井上靖のレビュー一覧
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自分の母親の晩年を、死を、この様に言葉という形で表現できる作家という生業を羨ましく、また尊敬の念を抱かずにはいられない。
認知症の祖母を想う。今祖母は、どのような世界を生きているのだろう。
祖母と過ごした時間が愛おしく、また両親を思慕させられる一冊だった。Posted by ブクログ -
武田信玄の軍師山本勘助の話。
山本勘助の名部下っぷりを見せ付けられるが、上司の気持ちをくみとり作戦に盛り込む等。
しかし、あとがきによると実在したかどうかもわからない人物とのこと。どういう経緯で有名になったのかが気になる。
井上靖では読みやすいほう。Posted by ブクログ -
著者が生涯に大きく影響を与えたとする幼年、青年時代の随筆。特に曽祖父の妾であるおかのお婆さんに愛されたことへの思いは子どもであるが故の純粋さのみならず美しさを感じる。14.1.25Posted by ブクログ
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<異域の人>
最果ての西域で軍人として一生を終えるオトコの物語。
軍人として名を上げるため、故郷を遠くはなれ、命を賭して生きる人生。
平和日本に住むボクが理解することは不可能かもしれない。Posted by ブクログ -
久々に読んだが重い本だ。
飛行機なども一切なく、もちろんパソコンもなく、まだ日本が鎖国をしていた頃の話。
海外に対する情報が全くない日本人が漂流しロシアに流れ着き十年を経て日本に戻る。
過酷な運命だ。
そして日本に戻ってきた時に感じる疎外感。悲しい物語です。Posted by ブクログ -
花の下、月の光、雪の面、と被る内容が書かれてあり少し中弛み感があった。映画を観る前に読もうと手に取った本。高齢者が増えていく
これからの世の中、認知症の発症数も増えていくことでしょう。可能であれば、周りの方をなるべく手こずらせずにこの世を去りたいと私は思う。Posted by ブクログ