく。本当に素晴らしい手記でした。

    0
    2016年09月25日
  • あすなろ物語

    Posted by ブクログ

    思い出しては読んでいる本。でもなぜ何度も読むのか分からない本。ページをめくった時、「あれ、今ので終わりか」と毎回のように思ってしまう。

    0
    2016年09月18日
  • 氷壁

    Posted by ブクログ

    デュブラの詩で涙。

    単なる登山家の愛と友情の物語ではなく、当時、本当にザイルが切れる事件があり、製造者責任の法整備に繋がる社会問題を扱った小説と知り、感動も倍増。

    0
    2016年09月17日
  • 蒼き狼

    Posted by ブクログ

    ひとつの時代を作った1人の人物の一生を描いた伝記のようなもの。

    決して英雄物語ではない。

    この人物の征服欲の源はどこにあるのか、それを井上靖さんなり解説しているものだと思う。

    0
    2016年08月24日
  • 額田女王

    Posted by ブクログ

    前半、額田女王がいい女すぎてほんとにくらくらする|д゚)でも神の声を聴く特殊な女として、プライドを持っており、ただの女になることを頑なに拒んだばっかりに、幸せを遠ざけてしまう。ま、妃として迎えられても同じかな。もちろん創作なんだけど、当時の宮廷の文化や雰囲気がいきいきと描かれていて、和歌を手掛かりに描かれる人々の心情は千年以上経っても色あせず、万葉集ちゃんと読んでみたくなった。紫野行き 標野行き…からの大海人皇子とのやりとりが好きだ。あと、こんな昔から途絶えることもなく続いてる日本の皇室はやっぱすごい。

    0
    2016年07月29日
  • 楼蘭

    Posted by ブクログ

     歴史作品を中心に12編収録。楼蘭とは「中央アジア、タリム盆地のタクラマカン砂漠北東部(現在の中国・新疆ウイグル自治区チャルクリク)に、かつて存在した都市、及びその都市を中心とした国家の名称」である(wiki調べ)なんとロマンを掻き立てることか、更に「さまよえる湖」ロプノールの西岸に位置し、シルクロードが西域南道と天山南路に分岐する要衝にあって、交易により栄えたとある。日本人はシルクロードに弱い。なぜなら島国に住むわたしたちの感覚からして、大陸の雄大さは永遠の憧れなのであろう。

    0
    2016年05月27日
  • あすなろ物語

    Posted by ブクログ

    現代文の模試かなにかに引用されていて、試験中に「文章がきれいでよみやすい!この本読みたい!」と思い購入。
    この本と夏目漱石は整った日本語に飢えたときに読み返している

    0
    2016年05月17日
  • 猟銃・闘牛

    Posted by ブクログ

    「猟銃」を読みました。
    とても面白く、どんどん引き込まれた。
    ひとりの男性像が3人の女性の視点から出来上がっていく。
    愛されることと、愛すること、どちらが幸せなのか。その答えは・・・

    0
    2016年03月28日
  • 後白河院

    Posted by ブクログ

    歴史書だけでは分からなかった、源平の戦いの原因が少しは理解できた。後白河法皇が裏で暗躍していたと言われているが、井上靖はそれを否定している。暗躍ではなく法皇自身の考えで政をした。しかも、その政の精神は少しもぶれていない。武士や公家がその時々の状況で烏合集合したに過ぎないと。
    この本も旅行には持ってくるのには不向きだった。
    チャイナタウン2ホテルに寄付する。

    0
    2016年03月11日
  • 猟銃・闘牛

    Posted by ブクログ

    著者の初期作品から、『猟銃』『闘牛』『比良のシャクナゲ』の三編を収録しています。

    『猟銃』は、三杉穣介という猟人から著者のもとに送られてきた手紙による、書簡体小説です。著者はある日、「白い川床」を歩くように、「ゆっくりと、静かに、冷たく」山のなかを歩んでいた三杉のすがたを目にし、その記憶に基づいて一つの散文詩を発表します。ところが、彼の詩を目にした三杉から送られてきた手紙には、彼の不倫とそれが引き起こした結末が語られていました。愛人の彩子、妻のみどり、そして彩子の娘の薔子の三人の手紙によって三杉の愛人関係がえがき出されています。

    『闘牛』は、大阪の新聞社で編集局長を務める津上という男のもと

    0
    2022年09月29日