井上靖のレビュー一覧

  • あすなろ物語

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    ネタバレ

    自伝的な小説。あすなろは檜になろうとする少年。
    親戚を心中で亡くしてしまう。女性たちが何人も出てくるが、そういう人浮きあうこともなく全然知らぬ人と結婚する。妻と子を疎開させてある少女と出会い仲良くなる。
    くまさんの妻。春さんが故郷に帰るそして、死。 色々あって生きてきた。
    信子と加藤の妹ともそれから合わなかった。という一説は不思議だった物語が発展すると思った。

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    2016年10月10日
  • 蒼き狼

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    チンギスカンの物語。一代にして南は、金、西夏、西はカスピ海に至る大帝国を築く。凄まじい征服欲、そして何より運が備わっていたからだろう。物語には無いが、チンギスカン没後もなお、版図が拡大していくのも興味深い。2016.8.27

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    2016年08月27日
  • わが母の記

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    最後の年表で名前は変えられているんだなと知る。よって、ノンフィクションのカテゴリではないかな。親が死んで自分と死との距離が近くなる。親が死から自分をかばっていてくれたんだなという文豪ならではのセンスが光る。

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    2016年08月22日
  • 風濤

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    朝鮮半島の悲惨な歴史の一幕を見たような。地理的な状況もあり、常に大陸の巨大な権力に怯えざるを得なかったのであろう。それに比べると日本は島国というだけで呑気なものなのであろう。それぞれの国には地理的な状況に基づいての歴史が必然となってあるものである。歴史はくり返すというのもあながち真っ赤な嘘ではない。

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    2016年07月26日
  • ヤマケイ文庫 穂高の月

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    ネタバレ

    2016/7/18 喜久屋書店北神戸店にて購入。
    2018/2/20〜2/26

     「氷壁」の執筆の裏側や、氏と穂高との関わりなど、新聞・雑誌などへ発表したエッセイをまとめたもの。執筆時にはほとんど山の経験が無かったとは驚きであった。徳沢から横尾への梓川の美しさについては完全同意。

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    2018年02月26日
  • わが母の記

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    映画を見た時、作中に使われる詩が好きで
    原作の方にも手を出したが、家族構成も違って詩も出てこなくて、映画はけっこう脚色されていたのだとわかった。

    では、映画でうたわれたあの詩はどこから来たのだろう。


    〝おかあさんと 渡る 海峡〟

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    2016年07月10日
  • 後白河院

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    時代は平安末期から鎌倉幕府の始まるくらいまで、公家の衰退が進む中、公家のトップとして武家の勃興と渡り合う後白河院の生涯を四人の語り手が読み解く。日本史でも、あるいは時代劇時代小説でも影の薄い時代かなと思うが、藤原摂関家、平清盛、木曽義仲、源義経、源頼朝など顔ぶれは豪華。もっと掘り下げたい欲求と、南北朝時代の本も読みたくなった。

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    2016年06月11日
  • 楼蘭

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    人間の智慧と言うものは何と言っても浅いもので…己が身を亡ぼす地獄の門へ向かって一歩一歩足を運んでいたのであります。文章とはこういう事なのか。直接的でないのが好きだけど。

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    2016年05月23日
  • 風林火山(新潮文庫)

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     戦国時代ものとして読むと肩透かしを食らう。武田信玄の軍師、山本勘助を主人公にしてお話しはすすむ、山本勘助の軍師としての凄さは伝わるのだが、他はすべてに中途半端な感じがする。信玄も謙信もそのた周辺の武将についても本書では深く知ることはできない。表題の「風林火山」にしても説明なし、『孔子』本といい井上靖どうした…

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    2016年05月11日
  • 孔子

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     曾根博義氏の解説を読むと、本書は『論語』の成立過程を結果から推測し、名句の紹介と解説を中心とした教訓書的な小説であると述べられている。『論語』について知りたければ本屋に良書がたくさんある。こちらを手にする意味は薄い。

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    2016年05月11日
  • 後白河院

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    平信範、建春門院中納言、吉田経房、九条兼実の四人の人物の目から見られた、後白河法王の人物をえがいた歴史小説です。

    平清盛をさんざんにてこずらせるほどの政治力を発揮し、今様に熱中して『梁塵秘抄』をものした文化人でもある後白河法王ですが、本作は四つの視点から後白河法王の姿が語られているとはいえ、彼のさまざまな側面を順に映していくのではなく、あくまでその人間像に注目しているようです。その点では、著者の人間中心的な歴史小説の特色が強く出ているように思うのですが、同時代人の視点を借りることで、大岡昇平が提起した「借景小説」という批判を寄せつけないところに、本作の構成の上手さがあるといえるのではないかと

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    2016年03月09日
  • 天平の甍

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    遣唐使の一員として唐に渡り、鑑真の招聘を実現することに努力した普照という留学僧の視点でえがかれた歴史小説です。

    普照は当初、みずからの学問のことにのみ関心を向けており、高僧を日本へ招聘するという計画には、それほど熱心ではない若者として設定されています。そんな彼の冷静な視点から、ことばには出さずとも、日本へわたる決意にほんのすこしの揺るぎもみせない鑑真をはじめ、鑑真の招聘にひときわ熱心な栄叡、唐の国土を歩いて真実の仏教を求める戒融、学問への志を捨てて唐の女性と結婚した玄朗、そして、みずからの才能に見切りをつけ、今は経典を日本に送りとどけることだけに情熱を傾ける業行など、他の登場人物たちの生き方

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    2024年11月29日
  • 孔子

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    自分の中で孔明と孔子が淡く混じっていたことに気が付いた本。論語を読もうと思いつつも、なんだかとっつきにくいから、そんな理由で読んでみた。小説として読み易く少し余韻が残る。

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    2016年01月30日
  • 淀どの日記

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    偉そうなことを書くと「淀殿のイメージ、基本を押さえた本」という感じを受けました。
    気が強くて誇り高い、けれど時の流れに乗れなかった、みたいな。
    残っている書状などみると優しい女性の面もあったようですしそういうところも書いてほしかった。むしろそんな淀殿の本がないか探したいです。

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    2015年10月22日
  • 北の海(上)

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    文豪、井上靖が書いた自伝的小説三部作の最終章にあたる長編小説。実際に読んだのは単行本版。詳しいレビューは下巻のほうで。

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    2015年09月29日
  • わが母の記

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    自分の母親の晩年を、死を、この様に言葉という形で表現できる作家という生業を羨ましく、また尊敬の念を抱かずにはいられない。

    認知症の祖母を想う。今祖母は、どのような世界を生きているのだろう。
    祖母と過ごした時間が愛おしく、また両親を思慕させられる一冊だった。

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    2016年07月24日
  • 風林火山(新潮文庫)

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    武田信玄の軍師山本勘助の話。
    山本勘助の名部下っぷりを見せ付けられるが、上司の気持ちをくみとり作戦に盛り込む等。
    しかし、あとがきによると実在したかどうかもわからない人物とのこと。どういう経緯で有名になったのかが気になる。
    井上靖では読みやすいほう。

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    2015年07月15日
  • 蒼き狼

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     陳舜臣 著『チンギス・ハーンの一族』全4巻 (集英社文庫)と比べてしまう。こちらはフビライが死に帝国崩壊までを描ききる。一方、『蒼き狼』はジンギスカンが末の息子に西夏国を滅ぼす指示を与えた後、半刻して息を引き取る彼の死をもって小説が終る。

     元に滅ぼされるまでの数百年の間、西夏文字を持つ国として存続した西夏国は宋の時代にシルクロードの始まりである敦煌を滅ぼし自国を樹立する。井上靖 著『敦煌』 (新潮文庫)参照。いつの時代も歴史は繰り返されるのである。

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    2015年03月24日
  • 孔子

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    孔子の死から30年後に、魯都の「孔子研究会」の人びとが、門弟の一人だった蔫薑という人物のもとを訪れ、孔子やその高弟の子路、子肯、顔回らの人となりを尋ねる話です。

    著者の歴史小説に対しては、大岡昇平が「借景小説」だという批判をおこなっており、本作に対しても呉智英が同様の観点からの批判をおこなっています。それらの批判は要するに、著者の歴史小説に登場する人物は近代的な人間像だというものなのですが、確かにそうした印象はあります。

    たとえば、本書の最後に蔫薑が故郷の蔡の国を訪れたときのことを語っているのですが、国の興亡という大きな運命に翻弄される人間の尊重を謳い上げるところなどは、近代的な人間賛歌と

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    2015年02月04日
  • 孔子

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    ネタバレ

    孔子のありがたいお言葉の意味を知るための本。伝記ではない。弟子達の孔子研究の様子を描いた不思議な本。


     孔子の伝記小説で、孔子の苦しむ姿が描かれているのかと思って読み始めたが、全然違った。
     孔子の『論語』は孔子の死後すぐにできたわけではなく、死後300年後くらいに孔子門下生によってまとめられた。それってすごいことだよな。
     その様子を描くっていうのは、読み終わってすごいことだと思いました。(小並感)

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    p70 仁
     人が二人出会ったら、その二人がどんな間柄だろうと関係なく、お互いが守らなければいけない規約のようなものが発生する。それが仁である。思いやりのようなもの。だから、

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    2015年01月24日