おろしや国酔夢譚

おろしや国酔夢譚

631円 (税込)

3pt

天明二年(1782)の暮、伊勢を出帆し江戸へ向かった大黒屋光太夫率いる神昌丸は、強風に運ばれアリューシャン列島に漂着した。帰国の途を求めて光太夫はシベリアを横断し、モスクワを経由してぺテルブルグを越え、ついにロシア女帝エカチェリーナ二世の謁見を受ける。風雪十年ののち対日使節とともに故国に帰った光太夫に、幕府は終身幽閉を命じた……。鎖国の時代、運命に操られるままに世界を見た漂民の波瀾と感動の生涯を十八世紀日露交渉史、漂民史等を駆使して描いた哀切の大作。

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おろしや国酔夢譚 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年06月10日

    大黒屋光太夫を船頭とした17人を乗せた「神昌丸」は駿河沖で時化に会いロシアのアレウト列島(アリューシャン列島)のアムチトカ島に乗り付ける。母国日本へ帰りたい一心でロシアの厳しい生活に耐え、ロシア国内を大移動しながら本国送還を願い続け、10年後許しが出て既に死去した12人とロシア正教に帰依した2人を除...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月12日

    いや何とも面白くそして悲しい史実に基づいた物語だった。江戸時代に、商船が難破してロシアに流れ着いた船員たちが一人欠け、二人欠けしながら10年近くかけてようやく光太夫と磯吉の二人だけが日本に帰り着いたという話。
    ところが話はそこでは終わらない。ようやく帰り着いた日本で、二人は故郷の伊勢に戻ることが許さ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月20日

    実際にあった出来事の、ロシア革命より更に前の18世紀。
    江戸時代の伊勢から漂流した船に乗った人々が
    ロシアという異国で10年どう生きたかどう感じたかをまとめた歴史小説。
    極寒の異国地に漂流し、そこから更に色んな箇所へ移動され
    亡くなる人やロシアに帰依する人や、それでも日本に戻る為に最善を尽くす人がい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月12日

    海流の影響か、昔からロシアには日本の船が流れ着くことが珍しくなく、もちろん日本には帰れずに現地で一生を終える者がほとんどだった。そんな中、和歌山の商人である大黒屋光太夫は知恵とど根性で日本に帰ってくるのだ。帰りの船を出してもらうために当時の女帝エカテリーナに謁見するという歴史的な事実もあって、ロシア...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年03月09日

    キリル・ラックスマンが好きすぎて、思わず手を出してしまった1冊。
    両親の実家が三重県鈴鹿市白子なので、その影響もありました。
    現代においても海外に行くにはそれなりの準備を要するのに、漂流と形で辿り着いた異国に対する恐怖と驚きが巧みに描写されています。

    個人的には、江戸に帰ってきた光太夫と磯吉が、日...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年04月13日

    読み終わった
    みなもと太郎「風雲児たち」に大黒屋光太夫の話しがあってから、ずっと読みたかった一冊。異国の地に一人でいるってことがどういうことか。留学中の身には少しばかり彼の境遇が近く感じられる。本当は全然違うんだけどね。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    時は江戸、大黒屋光太夫の漂流記。
    彼はおろしや国(ロシア)で何を見たのか?
    戦後の旧ソ連抑留者を思い起こさずにはいられません。

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    Posted by ブクログ 2016年10月31日

    授業でちらっと勉強しただけの大黒屋光太夫
    漂流民として暮らしているときよりも
    日本に戻ってからのほうが苛酷

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    Posted by ブクログ 2012年07月30日

    日本海で漂流し、ロシア領へ流れ着いた光太夫ら仲間たち。
    ロシア語を学び、女帝エカテリーナへの謁見。江戸へ帰れる日は来るのか。

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    Posted by ブクログ 2012年02月16日

    果てしない異国の地にいても故郷への思いはこんなにも強いのか‥人間にとって生まれ故郷は、こころの支えや拠り所となる場所なんだなと強く感じました。 その他にも、光太夫のリーダー性、船員それぞれがみせる適応力など学ぶべき人間の姿があります。
    また、作中では日本が江戸時代で鎖国中の頃、ロシアではどんな様子...続きを読む

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