【感想・ネタバレ】額田女王のレビュー

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Posted by ブクログ 2018年08月06日

井上靖さん作品初読
中大兄皇子、大海人皇子ふたりの兄弟天皇に愛された万葉随一の才媛、美しき歌人である額田女王
三人を中心に、古代国家形成の動乱の世を描いた歴史小説


好きな者と一緒になることができなくても、皇子に愛せられること、皇子の妃になることで
皇子の愛人として、妃として生きていく覚悟をきめ、...続きを読むその時その時の状況に応じて寄り添おうとする
古代史の女性の覚悟と強さに感服

日本の古代史を舞台にしたお話しはロマンがあって好き♡

【覚書】
645年孝徳天皇(軽皇子) 白雉(はくち)~
斉明天皇(寶女王(たからのおおきみ))
(在位期間は、皇極天皇として皇極天皇元年1月15日(642年2月19日) - 4年6月14日(645年7月12日)、斉明天皇として斉明天皇元年1月3日(655年2月14日) - 7年7月24日(661年8月24日)。
舒明天皇の皇后で、天智天皇・間人皇女(孝徳天皇の皇后)・天武天皇の母である。推古天皇から一代おいて即位した女帝(女性天皇)になる。)
天智天皇(中大兄皇子)
天武天皇(大海人皇子)

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Posted by ブクログ 2018年02月02日

江戸時代や戦国時代を舞台とした時代ものを読むと、現代の日本と 陸続きだなぁと感じる部分もあるが、この小説の舞台になっている600年代とかになると、 全くどのような生活をしていたのか想像もできない。

でも作者の井上靖は素晴らしい。あたかもこの時代を生きてきたかのように書いている。素晴らしい作品です。

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Posted by ブクログ 2017年03月10日

里中満知子の『天上の虹』もいいけれど、★井上康が描く「額田王」の方が、より人物像が好き!読んで大正解な作品だった!

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Posted by ブクログ 2013年01月20日

私が日本史で一番興味を持っているのは飛鳥時代なのですが、思い入れの強さからこの時代と人物に持つイメージが作品と食い違うのが少し怖くて、この時代を扱う小説は今まで敬遠していました。そんな中この作品を読んだのですが、これが実に艶っぽい。作者の想像力が人物中心で注がれているおかげでしょうか、気持ちよく憧れ...続きを読むの世界に浸れました。毅然とした額田女王、凛々しい中大兄皇子、勇ましい大海人皇子、この三人の微妙に変化する距離感がすごく良くて。脇を固める中臣鎌足の存在感も大きいです。人物の魅力が輝く上品で美しい物語でした。

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Posted by ブクログ 2012年11月18日

額田像が折口信夫説に寄っている(采女的)。あかねさすの解釈、これが一番しっくりくるなぁ。何はともあれ2012年度ベスト・キュンキュン小説。たまらん。

レビューに淡白な小説との意見が多いですが、私はコレとんでもなく情熱的だと思う。読みながら思わずムラムラしちゃったよ…。

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Posted by ブクログ 2011年09月03日

超むつかしい本。課題図書で買ったけど、文体が美しく、ストーリーも魅力的でよく覚えてる。井上靖では唯一読んだ。

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Posted by ブクログ 2023年08月31日

飛鳥時代の万葉歌人、2人の天皇から愛された上になんか挑戦的な歌を詠んだすごい美人、というイメージの額田王。でもこの小説では、それだけではない額田王の姿を描いている。
2人の男性に翻弄されたり、翻弄したりする恋多き女というイメージ、あるいは、高貴な人に求められたら拒むことのできない身分制度の中の女性の...続きを読む悲哀、というのでもない。もちろん、拒むことができず、奪われ、譲られ、扱われ方に自己を通すことができない悲しみはあるけれど、巫女として絶対に譲れないところを通し続ける凛とした強さが美しかった。
王朝ロマン文学らしく美しい文体でするする読ませてとても楽しかった。

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Posted by ブクログ 2022年12月31日

大海人皇子押しの自分にとって、額田女王を横取り?した中大兄皇子は強欲そのものに写ってしまいますね
他にも嫌いな理由はありますけど…
ただ、この作品での三角関係は、何故か三人ともいじらしく感じられていいかな

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月14日

久しぶりに噛み応えのある小説を読んだ感じがする。

どちらかというと歴史とか、いわゆる社会科の内容は得意ではない。大化の改新も壬申の乱も、ギリギリ試験のための勉強をしたくらいで、とうの昔に大概のことは忘れてしまってる。井上靖さんの作品も『しろばんば』辺りは読んだけど、この作品や『天平の甍』や『敦煌』...続きを読むは歴史への苦手意識があって読んでなかった。『敦煌』は西田敏行さんが出た映画は見たけど・・。
そういえば、この作品も読んでいて、『敦煌』で描かれてたような壮大な景色を連想した。映画を見ているような、鮮やかに場面が展開される感じがした。

万葉集は好きな(興味のある)部分とか関連本を読んだりしてるんで、その部分の人物関係くらいは頭に入ってるけど、その人たちがどういう風にその時代を構成していたかは、実はそこまで気にしていなかった。まあ、詩歌の鑑賞なんて、背景を無視して純粋にその歌に向かい合って味わうこともできるから。

それが今回、額田王、大海人皇子だけではなく、別個に鑑賞していた有間皇子についても、さまざまに入り乱れる人間模様を加味するとこんな風に読めるんだと、正直、今まで読まなかったことをちょっと後悔した。

ちなみに、今回はなるべく丁寧に読んだ。何しろ、人物名だけでも振り仮名が外れると読めなくなる人が多いんで、メモ用紙を傍において、人物名や時代、地名等、気になったことは書きとめた。なじみのない言葉は、すぐに辞書を引き、確認した。現代ではあまり使われなくて、辞書にはちゃんと載っている言葉がこんなにあるかと驚いた。
そうやって言葉の一つ一つを紐解いたことも、今回、じっくり楽しめた要因にもなったかもしれない。

いや、でも今だから、ここまでじっくり読み込めた部分もあるんじゃないかという気もしている。
去年から、私の苦手分野だった政治について自分なりに目を向けるようになってきて、ある時は憤り、ある時は胸を熱くし、そして最近は胸を痛めたりも・・。
そういう気持ちをいろいろ味わってきたおかげで、この小説に描かれている、遠い1300年も昔のお話に、より感情移入できたこともあるんじゃないかと。もしかしたら、こういうところから逆に学べることもあるんじゃないかとも思った。

そういう意味で、もっともっと今の人に読まれていい本だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月12日

巫女として神の声を聞き、神の心を歌う額田女王。大海人皇子との間に十市皇女をもうけてからも、神の声を聞くためにその心は誰にも渡すまいと誓っているが、有間皇子や中大兄皇子への想いは結構人間的だと思う。神の心を歌うとしながら、いつしか中大兄皇子の心を歌うことに喜びを見出していくあたりも、「あなたの心は私だ...続きを読むけが知っている」「あなただけは私の言おうとしていることわかるでしょ」的な気持ち、それを喜ぶ気持ちも、結局中大兄皇子に恋する人間の女性の気持ちに他ならない。神の嫁としての巫女的性格は、人に恋する以前の、男と関係を持つ前の乙女にこそふさわしい。そんな巫女のあり方は折口を彷彿とさせる。しかし、ある意味こじらせた?女心の書き方うまい。

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Posted by ブクログ 2017年05月29日

難波遷都、半島出兵と白村江の会戦、その後の天智天皇の統治から壬申の乱への歴史の流れの中で、中大兄・大海人両皇子と額田女王との関係性や額田から十市皇女への想いや行動の移り変わりが非常に興味深かった。

額田なりの「神に仕える女としての誇り」を守るために、心を与えないとして振る舞ったことで、他の両皇子の...続きを読む妃からは独立した、自由人としての彼女の形ができたのかなぁと思う反面、母親になりきれなかった面もあったのでは?という感じ。そういう意味では、最終盤までは女としての役割や振る舞いが多かったかなと思います。最終盤、天智天皇崩御から、壬申の乱に至り、ここで初めて女としてよりも母親としての役割が前面に出て、神に仕える女から人間の女になれたのかな。

この時代をモチーフにした話を読むのは初めてでしたが、なかなか面白かったです。

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Posted by ブクログ 2017年02月28日

万葉の頃の和歌は何とも美しい。
『源氏物語』とかでもそうですが、たとえ大きな声では言えない関係の恋であったとしても、和歌のやり取りだけみていたら綺麗だと感じてしまいます。
でも現実は…笑
なかなかのドロドロ具合というギャップがまた面白かったりして。

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Posted by ブクログ 2016年07月29日

前半、額田女王がいい女すぎてほんとにくらくらする|д゚)でも神の声を聴く特殊な女として、プライドを持っており、ただの女になることを頑なに拒んだばっかりに、幸せを遠ざけてしまう。ま、妃として迎えられても同じかな。もちろん創作なんだけど、当時の宮廷の文化や雰囲気がいきいきと描かれていて、和歌を手掛かりに...続きを読む描かれる人々の心情は千年以上経っても色あせず、万葉集ちゃんと読んでみたくなった。紫野行き 標野行き…からの大海人皇子とのやりとりが好きだ。あと、こんな昔から途絶えることもなく続いてる日本の皇室はやっぱすごい。

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Posted by ブクログ 2016年02月15日

今回のバングラデシュの旅に持参した一冊。全くの異世界のベンガルで、日本の古代史を感じるのはなかなか乙であった。
去年の春節の旅行で白村江にいったことがあったので、想像しながら読めた。もし唐が新羅と一緒に百済を駆逐したタイミングで日本侵攻してきたらどうだったのであろうか。今の日本はないのかも。
お話は...続きを読む額田の歌を中心に進められる。二人の王子との恋愛模様を描く。壬申の乱のきっかけが額田をめぐってのお話であれば相当面白い。歴史は教科書だけで勉強するものではないのだと、痛感した一冊。おすすめ。

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Posted by ブクログ 2014年07月19日

古代の英雄天智、天武天皇に愛された、万葉随一の才媛額田女王。大化改新後の朝鮮半島出兵、蝦夷征伐、壬申の乱が舞台。本作品の特徴は激動の時代を、万葉集に綴られている有馬皇子、斉明天皇、中大兄皇子、大海人皇子そして額田大王の和歌を通じて、移ろいやすい感情とともに紐解く事。また、和歌を効果的に活用し独自の視...続きを読む点で解釈を加える事で、物語に彩を与える。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年05月16日

比較的読みやすい歴史小説。資料も限られる中、飛鳥王朝の様子が脳内で想像しやすく描かれていて、井上さんの文才に改めて感服しました。一般的な額田王&大海人というカップリングに決めつけていないところも印象的。

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Posted by ブクログ 2012年09月02日

額田女王を挟んで描かれる、
中大兄皇子と大海人皇子の兄弟が大変魅力的で、
二人に非常に興味を持ちました。

中大兄皇子は、一番の権力者で、ときに大胆な振る舞いもしますが、
一方で孤独で、己を抑制していて冷静です。
とくに終盤、大海人皇子に対する感情を、
理性でなんとか抑えているように取れる場面があっ...続きを読むて、
私はその場面が好きでした。
非常に惚れ惚れしました。格好いい皇子です。

「茜さす紫野行きしめ野行き~」という歌が、
小説での人間関係を背景に語られるとびっくりするくらい面白かったです。

終盤、兄弟の間を取り持っていた、中臣鎌足が世を去ってしまい、
二人が静かにゆっくりと対立していく様子が、
距離をおいて描かれているのが好きでした。

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Posted by ブクログ 2012年06月27日

「野守は見ずや 君が袖振る」の相聞歌から、額田という女性は、もっとビッチなイメージがあったけど(失礼w)、井上靖が、歴史に翻弄されながら、その中で、当時珍しいであろう「自己」を持ち続けている女性として描いているところが面白い。大海人皇子の子を宿しても「神の子を宿しました」と言って大海人へなびかぬ姿、...続きを読む日本を牛耳る中大兄皇子を火/
大海人皇子を水と天秤にかけるように評する様など、なにか痛快w
中大兄皇子らの、大化の改新後の混乱した政局と待ち構える国難への対応の克明な描写、万葉集で詠まれている歌への井上靖流の解釈とそれに合わせた当時の政治状況の組み合わせ等、大いに読み応えあり。

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Posted by ブクログ 2016年08月23日

額田女王は、万葉集の歌人であり巫女でもあり、そして中大兄皇子と大海人皇子に愛された女性です。
有名な「茜さす~」がどんな背景でうたわれたのかが知りたいな、という気持ちで読み始めたのですが、額田を中心に置きながら、この頃の頻繁な遷都の意味や、戦までの流れが分かるように書かれており、期待以上に収穫の多...続きを読むい本でした。
特に、額田の登場場面と、百済を再興するために唐との戦を覚悟しながら船が出航する場面は鳥肌ものでした!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年01月29日

古代に関する歴史小説が珍しく購入。教科書では知る事のできない、当時の国際情勢の中で苦悩する男達と才女額田女王との愛。情景が目に浮かぶよう。面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年08月26日

今年最後の読書終了。
井上靖さん、さすが名をはせた小説家。
古代日本の艶やかな万葉・飛鳥文化を
描いている。

中大兄皇子(後の天智天皇)と大海人皇子
(後の天武天皇)の両方から愛でられた額田女王の
女性としての気持ちの変遷を繊細に
描いています。

とりあえず教えることができる教育...続きを読む者がいるか
不明だけど、古典や昔の歌集は義務教育で
しっかりといれたほうがいいね。

この本に記載された和歌を詠んで感じた。
頭に風景が描写されるし作者の心の襞を
考えるだけで教養があがる気がする。

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Posted by ブクログ 2022年05月23日

井上靖の描く額田女王は神秘的で、妖艶で、よく分かんないけどなんだか読んでてどきどきする女性だった。
人の心を持たないようにしているから、逆に色気が出るのかな。でも、神に仕えるために天皇の死の悲しみさえも無いことにしないといけないのはすごくつらいことだよ。
最後に「大津京に長く身につけたものを置いてき...続きを読むた」表現がすごく良かった。結局、額田はどっちのが幸せだったんだろう。

歴史小説だけど、何回も同じこと繰り返し書いてくれるから分かりやすかった!靖ありがとう!

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Posted by ブクログ 2020年08月08日

茜さす紫野行きしめ野行き野守は見ずや君が袖振る
 額田女王。
紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに恋ひむやも 大海人皇子。
大海人皇子とのあいだに、十市皇女を出生後、兄である中大兄皇子に求愛された額田女王。
古代の狂わしい三人の愛の形が、恋歌として古代へと僕らを誘う。

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Posted by ブクログ 2018年06月01日

最近、古墳飛鳥時代にこってる。この本は中大兄皇子、大海人皇子、中臣鎌足が活躍の時代。
遷都は大変やったやろうなぁ。大和や難波宮や大津の宮、さらに百済に戦いに行く足場に九州まで移動したり。
この本で描かれる額田女王は魅力的。自立した女性になってる。

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Posted by ブクログ 2016年10月14日

大化の改新、白村江、壬辰の乱という謎に満ちた古代史の最後を飾った、古代史に燦然と輝く歌人額田王と二人の天皇の物語。茜指す紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る、を歌い出すまでの前段の話作りは秀逸。
井上靖の長編読む度に思うんだけど、長さ半分に出来るよね。何なら敦煌くらい短くてもいい。

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Posted by ブクログ 2015年05月25日

面白いし、読者を引き込む筆力はさすがだと思います。女心をくすぐるものもあります。

個人的な感想としては、もう少し神秘性を味わいたかったです。神に仕える女性としての決心や誇りというモチーフは古代的なのですが、彼女の心の動き方には全体的に現代人に似たものがあったのがピンときませんでした。当時の価値観や...続きを読む男女間の心理などが、現代と近いか根本的に違っていたかは分からないわけで、そこの曖昧さを残しておいてほしかったです。現代人がはっきり共感できてしまう明快さが違和感でした。

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Posted by ブクログ 2013年05月13日

井上靖を読むなんて何年ぶり?

少女の頃、「茜さすむらさきの……」「むらさきの匂へる……」
大海人皇子との恋歌に憧れました。
あれから何十年……
歴史的にも文学的にも、研究は進み、
おそらく解釈も変わってきているでしょう……

そんな昔少女のせいか、井上靖の描く
額田と言う女性は、私のイメージにピッ...続きを読むタリ。
だいたい、井上靖は私の頃のビッグネーム。
確か、日本ペンクラブの会長だった頃のスピーチが
国語の教科書に載ってたいたはず。
久々に、きちんとした(?)小説を堪能した感があります。

ただ小説の勢いとしては、後半が失速するというか……
物語としてはダダダ~っと話が進むのですが
味わいとしては欠けるような気がします。
壬申の乱前夜から額田がどう対応していたのか
そこが読みたいところです。
おそらく史実にない分、井上は作家の想像だけで
物語を膨らますのを潔しとしなかったのか、
そんな風に想っています。

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Posted by ブクログ 2012年05月30日

飛鳥時代の万葉歌人として、ひときわ注目される額田女王。それは、天武と天智の二人に寵を受けた事による関係や、歌から見える巫女的性質論によるもの、何より委細が謎めいている面も注目される要素だと思われる。
とかくロマンチックに語られる額田ですが、この小説ではひとりの女の生き方としての彼女を描ききったのでは...続きを読むないでしょうか。

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Posted by ブクログ 2012年02月01日

大化の改新後の中大兄皇子、大海人皇子、中臣鎌足そして額田女王がメインキャスト。大海人皇子、額田女王なんて全然知らなかった。藤原氏は中臣鎌足から始まるとのことで、私の上司は鎌足の末裔なんだと再認識。
朝鮮が百済、高句麗、新羅の時代で、中国は唐になる。その時代に百済に派兵するなんて。。。習ったけ???こ...続きを読むのあたりが一番面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年09月28日

私が手にとった飛鳥時代もの歴史小説第一号。
伝説の宮廷歌人:額田王の生涯を描いた、壮大な物語です。

私は、額田王の出生地と言われている土地で幼少期を過ごしました。
ちなみに今の実家は天智帝御陵の目と鼻の先。

当時はあまり意識していませんでしたが、飛鳥やそれ以前の遺跡に囲まれ、親しみ、そんな丘や山...続きを読むで遊びました。
年に一度の祭りでも、額田王や大海人皇子等のコスプレ…ならぬ時代行列が町を闊歩します。

そんな土地柄だったせいか、長じてから歴史、ことに飛鳥時代に深く興味をいだき始め、この本も、大好きな井上靖氏の著作と言う事もあり自然と手に取りました。

………が。
どうもしっくりこない。
それが正直な感想でした。
この本の額田王と、私の中の額田王のイメージとがかけ離れていた、と言いましょうか…。

この本に登場する額田王は、かなり神秘的です。スピリチュアルです。
この世の生身の女性と言うよりは、触ってはならない美しい幻のような印象をうけます。
巫女と言う設定なので仕方がないのかもしれませんが。

私は人間臭い、艶のある歌を読む情熱的な一人の女人:額田王が好きなのかも知れません。

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